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薄暗い道から「みっつけた!」と言うタイ語が聞こえてきた。
声がした方を見ると、ヌチャナートが猫のサダムを遊ばせながら俺の帰りを待っていたのだ。
「今晩のご飯は何だと思う?」ヌチャナートはいたづらっぽく笑う。
「うーん、わからないな」
「和食よ。和食を作ったのよ」
ヌチャナートが言う和食なんて「ラーメン」か「うどん」か「蕎麦」だろう。
さもなければ刺身だろう。
刺身なんて簡単な料理だと思うだろうが、タイ人には簡単ではない料理なのだ。
魚をまな板において、包丁を斜めにして一気に切らなくてはいけない。
その感覚がつかめないらしい。
まな板に直角にあてた包丁で魚を切るから、魚の身が小さく見えてしまう。
包丁を前後に押したり引いたりして切るので魚の身がほぐれて汚らしくなる。
ヌチャナートが言う和食なんてそんなところだろうと想像していた。
家に帰るとカレーの臭いがする。
確かに食べられる味になっている。美味しいカレーだが一味違うのだ。
ヌチャナートはカレーだけを味見して塩加減をしたようだ。
この塩加減はタイ料理の塩加減だ。和食の塩加減はもっと塩っぱい。
それにこのカレーはインドカレーの特徴を出すクミンの香りが少ない。
カレーのお約束である人参が入っていない。玉ねぎも入っていない。
ジャガイモは皮を剥かないまま丸ごと入っている。
鶏肉も驚くほど大きい塊だ。
ヌチャナートのカレーを食べながら思わず笑ってしまった。
「何を笑っているの?」
「人参がないね」
「ウチに人参がなかったのよ。人参を入れるのは知っているわ。」
「鶏肉が大きすぎるよ」
「この位の大きさの鶏肉をよく使っているわよ」
鶏肉の大きさはまあよしとしよう。
固形のルウーを買ってきてヌチャナートはインドカレーを作ったのだ。
そう言っても誰も感心しないだろうな。
俺には驚きなのだ。ヌチャナートは固形ルウーの箱に日本語で書いてある料理方法を読めない。
それなのに、カレー味の記憶を頼りにカレーを作ってしまったのだ。
タイ人はインドカレーの臭いが嫌いなのだ。嫌いな臭いを我慢して作った料理だ。
タイの典型的料理「トムヤンクンの素」を買ってきて、読めないタイ文字で書かれた料理方法を
無視してトムヤンクンの味の記憶を頼りにトムヤンクンを作れる日本人は少ないだろう。
魚や海老を醗酵させた調味料がタイには沢山ある。それらは特有の臭みがある。
その臭いが嫌いだとする。嫌いな臭いを我慢しながら料理を作るというのは苦痛だと思う。
更に可笑しかったのは、我々はカレーはインド料理だと思っている。
ヌチャナートはカレーは和食だと思っているのだ。
日本で食べるカレーはインドのカレーとは違うから和食と言えば和食と言えない事もない。
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2006/6/28
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タイ料理は辛いからタイ人は辛い物ならなんでも好きだと俺達は想像する。
唐辛子ソースのタバスコソースをヌチャナートに食べさせると、美味しくないと言う。
タバスコソースには酸味があるから好まないらしい。
ヌチャナートを隣国ラオスに連れて行った。
インド人が経営するインド料理店で食事をすることにした。
ラオスでインド料理と言うと怪訝な顔をする人がいるかもしれない。
陸続きの国なのでタイやラオス、マレー、シンガポールなどには多くのインド人が生活している。
タイやラオスでインド料理と言ってもおかしな所は一つもないと俺は思っている。
俺にとってインド料理というのは何を注文してもカレー味なのだ。
インド人から見れば、ちゃんと違う味かもしれない。
日本人から見るとみんな同じ味なのだ。
ごめんねインドの皆様。
辛い物が好きなタイ人だから辛いインド料理も当然好きだと俺は思う。
ヌチャナートが喜ぶだろうと思って連れて行ったのに、インド料理にはほとんど手をつけなかった。
ガーリック入りのナンだけを美味しいと言って食べただけだ。
日本に来たタイ人と町を歩いていたら、インドカレーの臭いがしてきた。
タイ人は嫌な臭い、悪臭、嫌悪する臭いと評して嫌な顔をしていた。
タイ人はインド料理は嫌いなのだ。
ヌチャナートに言わせると、インド料理やイタリヤのピザは「臭いがきついのよね」となる。
日本人に言わせれば「タイ料理は臭いがきつい。パクチーなんて臭くて食えない」となる。
国民による食の好みを知ると面白いものがある。
2006/6/28
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竹輪麩というのはおでんの材料で、竹輪のような形をしているが、
魚の味がしない、小麦粉かなにかで作ったものだ。これは俺が大嫌いな食べ物だ。
何故、俺が竹輪麩を嫌うのか俺の話を聞いてくれ。
俺ん家では大きな鍋でおでんを作った。
こういうものは大きな鍋でいろいろなものをぶっこんで煮込むと美味くなる。
大勢で一つの鍋をつついて食べるおでんは美味かった。
人数が多いから早いところ自分の好きな物を確保しておかないと誰かに取られてしまう。
俺は大きく切った竹輪を狙った。それを齧ると竹輪ではなかった。
竹輪麩なのだ。魚の味がしない。魚だと期待しているのに、魚の味がしないと
物凄く不味く感じるものだ。
もう二度とこの間違いを犯さないぞと心に誓った。
竹輪を取る前に竹輪麩でないことを確認してから取ろうと堅く堅く心に決めた。
次のおでんの時、心に誓ったことを忘れて、よく確認しないまま竹輪を取った。
大きな兄や姉に竹輪を取られたくないから慌ててとったのだ。
齧ると竹輪でなくて竹輪麩だった。
その時は、悲しくて不味くて切なかった。それ以来、俺は竹輪麩が嫌いになった。
竹輪麩は食わないことにした。
スーパーで竹輪麩が目に入った。タイにはこのような食品はない。
ヌチャナートはこれを知らないはずだ。ヌチャナートに竹輪麩を食べさせてみよう。
彼女がどんな反応を示すか想像しニヤニヤしながら竹輪麩を買った。
ヌチャナートならこれを使って日本人の発想にない料理を作るはずだ。
「ヌー!これを食べてごらん?」
「知っているわよ。魚でしょ!」
「味見してごらん」
ヌチャナートは味見して驚いていた。
「なああにこれ?魚じゃないわ!」
「アハハハ・・・」
ヌチャナートも騙された。ヌチャナートが驚く様を見て俺は可笑しがった。
それでもヌチャナートは竹輪麩を味見していた。
「ああ、これはもち米ね。」もち米の加工品だと彼女は思った。
味見をしながら何かを考えている様子だ。
「これでナニナニを作ると美味しいわよ」何か俺の知らない料理の名前をあげている。
「お粥に入れても美味しいわ。明日お粥を作ってあげるわ。食べるでしょ?」
こんなことから竹輪麩入りのおかゆが出来上がった。
歯応えのないおかゆの中に歯応えのある竹輪麩がある。
竹輪麩をこんな風に使うなんて思いもよらなかった。
ナンプラを使ったスープにも竹輪麩をいれた。
これは澄まし汁に麩をいれたような感じに出来上がっていた。
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2006/6/27
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これは俺の好きな料理だ。苦瓜のほろ苦さがいい。
出汁が効いているスープが美味い。
スープを飲み、肉を食う。苦瓜の上に唐辛子を乗せる。
タイ料理には唐辛子の辛味があう。
唐辛子がなかったなら、タイ料理ではない。
タイ料理は辛い物ばかりではない。
俺はあまり食べないがタイにも甘いお菓子はある。
苦瓜のトムチュートを冷房の効いた部屋で食べるよりも
暑い気候のなかで食べるほうが美味しい。
食べ物の旨みと気候は大いに関係がある。
やはり、タイ料理はタイでなくては美味しくない気がする。
苦瓜と肉を先に食べる。
スープを残しておいて、ご飯を入れる。
スプーンでコチョコチョっと掻き回してご飯を食べる。
日本の食事作法ではお行儀が悪いけど、この食べ方は本当に美味いのだ。
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2006/6/27
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西洋料理はナイフ、フォーク、スプーンで食べる。和食は箸だけでたべる。タイ料理はフォークとスプーンで食べるのが基本だ。
タイの麺類は箸と中華料理のレンゲを使う。
ちょっと大きな肉を小さく切り分けるには、フォークで肉を押さえ、スプーンをナイフのようにして肉を切る。これでも肉は切れるのだ。
俺がタイ料理に接して、意外に思ったのはタイ人は西洋人のスプーンとフォークを使うことだ。西洋人が今のナイフとフォークなどを使い始めたのは15,6世紀のことだと記憶している。比較的歴史が浅い。
タイ人が昔からフォークとスプーンを使っているのなら、タイ独特の形態、模様、材質のものが出来上がっているはずだ。それなのに、タイ人は西洋人と同じ形のフォークとスプーンを使う。
これは西洋の習慣がタイに入り込んだものだ。この習慣は極めて近年になってタイに入り込んだものだろう。このフォークとスプーンがタイ社会に入り込んだ時はナイフも一緒に入り込んだはずだ。それなのに、ナイフはタイに入り込まなかった。
いつか調べてみようと思っている。
銀製のタイ独特な模様のスプーンがある。こんなスプーンを一般家庭で使っているのを見たことがない。儀式、王宮、金持ち階級などが使うスプーンかもしれない。
2006・6・26
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ラープを作ってくれた。一つは俺が食べるようにしたものだ。こちらは加熱した肉を使ったラープだ。
もう一つはヌチャナート用のものだ。ヌチャナートの物は肉を加熱していない。食べ比べてみると、加熱した肉の方が食べやすいが生のものより味が落ちる。
加熱していない物の方が美味しい。肉の噛み応えもいい。ちょっと肉が歯の裏にくっつく感じがする。
これは牛肉の刺身と言える。しかし、タイの汚い店で生のラープを食べるのは危険だ。
まな板も包丁もろくに洗わない。タイ人の包丁を砥いで、驚いた。砥石の上に脂などが黒く付く。脂が落ちてから鉄の部分を砥げるようになる。包丁に付いた脂を取り除くのにかなり時間がかかった。
砥石を買う金がないのか、砥ぐことを知らないのか?彼等は包丁を砥がない。
包丁が切れなくなると、ソムタムを作る素焼きの壷に包丁を擦っているのを見た。
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ラープの関連記事はここにあります。
ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_6709.html
ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_6709.html
今日のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_d8e4.html
海老のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_62b7.html
ラープを食べる
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_11c4.html
ラープをニ品
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_92b1.html
イサーン風ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_baa0.html
苦いラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_40dc.html
砂肝のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_67bd.html
ナムトクかラープか
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_68c6.html
2006・6・25
スーパーでドリアンを売っていた。箱に値段がついていない。
ヌチャナートに頼まれて、店員に値段を聞いた。
「幾らでもいいよ。持って行ってくださいよ。」
「うーん」
「私達、食べ方を知らないんですよ。これでどうでしょう?」
安いとは思ったが買い渋る態度を見せた。
「もう少しナントカならない?」
「いやあ、旦那!参ったな!これ以上は勘弁してください。」
タイの食材店で見かける値段の半値以下で買った。
ドリアンは箱に入っている。
箱から取り出そうとすると、ドリアンの表面にある棘が箱に引っかかり取り出せない。力を込めてドリアンを掴もうとすると、棘が指に刺さり痛い。
「日本人はやり方を知らないのよ。あたしがやるわ。箱を押さえていて。」
ヌチャナートは笑っている。
痛がる様子もなく、箱からドリアンをすーっと抜き出した。
ドリアンの厚い皮を切らなくてはいけない。
ヌチャナートは普通の包丁でドリアンを切ろうとした。しかも素手で切ろうとするのだ。
「それじゃあ、危ない。こっちを使いな」出刃包丁と軍手を渡した。
ヌーは器用にドリアンに切れ目を入れている。
切れ目が入るとドリアンをパカッと割った。
特徴のある強い芳香が部屋に広がった。
この香りを芳香と見る人がいる。逆に悪臭とみる人もいる。
好きになるか嫌いになるかどちらかの香りで、その中間はないといわれている。
ドリアンの果実は外見とは異なり、ふんわりと柔らかい。
まるでクリームのような感じだ。
柔らかな果実の代表は桃だが、それよりももっと柔らかい。
桃よりも水分が少ない。ケーキを食べている感触だ。香りの特徴が強すぎる。
この香りではドリアンが好きになるか嫌いになるか半分に分かれてしまうのも
無理はない。
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2006/6/24
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今日の弁当は牛肉を焼いたものだけだ。
写真を撮ろうとしたが、焼肉なんてみんな同じような姿だ。
それじゃあ、写真を撮っても余り面白みがないので撮影は止めた。
いつもは唐辛子の赤みが何処かにあるが、今日の弁当には唐辛子が入っていない。
しかし、ご飯の上に先日の「魚のそぼろ」が乗っていた。
これがカレエーが、美味でウメー!これだけでご飯を食べてしまうことができる。
小松菜を茹でたものがついている。
タイ人は茹でた野菜を手でくるくると丸めて「魚のそぼろ」と一緒に食べる。
ヌチャナートは俺が当然そうするものだと考えている。
日本人なら小松菜を箸で取れるように小さく切るがヌチャナートは切らない。
丸めることができるように大きなまま小松菜を茹で上げている。
日本人の常識とタイ人の常識の差がこんな所にもでてくるのだ。
2006/6/21
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「あら、肉はこれだけしかないわよ。これだけでいいの?昨日、出すの忘れたのよ。」
肉は冷凍庫に入っているから、前日に解凍しておかなくてはいけない。
「うん、いいよ」駄目だと言ってもこれしかない。うんと返事をするしかない。
竹の子をいれて増量していた。
「これだけあればいいかしら?」
「いいんじゃない」
仕事の都合で弁当は自席ではなく、社員食堂で食べることになった。
斜め前に女がいる。すこし色が黒い女だ。
座っている姿しか分からないがスタイルがいい。
胸も大きくツンと立っている。
日本人の目から見ると美人の範疇に入らない。
世間でいう十人並みの器量だ。昔、若い奴が言っていた。
「10人並という女に美人はいませんね」
しかしこの顔は白人好みの顔なんだよね。
白人はこういうタイプの女をよく連れて歩いている。
彼等にとっては異国情緒溢れる、心が躍るタイプの女なのだ。
日本人は白人のような顔つきの女を好む。
白人は日本の純国産のような女を好む。
好みの差は面白い。
ああ、そうそう、弁当の方は赤い唐辛子をよけて食べていた。
女を観察しながら赤い唐辛子をさけている。
毎度の事ながら、タイ料理は辛い。
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2006/6/23
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頭の体操に翻訳をやっていた。ヌチャナートが何とかカントカ話しかける。
俺の頭は同時に日本語と英語とタイ語を処理できない。
適当に返事をしたら、ヌチャナートは了解して料理を作り出した。
「スープもいるでしょ?」この時ははっきり分かった。
「うん」短く返事をして翻訳を続ける。
「できたわよ。早く食べて。」
食卓を見ると、焼き飯が乗っている。
「朝から焼き飯かよ!?」
和食の常識から外れている。俺がいい加減に返事をしたからいけないのだ。
文句を言う筋合いではない。諦めて焼き飯を食うことにした。
粘り気のある日本の米から作った焼き飯なのに、パラパラと米粒が外れる。
まるでタイ米で作ったような焼き飯だ。
タイでカオパットと言って焼き飯を注文しても、下手な店の焼き飯はぐしゃっとしている。
この焼き飯はタイ米以上の美味さがある。
焼き飯はパラパラとしていないと美味しくない。
これは美味い。レモンをギューっと絞った。
酸味があると味が豊かになる。レモンの香りもいい。
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2006/6/23
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豚足が売られていた。茹で上げてソースもついて真空パックされていた。皮が柔らかくなっている。皮の部分が好きな人がいるだろうが、俺は関節の周囲の肉が好きなのだ。コリコリしている。
骨を手に持って齧ると肉食獣になったような感覚がする。肉には辛いソースや、酢味噌やいろいろなソースをつけて食べる。どんなソースにつけても美味しいのだ。時々、豚足を食べたくなるが、今回は買わなかった。
ヌチャナートが大好きな商店街に行った。ここでは食品が安く手に入る。そんなことよりも、この商店街を歩いているとタイの市場を歩いている気分になるらしい。ヌーはタイに戻ったような気分でこの商店街を歩いているようだ。
洋服を手にとって「似合うかしら?」と試している。
あちこちの店で商品を覗き込む。魚屋が好きで、魚を買わなくとも「美味しそうね」と魚を眺めている。「あら、あの魚はタイにもあるわ。これでなになにすると美味しいのよ」肉屋を覗くと、豚足があった。
「ねえ、サミイ!このポローを食べるでしょう」
「うん、そうだね」 タイの街角の店では飴色に煮上げたポローを売っている。
俺は久し振りにポローも食べたかったが、茹で上げた豚足にいろいろなソースをつけて食べたかった。
「ヌー、一本は茹でただけにしてよ。後はポローにして」
「ええ」これでヌチャナートは俺の希望を理解してくれたものだと思っていた。
豚足をぐつぐつ煮始めた。茹で上がったなら豚足を一本だけ取り出して後はポローにするものだと思っていた。ポローの臭いがしだした。俺の豚足は?周囲を見たが何処にも豚足は無い。
ヌーは全部をポローにしてしまった。俺のタイ語は通じなかったのだ。通じていると思っていたのに。やはりまだまだ俺のタイ語は駄目なのだ。豚足がなくなったことより、タイ語が通じなかったことが悲しかった。
一本を茹でるだけにして、残りはポローにしてくれともう一度頼んだ。
「分からなかったわ。まだ大丈夫よ。もう一度茹でなおせばいいわ」
お湯をこぼして、また豚足を茹でなおした。柔らかくなったところでいろいろなソースと一緒に豚足を食べ始めた。
ヌチャナートはマスタードと酢のソースが気に入ったようだ。
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2006/3/6
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食品を比較するといろいろなことがわかる。
こちらがサダムの食事だ。
サダムの食事は三品ある。海老と乾燥食品とミルクだ。
海老はまだ熱いらしくサダムは食べようとしない。
ウチのサダムは正真正銘の猫舌だ。
海老が冷めた頃を見計らってヌチャナートが海老をサダムに食べ
させている。サダムは偉そうに海老を食べている。
腹がいっぱいになると、ヌチャナートが一生懸命食べさせようとして
いるのに、サダムは海老を吐き出す。
こっちが俺の飯だ。俺の飯は丼にはいった飯が一つだけ。
サダムの食事は三品で俺の食事は一品だ。何故だ?
それと皿に盛った米飯だ。その飯を俺は一人でもくもくと食っている。
ヌチャナートはサダムの食事の面倒を見るのに一生懸命で俺のこと
なんて関わらない。
ヌチャナートは俺よりサダムを愛していることが食事を比較すること
で明確になった。
2006/6/21
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これは何と言う卵か?炒り卵ではない。卵とじでもない。
卵を少量のスープの中で加熱して炒り卵のようにしたものだ。
味付けに唐辛子とニンニク、玉ねぎ、レモングラスが入っている。
ピリッとした辛味がある。これは美味いが、俺は考えてしまった。
もしこの卵を日本の子供に食べさせたなら何と言うだろうか?
辛くて泣き出してしまうかもしれない。
俺と一緒にタイの食堂で飯を食った大人がタイ飯の辛さに泣きながら
食っていた。その食堂では食べ物を見ながら、選ぶことができる。
それなのに、「なんでもいい」と言って俺と同じ食事をした。
彼を泣かせたのは俺のせえーじゃない。
大人でも辛い食事で泣くのだから、子供がこの卵料理を食べたなら
泣き出すだろう。
2006/6/20
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名前を知らないから「魚のそぼろ」と俺は呼んでいた。
ヌチャナートにこの料理の名前を聞いたら「ナムプリックパーピン」
と言うそうだ。今日の魚は小鯛だ。小鯛を塩漬けにしておいて焼く。
焼き上げた魚の身をほぐす。これに香辛料を加えて叩き潰す。
これだけの簡単な料理だが、ご飯の上に振り掛けるとうまい。
もち米と一緒に食べると、米の甘みが加わって更に美味い。
野菜と一緒でもうまい。今日は朝顔と一緒に食べた。簡単な料理
なのだが、ヌチャナートはタイの近所の女の名前をあげて、
「あの人もこの人もこれをつくれないのよ」と言っていた。
「それじゃあ、彼女達はどうしているの?」
「買ってくるのよ」
タイでも伝統的な家庭料理が徐々に崩壊していくみたいだ。
2006/6/19
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なんでジャガイモを買うのか分からなかった。俺ん家ではジャガイモ
を使うことは殆どない。まあ、完全にないと言っても過言ではない。
一年にジャガイモを何個食うかという程度だ。ヌチャナートはジャガ
イモを手にしている。なにやら自信ありげな態度だ。
起きだして来ると、いつもの通り「何を食べるの?」と聞く。
聞かれても俺は他の事をやっている。
そちらに俺の頭は集中的に働いている。
「外国の料理を食べる?」と言ったのだと思った。
「うん」いい加減に返事をする。
ヌチャナートが外国の料理なんて作れるわけがない。
何を言っているのかといぶかしがった。
ヌチャナートが言う外国とは白人社会のことだ。
西洋料理なんて一度もヌチャナートは作ったことがない。
それを食べさせても「美味しくないわ」といつも言う。
「できたわよ!」
見るとなんとこれは肉じゃがだ。味を見ると、これは完全に日本の
味になっている。たしか「外国の料理」と言ったはずだ。
タイ語で外国のことをファーラングと言う。
ジャガイモをタイ語ではマンファーラングという。
ヌチャナートは「外国の料理」と言ったのではなかった。
「ジャガイモの料理」と言ったのだ。その最初の音(マン)を聞き漏ら
した俺は「ファーラングの(外国の)料理」と勘違いした。
いつも辛い料理ばかり食べているので、唐辛子がないと物足りない。
日本の料理は塩からい。それに唐辛子が入ったから、食べると汗が
でる。
2006/6/19
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うっかり、デジカメの操作を誤った。撮影した写真を全て消してしまったので、紹介できないのが残念。
それより、何を食べたのか覚えていない。
思い出したのがこの料理だ。
小女子を軽く焙煎するというよりも、更に乾燥させてパリパリにする。
それに、ニンニクの薄切り、レモングラスの薄切り、タイの紫玉葱の薄切りを混ぜただけだ。
小魚の骨もカリカリとして歯ざわりがいい。
唐辛子の刺激と、レモングラスの香りが合う。
これは不意に訪れた客にだすのに簡単な料理なのでいい。
2006/6/17
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なんという料理だか知らないが、仮に小鯛の煮付けとしておこう。
俺は煮魚をあまり好まない。魚料理をあまり食べなくてもヌチャナート
は怒らなくなった。小鯛を水煮か蒸して、ソースの中に置いただけだ。
写真で分かるかなあ、唐辛子の量の凄まじさ!
このくらい、唐辛子が入っても入れ過ぎではない。
これが普通の量なのだ。
この唐辛子は焙煎して叩き潰したものだ。
何かの本に書いてあった。この唐辛子の使い方は東北地方の食べ
方だそうだ。焙煎すると香りが変化して美味しくなる。
どの料理にどの唐辛子を使うのか、俺達には分からないが、唐辛子
を使い分けているのは確かだ。ソースを味見しただけで、俺は降参
した。白身の鯛とこのソースの味は合うはずだ。
2006/6/18
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牛肉と苦瓜の葉を煮込んだものだ。苦瓜はベランダに植えてある。
ホームセンターで苦瓜の苗を売っていた。
「これを買いましょうよ」
「駄目だよ。こんなのは大きくなるのでベランダで栽培できないよ」
「大丈夫よ、食べちゃうから!」
苗をベランダのポットに植えた。支柱に使える棒は一メートルほど
しかない。一メートルの棒で苦瓜の支柱として十分だという。
一体ヌチャナートは何を考えているのかわからない。
彼女が大丈夫というのだから、絶対に大丈夫なのだ。
「さあ、食べて。こうやって食べるのよ。」
食べ方を見せてくれた。せっかく伸びてきた苦瓜の葉を取ってきて
丸めてソースをつけて食べてしまった。
苦味のあるサラダと思えばいい。柔らかくて美味い。
これじゃあ、苦瓜は大きくならない。
でてきた葉を次々と食べてしまうのだ。高い支柱が不必要なわけ
が分かった。
「これ、ウチの野菜で作ったのよ。食べてよ。」
「これって苦瓜かい?」
「そうよ」
苦瓜の葉はサラダにするだけだと思っていたら、こんな料理にも
使うのだ。他の味に隠れて苦味はほんの少ししか感じない。
苦味が隠し味になって、これも美味い。
2006/6/18
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「何を食べる?」と言って冷蔵庫を開けた。豚肉が少しあった。
もっと食べたいが、このくらいが丁度いい量だ。体重を落とさなくて
はいけない。小松菜を取り出して豚肉と一緒に煮だした。
それだけだと思ったら豆腐を入れて量を増やした。
見かけはいっぱいあるように見えるが実際はそれほどカロリーは
ない。
タイにも豆腐はある。トーフとタイ語でも言っている。タイに豆腐が
現れたのは近年のことだと推定していた。もし昔から豆腐がタイに
あるなら、いろいろな形の豆腐があるはずだ。それなのに、タイで
見る豆腐はソーセイジのような袋に入った豆腐だけだ。
このようなプラスチックの袋に入った豆腐は腐りにくい。
それでタイでも豆腐が庶民の台所に浸透したのだ。
プラスチック袋入り豆腐は日本では30年ほど前に現れた。
ヌチャナートに子供の頃に豆腐があったかどうか聞いた。
買い物に行かなかったからわからないとのこと。
包装材料とそこに豆腐を詰める技術、袋を閉じる技術から推定し
て、タイに包装豆腐が現れたのは20年ほど前のことだろう。
豆腐が入ったトムチュートを食べながらいろいろなことを考えて
いた。
2006/6/16
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また竹の子だよ。ヌチャナートは竹の子が好きだ。自分が好きな
竹の子料理を作って、俺に食わせる。自分本位で次は猫のサダム
の料理、俺のことは一番後回しにしている。
ヌチャナートが作る料理にケチをつけられない。
こんな物、食えるか!とひっくり返すと他に食うものがなくなっちゃう
から黙って食う。
今日の竹の子は醗酵させていない普通の竹の子だ。
これに唐辛子とタイ蜜柑の葉その他を加えて煮込んでいる。
あんまり辛くない。
「また竹の子かよ!」と文句をつけたいところだが、食ってみると
悔しいけどこれは美味い。
これは昨晩、作っておき、今朝温めなおした手抜き料理だ。
これじゃあ、旦那が可哀想だと思ったのか?
「卵焼き、食べるでしょ?」と優しい言葉をかけて、目玉焼きを飯の
上に乗せてくれた。
2006/6/16
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この料理はゲンパクなんとかかんとかと言っていた。
醗酵して酸味がでた竹の子が主体だ。それに鶏肉が入っている。
今日の料理は辛味が余りない。毎日、辛い料理を食べているので、
俺が辛くないと言っても、普通の日本人には辛い料理なのかもしれ
ない。この位の辛さはピリカラ料理と言っている辛さかもしれない。
鶏肉の出汁がでて、スープがうまい。
タイ料理は日本の料理と違って香りが強い。
料理の好みは味より香りに左右されることが多い。
ある人が言っていた。出張先でその国の料理を食べる。
4日もすると、「またあの臭いか!」と臭いを思い出す。
そうすると、もう食欲が失せてしまう。
タイ料理は臭いが強いから、嫌だと言う人も多いだろうな。
特にパクチーの香りは嫌う人が多いな。
2006/6/15
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食と言うものはかなり保守的なものだ。
間違った物を食べると命に関わるから、安全と分かっているものしか食べない。食いなれた物だけが美味い物になってしまう。
これは人間の自己防衛本能だ。
先日、近所のお年寄りがタイ料理を食べてみたいというので、トムヤンパーを届けた。
「ああ、先日はありがとう。美味かったよ!辛かったな。ああ言う料理ばかりだと参っちゃうが、おしんこや何かと一緒に食べると、あれは美味いな!」
このコメントを聞いて真実をついていると思い、思わずにやっと笑った。
日本人は和食がないと駄目なんだ。俺のようにタイ食だけを食べていても、西洋料理だけを食べていても平気な奴の方がおかしいのだ。
普通の日本人は、たまにはちょっと変った味、変った刺激が欲しいだけだ。全面的に食習慣、食生活を変えようなんて思わない。
朝食は焼き魚に漬物、納豆に味噌汁と決めてかかっている。
極端な話、それ以外は食事ではないと思っているのが普通の人だ。
和食が70%あって、30%位が異国の料理だと、異国の料理も美味いと感じるようだ。
異国の料理はなにもタイ料理に限らない。
高級レストランで豪華なステーキを食べて帰宅する。
そしてお茶漬けを食べてから「ああ、今日のステーキは美味かった!」と言う。
これって、案外本当なのだ。いくら、カッコつけて洋食を食っても日本人は米の飯を食わないと落ち着かないのだ。
2006/6/15
この料理をタイ語で何と言うのか知らないが、美味いのだ。
この料理は大好きだ。辛いが、香りがいい。この辛味と香りで食欲
が進む。プーんとタイ料理の強い香りがする。
タイ料理を知らない人には嫌な臭いと感じるかもしれない。
好意的に異国の香りと感じる人もいるだろう。
唐辛子が二三本は入っているだろうが、肉の脂に隠れてそれほど
辛味は感じない。辛味は感じなくても辛味成分が体に作用して頭
から汗がでる。俺はどうして、こんなにも汗をかくのだろうか?
同じものを食べてもタイ人は全く汗をかかないのだ。
今朝は米に水を入れすぎたので飯がぐしゃぐしゃだとヌチャナート
に文句を言われた。
「ご飯を炊く時は水を入れすぎちゃ駄目よ!」
「バアーロー!文句あるなら自分で飯を炊け!」と言ってみたいが、
言えない。
「ごめん、ごめん、気をつけるよ」
なんでここで俺が謝らなくてはいけないのだと疑問に思いながらも
謝っている。どう見ても情け無い姿だ。いつしか飯炊きは俺の仕事
にさせられた。そして、水が多いの少ないのと女房は文句を言う。
「てやんでえ!バアーロー!俺の飯に文句あっか!
嫌ならトっとと出て行け!」
女房を前にして、こんなこと言えないからここにタンカを書き込んで、
べらんめー調で男らしく女房を怒鳴りつけた気分になろう。
2006/3/14
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小松菜を茹でた。このソースに小松菜をつけて食べる。
このソースは魚を香草と一緒に潰したものだ。
「サミイはこれを食べないでしょ?」
食べないと言うと、ヌチャナートは自分の好きなように味付けをする。
フルーツのような軽い芳香がソースから漂う。
この香りがないと美味しくないそうだ。
何処の国の女でも、この香りを間違いなく好む。
「これはタイの王宮料理だよ。いい香りだろ?」と黙って食わせれば、日本の女は簡単に騙される。
「王宮ではこんな素晴らしい香りの食事をしているのだ。さすがタイの王宮だ!」と感心する。本当にいい香りなのだ。
だが俺は食わない。この香りを嗅ごうともしない!
俺はこの香りの元を知っているからだ。
これはゲンゴロウの親分のような姿をしたタガメからとったエキスだ。
あの不恰好な虫にこんな芳香があるなんてちょっと考えられない。
このタガメを焙煎して売っている。
タイ人は美味しそうにこれを食べる。
写真をクリックすると大きくなります。
2006/6/14
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「朝食は卵焼きよ。食べるでしょ?」
嫌だと言えば、じゃあ何を食べるの?と聞かれる。
そうすると、俺は自分が食べたい物を考えなくてはいけない。
俺ん家では「あれだよ。あれが食いたい!」では駄目なんだ。
ちゃんと料理名をタイ語で言わないと作って貰えない。
俺が覚えている料理名なんて幾つもない。
食いたいものを考えるのも面倒だ。
「うん」ですませるのが一番簡単だ。
最近はタイ語で返事をしなくても、日本語で「うん」と言えば通じる。
卵焼きは嫌いではない、タイ風の卵焼きも美味しい。
こんな卵焼きができてきた。日本の子供は卵焼きが好きだ。
昔、子供が好きな物は巨人、カレー、卵焼きと言っていた。
カレーではなくてハンバーグだったかな??
卵焼きは子供の好物なのだ。
しかし、日本の子供はこの卵焼きを食べることができるか?
この皿の卵焼きに唐辛子が一本入っている。たった一本だ。
いくら卵焼きが好きだからと言っても、日本の子供にこの卵焼きを
だしたなら、日本のお母さんは
「子供にこんな辛いものを食べさせるなんて非常識!」
と叫ぶだろうな。
タイの子供はこれを何の疑問も持たずに「ウマイ!」と言って食べて
いる。常識なんて場所によって違うんだよね。
卵焼きに唐辛子を入れてごらん、美味しいよ。
2006/6/14
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日本に来たタイ人に食わせた日本の料理で評判が悪いのはお好み焼きだ。
多分、お好み焼きの上に乗せる、細かいイカだかおかかが気に入らないようだ。
ヌチャナートは納豆の臭いが嫌いだ。
タイにはこれ以上に臭いものが沢山ある。
例えば魚醤油なんて日本人には臭すぎる。これ以外にも熟れ寿司や塩辛の類が沢山ある。タイの市場でそれら醗酵製品を見ていると、昔の日本の生活を思い浮かべることができる。日本でも昔は水産物を醗酵させて保存していた。いつしか、醗酵水産物を作る習慣がなくなった。
マンション住まいが多くなり、強い臭いが出る食品を作れなくなったのも一因だ。
これら発酵食品は臭いは悪いが、どれをとっても味は濃厚で美味い。
タイ人はそんな臭い食品を毎日食べているのに、納豆の臭みは嫌だというのだ。
来客に菜食主義者のインド人が来た。毎日、いろいろな野菜を食わせていたが、いたずら心が起きた。
こいつに納豆を食わせてみよう。納豆をとって、
「これは大豆だよ。醤油をかけて食うんだ。」と食べ方を教えた。その後、別の仕事にかかった。
昼食後、インド人に納豆の感想を聞いた。
「あの豆は臭くて不味い」と評判が悪かった。
納豆はタイ人だけでなくインド人も嫌いな食品だということを確認した。
このような醗酵食品は嫌いな人は嫌いだが、好きな人はとてつもなく好きになる。世界の何処かに、納豆を食って「これは美味い、こんな美味いもの初めて食った」と感激する人がいるはずだ。
東京の人は納豆を食うが大阪の人は食わない。
食べ物の好みには地域性がある。
タイにプラーと言う調味料がある。魚を醗酵させてドロドロにするのか、あるいは魚の身がどろどろに溶けてしまうのかもしれない。魚の醗酵食品だから臭いが旨味は凝縮されている。
この調味料はイタリアの食品で言えばアンチョビイペーストに似ている。ヌチャナートはアンチョビイペーストを美味いと言い、これでタイ料理を作った。
タイ東北部の人はプラーを食べるが、バンコック周辺の人は食べない。タイにも食の地域性があるのだ。
これを知った時、思わずニヤリと笑ってしまった。
2006/6/14
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冬瓜を煮ると、口の中でとろける様に柔らかくなる。出汁を吸い込ん
でいるので美味しい。冬瓜は中華料理でも夏の野菜として使う。
煮て冷やした冬瓜に挽肉のソースをかけて食べる中華料理もうまい。
こうやって煮てタイ風に味付けした冬瓜も美味しい。
今日の冬瓜のスープには乾燥玉ねぎを使っている。この玉ねぎは
駅ビル地下の店で叩き売りをしていたものだ。
バカみたいに安い値段だった。安いから玉ねぎを手に取ったけれ
ど「使い方がわからないわ」などと言ってもとの場所に戻している
主婦が居た。
ラベルが英語かスペイン語で書いてあったからかなあ???
想像力、創造力のない女は駄目だな!
こんなにも安い値段で、こんなにも美味しいものを買わないのだ
から!!ウチじゃあ、この玉ねぎをいろんなものに使っている。
この乾燥玉ねぎをスープに入れるといい香りがでる。
冬瓜の味にあう。タイ料理だからこれに唐辛子が加わる。
唐辛子の量は好みで加減をすればいい。
切らなければ冬瓜は長持ちする。冬瓜も安い時に買っておいて気が
向いた時に調理すればいい。
冬瓜のトムチュウトは日本人がきっと好きになるタイ料理のひとつだ。
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近所の学生が家に来た。
「飯、食ったのか?」
「はい、食べました。」
「トムヤンクンを食べるか?」
「・・・・ああ・・・。戴きます。」
返事に困っていた。”いらない”と断るのは悪いと思ったのだろう。無理しているのだ。
「ヌー!トムヤンクンを食べるって。」
「唐辛子を何本入れるか聞いて。これだけでいい?」
赤い生の唐辛子を二本取り出して見せた。
「唐辛子は二本でいいか?」
「はい、いいです。」
「ヌーが食べるとしたら何本唐辛子を入れる?」
「まあ、五本かしら。」
一人分で五本だからかなり辛いはずだ。
「できたよ」バンコック風のトムヤンクンができた。
「戴きます」と言って食べ始めたが、ひいひい言い出した。
「無理して食べなくてもいいよ。家に持ち帰って食べな。冷蔵庫に入れておいて温めればいいよ。
常温においていたって大丈夫だよ。熱帯の料理だから絶対に腐らないよ」
「ああ、そうですね。これってラーメンに入れても美味しそうですね。」
「そうだ。このスープをラーメンにいれると美味しいよ」
やはり唐辛子二本は多すぎたようだ。
そうかと言って、辛くないトムヤンクンは美味しくない。
トムヤンの関連記事はここにあります。
トムヤンヌア
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_d695.html
トムヤンパー 魚のタイ風鍋料理
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_52fa.html
馬蟹のトムヤンプー
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_a41c.html
トムヤンプラムック
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_f508.html
トムヤンガイ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_e950.html
トムヤンクン
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_3f9d.html
今日のトムヤンクン
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_521e.html
トムヤンタレ海鮮鍋
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_c538.html
トムヤンヌア
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_d695.html
2006/6/11
サンドイッチなんて簡単な料理だと思うだろう。俺たちにとっては簡単に作れる料理なのだ。
パンにバターを塗って何かを挟めばお終いだ。
タイの裕福な家庭なら、日本と同じようなスーパーや大型ショッピングセンターで買い物をする。
そのような店では食パンを売っている。
庶民は市場や近所の店、通りに並んだ行商人のおばさんから食材を買う。
食パンなんて売っていない。値段を調べていないからわからないが、食パンはタイの庶民には高価なものなのだ。庶民の口には入らない。たまにはサンドイッチを食べてみるだろうが、いちいちその作り方など観察していない。
食パンなんて自分達の生活に関係ない代物だ。バターなんてものを持っている家はない。
タイの庶民はサンドイッチの作り方を知らないのだ。
食パンといり卵があった。これで卵サンドイッチを作れる。
ヌチャナートはタイ料理なら手早く作る。しかしサンドイッチは作れないと言う。
「そんなことはないだろう?」ヌチャナートの言葉を無視していたら、ヌチャナートは自分でサンドイッチを作り始めた。
この食パンは厚切りだった。まずその厚切りの食パンを二枚の薄切りにしようとして諦めた。
毎日タイ飯なので、俺ん家にはバターもマーガリンもないのでマヨネーズを取り出した。
マヨネーズを星型の口からぎゅーっと絞った。そして食パンの上に丸く輪を描いた。
そこにいり卵を載せて終わりだ。
オープンサンドイッチという形を知らないヌチャナートはそこで行き詰った。
もう一枚のパンを載せたら厚過ぎて食べられない。
ヌチャナートはまた考えた。食パンを二つに折って「さあ食べろ」と俺の口におかしなサンドイッチを押し込もうとした。
サンドイッチのような簡単な料理でも経験がないと作れないものだということを学んだ。
味噌汁を二三回飲んだ西洋人に味噌汁を作らせてみよう。
豚骨でスープをとり、味噌を入れ、胡椒とカルダモンを加えパセリを浮かせる。
そんな味噌汁になるだろう。
ヌチャナートも味噌汁にニンニクの薄切りを入れて出してきた。
これは日本人の常識外の味だ。タイ人にしては常識内の味付けなのだ。
「サンドイッチも作れないなんて、ヌチャナートはおかしいのではないの?」と
思う人もいる。
そんな人に簡単なタイのサラダ、ヤムウンセンを作らせてみよう。
ヤムウンセンなら食べたことがある日本人でも、タイ人が作る味にはなかなかならないのだ。
俺たちがタイ料理を作ったら、タイ人が仰天するタイ料理になってしまう。
タイ人から見れば「こんな簡単な料理も作れないなんて日本人はバカじゃないの?」となる。
昔、「インド人も吃驚」というカレーの宣伝があった。
どのように吃驚するのかわからないが、日本のカレーを初めて食べたインド人は吃驚するだろう。
インドは大きな国だ。南と北では料理が違う。南のインド人が吃驚するのか、北のインド人が吃驚するのかわからない。
ヌチャナートには可哀想だったが、ヌチャナートが作ってくれたサンドイッチを笑ってしまった。
ラオスにはフランスパンのサンドイッチがある。
ラオス人なら食パンで美味しいサンドイッチを作るだろう。
2006/6/11
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醗酵させて酸味のでた竹の子がある。それに袋茸、鶏肉を煮込んだ。
ちょっとだけ酸っぱい料理だ。酸味と辛味があっている。
黒い袋茸をプチリと噛むと袋の中に入り込んだスープが出てくる。
この茸はほかの茸よりも高い。噛み応えがいい。
全体の味が纏まっていて美味しい。
袋茸はヌチャナートの好物だ。この竹の子もヌチャナートが好きな
食べ物だ。竹の子は関節に悪いと言いながら、好きなものだから
よく竹の子を買う。
「美味しいのよね」と言いながら竹の子を食べている。
竹の子を醗酵させるのはタイだけだろうか?
ラオス、カンボジア、ベトナムにもあるかもしれない。
俺達が子供の頃は支那竹と言っていた竹の子は最近ではメンマ
と言う。麺に入れる麻竹の竹の子だから麺麻でメンマとなるらしい。
俺には支那竹と言う方が親しみやすい。
支那と言う言葉は差別用語なのかな??
支那竹も乳酸醗酵させているらしい。味付けしていないメンマを食べ
たことがない。元の味はどんな味か俺はしらない。
多分酸味があるのだろう。
タイの酸っぱい竹の子は孟宗竹を使っているのか?
それとも他の竹の竹の子を使っているのだろうか?
2006/6/12
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「今日のお昼はガイヤンよ。食べるでしょ?」鶏肉をグリルで焼くだ
けだから簡単だ。
しかし、焦がさないように焼くには気を使わなくてはいけない。
焼きあがったガイヤンを小さな器に入れてしまうので、綺麗に焼け
たかどうか写真を見ただけでは分からない。
ああ、写真がピンボケだから余計わからない。
まださやえんどうが残っていたのだ。今日の弁当もさやえんどうが
入っている。嫌いじゃあないから、まあいいっか。
鶏肉もいいが、鴨肉も美味い。時々、駅ビルの地下の店で売ってい
る。ヌチャナートは鶏より鴨肉の方が好きらしい。
今度、タイに行ったら鴨料理の店で食事をしよう。
エジプト人は鳩を食べるために飼っている。
「タイ人は鳩を食べるか?」と聞いたら食べると言う。
鳩も食べてみよう。鶉は食べる。日本のタイ食材店でも鶉は売って
いる。ヌチャナートが鶉を料理した。どうやって食べたのか覚えて
いないが、骨までぽりぽり食べたと思う。
また鶉料理を作ってもらおう。これも美味しかった。
タイの屋台に一人で入った。
「なんにしますか?」
「そうだな、これにしよう」硝子のケースに入った鶉を指差した。
タイ語なんて分からないので、英語で注文した。
店員も英語なんかわからないのに、ニコニコ笑って鶉をケースから
取り出した。お互いに言葉が通じないのだから、なにも英語で話さ
なくてもよかった。日本語でもよかったのだ。
夜風に吹かれながら冷たいビールを飲んで料理ができるのを待った。
「お待ちどうさま」店員が料理を運んできた。
俺は鶉を丸ごと焼いて出すのかと思っていた。鶉の丸焼きを想像し
ていたのに、店では鶉を細かく切って調理した。
「鳥は何処に入っているんだよ?」
「この中に入っています。」
丸い鶉の姿は大きいように見えるが、腹の部分は空洞だ。
細切れにすると肉はほんの少量しかない。
本当に肉を全部入れたのかなあ?疑いだしたらきりがない。
なんだか騙されているような気がしたが、美味い料理だった。
2006/6/9
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今日の弁当は春雨の炒め物だ。パトウンセンとか言っていた。
よくまあ、詰め込んでくれた。食事は少なめにしようとしているのだ
が、なかなか理解してくれない。飯の量も多い。
タイでは飯を食えなくて死ぬ人がいるから、どうしても沢山たべ
させようとするみたいだ。
俺が気がついた時は飯とおかずの量を減らす。
「そんな少しでいいの?」とヌチャナートはいつも驚く。
少なめにしないと肥満が原因の病気になる。
今の日本は食いすぎなのだ。少なめ、少なめで丁度いいのだ。
山盛りになった料理の上に赤い唐辛子が乗っている。
さやえんどうの緑に赤い色が冴えている。
多分、二本分の唐辛子だろう。
和食だったなら、これで一週間分以上の唐辛子だろうな。
「辛いもの大好き」と言う人でもこんなには唐辛子を一回に食わな
いだろう。ヌチャナートは俺が唐辛子を食うのを見て、
「サミイはタイ人みたいね」と笑っている。
今日の弁当はいつもと味が違う。塩味が少ない。
ヌーの体調が悪いのかなあ?
唐辛子とナンプラを入れると丁度いい味になる。
安いので大量に買った椎茸を今回は乾燥させないらしい。
その代わり、椎茸を毎日食べさせられる。
今日の弁当にも椎茸が入っている。
2006/6/8
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英国から豚の丸焼きの写真を送ってきた。
俺が食べたタイの豚の丸焼きとはちょっと違う。
丸焼きというと丸い図体を想像する。
タイの豚は丸ではなくてまっ平らだから、豚の平焼きだ。
タイの豚は全て平焼きにするかというとそうではない。
タイの国道を走っている時、英国と同じように丸焼きを売っている
のを見た。俺が思うに、丸焼きはタイ族の焼き方で平焼きは中国
系タイ人の焼き方なのだ。
走る車から丸焼きの豚を見た時、「止まってくれ!」とタイ語で
怒鳴っても運転手には通じなかった。車は豚から離れて行った。
ある時は後で買いに来ようと思っていたが、買いに行くのを忘れた。
思い出して買いに行く。
確か、この辺で売っていたはずなのに、いざ探すとみつからないも
のだ。残念でした。見つかりません。
あるいは売り切れていたのかもしれない。
その次にタイに行った時には豚の丸焼きを売っている店はなかった。
そんなこんなでタイで豚の丸焼きを食べる機会がなかった。
英国の初夏だ。緯度が高い英国は仕事を終えてもまだ外は明るい。
写真を見ると昼間のパーティのように見えるが、実は夕方なのだ。
この豚を焼くのに6時間かかる。
じっくり時間をかけて焼き上げて、みんなで食べる。
こういう野生的な料理っていいよな。大好きだ。
日本では子豚を丸ごと一匹買うのは困難だ。
養豚場に行って買ってこなくてはいけない。
子豚が手に入っても丸焼きにする道具がない。
豚の丸焼きの関連記事はここにあります。
子豚の丸焼きは
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_501d.html
2006/6/8
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昔は鯨肉なんて安いものだったが、今は鯨は高級魚だ。
捕鯨禁止条約のとばっちりだ。
鯨肉を売っていた。これは珍しい。ヌチャナートに食べさせてあげよう。
魚が好きなヌチャナートが喜ぶと思って買ったのだ。
ヌチャナートは鯨肉を知らなかった。
「このお肉はなーに?」
「これは鯨だよ」
「えっ?!」ヌチャナートは驚いていた。
鯨と聞いてヌチャナートは気味悪そうにしていた。そしてもうそれ以上その鯨肉を食べようとしなかった。
鮫肉の時も同じだった。日本では鮫をよく食べる。刺身で食べる地方もあるくらいだ。
鮫を煮た後にできるにこごりが美味しい。
にこごりが食べたかったのだ。
「この魚はなあに?」
「これは鮫だよ」
「えっ?!あの人を食べる鮫なの?」
「そうだよ。」
この時も気味悪がって鮫を食べなかった。
タイ人は昆虫でも蛙でもなんでも食べてしまう。
当然、鯨も鮫も食べると思っていた。
誰かが言っていた。何処の国でも蛋白質に順位をつける。
日本では上から牛豚鶏の順に並ぶ。1から3位までは普通の食べ物だ。
羊になると4位でそろそろゲテモノに近づく。7,8位になるともう完全にゲテモノになってしまう。
タイ人にとっては鯨、鮫はゲテモノなのだ。
それなのに彼らにとって昆虫はゲテモノに入らないのだ。
ヌチャナートはサメ肉は食べないのに、フカひれスープはちゃんと食べるのだ!
「美味しい」と言いながらフカひれスープを食べていた。
いくら食材が安いタイでもフカひれスープはやっぱり高い。
フカひれスープを出せる料理店は高級な店だけだ。
高級店で出すフカひれスープは食べるのに、家のサメ肉は食べない。
差別だ!!!
2006/6/8
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弁当を開けると真っ黒なものがある。なんだこれは?
よく見ると椎茸の煮付けだ。
いつ何処でこんな料理を覚えたのだ?
食ってみると、いい味付けになっている。塩味もちょうどいい。
ちょっと砂糖が入っており甘くなっている。
これは和食の味だ。
焼肉の方はニンニクをかりっと炒めて香ばしくさせる。
これを作っていた時は部屋中にニンニクの臭いが立ちこめた。
この臭いを嫌う人には耐えられない臭いだ。
しかし、これは食うと美味いのだ。
ニンニクをかりっと炒めるのは簡単なようでちょっと難しい。そういえば、この料理はタイの屋台やレストランで食べたことがない。
多分、俺は食べていない。
これは家庭料理なのかなあ。
この味なら、日本人でも食べられる。辛い唐辛子はお好みで加減して加えればいい。
ナムプラと唐辛子で味付けしたからタイ料理かな?
ニンニクをこんなに沢山いれないけれど、日本の普通の家庭でもこのような味付けの焼肉をつくる。
これは現代の和食と言ってもいいかもしれない。
2006/6/7
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ベランダで取れたニンニクと玉ねぎだ。先日は取り立てのものを
紹介した。これは乾燥したあとの姿だ。
青い芽がでたニンニクの一粒、三日月型の蜜柑の一粒のような
ものを植えておいて育ったものだ。
芽が伸びて青い茎や葉がでる。それを切っては料理に使っていた。
玉ねぎやニンニクにしては たまったものではない。
一生懸命に伸びよう、生きようとしているのに、葉や茎を次々と切ら
れて食べられてしまう。
それでも頑張ってこれだけのものに成長した。
これもまた食べるんだ。
青い芽が出たニンニクは普通の家庭では食べずに捨ててしまう。
つまり、廃品、不用品、もっと悪く言えばゴミなのだ。
ウチは捨てないで植えておく。
これって野菜のリサイクル、廃品利用?エコライフ?
野菜を無駄にせず、美味しく楽しく食べられるのだから、これでいいよね。
2006/6/7
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香辛料を練り上げて売っている。これでトムヤンクンなどを作るらしい。
その売り方を見ると、日本の味噌屋が味噌を売っている姿に似ている。
味噌を山盛りにするように、練り上げた香辛料を山盛りにして売っている。
ヌチャナートは味見をしながら、「これと、これ」などと買い物をする。
俺達があの味噌のようなものを味見しても、味の微妙な差など分からない。
どれを食っても辛くて舌が痺れて同じ味になってしまう。
庶民が買い物をする市場でも同じようなものを、味噌の山盛りのような形で売っている。
ヌチャナートはこの味噌のような練り物を日本のデパートのような場所で買った。
日本人には当たり前のような場所だが、タイの一般庶民にはデパートは高級な場所なのだ。
一般の人々はごみごみした市場で買い物をする。
市場の喧騒は活気があって楽しい。
そこで珍しい食べ物を探すのだ。これも楽しい作業だ。
新しい食べ物を見つけるとわくわくしてしまう。
話が脇にそれた。味噌のような物の話をしていたのだ。
「市場で売っているものは美味しくないわ。デパートで売っている方が美味しいのよ」
「ふーん」
「市場の物は安いけど、辛いだけで香りがないのよ。」
値段を聞くと、市場ではデパートの半額の値段で同じようなものを買えるのだ。
しかし、市場の物は安い唐辛子を大量に使って増量している。
香り付けの香草などは高価なので少量しか使わない。
だから市場の物は辛いだけで不味いらしい。
この味の差が分かるようになるには修行が必要なのだ。
大人になってから、1年2年、毎日三食タイ飯を食べてもこの味の差を見分けることができないだろう。
子供の頃からこのような味と香りを知っているので、タイ人はこの味噌のような物の微妙な差がわかるのだ。
2006/6/7
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このように言えばいいのかな?ヌチャナートも名前を知らないらしい。
要するに適当なものを鍋にぶっこみ、煮ただけだ。
でも美味いよ。名前を聞いたら、「うーん」と考えながらたしか
ゲンガイサイパクとか言っていた。
鶏肉と野菜の煮込みなのだ。野菜の中には苦瓜の葉っぱも入って
いる。苦瓜の若い葉をほろ苦くて美味しい。
初めて食べたが、美味しさに驚いた。
ヌチャナートは食べ物を盛る器に気を使わない。
文句を言うと「そんなものなんでもいいじゃない!」と怒る。
「この器はな、中華料理に使うものだ!例えばだな、ラーメンを盛る
時にこの器を使うのだ。
こっちの器は味噌汁以外につかってはいけないのだ」
「あらそう?この器は綺麗じゃない。あたし、これが気に入っている
のよ!」全く相手にされない。
日本では食器ごとに盛る食事が違う。お椀にご飯を盛ることはない。
小皿に入れるのは刺身用の醤油。あるいは沢庵二切れ。
小鉢に入れるのはおしんこ、酢の物・・・・・と決まっている。
この料理の話をしなくてはいけない。
あんまり辛くない。この出汁がうまい。俺がもっと野菜を食べるよう
にと作ってくれた料理だ。野菜を一生懸命に食べた。
2006/6/7
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「トムチュート食べる?好きでしょ?」
「好きかどうか分からないけど食べるよ」
「豆腐のトムチュートよ」
「・・・」
「鶏肉と野菜を入れるのよ。好きでしょ?」
「食べなきゃ好きかどうか分からないよ」
「椎茸も入れるわ。春雨も入れるのよ。」
「愛も入れてくれよ」
「ハハハ・・・!沢山入れるわ。」
これが愛で味付けした豆腐のトムチュートだ。
トムチュートと言っていたが、盛り付けて出してきた時にはタイスキ
と言っていた。まあ、タイスキもこんなものだ。
タイスキがトムチュートの範疇なのかトムチュートがタイスキの範疇
なのかわからない。
難しいことはさておいて、美味けりゃいいよね。
いい出汁がでている。この出汁が美味い。
肉や野菜をナムチムにつけて食べる。ニンニクと唐辛子が効いた
ナムチムは美味いのだ。
ピリッとした辛味がお気に入りだ。
今日はちょっと作り過ぎたようだ。余ったものはカオツムか何かに
変身する。
2006・6・6
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昨晩は機嫌が悪かったのか、「明日のお弁当はないわよ!」と
ぴひゃりと宣言された。
弁当がなくても困らないが、食堂まで食いに行くのが面倒だなあ!
朝になった。まだ機嫌が悪いのかなあ?
機嫌を損ねると怖いので、びくびくしながら、そっと「朝だよ!」と
起こす。
ぐっすり寝たらしく、朝になったら機嫌は直っていて、いつもの通り
弁当を作ってくれた。
さやえんどうと挽肉、それに生椎茸を入れて炒めたものだ。
この上にナンプラと唐辛子のソースをかけた。
さやえんどうは好きなんだ。彩りも綺麗だ。
野菜を取らなくては駄目だと言って、昨晩も野菜を沢山食べさせられた。
そのくせ、サダムにはイカと海老ばかり食べさせている。
猫だって野菜を食わせなくちゃ駄目だと思うな。
サダムもサダムだ!好きなものだけをたべていて、糖尿病になって
も知らないぞ!
猫だって糖尿病になると思う。
2006/6/6
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生椎茸があった。この八百屋はいい加減なところがあって、いちいち
重量を測らない。適当に山盛りにして、一山幾らで売っている。
その大雑把なところが気に入っている。
普通の八百屋では売っていない青いパパイヤもある。タイの食材店
で買うより安く買える。ヌチャナートが好きなソムタムを作るのかと
思って、パパイヤを買おうとしたら「いらない」と言う。
ライチーがあったので、そちらを買った。
椎茸をこんなに沢山買っても一度に食べきれない。こんな時、
ヌチャナートは椎茸を乾燥させて保存しておく。カビが生えたり、
腐らすことはない。生の椎茸の香りはいい。松茸の香りとは違う
が、美味しそうな香りだ。この椎茸を鶏肉と一緒に煮込んだ。
椎茸と鶏肉をナンプラで煮込んだだけの単純な料理だ。
それに唐辛子とナンプラのソースをかけて食べる。
簡単な料理だけど、美味いよ。
2006/6/5
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ここのところ牛スジ肉ばかりだなあ。
また、牛のスジ肉だ。朝、「何とかを食べるか?」と聞かれたが、
聞き返すのが面倒なので「ウンウン」と適当に応えていた。
それのタタリだ。
家に帰ってから「牛のスジ肉は飽きた」などと言ったら、
「だから、朝、これでいいかって聞いたでしょ!」と必ず怒られる。
怒るとおっかないから、黙っていよう。
よく煮込んである。スジ肉は柔らかになっている。コラーゲンが豊富
だから肌や関節にいいはずだ。この味付けは牛丼の味付けだな。
今日は珍しく青い唐辛子が混じっている。
よく熱が通っているので、牛肉はコンビーフのような香りがする。
美味いからと言って、ガツガツ食わない。
よく噛んで食べなくてはいけない。この料理の一番の欠点は肉が歯
の間に挟まるのだ。
2006/6/2
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「イサーン風ラープを食べるでしょう?」
「うん」
うんとは言ったものの、イサーン風のラープとはどんなものなのか
知らない。イサーンというのはタイ東北部のことだ。
この地方は土地が痩せているので作物が育たず貧しい農家が多い。
どんなラープだか知らないけど、ラープは好物だ。
「出来たわよ」
皿に乗ったものを見て驚いた。
先日の砂肝のラープと同じものだ。砂肝はコリコリして歯ざわりが
いい。これも美味い。
ラープの関連記事はここにあります。
ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_6709.html
ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_6709.html
今日のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_d8e4.html
海老のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/11/post_62b7.html
ラープを食べる
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_11c4.html
ラープをニ品
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イサーン風ラープ
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苦いラープ
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砂肝のラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_67bd.html
ナムトクかラープか
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2006/6/3
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近所の庭にバナナがなっていた。今年はちょっと大きくなりそうだ。
バナナの蕾の写真を撮っていたら、犬を連れたおばさんが通り
かかった。
「これ、何ですか?」
「バナナですよ」
「バナナなんですか?バナナに見えないですね。」
ああ、そんなことも知らないのだ。
これはバナナの葉だろう?バナナの葉も知らないのか??
バナナの葉にリンゴや蜜柑がなることねえーだろ!!
ここになっている実はバナナ以外の何物でもない。
それなのに、これがバナナの蕾だと思わないのだ。
この家の人はこのバナナの蕾が食べられるなんて知らない。
毎年、寒くなるとバナナの蕾は腐るのか落ちてしまう。
今年はこのバナナの蕾を貰い受けよう。
そしてバナナの蕾も食べられることを教えてあげよう。
余計なお世話かな???
ヌチャナートにこの写真を見せて言った。
「これを見てご覧?」
「日本にもあるのね」
「これを貰って料理しようか?」
「これは美味しくないわよ」と言下に否定された。
バナナの蕾ならなんでもいいと思っていた。
苦くて食べられないものもあるらしい。
渋柿みたいなものかな?渋バナナなんてものがあるなんて考え
なかった。タイには小さいバナナと大きいバナナがある。
どちらが渋いのか知らない。
簡単に見えて、バナナの蕾料理は簡単ではないのだ。
バナナの関連記事はここにあります。
烏骨鶏とバナナ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_d1ef.html
バナナの葉を売る
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_5da8.html
バナナの蕾
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_90be.html
ピーグワイ バナナ料理
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/post_e780.html
バナナ料理
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_1c79.html
バナナの蕾
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_90be.html
2006/6/3
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「こっちのスープを食べてよ」
そんなにせかすなよ!俺は今こっちの料理を食っているのだ。
こっちの料理を食い終わってから、スープを喰うよ。
ああ、俺ん家の料理はタイ料理だから、西洋料理のように食べる
順序は決まっていない。
適当に好きな物を好きな順番に食べればいいのだ。
これはタイの貧乏人の食べ方かもしれない。
タイの王室に招待されたことがないので、王室での食事マナーは
知らない。王室ではそれなりのマナーとか格式というのがあるはず
だ。このスープはさっぱりした料理だ。
先日買った、乾燥玉葱を使ったと言う。
この玉葱はニンニクの香り付けがしてある。
ビールと一緒にこの乾燥玉葱を食べてもうまい。
「美味しいよ」
「この海老はサダムのご飯の残りよ」
ああ、やっぱりそうだったのか。
2006/6/2
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バンコックあたりじゃあ、王宮料理と称する物を食える。
誰も王宮に入って食事をしたことがないから、出された料理が本当に王宮で出される料理と同じものかどうか分からない。
綺麗な店で高い値段で出されるから、王宮と同じ料理だと思い込むのだ。疑えばきりがない。
それじゃあ、王宮料理は美味いのか?
王様が喰うのだから、美味いはずだ。不味いはずはないと思い込んでいるだけだ。
幾ら王様や王子様が食っている料理でも、自分が食って不味いと思ったものは「不味い」と、はっきり言えなくてはいけないのだ。
グルメ、グルメと言うが本当に味が分かる人は少ない。
インターネット、グルメ本、噂、口コミで美味いというので美味いと思うだけの人が多い。
多くの人は皆んなと一緒にいたいので、皆んなが美味いと言う物を「美味い」と唱和しているだけだ。
他人がなんと言おうとも、自分が美味いと思うものを美味いと言う勇気が必要だ。
グルメを突き詰めて行くとゲテ物にぶち当たるのだ。
当人は「これこそ究極のグルメだ」と自慢するが、他人から見ればゲテ物を食っているとしか見えない。
グルメとゲテ物は紙一重の差なのだ。
こう考えて来ると、タイでよく売っている昆虫だって、ありゃあグルメだぜ。ゲンゴロウの親分のようなタガメだって、タガメがいない国に輸出したら、南国の珍味、グルメになってしまう。
2006/6/3
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ホームセンターの園芸部門にいた。
「あら、苦瓜があるわ。これを買いましょうよ。」
こんなものをベランダで栽培できない。畑がなくちゃ駄目だ。
ベランダで育てるにしても蔓が延びる場所を確保しなくてはいけない。買うのを躊躇った。
ヌチャナートがこれを家に欲しいと言うので買うことにした。
ベランダの小さな鉢に苦瓜を植えた。一メートルほどの棒を鉢に刺した。
「こんな高さしかないよ」
「大丈夫よ。大きくならないわよ」
俺は実が大きくならないのだと思っていた。
小さな実が出来ると、摘みとって食べるから、大きな実ができないのだと思った。
今朝「あの野菜を食べる?」と言うのだ。
何のことを言っているのか分からない。
食事の最中に「あっ!そうだ!」と言いながらヌーが立ち上がった。そして苦瓜の葉を摘んできた。
柔らかい葉だ。それにうっすらとした苦味がある。
カノンと魚を醗酵させたものを叩き潰した料理を葉に包んで食べたら美味い。
このように苦瓜の葉を食べるのだ。
これじゃあ、苦瓜は大きくなるはずがない。
2006/6/3
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生の唐辛子を酢にいれる。
この酢を朝食に使うとトイレに行きたくなる。
経験とヌチャナートの話だが、便秘に効くのは酢が効くのではなくて、唐辛子の刺激が効くみたいだ。
酢を使うと、酢と一緒に唐辛子が入ってくる。
その唐辛子が便秘に効くらしい。
酢に溶け込んだ生唐辛子の成分が薬効をもたらすことはあるだろう。
酢に生ではなくて乾燥唐辛子を入れたら薬効があるのか?
ある朝、生の唐辛子を半本ほど食べた。
そうするとトイレに行きたくなったのだ。
これから考えると、酢に薬効があるのではなさそうだ。
普通の日本人の食事では唐辛子を半本も食べない。
そんなに食べたら口の中が火事になる。
加熱した唐辛子には便秘に効く効果はないのかなあ?
いろいろな料理に唐辛子が入っているが、そのような料理を食べてもトイレに行きたくなることはない。
もう少し試してみよう。
薬膳の関連記事はここにあります。
薬膳:ライムジュースと便秘
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_f2f2.html
薬膳:苦瓜
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_ffd9.html
薬膳:赤いスープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_bdde.html
薬膳:烏骨鶏
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_56d1.html
薬膳:便秘に効く
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_096e.html
薬膳:トウモロコシと便秘
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_7b1c.html
薬膳:青い葡萄
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_2c5f.html
薬膳:マンゴー
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_6986.html
薬膳:唐辛子酢
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_b608.html
薬膳:便秘に効く果物
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_a32d.html
薬膳:便秘療法
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/03/post_6278.html
2006・6・3
鶏肉と春雨を煮込んだものだ。普通のタイ料理はスプーンで食べる
が、スプーンでは春雨を取ることができない。どうしても箸を使うこと
になる。
「どう、辛い?」
「ちょうどいいんじゃない」
「これには三本しか唐辛子をいれなかったの」
和食では一本でも多すぎる。それなのに、三本もはいっているのだ。
毎日毎食、タイ飯を食べているうちに辛味に鈍感になったらしい。
三本も唐辛子が入った飯を食って辛味を感じないのだ。
「普通は何本くらい唐辛子をいれるの?」
「そうね、十本かしら。」
この料理に五本の唐辛子が入ったならどうなるだろう。
その位なら「辛いなあ」と言いながら食べるだろう。
十本になるともうお手上げだろう。これは辛い料理に入らないのだ。
俺に合わせて辛味を調整した料理だったのだ。
タイ北部の屋台に入って飯を食べた。
珍しく英語を話す女がいた。タイ北部では英語が通じない。
看板もタイ文字だけでローマ字は殆どない。
言葉が通じる人に出会えてほっとした。女に料理を注文した。
「Spicyにしますか?」と女は聞く。その当時、俺はspicyというのは
香り高いという意味で、いろいろなスパイスを混ぜて「香りの交響楽」
を作るのだと思っていた。少なくとも西洋料理では、そのような意味
合いでspicyと言う言葉を使っている。
タイ料理でspicyと言うのは「辛い」と同意語だということをその時
知ったのだ。出された料理を一生懸命に食べたが、辛くて降参した。
そうそう、この料理の話だ。唐辛子が三本程度が日本人には丁度
良いのかもしれない。タイの子供が食べる量と同じだ。日本で言えば、
サビ抜きの寿司と同じだ。
スプーンで肉や野菜を食べていた。そのうちに底にある春雨が出て
きた。春雨を箸で摘む。春雨はスープの旨味を吸い込んで美味しく
なっている。
タイ人にとって、この料理は「お子様ランチ」みたいなものだろうが、
俺には美味い料理なのだ。
2006/6/1
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海老を焼いて食卓に出した。これってただ焼いただけだ。
こんなのも料理というのか?
焼き過ぎた海老は肉が硬くなって美味くない。
丁度良いくらいに焼き上げてあるから、これも料理なのだろう??
海老につけるソースもできている。
これが辛いが美味いのだ。
憎いくらいに海老の甘みとこのソースが合うのだ。
そう考えると、やっぱり、これも立派な料理だな!!?
生卵は料理ではない?ゆで卵は料理?
オムレツやカオヤッツアイ(タイ風オムレツ)は料理だな。
燻製卵は料理?
料理と料理でないものの境界線はない?
海老が大好きな猫のサダムに海老をあげた。
サダムは腹がいっぱいらしくて、海老を見ようともしなかった。
悔しいからなんとか食べさせようとしたが駄目だった。
人間だと、会社のエライさんが「まあまあ」と言いながらお酌をしよう
とすると、飲めない酒なのに無理して飲む。
猫はそういうことをしないのだ。
この家で一番えらい主人の俺が好物の海老をあげようと言うのに
猫は食わないのだ。それともこの猫は俺が女房に頭が上がらない
のを知っていて、俺を馬鹿にしているのだろうか?
まさか!そんなはずはない。そんなはずはないと思いたい!
2006・6・1
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今朝、鰯を焼いて朝食にした。余った鰯をサランラップで包んでおこうとしたら、ヌチャナートが駄目だという。
「笊でかぶせておくほうがいいわよ。こうすれば乾燥するでしょ。」
そりゃそうだ。俺はこの鰯を晩御飯でそのまま喰うのかと思っていた。この鰯の料理に何も期待していなかった。
食べ残しの鰯をナンプラか醤油で食べるだけと思っていたのだ。
晩御飯にはちょっと表面が乾燥した鰯を使ってタイ風サラダ、つまり鰯のラープにしてしまった。
鰯特有な臭いも香草の臭いでかき消されているので、魚が嫌いな人にも受け入れられる。
この料理は日本人の発想にはない料理だと思う。
食卓にこの料理が出てきた時、何がでてきたのか分からなかった。あの鰯がこんな風になるのだと驚いた。
2006・5・31
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近所に小さい肉屋がある。こんな所で長いこと商売をしているらしく、固定客があるようだ。二三年前に店を改装し綺麗になった。
裏通りにあり、目立たない店だ。
ヌチャナートがここで一人で買い物をした話をしていた。
店の前を通ったら「ねえ、ここでお肉を買いましょうよ」と突然言い出した。
その店は年寄り夫婦だけでやっていた。
日本語も話せないのに、ヌチャナートはこの店で買い物をしていたのだ。
言葉なんか話せなくとも買い物なんか、何とかなるものだ。
店の冷凍庫の中にポリ袋に詰めたものがあった。
ヌチャナートはこれを豚のモツ肉だと思ったらしい。
「これ、美味しいのよ。・・・・にするわ。」
「・・・」の部分は何かの料理の名前なんだが、なんだか分からなかった部分だ。
どう間違ってもこれを食って死ぬことはない。
分からなくても「ウンウン」と適当に返事をしている。
こういうのもいちいち確認し理解していけば、タイ語も上達するのだが、これをやっていると疲れるのだ。横着な俺はウンウンで誤魔化してしまう。
肉屋のオヤジが「これは牛スジだよ。いいの?」と聞く。
ヌチャナートに通訳しないまま「いいよ」とオヤジに返事をした。
数日後、ヌチャナートは冷凍庫から牛スジをだして解凍した。
解凍した肉を見て驚いた。
「ねえ!、サミイ!これは豚モツでなくて牛スジよ。」
「ああ、そうだよ」
「サミイは知っていたの?」
「うん、肉屋がそう言っていた。ヌーには言わなかった」
「あら、これはいいとこよ。それにあの店は安いわ!」
こうして牛スジのタイカレーを作ることになった。
「茸をいれるでしょ?苦瓜はどうする?」
「茸だけでいいよ」
「あたし、この料理、好きなのよ」
普段はタイカレーなんて料理ではないと言っているのに、今日はタイカレーが好きだと言うのだ。
「なんで?」
「今晩これを作ると、明日はお弁当のおかずを作る必要がないもの」
昨晩もタイカレーで飯を食った。
今日の弁当のおかずも残り物のタイカレーだ。
こういう煮込み料理というのは、翌日の方がもっと美味くなるのも事実だ。
2006/5/31
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みずながあった。なんとなくこれを手にして買って来た。
ヌチャナートは料理を手早く作る。
手早い動作を見ていると、大胆な切り方をしているのが分かる。
普通の主婦は茎を切リ落すとき根にできるだけ近いところで切る。ヌーはそんなことお構いなしだ。大胆に切って捨ててしまう。
普通の主婦が見たらもったいないと思うかもしれない。
そうかと思うと、普通の主婦がいちいち手で摘んでとるような物も料理してしまう。例えばセロリの葉などは直ぐに黄色くなる。
黄色くなったものでも、お構いなく煮込んでしまう。
黄色い葉だけを摘んでいたならかなり時間がかかる。
煮込めば色の差など殆どなくなってしまう。
みずながタイカレーになってしまった。
みずなの生産農家がこの写真を見たら驚くかなあ?
多分、タイカレーにみずなが使われるなんて想像できないだろうな。
カレーの関連記事はここにあります。
タイのカレー
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タイカレーよ
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三色のカレー
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タイカレー
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インドカレー
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竹の子入りカレー
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インドカレーその後
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みずなのカレー
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タイカレーが出る
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タイカレーの地方性
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パパイヤカレー
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2006/5/31
これは普通のラープだ。牛肉の赤みだけを使ったものだ。
この写真を見ただけでは左右の皿にあるラープの味の差など分からない。
左の皿はヌチャナートの物で、右が俺の物だ。
俺用に作ったラープは普通のラープだ。
左のラープは苦い胆汁を入れた奴だ。
口に入れると苦いので驚く。苦味というのは毒に対する警告でもあるので、普通は苦い食品を食べない。
毒素がない苦味もあるので、一部の人々にとっては苦味が嗜好となることが多い。
このラープもその一例だ。
俺には苦くて食えないラープを、ヌチャナートは「美味しいわよ」と言いながら食べている。
ラープの関連記事はここにあります。
ラープ
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ラープ
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_6709.html
今日のラープ
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海老のラープ
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ラープを食べる
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ラープをニ品
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イサーン風ラープ
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苦いラープ
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砂肝のラープ
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ナムトクかラープか
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2006/5/31
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