タイラーメン
日本人の目から見ると小汚い店に入った。しかしこの店はこのあたりでは立派な店なのだ。町の一等地にある店だ。タイ語の他に英語と日本語のあるメニュウをウエイトレスが持ってきた。可愛い娘ではなく中年太りのおばさんだ。
料理を選ぶのも面倒だ。ちょっと飯を食いたいだけだ。俺達がタイラーメンと言っているバーミナームを注文した。
ラーメンを注文するとこのように酢、焙煎した唐辛子、甘たるい醤油と砂糖がはいった物をもってくる。さらにナンプラも一緒だ。ラーメンが来た。さっそく食べようとして写真を撮ることを思い出した。
丼の上に中国風の箸がのっている。これが邪魔だ。取り除こうと思ったが考えを変えた。これがタイで客にだす方法なのだ。
屋台ではテーブルの上にある空き缶などに突っ込んである箸を客が勝手にとるのだ。ここはレストランだからちょっと上品なのかもしれない。日本では見られない出し方なので、これは面白いと思い直した。
昔、急にタイラーメンが食いたくなった。
「ラーメン食いたいな」
「ラーメンかい?買ってきてあげるよ」
金を渡した時、うっかり「砂糖をいれるな」と言うのを忘れた。持ってきてくれたラーメンには砂糖が入っている。いやあー失敗した。甘いラーメンスープなんて飲めたものじゃない。
せっかく買ってきてくれたタイ人の手前、不味いとは言えない。
我慢して食うのだと自分に言い聞かせた。麺や具を食う。唐辛子が沢山入っているので辛い。タイ人が丁度良いと感じる辛みなのだ。
辛みが効いているな、効き過ぎだと思った。
そして甘いスープを飲むと、甘味が何とも言えない美味しさなのだ。
熱帯の太陽が遠慮なく頭を照らす。
不味いと思った甘いラーメンスープがこんなにも美味しいとは思わなかった。
唐辛子の量と砂糖のバランスがとれないと不味くなる。
俺にはそのバランスがとれない。どうしてもあの時の美味さがでない。
甘すぎるか辛すぎるのだ。今は諦めて砂糖をいれないバーミナームを食べている。
2006/8/6
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