蛇料理
子供達に石膏細工を教えていた。酔ったヌチャナートがやってきた。
「あそこに来てよ」
「煩いな!子供に遊びを教えているんだ」
子供達は石膏細工に熱中している。大人が粘土に悪戯をする。
「遊ぶんじゃない!」
大人を叱り飛ばす。俺に怒られた男はむっとしている。
子供の遊びは勉強なのだ。一生懸命遊ばせなくてはいけない。
ヌチャナートがまた来た。
「早く、あっちに来てよ!」
「煩いんだよ!」
子供の遊びは佳境に入っている。どの子供も石膏細工に夢中になっている。
翌日、ヌチャナートががっかりしたように言った。
「昨日は蛇料理があったのよ。二回も呼びに行ったのに来ないのだもの。蛇料理を食べ損なったわね」
うーん残念なことをした。でも俺は子供の教育の方がもっと大切だと思う。
せっかくの機会を逃したが、蛇料理はまた食べることができるが、子供の教育の機会は一度しかない。
残念な事をしたが、これでよいのだと思う。
2006年8月17日
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