高菜のトムチュート
高菜の漬物があった。
このまま食べても美味しい漬物だ。
ヌチャナートは高菜の漬物が好きだったはずだ。
高菜の漬物を食べた経験をヌチャナートは忘れているようだ。
タイにも高菜はある。
高菜の漬物は缶詰になって日本にも輸入されている。
缶詰の高菜は砂糖で甘くなっているので、俺の好みに合わない。
買ってきた高菜の漬物をそのまま食べた。
「うん、美味しいわ」
思った通り、高菜の漬物はヌチャナートのお気に入りになった。
翌日だった。
「トムチュートを食べるでしょ?」
「うん」とは言ったものの、俺は余り気が進まない。
そうかと言って何が食いたいという欲望もない。
こういうのがいちばんいけない。
今日はこの他に焼き魚がある。
焼き魚には大根おろしという組合せをヌチャナートは覚えたようだ。
タイの料理には大根おろしはない。
「大根おろしは日本の料理」と考えるのか、ヌチャナートは大根おろしを俺に作らせる。
焼き魚に合わせる大根おろしを作っていた。
最近の大根はおろすと水が沢山でる。
大根から出た水分と高菜を鍋に入れた。
挽肉で団子を作り、それも鍋に加えて煮込んだ。
タイ料理だから、当然のように唐辛子が入る。
こうすると完全にタイの味になる。
この料理をトムチュートパクと呼んでいた。
漬物を煮込むという発想は日本人にはない。
そのうちに大根の沢庵も煮込んでシチュウにしちゃうのかな?
2007/1/28
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