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2007年2月11日 (日)

餅米の器

タイの東北部では餅米をよく食べる。
蒸し上げた餅米を竹を編んだ笊のような容器に入れる。
一人前を入れる小さな容器から、家族が食べる分だけ入る大きな容器もある。

日本では釜で炊き上げたご飯を木製のお櫃に入れる。
最近の日本人は電気釜でご飯を炊き、そのまま保温しているのでお櫃を使わない。
俺ん家では「お櫃」とは呼んでいなかった。
「おはち」と呼んでいた。
「おはち」を毎日洗っては乾燥させていた。
「おはち」は柔らかなサワラのような木を使っていたと記憶している。
赤い銅のタガがはまっている。
長いこと、ごしごしと擦って洗うので木の部分は磨り減っている。
よく洗っているので、木の部分はいつも白かった。
タガがはまった部分は幾ら洗っても磨り減らない。
赤い銅のタガの部分は他の部分より一段高くなっている。
高くなっているのではない。
磨り減らないから、買った時の高さのままだ。

そんな経験があるから、タイ人が餅米を入れる竹製の笊のような容器も当然洗うものだと思い込んでいた。
餅米を食べた後で、ヌチャナートに聞いた。
「これはどうやって洗うの?」
笊のようなものの洗い方を聞いたのだ。
「そんなもの、洗わないわよ。」
「えっ!」
そんなはずはない。絶対に洗うはずだ。
「10年もてば、10年は洗わないで使っているわよ」
「・・・・」
驚いた!
ヌチャナートがそういうのだから間違いないだろう。
そういわれれば、笊の容器を干しているのを見たことがない気がする。
レストランで餅米を注文すると黒光りした容器にいれて持ってくる。
あれは手垢で黒くなったのだ!

餅米は放っておくと直ぐに乾燥して堅くなる。
網目にこびりついたもち米を割り箸などで突っつくと簡単に落ちる。
これを洗おうとすると、もち米が水を吸い込んで膨らむ。
竹の網目にくっ付いた餅米を剥がそうとしても、餅米は糊のようになり剥がれない。
米粒は一つだけではない。
そんな手間のかかることはやっていられない。
乾燥した餅米を剥がす方が簡単だ。
それに笊のような器には蒸し上げた熱い餅米を入れるので、その熱で笊の表面は殺菌される。
洗わない容器に入れたからと言ってもそれで食中毒を起こすことはない。
多分、ないのだろう。
手間がかからず、安全だから容器を洗わない習慣が出来上がっているのだと推定する。

安全に食事をするために、食事の前に手を洗い、食材も食器も綺麗に洗う習慣がついている日本人にはちょっと考えられない食

習慣だ。
タイのこの食習慣はいつか変化するのだろうか?

2007/2/10

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