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2007年3月 9日 (金)

トンカツソース

ウチには醤油はあるけどトンカツソースはない。
醤油がなぜあるかというと、ヌチャナートが寿司や刺身が好き
なので醤油を使うからだ。
本当にヌチャナートは寿司や刺身を美味いと思って食べている
のかどうなのか俺には分からない。
魚が好きだから、生で食べる魚も美味いと感じているのかも
しれない。いつも熱がかかったタイ料理を食べているので、俺の
方が生の魚に手をださなくなっている。

タイ人から見ると日本は優れた先進国だ。
先進国の物=良いものという構図がタイ人の中に出来上がって
いる。それが更に拡大して
先進国の食べ物=美味しいもの
寿司や刺身を食べる人=進んだ、開けたタイ人
という構図が出来上がっているようだ。刺身を食べないタイ人に
対して仲間のタイ人は言う。
「刺身を食べないんだって!?遅れてる!日本に馴染んでないね」
こんな評価になるそうだ。

その昔、俺の先生が言っていた。その先生が学生時代に恩師の
家を訪ねた。恩師は大事そうにバターを取り出し、
「これがバターというものだ。この美味さが分からなければ西洋の
味は
わからないよ」と言ったそうだ。
「冷蔵庫なんて不備の時代だった。常温に置かれたバターは
臭かったよ。酪酸の臭いがぷんぷんしていたんだ
な。」
なんて俺の先生は言っていた。
俺の先生の恩師というのは西洋かぶれだったんだな。
西洋のものなら腐りかけたバターでもいいものと考えていたんだ。
そんなものがいいわけねえーだろうに!

寿司や刺身に対するタイ人の考え方はかっての日本人が西洋の
食品に対する考え方に似ている。
マスコミなどのグルメ番組やグルメ情報誌に踊らされている
ミーハーグルメは別として、今の日本人は何処の
国の料理であれ、
美味いものは美味い、口に合わないものは不味いとはっきり言う。

そうそうトンカツソースの話に戻さなくてはいけない。
ヌチャナートがデパチカからコロッケやらなにやらを買って帰った。
「いつもタイ料理ばかりだから、サミイは飽きちゃったでしょ。
日本の料理を買ってきたわ。好きでしょ?」
コロッケなどパン粉をつけた揚げ物は俺の感覚では西洋料理だ。
トンカツのような揚げ物はタイのスーパーなどで売っていたと思う。
庶民はスーパーでは買い物をしない。スーパーで買い物ができる
のは金持ち階級だけだ。市場で買い物をすれば、トンカツ一枚の
値段で家族全員が今晩食える食材を買える。
そう思うと、トンカツを見てもそれが目に入らない、記憶に残ら
ないのが庶民だ。ヌチャナートは日本に来てコロッケ、トンカツを
初めて見たようなものだ。そんなわけだから、ヌチャナートには
日本の料理と西洋料理の区別がつかない。
俺がタイでタイ料理とベトナム料理の区別がつかないのと同じかな?

自分は作れないから日本の料理を買って帰り、旦那に食べさせ
ようという心はありがたくお受けする。
俺たちは揚げ物の姿を見ただけで、なんのフライか想像できる。
これはトンカツ。これはコロッケかメンチカツ。これはアジフライ。
こっちはイカのフライ。商品の前に品名が書いてあったはずだが、
ヌチャナートは読めない。文字を読んでも意味がわからない。
「これなんだかわかるかい?」
「わかんないわ。芋でしょ?」芋と言ったのはコロッケのことだ。
美味しそうに見えるものを選んできたようだ。

腹が減ったのでヌチャナートが買ってくれたフライをつまみ食い
することにした。こういう物にはトンカツソースをかけるもんだ。
ウチにはトンカツソースはない。ケチャップと醤油を混ぜると
トンカツソースみたいになる。それをかけてフライを食った。
中途半端な味だ。
でもこの中にはヌチャナートの愛がこもっていると感謝しながら食べた。

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2007/3/8

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