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2007年3月 2日 (金)

秋刀魚の臭い

ヌチャナートは魚が好きだ。魚なら煮ても焼いてもどんな種類でも
食べる。でも日本人が食べる鮫は食べない。
「鮫って、人を食べる鮫でしょ?」気持ちが悪いらしい。
鯨は哺乳類だけど、魚売り場で売っているから魚のようなもんだ。
ヌチャナートは鯨も気味悪がって食べない。
「タイ人は蝉やタガメなどの昆虫は食べるくせに、なんで鮫は
食べないのだ?」と俺たちは不思議に思う。
「日本人は鮫や鯨まで食べる」とタイ人は日本人を悪食趣味の
人間と思っているかもしれない。
外国の食習慣というのはなかなか理解できないものだ。

秋刀魚の開きを焼いて食べた。ヌチャナートは秋刀魚の開きが
大好きだ。
「サンマは美味しいわ」
カマスの丸ごとはタイでも見たことあるが、カマスの開きはない。
秋刀魚は丸ごとも、開きもタイにはなかったと思う。
日本人向けのバンコックにあるスーパーなら秋刀魚の開きも
あるかもしれない。秋刀魚の開きはヌチャナートのお気に入り
らしく、いつも「美味しい、美味しい」と言いながら食べている。

俺は煮魚は好まないが、焼き魚なら食べる。煮魚の生臭い臭い
が嫌なんだ。秋刀魚の開きは美味しいと思いながら食べている。

「スープいるでしょ?」と言って作ってくれたのが味噌汁だ。
ウチでは味噌汁を「ナムスップミソー」と呼んでいる。
正しいタイ語かどうかわからない。たぶん、ヌチャナート語だと
思う。味噌汁も上手に作るようになった。
この味なら、定食屋の味噌汁以上の味になっている。
昔は食えたもんじゃなかった。俺に気を使って「味噌汁を作って
あげるわ」と言うが、俺は丁重に断っていた。

秋刀魚の開きに味噌汁という組み合わせは完全に和食だ。
和食の場合、ご飯は茶碗に盛るものだ。
ヌチャナートはご飯を茶碗に盛るという習慣をもっていない。
ご飯は皿にのっている。皿にご飯を盛るのがヌチャナートを含め
たタイ人の常識だ。皿に盛ったご飯を箸で食べるのは食べにくい。
スプーンでご飯を食べる。
秋刀魚の開きはスプーンでは食べにくいから箸を使う。
スプーンと箸を交互に持ち替えて食事をした。

ご飯を皿に盛るヌチャナートだ。
味噌汁を塗り物の椀によそるなんてヌチャナートには考えつかない。
ウチにはもちろん塗り物の椀なんてない。
塗り物まがいのプラスチックの椀というのが正しい。
味噌汁を両側に耳があるスープボウルに入れた。
俺はこんな生活に慣らされてしまったので、これで違和感を感じ
なくなっている。

秋刀魚の開きに使った箸で味噌汁を食べた。魚の強烈な生臭さ
が口に広がった。その時、子供の時の記憶が甦った。
「うわー!嫌なにおい!なんだこの臭いは?」
親を見ると、親は何事もないかのように、魚を摘んだ箸を使い
味噌汁を飲んでいる。
「大人はこの臭いがわからないのか?鈍感なのか?」
大人になると嗜好が変わる。
子供の頃に嫌だと思った臭いも大人になると気にならないことも
ある。まだ俺は子供のままだ。
未だに魚を使った箸で味噌汁をいただけない。

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2007/3/2

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