ニンニクの芽、その後
青い芽が出たニンニクをベランダの鉢に植えたのは何時だったかな?
一ヶ月半か二ヶ月前だったと思う。
まだ寒いから育たないと思っていたのに、ニンニクは青い芽をぐんぐん成長させていた。
ニンニクの生命力の強さに驚きを通り越して感銘をうけた。
鉢に水をやるのを忘れてもニンニクは頑張っている。
枯れることはなかった。
水をやるとまた生き生きと伸びていった。
「サミイ!泥棒したわよ!」
ヌチャナートが可笑しそうに笑っている。
見ると、俺が大切に育てているニンニクを根ごと抜き取っていた。
このニンニクを料理に使うのだ。
俺が植えたニンニクの芽は球根の一部だ。
球根をパカッと割ると三日月形のものが取れる。
三日月形の球根から青い芽がでた。
その青い芽がでた三日月形の球根を鉢に植えた。
ヌチャナートが抜き取ったニンニクの根には丸い小さい玉ができていた。
ニンニクは茎を伸ばし、青々とした葉を作りながら、地面の中では丸い球を作っていたのだ。
命の不思議を感じてしまう。
芽が出たニンニクは捨ててしまうのが普通だ。
俺はそれを捨てなかった。
それを育て新鮮な香采、野菜として使うのだ。
なんだか良い事をしたような気分だ。
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