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2007年4月28日 (土)

焼付く道路で卵焼

暑い、今日は物凄く暑い。
R0019374pct40_2 裸足で道路を歩くと火傷するのではないかと思う。
こんなに暑いのなら、道路で卵焼きができるのではないか思った。
早速、実験を開始することにした。

フライパンなんて西洋式の調理器具などこの家にない。
卵をポリ袋に入れた。
焼上がったなら食べる積もりだった。

予想焼上がり時間は30分だ。
卵は室温だから30度位だろう。
道路の温度は50度位だ。60度位あるかもしれない。
かなり熱い。

30分は経過した。しかし卵に目立った変化はない。
「うーん、やっぱり30分では駄目なんだ。もう30分待とう。」
予想焼上がり時間を一時間に延長した。
暑い!
「ヌチャナート!帽子をとってくれ。」
「帽子なら、ここに私の帽子があるわ。それをかぶればいいわよ。」
R0019382pct40_2 ヌチャナートのお気に入りのベトナム式の帽子を被った。
この帽子は軽いし、強い日差しを防ぎ涼しい。

卵は道路の熱い場所に置いたのだが、考えてもいなかったことがおきた。
時間が経つにつれて影の位置が変わるのだ。
電線の影が卵の上に落ちるようになった。
卵の位置を変えた。
「何、馬鹿なことをやっているのよ」ヌチャナートが飽きれている。
黄身の周辺の色が変化したように見える。
一時間経っても卵に変化はない。
また別の影が卵に落ちたので場所を変える。

野良犬もこの暑さを嫌って日陰にいる。
真理を追及する科学者になった気分で、俺は実験を続けるため、暑さを我慢して日向にいる。
俺が卵の側にいないと、大切な実験材料の卵を野良犬に食われてしまう。
ちょっと目を離したら、野良犬が俺の卵を食おうとしていた。

「そんな所にいないで、卵をこっちに持ってきなさいよ。あなたはここに座って見ていれば良いのよ。」
既に一時間が経過している。
卵に変化はない。少々、自棄ぎみになっている。
ヌチャナートの言葉に従うことにした。
卵を移動させるために、卵を入れたポリ袋を持ち上げた。
卵を触って、温度を確かめた。
かなり高い温度になっている。
この分でいくと、卵焼きができるかもしれない。
ほのかな期待を持った。

俺は涼しい場所に座って、熱い場所に置いた卵を見守った。
黄身の上にあぶくが何個かできていたが、まだ卵に目立った変化はない。
もう一時間半が経過している。
雲が太陽を隠した。日差しが弱くなった。
「畜生!雲までが俺の実験を邪魔する!」R0019385pct40_1
この時は本当に雲を恨んだ。
あと30分は実験を続けよう、それで駄目なら諦めよう。
悲観的な気分が出てきた。
もう少しの辛抱だ、科学者には忍耐も必要なのだ。
時計を見ながら10分おきに写真を撮り続ける。
二時間が経過したが卵に変化はない。
実験は失敗だった。それでも俺は諦めなかった。
卵を入れたポリ袋を高い場所に吊し実験を継続した。

実験結果
この実験は失敗だった。
R0019389pct40_1 道路の温度は50度か60度にしかならない。
卵のタンパク質が変成するにはそれ以上の温度が必要なのだ。
どんなに道路の温度が高くても蛋白を変成させるほど高くならない。
裸足で歩いていると、足の蛋白質が変成するのなら、裸足で歩く人などいない。
犬、猫も靴を履かなくてはいけない。靴を履いた犬、猫なんて見たことが無い。

卵焼きや蒸し卵を作るには、太陽熱を吸収して溜め込み高い温度になる壺のような容器が必要だ。
そうすれば「卵の壺焼」が出来るかもしれない。
実験に失敗した卵は、俺になついた白い野良犬にあげた。
野良犬は美味しそうに生卵を食べていた。

2007・4・18

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