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2007年4月28日 (土)

ソンクランの日々

ソンクランというのはタイの伝統的な正月だ。
タイには正月が三回ある。
全世界的に共通な西洋暦による正月。
中国人が使っている旧暦による正月。
本来はタイ暦の正月だが、現在の暦で4月13日から4月15日と定められたのが、ソンクランだ。
ソンクランは日本の正月以上にタイ人が楽しみにし大切にしている行事だ。
日本人には水掛け祭りとして知られているソンクランには相手構わず水を掛け合って祝う習慣がある。
町を歩いていると突然、水をかけられる。
こちらも水鉄砲で武装しないと一方的に水をかけられるだけだ。

ソンクランにはタイ人の一斉移動が始まる。
タイの交通手段は長距離バスが主体だ。
汽車もあるが本数が少なくて、バスよりも時間がかかる。
飛行機で移動する人は一握りの金持ち階級だけだ。
便数が少ないので飛行機の席をとるのもソンクランの時期は難しい。
全員が帰省するから、バスに乗ろうとしてもバスは満員で乗れない。
道路は大渋滞だ。
バスに乗れないから、ピックアップトラックの荷台に大勢の人が乗って高速道路を移動する。
荷台に乗った人々は既にお祭り気分で酒を飲んでいる。
運転手もつられて飲んでいるから危険だ。
この時期の交通事故による死傷者の数は毎年高い。

ソンクランは明日から始まるとのんびりしていた。
帰宅の為に最終バスに乗った。。
このバスは少なくとも30年前に作られたバスだ。
扉は最初からない。
扉があったとしても閉めることはないから最初から扉なんかつけない。
日本では寒気暑気を防ぐ為だけでなく、乗客の転落を防止するために扉を必ず閉めてから発車する。
そんな配慮はタイのバスにはない。
開いた窓は閉まらない。
閉まった窓は開かない。
床は穴が開いており地面が見える。
走るのが不思議だがそれでも走っており住民の大切な足になっている。
エンジンの手入れは行き届いているのだろう。
キーを回すと一発でエンジンがかかる。

片側一車線の細い道をバスは走っていた。
大音響が聞こえる。
「ああ、パーティをやっているのだ」
余り気にもしていなかった。
「ウワーッ!」という掛け声とともにバケツの水がバスの中に飛び込んできた。
「ソンクランは明日からだぞ!何をするんだ!」とバスの乗客が怒ると思った。
だが乗客は誰も怒らない。
「ああ、もうソンクランは始まっているのだ」

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