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2007年4月28日 (土)

ソンクラン: 町営バスの奉仕

どのような仕組みになっているのか分からないが、町営のおんぼろバスは個人の所有物みたいだ。運転手はバスを通勤手段にしている。
朝は自宅近くに止めておいたバスに乗り込んで仕事に出かける。
夜はそのバスを運転して帰宅する。体調が悪いと仕事にでかけない。
バスは公共の交通手段なのだから、通常の運転手が休んだら代わりの運転手が来てバスを運行させるべきだと
日本人は思う。
そんな考えはタイ人にはない。この路線には多分5台ほどのバスが動いている。一人が休むと4台のバスで路線を維持することになる。


市内の始点に時刻表があった。これはタイでは珍しいことだ。
今回はその時刻表を写真に撮ろうと思っていたが、そんなものはもうなくなっていた。
バスの運転手には時刻表通りにバスを運行する積もりはまるでない。
客が集まったなら出発する。客がなければ、客が来るまで待つ。
時刻表通りにバスを運行したら、無人のバスを運行することもある。
そんなことをしたら無駄で運転手の損になると考える。
長い目でみれば正確な時間にバスが来ることが分かっていればバスの利用者が増えると日本人は考えるが、タ
イの運転手は自分の当座の利益しか考えていない。
一人が休めば他の運転手の売り上げが増えることになる??
一時間に三本走っていたバスが二本になっても誰も文句を言わない。
時刻表がないからバスが一時間に何本走っているのか誰も知らない。
文句、苦情を言う根拠がない。運転手の気分次第でバスが走る。
ここのバスは公共の交通手段なのか、日本の個人タクシーのような自営業なのかはっきりしない。

ソンクランが始まった。この村の運転手は仕事にでない。
昼頃になってバスが動き出した。子供達はバスに駆け寄って水をかけた。
驚いたことにバスから水の反撃があった。
道路とバスで水を掛け合う応酬が続いた。バスの乗客を見た。
乗客は村の年寄りだけだ。
町のソンクランに行きたくとも、交通手段を持たない年寄りには町に行けない。
バスの運転手は仕事を休み村の年寄りを集めてバスに乗せた。
水を入れたタンクも用意した。なにしろバスだからタンクは幾らでも乗る。
運転手はお年寄りへの奉仕の為に仕事を休んでいたのだ。

バスが町から帰って来た。また子供達がバスに駆け寄り水をかける。
乗客のお年寄りの顔はみな、満足した笑顔を浮かべていた。

2007・4・15

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