若鮎のトムヤンプラ
若鮎があった。
「これでトムヤンプラを作るとおいしいのよ」
すらりとした若鮎の美しい姿を見て、ヌチャナートは美味しい味を想像しているようだった。
鮎を二つに切ってしまった。
「ああもったいない」と思いながら、ヌチャナートの料理を見ていた。
鮎のワタは苦味に特徴がある。
トムヤンプラと鮎の苦味は合わないのでワタを取り除いた。
タイには鮎なんていないから、ヌチャナートにとっても初めての料理だ。
それでも美味しいトムヤンプラができた。
野菜の下に若鮎が隠れている。
野菜をのけると、優しい鮎の顔が出てきた。
鮎は香魚と言うが、この料理では鮎の香りは何処かに行ってしまう。
同じ材料を出しても、日本人とタイ人では料理の仕方が違う。
その差が面白く、なんとなく可笑しい。
若鮎のトムヤンプラを食べながら、一人で笑ってしまった。
2007/5/4
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