温かいラープ
俺が知らない料理を作ると言って、なんだか嬉しそうに料理を作っている。
冷蔵庫から牛肉を取り出した。
「この肉、固いんじゃないかしら?あっ!この肉は大丈夫、柔らかい肉よ。」
ウチの牛肉で柔らかいのは珍しい。
たいてい、安くて固い牛肉しかない。
タイのハーブ類を何種類か鍋に入れて煮ている。
俺には毎度お馴染みの香りだが、たまにタイ料理を食べる人には「タイの美味しそうな香り」が漂う。
この香りがないとタイの味にならない。
煮立ったところに牛肉を入れてさっと煮あげる。
ヌチャナートがサラネーと言っている、ミントの葉を乗せる。
ベランダにもサラネーを植えた鉢があるが、わざわざタイの食材屋で買ってきたサラネーだ。
「ウチにもサラネーがあるじゃないか、買う必要ないだろ?」
「日本の物とタイのサラネーでは香りが違うのよ!」
そんなわけでタイから空輸されたサラネーを使ってある。
サラネーの香りだが、あんまり差がないと思うんだけど、まあいいっか。
「辛すぎない?」
「ううん、ちょうどいいよ。」
これは酒のつまみにもいい。
ご飯の上に乗せるとちょうどいい辛味になる。
こういうラープもいいもんだ。
2007/5/29
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