サトー 濁り酒
今日はどの酒を買おうか迷っていた。濁り酒があった。
酒と言えばいつも清酒だ。たまには濁り酒もいいだろう。
濁り酒を求めた。
ヌチャナートは俺が手にした濁り酒を冷ややかな目で見ている。
清酒が偶然に作られるまでは、日本でも濁り酒が主流だった。
現代の日本人にとって、濁り酒というのはちょっと珍しい酒だ。
なぜヌチャナートが冷ややかな目で濁り酒を見るかというと、濁り酒はタイのサトーに似ているからだ。
サトーというのは家庭で餅米を発酵させたどぶろく、濁り酒だ。
タイでは自家消費用に作るサトーは密造酒にならないようだ。
上手に作ればサトーは甘味のある美味しい酒になる。
雑菌が入ると酸味がでてしまう。
醸造所が作った瓶詰めのサトーを買うこともできる。
タイでは酒類はいつでも買えるわけではない。
選挙の前日、仏教関係の日?など酒を販売できない日がある。
一日のうちでも決められた時間帯は酒を買うことができない。
地域によって酒を買える日や時間帯は異なるかもしれない。
こんな物好きな人はいないと思うけど、時間が限られた観光でタイに行き、サトーを買いたいと思ったなら注意が必要だ。
目に付いた時、手に入る時に買ってしまう方がいい。
瓶は重たいから後で買おうなんて思ってはいけない。
買おうと思って、また店に行った時には買えない時間帯に入ってしまうことがある。
俺は濁り酒を飲んだ。清酒にはない美味さがある。
こういう酒もいいもんだ。なんだか飲みすぎてしまうような味だ。
ヌチャナートにも飲ませた。
「うん、サトーよ」
そう言って、ヌチャナートはそれ以上飲もうとしなかった。
濁り酒に対する反応は日本人とタイ人ではこうも違うのだ。
2007/6/26
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