鯰の黒焼か
鯰の輪切りをから揚げしてソースをかけたものが食べたくなった。
珍しく俺から鯰を買おうと言い出した。
ヌチャナートもちょっと驚いていた。
ああ、それなのに、ヌチャナートは鯰を黒焼きにしてしまった。
「鯰の唐揚を食べたかったのに」
ちょっぴり不満を言った。
「あら、以前、作ったわよ。サミイは食べなかったじゃないの!」
逆に怒られてしまった。
言わなきゃよかった。
これをそのまま食べるのかと思っていたら、これはまだ料理の前段階だという。
この後、いろいろな香辛料などを臼でぽくぽく叩いて潰している。
それから黒焼きの鯰の身をほぐす。
黒焼きの鯰も臼の中で叩いている。
こうして英語ならペースト、日本語ではなめ味噌とでも言うようなものを作る。
今日は二種類の味噌を作っていた。
一つは鯰が入っていない俺用のもの。
俺用のものはあっさりした味だ。
あっさりと言っても辛味は十分にある。
タイ料理の辛味に慣れていない日本人はこの辛味だけでご飯を食べてしまう。
もう一つは鯰を入れたヌチャナート用のものだ。
鯰が入ったヌチャナート用の味噌を舐めてヌチャナートは言う。
「あら、美味しいわよ。サミイも味見してよ。」
釣られて俺も味見をした。
沢山の香辛料などに隠れてしまい、鯰の泥臭さはない。
うん、これなら食える。
2007/6/2
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