キャベツと茄子と鰯
これはヌチャナートが好きな簡単な料理だ。どのくらい簡単かと言うと材料を蒸し器に入れて蒸すだけだ。
「茄子を食べるでしょ?」と聞くから「食べる」と答えておいた。
茄子のシギ焼ではないが、ちょっと珍しい茄子の料理を作ってくれたことがある。
俺はそれが気に入っていた。その料理が出るのかと思っていた。
出された物はキャベツと一緒に蒸しただけだ。
この赤いナムプリックは鰯を使ったものだ。この鰯は商店街の魚屋で見つけた丸干しだ。
なんだか美味そうなので食いたくなった。鰯の丸干しを焼いて朝飯に食いたくなったのも事実だが、本当のところは
バカ安の値段だったから買う気になったのだ。
「ヌチャナート!この鰯を買おうか?」
「そうね。二つ貰いましょうよ」
買ってきた鰯を冷蔵庫にしまおうとしていたら、ヌチャナートが「鰯をつかうから、出しておいて」という。
鰯を焼いて唐辛子や玉ねぎと一緒に潰したのがこのナムプリックだ。
ナムプリックだけを味見したら、鰯特有の臭みがある。他の味は申し分ない。
「お味はどう?」
「鰯の臭みがあるけど、美味しい味だよ」
冷たいビールを飲みながら食事を始めた。
餅米を手で丸めてナムプリックをつけて食べる。先ほどは気になった鰯の臭いもこうやって餅米と一緒に食べると気にならない。
キャベツの葉でナムプリックを包んで食べる。生キャベツにトンカツソースをかけて食べるのも美味いが、ナムプリックと一緒に蒸し上げたキャベツを食べるのも美味いもんだ。
生キャベツの場合は飽きがくるけど、蒸した物だと飽きがこない。蒸すとキャベツの甘味がますのでナムプリックの辛味と調和するのだろう。
茄子の皮は蒸されて色が変わっているが、身が柔らかになっている。
これもナムプリックと一緒に食べると、いいんだな。
今日の料理は完全にタイだ。タイの普通の家庭の普通の料理だ。
日本で食べると、「夏らしい料理」になる。
2007・8・5
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