ソムタムと秋刀魚
秋の味覚、新鮮な秋刀魚があった。ヌチャナートは秋刀魚のワタの苦味が大好きだ。
「ワタは苦くて美味しいのよ」
この感覚は魚好きな日本人の感覚と同じだ。
魚が好きな人は何処の国の人もワタの苦さを賞味する。
秋刀魚を買って来て焼いた。秋刀魚は七輪で炭火で焼くものという感覚が俺には残っている。
したたり落ちる油が炭火で燃えてじゅうじゅうという。
煙がもうもうとあがる。そうしないと秋刀魚は美味しく焼けないと思っている。
コンクリートの建物の中でガスの火で秋刀魚を焼くのだが、ヌチャナートは綺麗に焼き上げる。
ソムタムを作ってくれた。あんまり辛くないソムタム、とは言っても唐辛子二本は入っている。
日本人には十分に辛いソムタムだ。
俺が好まない魚を発酵させたものは入っていない。
これなら俺も食べられる。
「サミイ、ソムタムと秋刀魚を一緒に食べると美味しいのよ」
俺には考え付かない組み合わせだ。
半信半疑で秋刀魚をソムタムと一緒に食べてみた。
秋刀魚の油とソムタムの酸味があう。
なるほど、ヌチャナートが言うとおりだ。
これはいいと思っていると唐辛子の辛味がピリッとする。
この旨さに思わず唸ってしまった。
タイ料理屋が増えているが、秋刀魚とソムタムを組み合わせて食べさせてくれる店はない。
これはタイ人の家庭でしか味わえない料理だ。
2007/9/15
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