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2007年10月31日 (水)

日本の唐辛子でナムプリック

長さが15センチ、根元の太さが1センチほどの日本の唐辛子を
買った。日本で見る唐辛子の中では大型の唐辛子だ。
生の唐辛子は冷凍保存しておけば長持ちする。この唐辛子も
冷凍保存しておいた。ヌチャナートは料理によって唐辛子を使い
分ける。辛ければなんでもいいと言うわけには行かないらしい。
日本人にはそんな感覚はない。日本人は唐辛子の辛味や香り
に無頓着なのではなくて、違いがわからないだけだ。
ひりひりとした辛味を感じると降参してしまう。
香りを味わう余裕がない。

こんなことを聞いても「ふん、そうかい」「そんなもんだろう」と思う
だけだろう。頭の中で想像できても、実際の生活ではどんな違い
になるか分からない。例えば、
ナンプラと焙煎した乾燥唐辛子を混ぜて焼肉のタレなどにする。
こんなに唐辛子が入っており、ナンプラの塩分もあるから、残った
タレがいかれるはずがない。
味見をしても腐敗臭などなく、まだ使えると俺は感じる。
一晩たったタレをヌチャナートは味見して
「味が変わっているわ。もう駄目よ、捨てましょう」とあっさり言う。
俺には感じない唐辛子の香り、味の違いをヌチャナートは感じ取
る。
食用可能だが、香味が変わった不味いタレなんて使いたくない。
捨てたって高価なタレではない。また新鮮なタレを作ればいいと考
える。唐辛子の香味の違い、変化を日本人とは違ってタイ人は
敏感に感じ取ることができることを理解して貰えただろうか?

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「ナムプリックを作るわね」
ヌチャナートは大きな唐辛子を冷凍庫から取り出して、グリルで焼
き始めた。焼くことで新たな香りを作り出す。
「日本の唐辛子は辛くないから、このくらい使わないと駄目よ」
20本ほどあった唐辛子を全て使った。
焼きあがった唐辛子を臼に入れて叩き潰している。
味見をしながらナンプラなどを加えて味の調整をしている。
「あらっ!この日本の唐辛子は辛いわ。味見してよ」
最初は辛くないと思った。いい香りだ。香りを楽しんでいるうちに
じわじわと辛くなった。
「ヌー、これは辛いよ」
「そうね、ちょっと砂糖を加えるわね」
生の唐辛子はがさばっているが、こうして叩き潰すと僅かしかない。
これを温かいご飯にのせる。こうすると他のおかずはいらない。
これだけで飯が食えてしまう。
このナムプリックを鶏肉などにつけて食べた。
美味しいナムプリックだが、この唐辛子には欠陥があった。
皮が硬い。小型の唐辛子なら皮を知らないうちに飲み込んで
いる。この唐辛子の場合、皮が口のなかに残る。
それが欠陥だが美味しいナムプリックはできる。

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2007/10/31

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コンビーフサラダとレタス

多くのタイ飯は常温においても腐らない。あの熱帯の暑さの中では
日本の食事なら簡単に腐ってしまう。
タイの料理の塩分は日本の食事より少ない。定量的に測定した
わけではないが、俺の舌測定器では塩分が少ないとでている。
しかし、タイの料理には大量の唐辛子、ニンニク、香草が使われる。
これらが細菌の繁殖を防止していると考えられる。
昨晩のコンビーフサラダだが冷蔵庫にも入れないで食卓において
いた。翌日の昼にこれを試食したが酸味、異臭など腐敗の兆候は
全くない。
サラダボウルを取り出すのが面倒だった。
手元にあった鍋にレタスを敷いた。それにコンビーフサラダをのせた。
予想したとおりの彩ができた。

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2007/10/31

これをサラダボウルに入れれば立派な欧米風サラダだ。但し香味はタイだ。
レタスでコンビーフを包んで食べる。そうするとニンニクの香りや唐辛子の辛味が中和されて穏やかな味になる。
コンビーフのサラダをそのまま食べるより数段美味しいと思う。
こんな美味しい食べ方があるのに、どうしてタイ人は野菜と一緒に食べないのだろう?
そんなことを言っても無理だよ。
タイの庶民はコンビーフなんて知らない。コンビーフでこんなサラダを作ったヌチャナートの才能に敬服しなくてはいけない。
ヌチャナートは今後はこのようなサラダを作ったなら、きっと野菜と一緒にだすと思う。
新しいタイ料理が生まれ、庶民に普及しだすと思う。

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素晴らしい すごい とても良い 良い

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大根の煮物と国際化

ヌチャナートが大根を煮込んだ。味見をして「美味しい」を連発して
いた。

俺の母親も大根を煮ては「美味しいわよ、食べなさい」とよく言って
いた。
あの頃の俺は大根なんてちっとも美味しいとは思わなかった。
「美味しいから、食べな!」と強制されるので、余計に食べたくなか
った。大人になり、年を重ねるに連れて軟らかく煮えた大根がうまい
と感じるようになった。

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ヌチャナートが煮込んでくれた大根を旨いと思いながら食べていた。
「タイにも大根があるよね?」
「あるわよ。でも人参みたいに小さいのよ」
人参は強調しすぎだが、日本の大根のように大きな物はタイには
ない。
「こういう大根の料理はタイにはあるかな?」
「さあ、どうかしら?」
他の具材と煮込んだ大根はあるが、このように大根が主役の料理
はないらしい。日本には風呂吹き大根という美味しい料理がある
ことを教えたかった。風呂吹き大根なんてタイ語で何と言うのか
わからない。タイでも大根はダイコンと言っていたと記憶している。
しょうがないから風呂吹き大根のことを「ダイコン アップナム(風呂
に入る)」と言った。
おかしな表現なのでヌチャナートは笑った。
「ちょっと甘味のある味噌と一緒に大根を食べる。美味しいよ」と
補足説明。こんな大根だけの料理もタイで普及するかもしれない。
タイではナンプラを使って味付けするから色の濃い料理になる
だろうな。味も国際化する。

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2007/10/31

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2007年10月30日 (火)

コンビーフのサラダ

コーンビーフなんて長いこと食べていない。店先に並んだ商品を
見ていたらコンビーフが目に入った。
「あっ、これはヌチャナートが知らない食べ物だ!」
コンビーフなんてタイにあったかな?スパムメールの語源と
なったSPAMならタイで見たことがある。
日本のタイ食材店にもSPAMがあるのは知っている。
でもSPAMを使った料理なんて一度もタイの家庭で食べたことが
ない?SPAMなんて欧米かぶれのタイ人が「格好」をつけて食べる
程度だろうと俺は推定する。
かっての日本人は欧米に憧れ、欧米風になるのが格好いいと
思っていた。タイではかっての日本以上に欧米風を格好いいと
思い欧米風を真似したがる。ああ、話が横に飛んだ。
コンビーフの話に戻そう。

コンビーフがタイにあったかな?記憶は定かではない。
「ヌチャナート、タイにこれがあるかい?」
「知らないわ。」
タイの市場にはない。大型スーパーに行けばあるかもしれない。
あったとしても輸入食品は高価だ。庶民の手の届かない食品だ。
ヌチャナートはコンビーフをタイで見ていたかもしれないが、気づか
なかったのだと思う。もし、タイのスーパーにコンビーフがあったと
しても、俺にとっては当たり前の光景なので注意を引かなかった
のかもしれない。

コンビーフは昔と同じ台形の缶に入っている。
俺が求めたコンビーフは牛肉と馬肉が混じった安物だ。
国が貧乏だった頃の日本人が求められる価格帯に抑えるため牛肉
に馬肉を混ぜたものをコンビーフと称して売っていた。
表示に嘘があると指摘されて馬肉を混ぜたコンビーフはニューコン
ビーフと表示することになった。
その当時はコンビーフとニューコンビーフは別物として識別され
許容されていた。今はこのような偽物コンビーフをニューコンビーフ
と称するのは許されないらしい。
ニューコンミートと表示するようになったらしい。
俺はコンミートと言えばいいと思う。何故「ニュー」が必要なんだ?
牛肉100%の物をコンミートと言うのならニューコンミート言いたく
なる理由がわかる。
多分、牛肉100%だとコンビーフなのだろう。片仮名でコンミート
と書くとコンビーフと間違えるからわざわざニューコンミ
ートと称す
るのかな?片仮名を読んで英語のスペルが分かる人には
コンビーフとコンミートは別物とすぐに分かる。
英語が分かる人ばかりではない。いっそのこと「味付け繊維肉」と
でも漢字の名称にすれば違いがはっきり分かる。
時代の変化をコンビーフの表示に見た。

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コンビーフは昔から、缶切りなしで開けることができた。
缶の一部を巻き取って切るようになっている。
巻き取り用の鍵のような物が昔は缶に半田付けしてあった。
半田には鉛が使用されているので、環境に悪い。
今はテープで巻き取り用の鍵が固定されている。

ヌチャナートにコンビーフで、いや間違った、ニューコンミートで
料理を作るように頼んだ。缶を見ただけでは中身がどんな物なの
かわからない。
「明日、中を見てから料理を考えるわ」
ヌチャナートはニューコンミートを開けようとしたが、開け方が分から
ない。
「サミイ!缶をあけてよ。あたし、開けられないわ」

缶の中身を見て、サラダにしたら美味しそうだと考えたようだ。
サラダを作る準備をしだした。
レモン、タクライ(レモングラス)、ニンニク、唐辛子などを混ぜ合わ
せた。欧米人なら、このコンビーフをレタスなどの上に乗せるだろう。
タイ人にはそのような発想はないようだ。
このサラダはタイの香りがする。唐辛子の辛味がピリッとする。
感激の味ではないが、旨い部類に入る。
初めて見た食材で料理を作ってしまうヌチャナートに感心した。

ヌチャナートのサラダを食べながら俺は考えていた。
初めてコンビーフを見た日本人は、コンビーフをどのように使う
だろう?
味噌汁の具にする?炊き込みご飯にする?椎茸と煮付ける?
日本人はコンビーフを和食の中に取り込もうとする。
ヌチャナートもコンビーフをタイ料理のなかに取り込もうとした。
その結果がこのコンビーフのサラダだ。

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2007/10/30

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祭の焼鳥

タイのお祭りに出かけた。ここでは多くのタイ人に出会える。
ヌチャナートは母国語で自由に話が出来るので嬉しそうだ。
テント村ではタイ料理を売っている。まるでタイの屋台が並んでい
るようだ。明るい昼間は周囲のお馴染みの風景が目に入るので、
ここは日本だと思ってしまう。
暗くなり、テントに灯りがともると、目は明るい場所に神経が集中
する。夜になって見るこの光景はタイだ。タイの屋台と同じだ。

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焼鳥が売れている。もうもうとあがる煙とタイの臭いに客が引き寄
せられていく。タイの音楽と踊りがステージで披露されている。
ステージの前に数人で陣取っているが、ヌチャナート達はステージ
なんて一瞥もしない。タイのビールを飲み、タイの飯を食い、タイ人
とお喋りをしている。
ステージを見ているのは日本人で、タイ人はお喋りに興じている。
日が落ちて寒くなった。長いことビールを飲み続けていた
ヌチャナートがトイレに立ち上がった。ヌチャナートはやっとこれで
帰宅する気になったようだ。
誰かがヌチャナートの鞄に何かを突っ込んだ。
鞄からはやたらとタイ料理の臭いがしている。何が入っているのか
鞄をあけたら焼鳥だった。翌朝これを温めた。グリルで温めたので
焦げ目がついた。

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家庭という落ち着いた場所で食べるとこの焼き鳥は甘過ぎる。
ヌチャナートには不評だ。昼間のお祭騒ぎの中で煙のにおいを
嗅ぎながら食べているぶんには旨い味だ。同じ味でも場所と雰囲
気で旨さが違ってくる。

コロンビア駐在中に飲んだ酒を思い出した奴がいる。
今度、コロンビアに出張する奴に、土産に酒を頼んだ。
「せっかくだが、コロンビアで飲んだ旨さがないな。この酒も日本で
飲むとただの酒だ。やっぱり、かっと照る太陽の下で飲むから旨い
んだよな」と俺にしみじみ語った男がいる。

タイの料理も同じだ。あの暑さの中で食べるからいいのだ。
薄汚い屋台だけど、旨い物を食わせる店がある。
笑顔が可愛い女の子が作ってくれる屋台に行く。二言三言、会話
をして冷たいビールを注文して、料理ができてくるのを待つ。
ールを飲みながら料理を食べる。
あの女の子の料理もタイだから旨い。日本で食ったら旨くないのだろうな。

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2007/10/29

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ワカサギの南蛮漬

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ワカサギを煮るか?と聞かれた。煮るというのはトムヤンパーに
することだ。トムヤンパーも旨いが魚の生臭みが嫌だ。
「揚げてくれよ」
揚げれば生臭みは消える。俺はパソコンの作業をしている。
「これを・・・する?」
「うん」と答えておいた。実は何をするのか全く分かっていない。
返事をしておけばヌチャナートは何かを作る。
俺は何が出てくるのか全く分からない。
出てきた物を食えばいいだけの話だ。何が出ても食う覚悟がある
からできる。

食卓を見るとワカサギが南蛮漬になっている。
ナンプラ、酢、レモン、生姜、唐辛子で味付けしてある。
空揚してあるワカサギは頭から尻尾まで食べられる。
淡白な味のワカサギを南蛮漬にしても美味しい。

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2007/10/29

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ワカサギの空揚

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ワカサギを空揚にした。半分は南蛮漬にしてくれた。
こっちはタイの辛い唐辛子ソースをつけて食べることにした。
緑の小さい生唐辛子が入っている。
この唐辛子は日本語に直訳すると「鼠の糞」となる。
へんな名前の唐辛子だ。この唐辛子は辛れぇーが香りがいい。
香りを楽しみながらタイ人はこの唐辛子を食べている。
俺もだんだんタイ人の嗜好に似かよってきた。
今日の鼠の糞はあまり辛くない。ヌチャナートに言わせると、
「サミイはタイ人並なのよ!」となる。
辛いのだが、辛さを感じなくなるほど俺の舌は鈍感になっている
のかもしれない。
からっと揚がったワカサギを辛いソースにつけて食べてもいい
もんだ。頭も尻尾も食べられる。
こんな食べ方をしているのはウチだけだろうな。
タイ人と結婚している日本人が多いが、タイ料理を食べない家庭
が多いようだ。
「ウチでは毎日、タイ料理を食べている」と聞くと日本人もタイ人も驚く。

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2007/10/29

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2007年10月29日 (月)

タイのチキンスープ

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ヌチャナートがちょこちょことチキンスープを作ってくれた。
ちょいと味見をして「美味しいわ」と言っていた。
俺も味見をした。間違いなく旨い。
塩味もちょうど良い。
浮き身も入れてない。それでも味はしっかりしている。
表面にうっすらと油が浮いている。
タイのチキンスープだが、この味なら、何処の国の人でも受け入れる。

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2007/10/29

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2007年10月27日 (土)

イカの塩辛とタイ人

魚介類の醗酵製品をタイの市場では数多く見かける。
どろどろに身が崩れかかったものもある。
こういう物は見た目は悪いが、味がいいから昔から作られている。
魚の形がそのまま残っているものもある。貝の漬物、小海老を
醗酵させたものなど、日本では見られない珍しい醗酵製品がある。
そんな魚介類の醗酵製品つまり塩辛や熟れ寿司のような物を
買い求めては味見している。
多くの場合、くさい。魚が醗酵すれば当然のごとく臭くなる。

臭みというのは必ずしもいやみではない。特徴のある臭みは
特定の人には好みになる。そのにおいが好きな人にとっては、
くさいとは思うが、そのにおいが嫌ではない。
俺の場合、例えば球磨酎のにおいはくさいと思うが、この臭み
がなんとも言えぬ良さと思う。

タイの市場で見つけた塩辛や塩漬けのような物を持ち帰ると、
ヌチャナートが加工してくれる。
ニンニク、レモングラスの薄切り、唐辛子などを混ぜ合わせて
出すこともある。大きな魚の切り身を醗酵させたものなどは
焼いてだす。タイの市場には多くの塩辛があるが、日本でもっと
も一般的なイカの塩辛は見た事がない。
蛸の塩辛なんてものも見た事ない。
タイ人はイカをよく食べるが、イカの醗酵製品は作らないようだ。

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ヌチャナートがサダムのためにイカを煮ていた。サダムはイカの
ワタを食べない。食べるかもしれないが、食べさせたことがない。
イカのワタをヌチャナートは捨てようとしていた。その時、俺は
イカの塩辛を思い出した。
「ヌー、イカのワタを捨てないでくれよ」
「こんなもの、何にするの?」
「これで旨い物が出来るんだ」
サダムの残り物のイカとワタに塩を振って置いておく。
余分な水分が抜けたので、イカを蓋の出来る器に入れた。
ワタも適当に加えた。ワタの量が多すぎると旨くない。
冷蔵庫に入れて時々、掻き回す。その時、味見をする。
「うーん、まだ若いな。もう少し寝かせよう」
多分、二週間ほど寝かせた。ワタはいい味に仕上がっているが、
物足りない味だった。砂糖を少し加えた。
それから三日ほどたった。俺は塩辛のことを忘れていた。
ヌチャナートが塩辛の味見をした。
「あら、美味しくできあがっているわ。スーパーで買うのより美味
しいわ」
この塩辛が気に入ったようだ。その証拠に食事のたびに塩辛を
取り出して食べている。ヌチャナートは魚が好きだし、タイには
イカの塩辛に似た食品が沢山あるから、違和感をもたないのだろう。
イカの塩辛をタイ人は知らないだけだ。イカの塩辛をタイ人に食べ
させれば旨いと言うと思う。

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2007/10/26

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2007年10月26日 (金)

鹿児島県人の怠慢

タイカレーを沢山作った。何日もタイカレーを食っている。
温めなおしては食っている。熱帯の料理だから日本の気候では
絶対に腐らない。この料理は古くなるほど旨さが増す。
もう肉なんかボロボロになっている。野菜はとろとろにとけて
いる。こうなると作りたての時とは違った旨さがでてくる。
大きな鍋で作ったタイカレーも少なくなった。肉や野菜などの
具も減った。
「タイカレーを小さい鍋に移してくれる?大きい鍋を洗うわ」
小さい鍋にタイカレーを移し、肉団子を加えた。
「果物を入れる?茸の方がいい?」
インドカレーにはリンゴやバナナを加えることがある。
今までタイカレーに果物なんて入れたことがない。
「果物?果物って何を入れるんだい?」
「これよ!」
冷蔵庫からハヤトウリを取り出した。
ハヤトウリの姿は未熟な青いマンゴーやパパイヤの形に似て
いるとも言える。姿、形から見てヌチャナートはハヤトウリを
果物と言ったのかもしれない。


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茸を加えても美味しくなる。ハヤトウリをじっくり煮込んでも旨い。
生だと硬いハヤトウリは煮ると とろける。とろけたハヤトウリ
も旨いもんだ。茸にしようかハヤトウリにしようか?
どちらにしようか迷った。
「うーん!?果物にしよう」
ヌチャナートはハヤトウリを切り出した。
ハヤトウリの切れ端を生で食べろと言う。これは生で食べても
旨いことは知っている。かすかな甘味があってうまい。

ポリッと噛める噛み心地もいい。
日本人の俺にとってはこれは瓜だ。果物ではない。
しかし生のハヤトウリの味は果物のようだ。
ヌチャナートがハヤトウリを「果物」と言う気持ちが分かった。

先日、ハヤトウリをそばつゆにつけると美味しいと聞いた。
ウチはいつもタイ料理だけなので、そばつゆなんて滅多に使わ
ない。ハヤトウリを醤油につけても旨いはずだと思った。
醤油につけて食べると、野菜でもない、果物でもない味がした。
良い味だ。俺は今までこの味を知らなかった。
こんな旨い野菜を全国に広めなかったのは鹿児島県人の
怠慢だぞ!!
「おーい!鹿児島県人がんばれー!俺はハヤトウリを応援して
いるぞー!」
近所のスーパーにハヤトウリがあったら、買うぞ!!

ハヤトウリを入れたタイカレーをぐつぐつ煮ている。
今までとは違った旨いタイカレーになるぞ!

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2007/10/25

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干し肉にカレー味

昨晩、味付けした肉を今朝、乾燥させた。幸い良い天気なので
晩にはほどよく肉は乾燥した。干し肉を油で揚げていた。
その時、俺は揚がった干し肉にカレー粉をまぶしたらどうか?
と思いついた。
「うん、これも食える味だ」
俺は一人で喜んでいた。ヌチャナートはそれを見て嫌な顔をする。
「臭いわ!」カレー粉のクミンの香りが悪臭に感じるらしい。
日本人にはこの香りは食欲をそそる香りだが、タイ人には悪臭
なのだ。
「日本人はガピーは臭いと言うけど、私にはいい臭いなのよ」
えっ!?あの腐った海老の臭いが食欲をそそる臭いなの?
俺は驚いた。ガピーはにおいが強いが旨味も強い。
あの臭いには閉口するが、ある時、ちょっと色がついた飯を
食ったら物凄く旨かった。あまりにも飯が旨いので
「この飯は何で味付けしてあるのか?」と聞いてしまった。
「ガピーで味付けしたのよ」
あの俺が嫌う臭いガピーがこんなにも旨い物に変身するので
驚いた。

カレー粉の臭いやカレー味はタイ人の好みではない。
ガピーの臭いは日本人の好みではない。これは俺の偏見だ。
海老や、カニが好きな日本人はガピーの味や臭いを好むと思う。
俺は新鮮な海老やカニは食うけど、醗酵や乾燥した甲殻類の
臭いは嫌いだ。

ヌチャナートと一緒に食事をしているといろいろなことを学べる。
トマトやピーマンが嫌いな子供が多いが、なにかがきっかけに
なってそれらが好きになる。俺もガピー入りの飯を旨いと感じた。
これがきっかけとなってガピーが好きになるかもしれない。

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2007/10/25

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2007年10月25日 (木)

焼鳥シチュウ、ゲンガイピン

焼鳥を作っていた。ウチの場合、焼鳥は腿肉や胸肉をそのまま
焼く。小さく切って串に刺す串焼きはあまりやらない。
この焼鳥が飯のおかずだと誰しも思う。
いつもなら、ヌチャナートは鶏を焼き始めたらもう何もしない。
時々、やけ具合を見るだけだ。今日は野菜を切ったり、何かを
煮る準備をしている。なんだか楽しそうにしている。
野菜を煮始める頃には鶏が焼きあがった。
焼きあがった鶏をヌチャナートは食べやすい大きさに切って
いる。それを食卓に持ってくるのかと思っていたら、野菜を煮て
いる鍋の中に焼鳥を入れちゃった!
「ゲンガイピンを食べるでしょ?」
「えっ!・・・・・?なに???」
料理の名前から、焼鳥を使った煮込み料理と推定した。
煮込むのならわざわざ鶏を焼く必要ないじゃないか?
エネルギーの無駄遣いだ!
軽い焦げ目のついた鶏皮の香りを求めて、手の込んだことを
やっている。野菜も、竹の子、青い茄子、生椎茸、ターツァイとか
いう中国野菜などを使っている。
タイの香草、香辛料を使っている。唐辛子は忘れずに入っている。
ちょっと面白い料理が出来上がった。

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多くの場合、焼鳥は酒の肴だ。
食べ残した焼き鳥はチンして温めなおして食べるのが普通の
家庭だと思う。
食べ残った焼き鳥を煮込むと一風変わったシチュウになる。
面白い料理を勉強した。

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2007/10/24

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2007年10月24日 (水)

隼人瓜と椎茸のスープ

隼人瓜を買った時、農協のおばさんが言っていた。
「この薄切りをそばつゆで食べると美味しいですよ」
それも美味しいかも知れないな。
そばつゆに漬け込んでおくのか、そばつゆにさっとつけて食べる
のか聞かなかった。どちらも美味しいはずだ。でもウチでは
そんなことはやらないはずだ。

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ヌチャナートが料理を作り始めた。鍋を見ると隼人瓜と生椎茸が
入っている。胡瓜も煮込み材料にするから、隼人瓜を煮込む
発想も同じ所からでている。スープを味見して
「あら、美味しいわよ。よい味がでているわ。サミイも味見してよ!」
と俺を呼んでいる。なるほど、いい味だ。椎茸の香りがいい。
隼人瓜を一切れ持ってきて、煮え具合はどうかと言う。
もう食えるがまだちょっと硬い。この状態で出してもいいが、
俺はもう少し煮込んで瓜を柔らかにしたかった。

隼人瓜が柔らかになったらしい。鍋を火から下ろして盛り付けた。
テレビでは料理作りをやっている。隼人瓜と椎茸のスープを食べ
ながらヌチャナートはテレビ番組を見ている。
「あたし、お料理大好きなのよ。お菓子作りもやりたいわ」
隼人瓜は柔らかに煮えている。椎茸の香りがする上品なスープ
にまとまっている。
まだ隼人瓜はある。次は違う料理ができてくるはずだ。
これはタイ料理か?唐辛子が入っていない、辛くない料理なんて珍しい。

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2007/10/23

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スペアリブの空揚

スペアリブをニンニクと炒めて醤油と砂糖でからめる。砂糖が飴
になるようにする。これに唐辛子を入れてピリッとさせた中華風
の料理は俺の好物なのだが、ヌチャナートには不評だ。
甘味があるのが不評の原因のようだ。
ヌチャナートはスペアリブをナンプラやニンニクなどで味付けを
しておいてから空揚にするのを好む。

空揚の骨を持って肉を齧り食べる。軟骨部分がコリコリしている。
この感触がいい。このような料理は世界中何処にでもあるだろ
うな。ナンプラの代わりにその土地にある調味料を使えば郷土
料理になる。今日はタイの郷土料理ということだな。

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この料理はカニ料理に似た所がある。カニ料理を食べていると
皆な無口になる。カニの身を話をしながら穿り出せないから、
誰も会話をしなくなる。
スペアリブも話をしながら、肉を骨から剥がせないので無口になる
所がカニ料理と同じだ。

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2007/10/23

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イカの生干し

サダムの食事を作らなくてはいけない。ヌチャナートはサダムが
好きだからと言って猫にイカを与える。
「冷蔵庫からイカを出してよ」
イカをヌチャナートに渡した。大きなスルメイカだ。
「あら、大きいわね。サダムには足をあげて、身は私達が食べ
ましょうよ」
サダムの食事の一部を横取りする計画を立てた。
「このイカに塩を振るのよ。なま乾きの時に食べると柔らかで
美味しいわよ」
以前、スルメを作ろうとして失敗したことを思い出した。
たしかあの時は梅雨の時期だった。乾燥する前に悪臭が出て
きて、どうにも我慢ができなくなり捨てた。
ヌチャナートはイカを広げて吊るすと主張するが、俺は反対した。
網の上に広げることにした。どうやら今回はうまく行きそうだ。

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ヌチャナートは生乾きのイカを焼いた。イカはくるくると丸まった。
指でイカを細く千切る。簡単にイカの身は裂ける。
生イカを焼いたのとは違う美味しさがある。塩味もちょうどいい。
今回はイカの生干しに成功した。

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2007/10/23

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タイの迷信とサダム・フセインの家出

サダム・フセインは家出を決意したのかまだ帰ってこない。
雨に濡れてサダム・フセインは悲しそうに泣いていた。
身体を拭いて、ミルクを飲ませて可愛がってきたのにサダム・
フセインは家を出たまま戻ってこない。
ヌチャナートはこの猫をサダム・フセインと命名した。
彼女はアルカイダやテロリストの一味ではない。
これはタイ人独特の冗談感覚らしい。
タイで「この猫の名前は何と言うの?」と聞かれると「サダム・
フセインよ」と答える。どのタイ人も笑い出す。

サダムがいつも遊んでいる場所を探したがいない。
そのうちに帰ってくるだろうと様子見をしていた。まだ帰って
こない。先日、道路で車に撥ねられた黒猫を思い出し暗い予感が
し始めた。ヌチャナートがサダムの好物の海老を茹でた。
「こうすれば戻ってくるわよ」
ヌチャナートは臭いでサダムを呼び戻す作戦にでた。
俺もこれはいい作戦だと思っていたが、臭い作戦も失敗した。
さすがのヌチャナートも心配になりだした。

俺は猫を気にしながらヌチャナートが作ってくれた飯を食っている。
「もうすぐ戻ってくるよ」と思いながらも、気になっていた。
ヌチャナートはサダムの海老を茹でた鍋を顔の前にもってきた。
鍋で顔を隠すような格好だ。鍋を持ったまま、マイクで話すように
声をだした。
「サダムちゃん、戻っていらっしゃい。ごはんですよ!」
なんて呼びかけている。
それを見ても俺は何をやっているのかわからなかった。
「犬や猫がいなくなったら、タイでは鍋を持って"戻っていらっしゃ
い”と呼びかけるのよ。そうすると犬や猫は戻ってくるとタイ人は
信じているのよ」
俺は思わず笑い出した。
何処の国でも馬鹿々しい迷信があるが、これは笑える。

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2007/10/23

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2007年10月23日 (火)

環境に優しいスープ

昨晩、手羽元を塩と香草で味付けし鍋の中で漬け込んでおいた。
手羽元をグリルに入れて焼いた。空になった鍋を洗おうとした。
いつもはトイレットペーパーやティシュウ、襤褸切れで鍋を拭いて
から洗う。鍋の中を見た。手羽元を漬け込んでいた鍋には肉
から出た汁や香草が残っている。
その時、鍋の肉汁が物凄く旨そうに見えた。このまま捨てるのは
惜しい。
「これをスープにしたら、きっと美味しいぞ!」
水を鍋に入れて火にかけた。味見をすると思った通りの味になって
いる。ぴりっとした辛味がある。旨いスープができている。
スープを漉して香草を取り除いた。葱を浮かせた。立派なコンソメ
スープだ。これは環境に優しいスープだぞ。

P1020965pct13

ゴミとなる香草や、下水を汚す肉汁を食べてしまえば環境を汚染することはない。
俺は環境を考えてこんなことをしたのではない。
「旨そうだ!捨てるのは勿体無い!」と思ってやったことだが、結果は環境のためになることをやっている。

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2007/10/23

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ピンガイ、タイ風焼き鳥

P1020956pct13

昨晩のうちに手羽元に塩を振り、香草と一緒に漬け込んで
おいた。それを今朝、焼いて食べた。
日本人の朝食だったなら、これは異色の朝食だ。
朝から焼き鳥なんて食べたくないと言う人が大多数だ。
英米人も朝から焼き鳥なんて食べないだろうな。
ヌチャナートにとっては、焼き鳥は朝食で食べても可笑しくない
料理のようだ。朝から鶏を焼き始めた。グリルの火の調整に失敗
して焦げ目がついてしまった。香草の香りが口の中一杯に広がる。

P1020967pct13

食べだすと「朝から焼き鳥云々」なんて言ってられない。
旨いとどうしても自然に手がでてしまう。
隣近所で朝から焼き鳥を食べているのはウチだけだろうな。

2007/10/23

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青い茄子と春雨

日本の茄子はたいてい黒に近い濃い紫だ。農協の直売所で
青い茄子を見つけた。ヌチャナートは青い茄子を求めた。
タイの茄子を思い出したのだろう。タイで見る茄子はいろいろある。
色も紫から緑、形は葡萄のような丸い小さな粒だったり、ピンポン
玉みたいなものだったり、日本の茄子と同じ物だったりする。

P1020951pct13_2

青い茄子を洗い桶にいれてある。洗い桶の底には春雨が入って
いる。ベランダからとってきたレモングラスやタイ蜜柑の葉などと
漬け込んだ鶏肉がある。
青い茄子、春雨、香草、鶏肉をぐつぐつ煮込んだ。
旨そうな臭いがする。まだ腹が減っていない。食いたくなったら、
また火をかけて温めて食べる。

「ヌー!腹へった!」ヌチャナートが料理を温めてくれた。
ヌチャナートは青い茄子が気に入ったようだ。
「この茄子、美味しいわよ。甘いのよ。食べて御覧なさい」
たしかに甘味がある。柔らかに煮えている。
「なんで一袋しか買わなかったの?」
「これしか残ってなかったのよ」
ヌチャナートはもっと買いたかったようだ。いかにも残念そうだ。

P1020955pct13

鶏肉もいい香りがついている。
春雨はスープを吸い込んで薄茶色に色づいている。
この春雨をご飯にのせて食べる。春雨の塩味とピリ辛味で飯が進む。

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2007/10/22

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ハヤトウリ

昨年だか一昨年初めて「ハヤトウリ」を食べてうまい野菜だと
知った。名前から判断して「隼人瓜」と漢字で書くのだろうと勝手
に推定していた。インターネットで調べるとやはり鹿児島と関係
しているのが分かった。
明治時代に鹿児島に持ち込まれた外来種の野菜だ。
こんなに旨い野菜なのにどうして普及が遅いのか不思議だ。
この野菜の旨さが分かれば、もっともっと売れるようになる。

P1020950pct13

湖畔の駐車場にある農協の地元産品売り場のような場所で
ハヤトウリを見つけた。それがハヤトウリとの最初の出会いだ。
「長持ちする」と言うので買おうとした。
ヌチャナートは「要らないわよ」と言う。
普通の人は食べなれた食品以外は食べようとしないものだ。
食には寛容で珍しい食品、新しい食品に手をだす、食に対する
チャレンジ精神旺盛なヌチャナートはこの野菜を買おうとしなかった。
珍しいこともあるものだ。俺が
「長持ちするから、買っておこう」というので、渋々ヌチャナート
は同意した。ハヤトウリを食べて見ると、美味しいので
ヌチャナートのお気に入りになった。

町のスーパーではハヤトウリを見かけない。
初めてハヤトウリを食べてからだいぶ時間がたった時、別の
地元産品売り場でハヤトウリを見つけた。
「これを買おう」と言うとヌチャナートは「うん」と承諾した。

またハヤトウリを見つけた。俺は買い込んだ。
以前はどうやってハヤトウリを食べたのか思い出せないが、
旨かった記憶が残っている。
きっとこの野菜は爆発的に普及するようになる。

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2007/10/22

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2007年10月22日 (月)

グルメと偽物食品

最近、やたらと偽物食品が出回っている。
中国から輸入した素麺を三輪素麺と称して売った業者がいた。
○○産黒豚と称して白豚を売っていた業者もいた。
最近のニュースでは○○地鶏と称して卵を産まなくなった廃鶏を
売っていた業者が取調べを受けている。
この業者は10年以上前から嘘の商品を高値で売っていた。
許しがたいと怒る前に笑い出してしまった。

一般消費者や自称グルメには中国の素麺と本物の区別が
つかないから、こんなインチキ商法が罷り通る。
騙す奴は悪い奴だが、「これは安くて旨い三輪素麺だ」と騙される
方にも問題がある。
ブランドだけで味を評価し、自分の舌で評価していないからこんな
ことになる。

生肉を見ただけで黒豚の肉か白豚の肉か区別できるか?
高い値段のインチキ黒豚肉を買って「旨い」「さすが違う」と言う
人が多すぎるから偽物食品が出回る。

○○地鶏と称して売っていた業者は廃鶏の肉は硬く○○地鶏と
区別しにくいので使ったという。インチキ商品を売る業者は悪い
奴だと怒る前に我々も考え直さなくてはいけない。
騙された一般消費者や自称グルメも味がわからないから、
こんなことになる。毎日、味見をしている業者ですら○○地鶏と
廃鶏の区別がつかないという。
年に数回か数十回しか○○地鶏を食べない一般消費者が偽物
と本物の区別ができなくても当然だ。

インチキ業者と渡り合うには自分の舌を鍛錬しなくてはいけない。
「これは違う!偽物だ!」と言い切れる舌を持てばいいのだ。
ブランドや値段で味を決めるのではなく、無名で安い食品の中
から旨い食品を見つけ出せる舌を持たなくてはいけな

い。こういう舌を持つ人が増えれば偽物食品はなくなる。
有名ブランド食品を旨いと言って食べた後で、偽物と知った
なら文字通り後味が悪い。

言うのは簡単だが味を知るというのは簡単ではない。
味わい、考え、比較し、味を記憶するそして味を言葉で表現
できるようにならないといけない。食事のたびにこんな
ことを
やっていたら、旨い物も不味くなる。
これは言いすぎだ。旨い物を心底から楽しむことができないと
言うべきだ。
夜中の受験勉強中にオフクロが持ってきてくれた、インスタント
ラーメンの旨さが忘れられないなんて記憶が誰にで
もある。
美味しい食事はブランドでも値段でもない。
食事が出てきたタイミングで旨さが変わる。
それから食べる状況にもよる。例えば、喧嘩しながら食べる料理
なんて旨いわけがない。税金対策や会社の資金繰りを考え
ながら食べても味なんてわからない。
食事は楽しまなくてはいけない。食事は家族や恋人と談笑しな
がら食べるから楽しくて美味しい。
テレビや他人の評価に惑わされないようになる。
ブランド信奉を止めることが大切だ。
自分の舌が旨いと感じる食べ物が本当に美味しい食べ物だ。
有名ブランドの食べ物を食べて、普段食べている食べ物と比較
しても、何処が違うか分からないものが沢山ある。
業者が騙した○○地鶏と廃鶏が良い例だ。

味の違いなんて微妙なところだ。
世の中にはちょっとした味の違いを区別できる味に敏感な人が
本当にいる。そういう人だけが、「これは他とは違う」とこだわり
を持てばいい。微妙な味の違いが分からない人は、なにも
ブランド食品を求めることはない。

偽物食品のニュースを知ってこんなことを感じた。

2007/10/21

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ジャングル葡萄とサル酒

俺は山葡萄というのを名前だけで実物を見たこともないし食べた
こともない。見たことはあっても、それが山葡萄であり食べること
ができると知らなかっただけかもしれない。
農協婦人部直営の店に山葡萄があった。俺は味見するために
山葡萄を求めた。山葡萄をタイ語でなんというのか分からない。
俺は直訳して「山の葡萄」と言った。
ヌチャナートは俺が言いたいことを理解して「ジャングル葡萄」と
言い直した。野生種のものをタイ語では「ジャングルなにそれ」と
いうのを思い出した。なるほどね、山葡萄はタイ人の感覚では
ジャングル葡萄だ。
栽培種とはちがってジャングル葡萄は小粒だ。大粒の真珠ほど
の大きさだ。巨峰と比べたらとても葡萄とは思えない小ささだ。
ヌチャナートが一粒食べて悲鳴をあげた。
「どうしたの?」
「酸っぱいのよ」
ヌチャナートは果物の酸味に弱い。パイナップルがもつ酸味でも
「酸っぱい」と言う。俺は山葡萄を一粒とって味見した。
たしかに酸っぱい。でもこの酸味は爽やかで快い。
不快な味ではない。これは酸っぱい葡萄だが、もっと甘い山葡萄
があっても可笑しくない。

P1020944pct13

山葡萄を食べながらサル酒を思い出した。
山に入ると良い臭いがすることがあると言う。臭いがする方に
向かっていく。岩の窪みに水が溜まっており、良い臭いは其処
から漂ってくる。窪みの水を飲むと旨い酒だ。このように山で見つ
ける酒をサル酒と言う。

サルが山葡萄をとって岩の上に置いた。サルは馬鹿だから
山葡萄を忘れてしまうという。そうすると山葡萄は自然発酵して
酒になる。サルが作る酒だからサル酒と言う。
山葡萄だけでなく、果物を岩の上においておけば醗酵して酒に
なる可能性はある。偶然と偶然が重なって条件がよければ酒に
なる。例えば醗酵期間中とサル酒を見つけるまでは天候がよく
なくてはいけない。そんなうまい条件なんて滅多にない。
果物に十分な糖分がなくてはいけない。
この山葡萄の甘さが標準的なら、この程度の糖分ではとても酒を
作れない。酸が強すぎて酒をつくる酵母が活動できない。
ヌチャナートが「ジャングル葡萄」と言っているこの山葡萄から
サル酒ができるという話は信じがたい。

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2007/10/22

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お坊さんの食事

これはウチの料理の話ではないが、タイの食習慣を考える上で、
タイのお坊さんの食事を考察すると面白い。

タイのお坊さんは食事を作らない。もちろんお坊さんだって腹が
減るから飯を食う。お坊さんは自分では食事を作らないのに、
どうやって生きているのだ?
それは在家の人々から寄進される食事をお坊さんは食べている
から生きていける。
毎朝、お坊さんは家々を回って食事を貰って寺に帰る。
貰うというと乞食になる。お坊さんは在家の人々のために
「食事を貰ってあげる」と考えている。
在家の人々は寺やお坊さんに食事を寄進することで来世の幸せ
を願っている。寄進したくても受け取ってくれる人がいなかったなら、
寄進はできない。
お坊さんは在家の人々の寄進を受け取ってあげる。
寄進を受け取るのは宗教行為だ。物乞いをして食事を貰っている
のではないから、食事を貰っても「ありがとう」とは言わない。
言う必要もないし、言ったらおかしなことになる。
言葉は悪いが、食事を寄進するのが在家の仕事、食事を貰って
あげるのがお坊さんの仕事と考えることもできる。

Monks

自分ひとりで食べきれないほど食事が集まる。
寺には病気、怪我、老齢などいろいろな理由で家々を回れない
お坊さんがいる。そのようなお坊さんに食事を分け与える。

食事を受け取るお坊さんはアルミなどでできた壷を抱えている。
この壷に食事を入れさせる。新しく根付いたタイの習慣として、
食事はポリ袋に入れ、風船のように丸く膨らませて輪ゴムで縛る。
こんなポリ袋が壷の中に溜まっていく。
おいしい熱々の料理を寄進する人がいる。寄進した人は良い
ことをしたと満足しているが、受け取ったお坊さんは大変だ。
料理の熱がアルミの壷から手に伝わり低温火傷になる。
寄進する人はほんの少しの食事と思っている。これが10軒とか
30軒の家から寄進を受け取ると壷に入りきれない
量になる。
かなり重たいが、この壷を肩に担ぐわけにはいかない。
壷を手で抱えて、ゆっくり歩かなくてはいけない。
黄色い僧服を着て走っているお坊さんを見たら、タイ人でなくても
吃驚する。もう十分に食事が手に入ったからと言って寺に戻る
というわけにはいかない。この先にもお坊さんがくるのを待って
いる人がいる。僧侶の役目としてその人からも食事を貰ってあげ
なくてはいけない。
重い壷を抱えながら、お坊さんは次の家に向かう。

これは富裕層が住む地域に建っている寺のお坊さんの話だ。
貧困地域にある寺のお坊さんは寄進される食事が少ない。
寺によって格差がある。

以前は毎朝4,5人のお坊さんが一列になって来るソイ(路地)を
知っている。そのソイには最近、お坊さんが来ない。
寄進をする人が少ないので労働対効果が悪いのでお坊さんは
来なくなった?
あっちのソイの家の食事は美味しいが、こっちのソイの食事は
不味い。それで来なくなった?
理由はわからない。

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2007/10/21

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野生の茸スープ

街道筋を走っていると小さな小屋で野菜などを売っているのが
目に入る。ヌチャナートは店の商品を見ていた。
「あらっ!茸があったわ。野生の茸よ」
その時はもう俺達は店の前を走り去っていた。道の反対側は
渋滞している。俺達の側は渋滞はないが交通量が多い。
戻ることも車を止めることもできない。
そのまま走り去った。あちこちに小屋があって、いろいろなものを
売っている。ヌチャナートはタイの街道筋を思い出している。
「タイでも道路でいろいろな物を売っているわ。それと同じね」
面白そうに小屋を見ている。山菜らしきものを売っている店の前
に車を止めた。山で採ってきた茸が沢山並んでいる。
店主が大きな茸を差し出して「臭いを嗅いでごらんなさい」と言う。
ヌチャナートは「あら、良いにおいよ」と驚いている。
「これを食べると他の茸を食べられないよ」と店主は自慢する。
どの茸を買おうかヌチャナートは迷っている。
「この茸はタイにもあるわよ。スープをこの茸で作ると美味しいのよ」
中くらいの大きさのタイにもあるという野生の茸を買った。
「野生の茸」と言うのはヌチャナートの表現だ。日本語じゃ山菜だな。

P1020939pct13

帰宅すると、すぐに茸の調理を始めた。
「これはすぐに料理しないと駄目なの。熱をかけておけば明日
でも食べられるわ」
ぐつぐつと茸と香草を煮始めた。唐辛子が入っているので
くしゃみがでる。
どういうわけか調理をしている人はくしゃみをしない。
鍋からちょっと離れた所にいるとくしゃみがでる。
ベランダからレモングラスを摘み取ってきて鍋に入れる。
「スープを味見して御覧なさいよ。いい味がでているわよ」
促されて味見をすると、茸の香りがするスープは良い味をだして
いる。思わず唸ってしまった。
「レモンを入れるともっと味がよくなるわ」
レモンをぎゅーっと絞った。酸味を加えると味がしまった。
歯応えのいい茸だった。

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2007/10/21

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サソリに刺されたら

いつもの通り辛いタイ料理で食事をしながらテレビを見ていた。
エジプトの画面でサソリの絵がでていた。
「あの虫を日本語ではなんというの?」
「サソリだよ」
「あれに刺されると痛いのよ」
「死ぬのかい?」
「死なないわ、二三日は痛いのよ」
サソリというのはエジプトや米国西部の砂漠地帯など乾燥した
場所にいるのだと思っていた。
タイにもサソリがいると聞き驚いた。
米国でキャンプをしていると、脱いだ靴の中にサソリが入り込む。
それを知らないで翌朝、靴を履こうとするとサソリに刺される。
西部劇を見ていると野宿をしたカウボーイが靴を履く前に靴を
地面にトントンと叩いている。
あれはサソリを靴から落とすためにやることだ。

タイの家の中にはトッケーのようなヤモリが入り込むけど、
サソリは見たことがない。
家の中にまでサソリは入り込むのかなああ??
タイのサソリは草むら、倒木のかげ、枯葉の下などにいるそうだ。
サソリはあちこち、何処にでもいるそうだ。
エジプトなどのサソリは大きいがタイのサソリは小さくて、色も
黒とか赤があるそうだ。
「サソリに刺されたらキーを塗るのよ」
キーというのは面白いタイ語でいろいろな意味に使われる。
第一義はウンチのことだ。魚のはらわたもキーと呼んでいる。
「サソリのキーをどうやって取るの?」
小さなサソリの排泄物を集めてきて塗るのかと思った。サソリの
ウンチをどうやって判別するのだ?
「サソリを潰すのよ」
「・・・・」
サソリを潰して出てきた体液のことをキーと言っているらしい。
体液の中にはサソリの毒を分解する酵素がはいっているのか?
医学的根拠はわからないが、タイ人がやっている民間療法、
伝統療法だから間違いなく効果があるはずだ。
気休め、おまじないかな?憎いサソリを腹立ち紛れに叩き潰す。
それだけでも精神的に痛みを緩和できる。
ヌチャナートの話ではキーを塗るとすぐに痛みがなくなるという
から、おまじないではなさそうだ。
タイではサソリの毒をこのように解毒している。
古代エジプトの人やその他サソリの棲息地にいる人々はどの
ようにサソリの毒を解毒しているのだろうか?

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2007/10/21

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2007年10月20日 (土)

唐辛子ソース付カレイの空揚

カレイが安かった。カレイを見ているうちになんとなくカレイが
食べたくなった。
「ヌチャナート、カレイを買おうか?安いよ。」
魚なら何でも好きだというヌチャナートは反対しなかった。

買い物から帰ると腹が減った。早速、買ったカレイを食べること
にした。
「このカレイを空揚にしてくれよ」
「さーっと揚げる?それとも硬くする?」
硬くすると言うのはカリカリにすることだと推定した。
「硬くしてくれよ」
思ったとおり、ヌチャナートはカレイをカリカリに揚げてくれた。

P1020919pct13

この空揚を唐辛子ソースで食べる。
唐辛子がないと食べられなくなっている。
なんにでも唐辛子をつけて食べる。
逆に言うと唐辛子があればなんでも食べられるということかな?
カレイの空揚を酢醤油で食べるのも俺の好物だ。
ナンプラと唐辛子のソースで食べてもうまいもんだよ。
日本の普通の家庭でこんな食べ方するかな?
唐辛子を一切れ食べただけで、それ以上は駄目だろうな?
これは飯のお菜というより酒と一緒の方がうまい。
白い身を箸で取り出す。ナンプラをかけて唐辛子をのせる。
それを食べて、酒をちびりと飲む。
こうすると酒もうまい。
カレイは身の部分もうまいが、カリカリに揚がったひれの部分も
うまい。歯応えがいいんだ。これで酒を飲むと飲みすぎになるな。

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2007/10/20

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パパイヤ入りチキンスープ

パパイヤは日本人にとっては熱帯の甘い果実だ。完熟した物は
果実だが、未熟果は野菜だ。これは未熟の青いパパイヤを使った
スープだ。こんな料理を朝から食う。

P1020907pct13

日本人の感覚ではこれは昼食か夕食のおかずだ。普通の感覚
ではこんな物を朝から食えないだろうな。でも鈍感なのか俺は
これを食う。しかも旨いと思いながら食う。
食いだすと旨いから、また食う。飯を食う。スープを食う。
未熟のパパイヤを煮ると夕顔や冬瓜を煮たような感じになる。
「うん、青いパパイヤは野菜だ。果物ではない。」と感じる。
適度な辛味がいい。辛味が刺激となってまた食う。

この他に塩漬け魚を焼いた物がでた。
焼き魚は秋刀魚だ。漬け込んでいるうちに旨味がましている。
生の秋刀魚に塩を振って炭火で焼いたものとは違った旨味が
でている。塩抜きせずに焼いた物だから塩っぱい。
タイの料理は甘塩だ。いつも甘塩のタイ料理ばかり食べている
ので、この秋刀魚を食べると、なんだか日本の料理を食べて
いるようだ。

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2007/10/19

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皮ベルトのようなリンファー

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幅と言い長さと言い皮ベルトのような野菜がある。タイ語でリン
ファーというそうだ。「天の舌」という変わった意味だ。
これは大木から吊り下がっているから、天が舌をだしているように
見えるのだろう。マメ科の植物かな?
今日、タイ食材店で買った物はちょっと古かった。
タイから輸入するものだから、時にはこんなものに出会うことが
ある。これを食べやすい大きさに切って焼く。
唐辛子ペーストと一緒に食べる。分厚い莢も食べられる。
莢を噛むとなかから豆のようなものがつるっとでてくる。
その豆だけを食べていたらヌチャナートに怒られた。
莢も食べられるから全部食べなくちゃいけないそうだ。
ちょっと苦味がある。この苦味がいいらしい。
俺は好きでも嫌いでもない。

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2007/10/19

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ナムプリック

たたきにするとちょうど良い大きさの鯵をヌチャナートが買って
きた。ヌチャナートは刺身が好きだから、鯵のたたきを食べる
ために買ってきたのだと思った。その鯵がなくなっていた。

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「あれっ?鯵はどうした?」
「これに使ったわ」
これというのはナムプリックのことだ。
唐辛子、ニンニクを焼いて鯵と一緒に叩き潰したものだ。
これが辛いけど旨い。炊き立てのご飯にのせて食べる。
もうそれだけでバリバリとご飯を食べてしまう。
肉につけてもいい。魚と一緒に食べてもいい。
日本の食べ物でこれに似た物は舐め味噌かな?
舐め味噌に唐辛子を沢山いれたものと想像すれば大きな間違い
はない。今日は皮ベルトのような野菜と一緒に食べた。

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2007/10/19

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2007年10月19日 (金)

タイの炒り卵

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今朝は秋刀魚の塩漬けを食べるつもりだったのに、ヌチャナート
は卵を調理しはじめた。炒り卵に似た料理だ。
唐辛子と長ネギが入っている。盛り付けた卵を見ると、綺麗な
色合いになっている。
卵の黄色と唐辛子の赤が対照的な色になり、料理を魅力的に
している。たしかにこの料理は辛い。
脂の少ない料理だと、唐辛子の辛味を強く感じる。
温かい料理だと、その辛味は余計に強く感じる。
赤い唐辛子を避けて食べた。それでも辛い。

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2007/10/18

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キャベツと豚の背脂肪

豚の背脂肪があった。こんなものはスーパーでは売っていない。
これを買い求めた。背脂肪に熱をかけ、油が抜けた身はかりっと
していて香りがあって実にうまい。
家中にラードの臭いがした。ヌチャナートが背脂肪を中華鍋で
温めている。油が徐々に鍋に溜まりだした。
もう少ししたら、油が抜けた背脂肪の身を食べられるなと期待
していた。

「今日は野菜を食べなくちゃいけないわ。野菜が沢山あるのよ。」
キャベツや他の野菜を大きな鍋で煮込んでいた。
「明日の朝はらくよ。このお鍋を温めるだけですもの」
そんなことを言いながら楽しそうに料理を作っている。
「ねえ、サミイ!美味しいから味見してごらんなさいよ。油をとった
豚の背脂肪を入れたのよ。」
味見をしたが、ラードの味が強くて旨いとは思えない。
「油の味が強すぎるよ」
「そう?美味しいわよ」
ヌチャナートは美味しいと言い張っていた。

朝食に昨晩作ったキャベツ他の野菜の煮込みがでてきた。
昨晩のことがあるから、余り期待しないで食べた。
昨日とは味が違う。昨晩とはうって変わって旨くなっている。
ひつこいラードの臭いもなくなっている。
あの油は何処へ行ったのだろう?
豚の背脂肪があった。それを摘んで食べる。
背脂肪は柔らかに煮えている。スープをたっぷりと吸い込んで
いる。油が抜けた背脂肪を煮るとこんな味になるのだ。
日本人はこんな料理を作らない。
豚の背脂肪はちょっと麩を食べる感触に似ている。

P1020898pct13

俺はこれを食いながら、似たような料理を食べたことを思い出し
ていた。記憶が凄く曖昧だ。今では高級食材の鯨の油肉だか
皮肉を使った料理だったかなあ?
油がたっぷり浮いた鍋から熱々の野菜を取り出して、ふーふー
やりながら食べたような記憶だ。その時の味に今日の料理は
似ている。これは俺の記憶違いかもしれない。
でもこの味はいつか何処かで食べた味に似ている。

この料理を食いながら終戦直後の食糧難の時代にこの料理が
あれば、栄養失調を大幅に減らせたはずだと考えていた。

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2007/10/16

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パパイヤ入りチキンスープ

パパイヤは日本人にとっては熱帯の甘い果実だ。完熟した物は
果実だが、未熟果は野菜だ。
未熟の青いパパイヤを使ったスープだ。
こんな料理を朝から食う。日本人の感覚ではこれは昼食か夕食
のおかずだ。普通の感覚ではこんな物を朝から食えないだろう
な。でも鈍感なのか俺はこれを食う。しかも旨いと思いながら
食う。食いだすと旨いから、また食う。飯を食う。スープを食う。
未熟のパパイヤを煮ると夕顔や冬瓜を煮たような感じになる。
「うん、これは野菜だ。果物ではない。」と感じる。
適度な辛味がいい。辛味が刺激となってまた食う。

P1020907pct13

この他に塩漬け魚を焼いた物がでた。
焼き魚は秋刀魚だ。漬け込んでいるうちに旨味がましている。
生の秋刀魚に塩を振って炭火で焼いたものとは違った旨味が
でている。塩抜きせずに焼いた物だから塩っぱい。
タイの料理は甘塩だ。いつも甘塩のタイ料理ばかり食べている
ので、この秋刀魚を食べると、なんだか日本の料理を食べて
いるようだ。

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2007/10/19

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酢入りスープ、ポッカポカ

こんな見出しの記事が今朝の読売新聞にあった。
”あー、あのスープだな”と感じた。
「ハーブでエスニック風」と書いてある。ますますあのスープのこと
だと確信した。
ところでエスニックっていうけど、何処の国のことだ?
まあ、いいや。そんなこと。記事を読み進めた。
「酢入りのスープは身体を温め、これからの時期にぴったりです。
熱い汁物に酢を入れるとむせそう、と思いがちで
すが、加熱
することでツンとした部分はなくなります。」なんて書いてある。
アサリのエスニックスープという記事だ。
材料はアサリ、竹の子、椎茸、生姜、赤唐辛子、レモングラス。
これを煮込む。砂糖、ナンプラ、米酢を加える。
こんなスープならいつも俺ん家で食べている。俺にとっては珍しく
もない料理だ。新聞の家庭欄で30センチ四方の記事になってい
る。料理記事としては大きい記事だ。
これでタイ料理が日本に定着して市民権をもつようになるな。
本当に美味しいタイ料理が沢山ある。このスープもその一つだ。

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2007/10/19

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2007年10月18日 (木)

ラープ、タイ風牛肉たたき

昨日からラープが食べたかった。今日は食べるぞ!
ヌチャナートに頼んでラープを作って貰った。ラープは肉に熱を
さっと通してナンプラ、唐辛子、ニンニクなどと混ぜ合わせる単純
な料理だ。タイ風牛肉たたきと言えばわかりやすい。ちょっと味見
をしてレモンを加える。今日のラープには細い泥葱を加えた。
ちょっとラープを口に入れる。
「辛れぇー!」と感じると同時に旨味が口に広がる。
ヌチャナートは俺が辛いと言うのを笑いながら見ている。
「そんなの辛くないわよ。普通よ。」
冷笑されてもいい、旨ぇー物はウメェー。ご飯と一緒にラープを
食べる。
「餅米だといいのにね。あたし餅米なら毎日食べてもいいわ」
そうだヌチャナートの言う通りだ。
ラープはタイ東北の料理だから、やはり餅米と一緒に食べると
もっと美味しい。餅米の甘さがラープの辛さを帳消しにしてくれる。

P1020894pct13

旨いラープだと思いながら食べているうちに頭から汗が出てきた。
ハンカチで汗をぬぐう。汗を拭いながら飯を食う。
これは滑稽な姿だ。このラープは俺用に作ったから苦い胆汁は
入っていない。日本人の中にもあの苦いラープが好きな人が
いる。俺は駄目だな。
タイ人が普通という辛さは日本では極辛か超辛、地獄の辛さ
かもしれない。

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2007/10/17

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2007年10月17日 (水)

ガイピン、焼鶏

ウチでは食事をする前に儀式がある。その儀式は
「何を食べたい」と言う質問から始まる。
それに対して俺は「なんでもいいよ」と答える。
俺はアレが食べたい、コレがいいというようなこだわりがない。
そうすると、ヌチャナートは冷蔵庫を見て肉や魚の名前をあげる。
本当のことを言うと、俺は何でもいいのだが、「牛」とか「秋刀魚」と
思いついた食材の名前で答える。今日は鶏肉を取り上げた。
「この鶏、どうするの?焼く?煮る?」
「焼く」
毎回、同じことを繰り返しているから儀式みたいなものだ。

ナンプラで味付けした鶏の脂が焦げる臭いがする。旨そうな
臭いだ。鶏が焼上がったらしい。グリルから鶏を出しながら
ヌチャナートが聞く。
「この鶏、どうする?このままでいい?それとも切る?」
「切ってくれる?」
食べやすい大きさに鶏肉を切って出してくれた。

P1020890pct13

鶏肉の上にナンプラに入った唐辛子を乗せながら食べる。
日本の焼き鳥屋でこんな食べ方をしたら、他のお客さんは
驚くだろうな。
「タイ人みたいな食べ方をするわね」
ナンプラと唐辛子のタレが小さな器に入っている。
最近、ヌチャナートは「肉をタレにつけて食べてはいけない。
タレを肉にかけて食べろ。」と言い出した。
言われたようにタレをかけながら食べた。肉をタレにつけるとタレが
すぐに傷むらしい。タレを肉にかけて食べれば、余ったタレをまた
使えると言う主婦的発想だ。
そうかなあ???
秘伝のタレを継ぎ足しながら同じタレを30年使っているなんて
焼き鳥屋が
日本にはある。ヌチャナートの言うことは信じがたい
が、ヌチャナートの言う通りに食べた。
食べ終わった皿には鶏の脂とナンプラがついている。
これが旨そうだ。皿を舐めた。やっぱりいい味がある。
それを見て「子供、見たいね」とヌチャナートが笑った。

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2007/10/16

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タイ風卵スープ

「スープいるでしょ?」
「うん」
「なにがいい?でも何もないわね」
「長ネギがあるだろ」
寒くなり始めたが、泥葱がでるにはまだ時期が早い。
でもどういうわけか泥がついたままの長ネギがあった。
冬場に見る泥葱と違い、この泥葱は細い。間引きして泥を落とさ
ないまま出荷したものだろうか?
冬場の甘い泥葱はヌチャナートの好物だ。
「これでXXXXXを作ると美味しいのよ」XXXXXは料理の名前だが
何と言われたのかわからない。

P1020886pct13

こんな細かい問題をいちいち気にしていては外人と生活していら
れない。これを聞き直せば、「XXXXXとはあれをこうして、こうやって
・・・・・」と説明してくれる。余計複雑になるから聞き流す。
「この葱を酢と味噌と一緒に食べたいな」葱ヌタのことだ。
葱ヌタをタイ語で何と言うのか分からないから、こんな面倒な表現
をする。(苦笑)
そんな会話をしながら買った泥葱と卵が入ったスープが出来てきた。
細い葱なので柔らかい。それに甘味がある。
この味なら何処の国の人にでも受け入れられる。クセがない。
ナンプラで味付けしたから、タイ風スープだろうな。
パクチーがあればパクチーを浮かせたはずだ。パクチーがあれば
完璧なタイのスープだ。

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2007/10/16

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2007年10月16日 (火)

ムックガイノーマイ竹の子と鶏肉煮込み

何を食べたいかヌチャナートが聞いている。野菜の名前を幾つか
あげる。俺は竹の子を選んだ。この竹の子は姫竹だ。
細くて柔らかい竹の子だ。
竹の子をまな板にのせると、ヌチャナートはすりこ木で竹の子を
叩く。叩かれると竹の子は縦長に細く割れる。
こうすると食べやすくなるのかな?日本の料理の世界ではこんな
ことをやらないと思う。竹の子に鶏肉とたっぷりの唐辛子を加えた。
ぐつぐつ煮込んでいる。これが出来上がりだ。

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ヌチャナートが「辛いわよ」という位に辛い料理だ。
タイ人が辛いという料理は辛い。
最初はそれほど辛いとは思わなかった。旨さに釣られて竹の子を食べていた。
じわじわと辛味が効いて来た。頭から汗がでる。
汗を拭き拭き食事をしている。タオルで汗を拭いてまた食べる。
なんでそんなことまでして辛い料理を食べるのだ?
普通の日本人はこの辺りでもう食べるのを諦めて降参している。
辛い料理が当たり前になっているので、食事中に汗を拭くのが
普通の姿にもなっている。自分で、その姿に笑い出す。
旨いと感じる時、人は無口になる。黙って食べ続ける。
食い終わり満足して言った。
「美味しかったよ。ありがとう」

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2007/10/15

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2007年10月15日 (月)

虫食む人々

今朝の読売新聞に「虫食む人々」という記事があった。
「食む」と書いて「はむ」と読むんだよね。
これは野中健一さんという人が書いた本の紹介記事だ。
「虫食む暮らし」というタイトルでNHKブックスから出しており970円
で買えるそうだ。

俺はこのブログの中でタイ人の昆虫食のことを何件か書いた。
そして昆虫食は貧困から来るのではなく、嗜好なのだと書いた。
野中さんは俺と同じことを言っている。俺は学者でも研究者でもない。
たんなる物好きだ。でも俺の結論と野中さんの結論は同じだ。
タイ人はいろいろな昆虫を食べる。昆虫により味が違い、旨い物
は値段が高い。(俺は旨いとは感じていないから、旨いと言われ
ている物と書くべきだ。)

俺はタイの食生活をヌチャナートに強要されている。タイ料理だけ
を食べて何の違和感も持たない。
食に対して寛大、新しい食生活にすぐに馴染める体質かもしれ
ない。でもタイの昆虫食には偏見をもっているのだろう。
旨くて高価と言われている昆虫を食べるには、気持ち悪さを抑え
て無理して食べなくてはいけない。
「この虫は旨いだろう」とタイ人に言われても、気持ち悪さが先に
たってその旨さが分からない。自分から手を出して昆虫を食べる
ことはない。昆虫を食べる時は、「これから昆虫を食べるぞ!」と
気合を入れてからでないと食べることができない。

日本人が食べる鮫をタイ人はゲテモノと考えて食わない。
タイ人が食べる昆虫を日本人はゲテモノと考える。
ゲテモノって何だろうね?

誰でも偏見をもってはいけないとわかっている。
でも日本人が食品と看做していない昆虫を食べるタイ人を見る
と、日本人はタイ人を蔑視する。
食い物がなくて貧しいから昆虫まで食べていると完全に誤解する
白人のアメリカ人にタイで出会ったことがある。
このアメリカ人の考えは大方の日本人の考え方に一致している。
タイ人は昆虫は旨いから食べている。旨いから昆虫は商品として
取引できる。捕獲も簡単で大量に取れるし貴重な蛋白源だ。
イナゴを食べれば殺虫剤を使わなくてすむから環境にやさしい。
米の収量も増える。

メスのタガメから取るエッセンスは洋梨のような芳香がある。
この香りを使った料理を「タイ王宮料理だ」と言って出されれば
信じて疑わない。そのくらい上品な香りがする。
こうやって考えると昆虫はいいことずくめだ。

頭の中では昆虫食はいいことだと分かっているが、はっきり言って
俺は今、昆虫が旨いとは思っていない。昆虫を食べたいとも思
っていない。食習慣と言うのは極めて保守的で、昆虫のような
新しい食物をなかなか受け入れない。
一日三食タイ料理に切り替えて平気でいられる俺も今までの
食習慣にない昆虫食をなかなか受け入れることが出来ない。

このような本が出版され、昆虫食に対する偏見がなくなれば
嬉しい。飽食の時代と言われ簡単に飛行機に乗れる時代だ。
飛行機が墜落して、山で救助を待つ、無人島に漂着するなどで
飢餓に直面するかもしれない。
そんな時、昆虫を食べることが出来ると知っていれば生存できる。

俺にはタガメや蛆虫など昆虫を食べる機会がある。気持ち悪がら
ずにもっと昆虫を食べてみよう。
そこから何か新しい発見があるような気がする。

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2007/10/14

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2007年10月14日 (日)

糸瓜と鶏のシチュウ

この商店街には他の商店街で見られないものが並ぶ。
青いパパイヤなんてものはここでしか見られない。糸瓜があった。
九州ではヘチマを食べる地域がある。九州では八百屋の店先に
ヘチマが並んでいるだろう。
関東ではヘチマは風呂で使うだけだ。ヘチマを食べるなんて発想
がない。この商店街には外国人が沢山集まるので外国人を相手
にした食材が並んでいる。
いつしかこれがこの商店街の特徴になっていた。

ヘチマも時々並ぶ。スーパーと違って商店街は店の人と話しなが
ら買い物ができる。その面白さ、温かさがいい。スーパーに客を
取られないように値段で勝負をしている。
値段が安い、タイ料理に使える食材が手に入るというだけでなく、
商店街の雰囲気がタイの市場の雰囲気に似ている。
タイにいるような感じになるのでヌチャナートはこの商店街が
お気に入りだ。
魚屋でタイでよく見る蟹を見つけては驚いたり喜んだりしている。

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俺がヘチマを見つけた。
「ヌチャナート、ヘチマを買おう」
関東者の俺はヘチマなんて食べ物ではないと思っていた。
ヘチマが旨いことをヌチャナートから教わった。
ちょっと苦味があるが、ヘチマを煮込むと柔らかになり、口でとろ
ける。

外から腹を減らしてウチに戻ると美味しそうな臭いがしている。
「ヘチマのシチュウを作っておいたわ。サミイは好きでしょ?」
ヌチャナートは俺の好物を覚えている。
煮込んだヘチマは鮮やかな緑色になっている。
「辛くない?」「辛くないよ」
タイ料理を知らない日本人が食べたなら、ピリ辛どころではない
辛さかもしれない。毎日辛い物を食べている俺は辛さに対する耐性
が出来上がっているようだ。レモングラスの香りがするスープだ。
タイの味と香りだ。この味はウチでしか食べられない。
タイレストランではこんな料理はない。家庭料理だからできる味だ。

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2007/10/14

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ナムプリック唐辛子ペースト

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この真っ赤なペーストをナムプリックと言う。これは辛い!
見ただけで辛そうだなと感じる。
辛い物が苦手な人でも、これをちょっと舐めれば旨さがわかる。
それでついつい辛さを忘れて食べてしまう。
「うーっ!辛い!」と言う時は口の中が火事になっている。
水を飲んで火事を消して、また食べる。
病み付きになる唐辛子ペーストだ。

材料は唐辛子、ニンニク、長ネギ、レモン、ナンプラだ。
唐辛子、ニンニク、長ネギは焼いて香りをつける。
これを叩き潰すだけだ。
こんな簡単な料理だが旨味と香りがいい。
餅米を指で丸めてナムプリックをつけて食べると辛さなんか
忘れる。もう夢中になって食べる。
このナムプリックは肉や魚と一緒に食べてもいい。
肉などの脂と唐辛子の辛味があう。
食欲のない時にこれを使うと、もりもり食べてしまう。
ラーメンに入れても旨いと思うよ。

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2007/10/14

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千枚と辛いタイのソース

牛の何番目かの胃袋のことをセンマイという。襞が沢山あり千枚
ほどの襞があるように見えるのでセンマイというのだろう。
新鮮な物を生で食べると旨い。今日のセンマイはちょっと古い。
熱をかけないと危険だ。軽く茹で上げて食べることにした。
辛いタイのソースをつけながら食べる。唐辛子の辛味がいい。
センマイはしこしこしている。噛み心地が楽しい。センマイには
味がない。センマイにつけたソースの味と噛んだ時の弾力を楽し
む料理だ。茹でただけだから料理とも言えない。
適度に熱を通し、硬く小さくならない程度に茹で上げるのがコツかな。

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好みでいろいろなソースを作るといい。
ニンニクと味噌を合わせたソースで食べてもうまい。
肉の味が単純だから飽きがこない食材だ。
時々食べると旨いなと感じる。

2007/10/13

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マンゴーなど果物

ウチではあまり果物を買わない。俺がそれほど果物を食いたいと
思わないからだ。タイにいる時は珍しい熱帯の果物を食べた。
最近は熱帯の果物も珍しく感じないのでそれほど食べない。
昔だったならバナナを喜んで食べた。バナナは高価な貴重品
だった。今ではバナナなんて安っぽい果物だ。腹が減って何かを
食べたい時、スナック菓子を食べるよりバナナを食べた方が良い
と思いバナナを食べることがある程度だ。
タイでは焼いた小さなバナナを味見程度に食べる。

昔の日本では生のパイナップルなんて貧乏人は買えなかった。
第一、買いたくても売っていなかった。
生のパイナップルを買いたければ銀座などの一流果物店に行か
なくてはならなかった。パイナップルなんて今は何処にでもある。
安くなるとパイナップルも食べたいと思わなくなる。

タイのマンゴスチンも旨いな。マンゴスチンは果物の女王?
王でも女王でもどちらでもいい。上品な酸味と甘味は誰でも
気に入る。俺はグアバが好きだ。竜眼も好きだな。
未熟な青くて硬いマンゴーを塩をつけて食べるのは旨いとは
思わなかった。最近は甘味のない硬いマンゴーに塩をつける
と美味しいと感じるようになっている。
甘い果物ではなくてスナックのような感じで食べている。
硬いから何度も噛む。噛むことで空腹感を癒すことができる。
ポテトチップスに比べるとカロリーが遥かに低いのでマンゴーは
いい。

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今日は珍しくウチに果物がある。
すぐに食べなくてはいけないマンゴーが安く売られていた。
早く言えば腐りかけのマンゴーだ。
俺が出会ったイギリスの女はこのような果物を「熟れ過ぎた果物」
と呼んでいた。「腐りかけ」も「熟れ過ぎ」も同じことだ。
でも語感がまるで違う。「熟れ過ぎ」と言った方が遥かに聞こえが
いい。

熟れ過ぎのマンゴーをヌチャナートが求めた。マンゴーは便秘だった
かな、なにかの薬効がある。その薬効を求めて買ったようだ。
そんな時は熟れ過ぎだろうが腐りかけだろうが関係ない。
体調を整えるのだから、なんでもいい。
マンゴーは本当に便秘に効くみたいだ。

森のバターといわれるアボガドは俺が好きな果物だ。
「サミイが好きだから」と言ってヌチャナートが買った。
この薄切りを醤油をつけて食べると旨い。柔らかな果肉を潰して
醤油をかけてかき混ぜる。アイスクリームを食べるようにスプーン
で食べる。
初めてアボガドを食べた時は「何だこの味」と思ったが、食って
いるうちに段々と好きになった。

レモンはタイ料理の必需品だ。これがなかったならタイ料理を
作れない。これだけは欠かさず買っておく果物だ。

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2007/10/13

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ムール貝の蒸し煮

ムール貝があった。これもヌチャナートの好物だ。
「あの貝を買いましょうよ!」
そう言えばムール貝は暫く食っていない。
ヌチャナートは魚介類が本当に好きだ。鮫と鯨以外の魚なら何で
も食べる。鮟鱇なんてお気に入りだ。貝も大好きだ。
日本ではタイにはない大きな貝があるので喜んでいる。

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タイの高級料理店に行けば大きなムール貝を食べられる。
庶民の市場や自動車に積んで売りに来る行商人のムール貝は
小さい。安いから買ったが、身がないのでがっかりした。
今日のムール貝は中くらいの大きさだ。
これを蒸して食べる。ヌチャナートは苦くて辛いソースをつけて
食べている。俺は苦いソースは苦手だから、唐辛子とパクチーを入
れたソースで食べる。せっかく作ってくれたのだから、一つだけ味見
をしようとした。お付き合い程度の気持ちだった。
味に期待をしていなかった。ムール貝を一つ食べた。
「うん、これはウメェーや!」
この貝の旨さに驚いた。
次々と貝を食べた。ヌチャナートは殻を入れる器を俺の傍に移した。

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2007/10/13

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2007年10月13日 (土)

ヌチャナートのソムタム

小さな青いパパイヤを売っていた。フィリッピンだか沖縄だか
どこの物だかわからない。
こんな小さなパパイヤなんてタイでは見ない。
青いパパイヤを見つけるとヌチャナートは喜びの声を上げた。
「パパイヤよ!わーい、ソムタムを食べられるわ!サミイは
食べないでしょ?」
ウチに帰ると早速ソムタムを作り始めた。
タイの女はソムタムが大好きだ。ソムタムには小さな黒い生きた
蟹をタイでは使う。日本にはそんな蟹はいない。
しょうがないからタイの蟹に似た沢蟹を使ってソムタムを作って
食べる。そうすると寄生虫に感染する。
そんな事例が報告されている。

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ヌチャナートはガピイを使っている。ガピイは海老を醗酵させた
ものだ。旨味も臭みも強い調味料だ。クセのある調味料は好きな
人は好き、嫌いは人は嫌いと別れる。
その間がない。俺は嫌いだが例外があった。
タイ米をガピイで味付けした飯を食ったことがある。この飯は
どういうわけか旨いと感じた。ガピイで味付けした日本米の
飯を
日本で食べたなら美味しくないかもしれない。
熱帯と言う条件があるから美味しいのかもしれない。
ここが味の面白さ、不思議さだ。
ヌチャナートは美味しそうにソムタムを一人で食べている。
俺が食べないと知っているから、思い切り唐辛子をいれた。
色を見ただけで辛そうだとわかる。
「辛くていいわ!」と言いながら一人でソムタムを食べている。

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2007/9/13

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猫のご飯にマタタビ

ウチの飼い猫の名前はサダム・フセインだ。いつもサダムと
呼んでいる。こんな名前の猫はイラクにもいないかもしれない。
政治や世界情勢に無頓着なウチの飼い猫は「サダム」と呼ぶと
「ニャー」と返事をする。甘ったれたような声をだすから可愛い。

サダムの大好きなご飯は海老と烏賊だ。ある時、ヌチャナートが
ふざけて海老を食べさせた。そうするとサダムは喜んで食べた。
サダムが喜ぶ物だからヌチャナートは海老を与え続ける。
烏賊も好物だ。日本では猫に烏賊を与えてはいけないという。
サダムは烏賊を食べ続けているけど、まだ腰を抜かしたことが
ない。海老を食べるのだから蟹も食べるはずだ。
蟹を与えたらサダムは食べた。蟹は高いから、俺がカニボコと
呼んでいる蟹風味の蒲鉾を与えた。
魚は食わないサダムだが、臭いに騙されてカニボコは食う。
但し、あるブランドのカニボコは食わない。
サダムもブランド志向だということがわかった。

いろいろな乾いたペットフードも与えている。
水分の少ない食品は人間でも食いづらい。猫も同じだ。
粒々のペットフードをサダムはあまり食べない。

ホームセンターのペットコーナーにマタタビの粉があった。
俺はマタタビの粉を求めた。
「何よ、そんなものを買って!」
マタタビの効果を知らないヌチャナートはご機嫌斜めだ。
「これはな、人間で言えば胡椒みたいなものだ。サダムのご飯に
これをかけるとサダムが喜ぶんだ」
「・・・・ふん!」

この粉をペットフードに混ぜた。
マタタビは猫の好物だ。マタタビの味だか香りに釣られてサダム
がご飯に寄ってきた。
ペットフードの臭いを嗅いでいた。そしてペットフードを食べ始めた。
ヌチャナートはそれを見て笑い出した。

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2007/10/13

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2007年10月12日 (金)

竹の子とチキンスープ

ヌチャナートが大好きな竹の子を入れたチキンスープだ。
俺はスープとシチュウの区別がつかない。
具が多いのをシチュウと言うとすれば、これはチキンシチュウと
なるかな。缶詰の竹の子を使っている。多分、缶詰の中に入って
いる水も鍋に入れたと思う。

P1020826pct13

緑黒いスープだ。その中に薄黄色の竹の子が入っている。
なんだか竹の子の色だけが目立つ。
タイ料理だから赤い唐辛子も入る。辛くないとタイ料理ではないと
思う人も多いだろう。それは偏見だけど、確かに辛い料理が多い
のは事実だ。
このスープも例外ではなく辛い。俺は慣れちゃったのか、それほど
辛いとは思わない。タイ料理を食べ慣れない人には十分に辛い
料理だろう。このスープを口にするとタイの香りがする。
「ああ、タイ料理を食べているのだ」と感じてしまう。

今日のチキンは手羽元を使っている。それにはわけがある。
ヌチャナートは鶏の腿を買おうとしていた。
俺は少しでも体重を減らしたいと思うので、油が少ない胸肉を
買いたい。胸肉を手に取るとヌチャナートが文句を言う。
「そんな肉、美味しくないわ!こっちにしましょうよ!」
俺も譲るわけにはいかない。ヌチャナートは腿肉にこだわり、俺は
胸肉にこだわった。
しょうがないので手羽元を取り上げた。
「それじゃ、これにしようか?」
「そうね」
妥協点が見つかってよかった。

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2007/10/11

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しらす干しをタイ人が

しらす干しを中華鍋で炒っている。この玩具のように小さな中華鍋
は100円ショップで買ったものだ。俺はこんな鍋は使えないと思って
いた。ヌチャナートはこれを見て
「あら、いいわね。買いましょうよ!」と言う。
どうせすぐに捨てることになると思ったのに、ヌチャナートはこれを
使いこなしている。なにしろ鍋が小さいので、絶対に料理を作り
すぎることがない。料理が少ないから食べすぎを防ぎダイエット
にもなる。食べ残すことがないから食材が無駄にならない。
小さいから鍋を洗うのも簡単だ。
ダイソー賛歌みたいになってしまったが、俺はダイソーの回し者
ではない。

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しらす干しの話に戻さなくてはいけない。
しらす干しを炒りながらヌチャナートは言う。
「これってサミイが好きな料理よ」
多分、以前はしらす干しでなくて小女子を使ったあの料理だろう。
しらす干しを唐辛子と一緒に炒って味付けをする。そうすると酒
のつまみになる。辛味があって酒にはぴったりだ。
出来上がりをすぐに食べるより、ちょっと置いておく方が旨くなる。
皿に盛って暫くすると、しらす干しの水分が更に飛んで身が
カリカリする。もう少し長めに炒ったら同じ効果がでるのかも
しれない。
小女子よりもしらす干しの方が骨が柔らかいので食べやすい。
しらす干しを大根おろしの上に乗せて醤油をかけて食べるのも
旨い。これはご飯のおかずであって、酒の肴にはならない。
酒と一緒にしらす干しを食べるなら、絶対にこっちに軍配が
あがる。インドネシアにも同じような料理があるから、これは
東南アジア一帯に共通な料理かもしれない。
しらす干しをタイ人が調理するとこんな料理になる。

2007/10/11

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2007年10月11日 (木)

小鯛のプラケム

小さくて可愛いからと言う理由でヌチャナートは小鯛を買った。
この他にも魚を沢山買ってあるが、ヌチャナートはそんなことは
お構いなしだ。安い時に買い込んで塩漬けにしておく。
こうしておけば魚は腐らない。時間と共に醗酵が進んで魚は
落ち着いた味になる。ヌチャナートは魚が好きだから、楽しそう
に魚を漬け込んでいる。塩を振った魚とご飯粒を混ぜる。
魚を醗酵させる時、日本でも穀類を入れる地域があるから、
タイ独特な漬け込み方法ではない。
こうして保存しておくと塩漬け魚プラケムが出来上がる。

P1020814pct13

手間のかかる料理を作りたくない時などに魚を取り出して調理
する。今日は小松菜と一緒に小鯛の塩漬けを蒸しあげた。
ほどよい塩加減だ。
鯛の白身とご飯の味はよくあう上品な組み合わせだ。

2007/10/10

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2007年10月10日 (水)

豚の唐揚

このような料理は何処にでもある。ニンニクとナンプラで味付け
してから唐揚にするところにタイ的特徴がある。
ナムプリックと一緒に食べるのは完全にタイ的な食べ方だ。
この唐揚に醤油をちょっと垂らして食べれば和風と言えると思う。
でもニンニクの香りが強すぎるといわれるな。和風だったなら
塩胡椒で香りつけだろうな。P1020810pct13
真っ赤な唐辛子と一緒に食べるとこの唐揚は味が引き立つ。
肉一切れに唐辛子一切れほどの割合で食べる。
ナンプラと唐辛子が入ったナムプリックをご飯にかけて食べて
いる。きつい臭いのナンプラと辛い唐辛子を白いご飯にかける
なんて日本人には想像もできない。しかもそれを旨いと感じる
俺は完全にイカれている。
唐揚の油を感じた後にこうやって食べるとさっぱりしていてご飯
の旨味を感じる。毎日、毎食タイ飯を食べているとタイ人が食べる
ような食べ方になってしまう。
そういう食べ方が美味しいと感じる。

2007/10/9

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ナムスップパク(野菜スープ)

さっきからヌチャナートがスープがどうの、野菜がこうのと言って
いる。面倒なので適当に返事をしていた。
「あら、美味しいわよ。早く食べてよ!」
ヌチャナートが驚いたような声をあげた。
テーブルを見ると野菜が沢山入ったスープができていた。
味見をする。
「うん、なかなか良く出来たスープだ」
その時はそれほど驚かなかった。P1020808pct13
青い葱の色が綺麗だ。それにしても白菜が沢山入っているなと
思っただけだった。今日は白菜のスープだなと思いつつ白菜を
摘んだ。
野菜だけだと思っていたのに、白菜の中には挽肉が入っている。
ロールキャベツみたいだ。キャベツの代わりに白菜で挽肉を
包んで楊枝で留めていた。これはロール白菜だ!
こうやって白菜を食べるのは初めてだ。
この料理はヌチャナートが作った料理だからタイ料理かもしれ
ない。でもこの味は万国共通の味だ。何処の国の人でも美味し
いと感じる野菜スープだ。

2007/10/9

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2007年10月 9日 (火)

タイ料理の残飯

そう言えば、タイのレストランから残飯を集める人がいたのを思い
出した。養豚業者などが残飯を集めているのだろう。
残飯=>豚の餌という構図は日本でも同じだから、それを見た時、
俺は何の疑問も持たなかった。
今日、俺はふと疑問が起きた。
豚の餌として集めていた残飯はタイのレストランから出る残飯だ。
残飯はタイ料理だから残飯の中にも当然、沢山の唐辛子が入って
いてかなり辛いはずだ。タイの豚は辛い料理の残飯も食べるのだ!
慣れと言うのは恐ろしいと今更ながら感心した。
豚にしては「辛くて不味いが、生きるためにはしょうがない」と我慢
して食っているのかもしれない。昔から辛い物を食べているので、
餌はこういうものだと思い込んでいる?
日本から豚を連れてきたら、そんな辛い残飯の餌なんか
「ヒェー!」と言って食べられないので豚は途端に痩せてしまう?
唐辛子の辛味は唐辛子を食べ続けているうちに耐性ができて辛味
を感じなくなる。辛味を求めてより大量の唐辛子を使う。
いわば、唐辛子中毒のようなものだ。
タイにいる豚も唐辛子中毒になっているのか?

ある時、犬に辛い料理を食べさせようとしたが、犬は食べなかった。
犬は辛い料理が嫌いなんだと、俺は納得していた。
別の所では、子供が犬に辛い料理を食べさせていた。
辛い料理を食べる犬もいるのだと知り驚いた。
犬によって辛い料理を食べるのと食べないのがいるとわかった。
白豚は辛い物を食べるが黒豚は食べないとか???

タイのレストランからでる残飯一つをとっても、いろいろと考える
材料がある。

2007/10/9

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牡蠣のタイ風お好み焼き

スーパーに買い物にでかけた。牡蠣が安くなっていた。
「サミイ、これ幾ら?」
「定価の半額だよ」
「買いましょう。これでヤムを作るのよ。食べるでしょ?」 R0016195hepct70
生牡蠣を美味しいというが、俺はあの生臭さが余り好きでない。
今まで無理をして生牡蠣を旨いと言って食っていたが、ヌチャナート
は俺が生牡蠣を好んでいないのを見抜いていた。
「サミイはどうやって牡蠣を食べる?」
「揚げてくれない?」
「いいわよ」俺は日本で売られているカキフライを想定していた。
それなのに、小麦粉をまぶしている。パン粉をつけない。
そもそもパン粉なんてウチにあったかな?
から揚げにするのかと思ったら、フライパンに油を引き牡蠣を
炒めだした。
「サミイは知らないでしょ。ナイトバザールでこれを売っているわ」
鉄板に油を引き、牡蠣をいためているのを思い出した。
牡蠣を沢山いれたお好み焼きのようなものだ。生卵を割って
いれる。
「アタシ、上手に作れないわ」そんなことを言いながらも、牡蠣の
タイ風お好み焼きが出来上がった。R0016196hepct70

インターネットにヌーが言う料理を売っている写真があったことを
思い出した。写真があった場所を思い出しながらインターネットを
辿っていった。その写真を見て思い出した。Img_9015
使っていた貝は牡蠣ではない。ムール貝を使うのだ。
牡蠣よりムール貝の方が安い。店のそばによると油が飛ぶ。
服が汚れるので店のそばに寄らないほうがいい。

R0016191hepct70この他にこんなものも作った。茸と唐辛子を合わせて潰した茸の
ソースだ。もちろん辛いけど美味しい。

2005/11/5

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ラープパー(魚のタイ風サラダ)

「ねえ、この魚どうするの?」
「ああ、それは俺が料理するよ」
美味しそうな鱈があった。これでヌチャナートに湯豆腐を作って
あげようと思って買い込んだものだ。
「半分は俺が料理する。あとの半分はヌーが使っていいよ」
ヌーはこの鱈を焼くと言っていたのに、薄切りにし始めた。
気が変わったのかもしれない。R0016194hepct70
「魚をどうするの?」
「ラープパーを作るのよ。サミイは知らないわよ」
ラープパーというのは魚を使ったタイのサラダのことだ。
ベランダから薄荷の葉をとってきてラープパーに乗せる。これで
ラープパーは出来上がりだ。
料理ができあがったので食べ始めることにした。薄荷の香りがいい。
これはまさしくタイ料理の香りだ。彩りもいい。
休みをいいことにして、ヌチャナートは朝から酒をだしてくる。
「ラープパーはお酒と一緒だと美味しいのよ」
そりゃそうだ。俺も飲みたいくらいだ。

2005/11/5

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カオニョウピン タイ田舎風焼お握り

米を主食とするのは日本人もタイ人も同じだ。タイの米は
インディカ種だから細長くパサパサだ。日本の米はジャポニカ種
で短く粘り気がある。
細長いタイ米はお握りにしようとしても、粘り気がないのでお握り
にならない。タイカレーなどと一緒に食べると美味しい米だ。

同じタイでも東北へ行くと餅米が多く食べられている。餅米を蒸し
揚げて手で食べる。手でご飯を食べるタイ人を見て、行儀が悪い
と誤解する日本人がいる。
タイ人をお行儀が悪いと非難する前に餅米を箸で食べてみよう。
箸で食べるのは困難だとすぐにわかる。
粘り気のある餅米なら簡単にお握りになる。これを焼お握りにする
と旨い。タイ語でカオニョウピンと呼んでいる。
露店で餅米の焼お握りを売っている。店によって味が違う。
日本ではお握りに海苔をまいたり、中に梅干や魚などの具をいれる。
俺が見た範囲ではタイのお握りは日本のように海苔を巻いた
お握りはない。お握りのなかに、なにも具をいれない。形も丸くて
分厚い煎餅型で三角のお握りはない。P1020803pct13

今日はヌチャナートがカオニョウピンを作ってくれた。出来上がった
ものはこんな形だ。なんともおかしな格好なので笑ってしまう。
焼く時の火加減が強すぎた。表面が焦げている。餅米が焦げると
かなり硬い。そして中が水っぽい。
うーん、これは不味い。ヌチャナートも不味い料理を作ることがある
のだ。焼お握りは単純な料理だ。表面をこんがり焼いて、中の水分
も適度に飛ばして水っぽくしない。
それから塩加減だ。多すぎても少なすぎても不味い。
これは俺が焼かなくては駄目だ!ヌチャナートには任せられない!

2007/10/8

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2007年10月 8日 (月)

タイスキまがいのしゃぶしゃぶ

夫婦と言うのは面白いもんだ。何も言わないのに同じことを考えて
いることがある。ウチでは鍋物を暫くやっていない。
暑い季節だったからかもしれない。俺はなんとなく鍋物を考えて
いた。
ヌチャナートは「さぶさぶをやりましょうよ?」と言う。
「えっ!何?」
「さぶさぶよ」
「さぶさぶでなくて、
"しゃぶしゃぶ"だよ」
「そう、しゃぶしゃぶをやらない?」
「うん」P1020799pct13
しゃぶしゃぶなんて俺が教えたのかな?どこで覚えたのだろうか?
「日本のタレを作ってあげるわ」
「タイのタレも作ってくれよ」
ヌチャナートはしゃぶしゃぶもすき焼きも区別がつかないらしい。豚肉のすき焼き風鍋を作った。タイで食べるタイスキにも似てるようで似ていない。
なんだか変なしゃぶしゃぶだ。固形アルコール燃料は暫く使っていないので、アルコールが飛んで小さくなっている。
季節が寒くなるとこのような料理が復活する。
一年中暑いタイにも鍋料理はある。日本の夏に鍋物を食べても
美味しくない。タイで鍋料理を食べるとそれはそれで旨い物だ。
どうしてなんだろうか?
日本のタレやタイの唐辛子入りの辛いタレをつけて食べた。
ヌチャナートが言う日本のタレも日本人が味見したらかなり辛い
タレだと思う。日本のタレを味見してヌチャナートが「いい辛味ね」
という位だから、かなり辛いだろう。

2007/10/7

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タイ版もやし炒め

もやしを見たらなんだかもやし炒めを食いたくなった。もやしを買い込んだ。
「ヌチャナート!腹、減ったよ!」
「なにを食べたいの?」
「これを炒めてくれよ」P1020788pct13
もやしを差し出した。ヌチャナートは手早くもやしを炒めだした。
出来上がった物はラーメン屋で食べるもやし炒めと同じ姿だ。

このもやし炒めは牡蠣油を使っているから醤油味のものとは
ちょっと香りが違う。
それに生の唐辛子をのせて食べるからタイ版のもやし炒めと
いえる。唐辛子は好みで入れるのだから、辛味に弱い人は入れる
必要はない。唐辛子がなくても十分に美味しい味がでている。
俺は辛い方が美味しいと感じるから唐辛子を入れる。
もやしを全部食べると皿に汁が残る。
この汁には旨味がどっさり入っている。捨ててしまうのはもったいない。
汁をご飯にかけて食べる。そうすれば下水を汚さない。
環境にも優しい食べ方だ。

2007/10/7

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ラープを作る

P1020796pct13ヌチャナートがラープを作ると言い出した。ラープは俺の好物だ。
俺も食べる積りだったが、ヌチャナートは俺が食べないと思った。
自分一人で食べる積りだから、苦いラープにした。
そんなことは知らない俺はラープを摘んだ。
いやー、苦い!
「ヌチャナート!苦いよ!」
「あら、ほんの少ししか苦くないわ!」
俺には苦くて食えない!
タイ飯の辛味には慣れたが、この苦味には慣れていない。
ヌチャナートは苦いラープを一人で美味しそうに食べていた。

2007/10/7

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ほうれん草

タイムサービスの案内があった。日本語が分からないヌチャナートは案内を聞き漏らしている。
「ただ今から5分間、通常は158円のほうれん草を100円にします」
ほうれん草の炒め物は好きだ。バターで炒めて塩胡椒で味付けする。
これが旨い。ヌチャナートはバターを使わないが、タイ風の味付けにする。
こっちも旨い。これは是非買わなくてはいけない。
「ヌチャナート、ここに居るんだよ。ちょっとあっちに行くからな」
まるで子供が迷子になるのを心配するような言い方をして、ほうれん草
売り場に駆けつけると、もう主婦がほうれん草の周りにたかっている。
バーゲンになると、主婦は殺気立つ。
主婦に混じってほうれん草を二束とった。

ヌチャナートが待っている場所に戻った。
「これで100円だよ」
俺は得意になって戦利品を見せた。
「あら、そんなの普通よ」
ヌチャナートが喜ぶと思ったのに、ヌチャナートは冷ややかだ。

2007/10/7

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2007年10月 6日 (土)

朝粥 カオツム

今朝はお粥にした。昨日の残飯を使っている。お粥の作り方は
いろいろあるが、残飯で作っても美味しい物ができる。
鶏肉で出汁をとる。生姜の千切りをのせる。お粥には生姜の香り
があう。これがあるとないでは月とすっぽんほどの差がある。

今日はあまり辛くない青唐辛子を加えた。それとカイケムと言って
いる塩漬け卵をのせる。お粥のような単純な料理は塩味が重要だ。塩っぱいのも甘いのも美味しくない。
米が持つ甘味と釣りあう塩味だとちょうどよい。お粥の中に生卵を
ぽとんと落として半熟卵にしてから食べるのも美味しい食べ方だ。
塩漬けの卵もいいもんだ。お粥よりも塩っからい。その塩っからさ
が起爆剤になってまたお粥を食べる。
今日はなかったけど、長ネギがあると美味しいし、香りも彩りも
よくなる。温かいお粥をお腹にちょっと入れると、食事をした気分
になる。

二日酔いの朝食にお粥はいい。
タイのホテルの朝食には必ずお粥がある。他のものは食べなくとも
俺はお粥を食べる。

2007/10/6

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2007年10月 5日 (金)

バナナの蕾と豚肉

バナナの蕾と豚肉を煮込んだものだ。
「あっ!枯葉が入っている!」なんて言わないでください。
秋だから木の葉がが舞い込んだなんて誤解しないでね。P1020689pct13
これはタイ蜜柑の葉で香りつけに使うんだ。タイ料理にかかせない食材だ。
タイの食材屋へ行けば新鮮なバナナの蕾を買える。
バナナと言えば甘い果物だと誰でも思う。
蕾のうちは果物ではなくて野菜なんだ。
こうしてバナナの蕾を料理に使う。
タイ料理屋に行っても多分こんな料理は出していない。
家庭だから食べることができる料理だ。
緑は葉唐辛子だ。ベランダで栽培している唐辛子を使った。
黙ってだせば、日本人にはこれがバナナの蕾だなんて思いつかない。
タイの家庭料理って面白い材料を使うでしょ。

2007/10/5

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2007年10月 4日 (木)

パッカパオ

今日は挽肉のパッカパオだ。フアラパーという香草の香りがいい。
いつもの通り、辛いけど辛味が嫌味ではない。
この辛味があるから旨いのだと感じる。
ピンポン玉ほどの青いタイの茄子が入っている。
この辛味といい、香りといい、「ああ、タイの料理を食べている」と
感じる。観光旅行でタイに行っても、タイ人と一緒でないとこのような
料理は食べられない。 P1020678pct13
タイ料理なんて日本人に馴染みがないからレストランに入っても何を注文したらよいのかわからない。
お決まりのトムヤンクンなんかを注文してしまう。
タイの料理はトムヤンクンだけじゃない。
パッカパオなんていう美味しい料理もあるんだよ。
辛い物が好きだという日本人ならこの料理はきっと気に入ると思う。
これで冷たいビールを飲むと旨いぞー!
口の中のほてりを冷たいビールで冷やすとまた料理を食いたくなる。
食うとビールを飲みたくなる。

2007/10/3

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薩摩揚げ

ヌチャナートが薩摩揚げを買ってきた。タイにも似たような物がある。
タイの場合は、魚のすり身に香草が入る。それを油で揚げる。
日本で薩摩揚げを見てもヌチャナートは違和感を持たなかったはずだ。
それにしても、どうして今日は薩摩揚げを買ってきたのだろう。P1020682pct13
薩摩揚げのことをヌチャナートはルックチンパートートと言っていた。

腹が減ったので薩摩揚げで飯にした。
タイの甘いチリソースをつけて食べた。タイ人が好きな食べ方らしい。
やってみたが、甘すぎて俺の好みに合わない。
甘いソースのなかに、ナンプラと生唐辛子を加えたらいい味になった。

2007/10/3

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2007年10月 3日 (水)

手抜き鴨の炙り焼

俺は炙った鴨の白い油の部分が大好きだ。ここは赤い肉の部分より旨い。
今日は鴨の炙り焼なのだが、これは手抜き料理だ。
実は炙った鴨を買って来ただけだ。
ヌチャナートは鴨が好きだ。俺はヌチャナートのために鴨を見つけると買っていた。
一緒に鴨を食べているうちに、俺の方が鴨を好むようになった。
ヌチャナートのためでなく、今では自分のために鴨を買うようになっている。P1020674pct13
「今日は鴨よ」
鴨をグリルで炙り、薄切りにして出してきた。
この鴨をナンプラと唐辛子で食べる。ナンプラの中には二種類の唐辛子が入っている。緑の小さな唐辛子はプリッキヌーという奴だ。
本当は物凄く辛いはずなのだが、これはどういうわけか辛くない。
赤い唐辛子はタイの普通の唐辛子だ。こっちの方がプリッキヌーより辛い。

「プリッキヌーと一緒に食べてね。プリッキヌーは香りがいいのよ」
辛いタイ料理を食べ慣れていない日本人は香りの違いなんて味わっていられない。俺はプリッキヌーと炙った鴨肉を食べている。
「サミイはタイ人みたいに唐辛子を食べるのね」
何時の間にやら、俺も生の唐辛子を平気で食べるようになっていた。

2007/10/2

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ナンプラにラップを

俺達日本人の醤油にあたるタイの調味料はナンプラだ。このナンプラは魚を醗酵させて作るから臭いがきつい。
今じゃ、ナンプラの臭いが気にならないが、俺もナンプラの臭いが嫌だった。ナンプラは臭いが悪いが味の方はいいものを持っている。
欧米人はどう感じるか分からないが、俺達は醤油の臭いが気にならない。
醤油に臭いがあることすら忘れている。
刺身などにつける醤油が小皿に残ったとしよう。その醤油を次に使うために残しておく。
小皿にラップをかけるのは、醤油に埃が入らないようにするためだ。
醤油の臭いが気になるからではない。

食事の後に、ナンプラと唐辛子が入った物が残った。ヌチャナートが言う。
この残ったナンプラと唐辛子は次回に使うので捨てない。
「臭いから、これにラップをかけておいてね。」
それを聞いて俺は、はっとした。タイ人もナンプラの臭いはきついと感じているのだ。

「こんな臭い調味料を使わないで、醤油を使え」とタイ人に言っても無理だ。
伝統的なタイ料理にはナンプラが欠かせない。これがなかったならタイ料理にならない。
日本人に刺身をナンプラにつけて食べろというようなものだ。

タイ人もナンプラは臭いと感じていることを知って面白かった。

2007/10/2

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2007年10月 2日 (火)

ゲンファクサイガイ 冬瓜いりチキンスープ

大きな冬瓜を買ったので、冬瓜の料理が続いた。これで冬瓜を食べきることになる。
「ねえ、冬瓜をどうやって食べる?」
「・・・・」そんなことを聞かれても困る。
「スープにする?それとも・・・・にする?」P1020669pct13
スープは良く食べたので、なんだかわからない・・・・にした積りだった。それなのに、ヌチャナートはスープを作っていた。ちょっと味見をして
「あら、美味しいわよ。こっちきて味見してよ」
食べてみると、いい味がでている。これならいいや。
レモングラスが入っている。この香りがこのスープの味付けに一役かっている。
今日は乾燥させたレモングラスをつかっている。
ベランダのレモングラスも大きくなっては切られて料理に使われる。
レモングラスは切られても切られても大きくなるたくましい香草だ。
赤い唐辛子が目立つ。こんなに唐辛子が入ったスープはヨーロッパにはない。
こうやって煮込むと冬瓜はいいよね。口の中でとろける旨さがある。
鶏肉のスープだが、このスープの主役は冬瓜だ。

2007/10/1

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2007年10月 1日 (月)

食後に水を

晩餐会とか昼餐会と言った場合はコースの最後にコーヒーなどがでるからそれを飲む。
普段の食事の時、例えば弁当を食った後などでは、あまり水分を飲むという習慣が俺にはない。
多くの日本人は食後に熱い茶を飲む。俺は茶を出されれば飲むが自分から積極的に茶を所望することはない。
晩飯の後などはそのまま酒を飲み続けるから水分をとっていることになる。
俺は食後に意識的に水をのむ習慣はない。
食後に水を飲まないのを見るとヌチャナートは「水を飲まなくちゃ駄目よ!」と怒る。

どうやら、タイ人は食後に水を飲むのが普通らしい。
レストランや屋台に入ると必ず「お水はどうしますか?」と聞かれる。
日本の場合は黙っていても水はでてくる。出てこない店では勝手に水を飲めというように冷水のサーバーが置いてある。
そして水は無料だ。

水は無料だという考えのまま、タイの店に入る。
暑い中を歩いて来たので、「お水はどうしますか?」と聞かれると反射的に「水をください」と言う。
水は無料だと思っていたら水代をとられていた。
僅かな金額だが無料だと思っているのに、金を請求されるのが面白くない。
それで水を注文しないでカオパットなど食事だけを注文して食っていたことがある。

水道水は飲めないので、飲料水は買うのがタイの常識だ。店で水を注文すれば当然、金を払わなくてはいけない。
それを知るまでは、水代までとるのかと誤解をしていた。
タイには二重価格があって観光客、外国人だと値段を釣り上げる。
水代をとるのは二重価格の一環だと思っていた。

食事の後に水を飲むのは唐辛子で胃腸がやられないようにするためか?
胃の内部に水分を補給することで食べたものを流動的にして消化を助ける?
それもあるだろう。
なんで食後に水を飲まなくてはいけないのか、はっきりした理由はわからないが水は飲むようにしている。
タイ人がそのようにやっているのだから、水を飲むと体のためにいいのだろう。

飼い猫のサダムの食事には唐辛子が入っていないのに、サダムが食事を終えると、ヌチャナートはサダムに水を無理矢理飲ませている。
食後に水を飲むのがヌチャナートの習慣になっているので、猫にも水を飲ませる。

水で思い出した。
バンコックの屋台で出された水がかび臭いことがあった。
こういう時はコーラのようなガス入り飲料を飲むのが安全だ。
ガス入り飲料はその場で栓を開けるから古い物を出されることはない。
外人が多く宿泊しているホテルは中級以上のホテルだ。
そんなホテルでも冷蔵庫に入っているペットボトルの水に異臭を感じたことがある。
田舎では大きな甕に雨水を溜めている。甕の中を覗いたら水蘚が生えていた。ボウフラだか水生昆虫がのんびり泳いでいた。
屋台ではタンクに入った無料で飲める水がある。タンクの蓋をあけてコップで水をすくって飲む。
そのコップが共用だ。コップには埃がついている。この水は危険だ。
多くの場合、タイの飲料水は安全だが注意が必要だ。

俺は水より氷の方が危ないと見ている。製氷段階では衛生管理が行き届いているはずだ。
このブログにも書いてあるように、流通段階で氷が汚染されている。

http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/index.html
の中の「氷売り」の項

2007/9/30

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