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2007年11月30日 (金)

炊き込みご飯のぶっ掛け飯

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炊き込みご飯を頂いた。炊き込みご飯なんて暫く食っていない。少なくとも一年は食ってない。
「今日は日本のご飯を食べるでしょ?」飯を炊く必要がないのでヌチャナートは喜んでいる。
「うん」久しぶりに食う和食を楽しみにしていた。
「この他に、何を食べる?豚肉でいい?」冷蔵庫を開けながらヌチャナートが聞く。
「ああ、そうだね」豚肉をニンニクと炒めるタイ料理のよい臭いがしている。
俺は当然、炒めた豚肉は別の皿にのせてだされるものと思っていた。
炊き込みご飯がこちらにあって、豚肉を摘みながら炊き込みご飯を食べることを想像していた。
そんな食べ方も変わっていていいかもね。
「スープ、いるでしょう?」
「うん」
俺は炊き込みご飯だから、おすましか味噌汁を期待していた。

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茶碗でなくて深皿に炊き込みご飯をいれた。茶碗なんて使うことがないので何処かにしまいこんである。
ご飯を皿に盛るのはタイの習慣だ。深皿に盛った炊き込みご飯がそのまま出てくると思った。
そうしたら、炒めた豚肉を炊き込みご飯の上に乗せて出してきた。
「なんじゃこれは?これはぶっ掛け飯じゃないか!!!」
もうがっくりきたのと、呆れて物が言えなかった。

タイの食堂に行くと、いろいろな料理が並べてある。
旨そうな料理を指差すと、ご飯の上にその料理をぶっ掛けて
くれる。そんな料理をぶっ掛け飯と日本人は言っている。
その発想を炊き込みご飯でやってくれた。

醤油で味付けし、きのこなどが入った日本の炊き込みご飯にニン
ニクの香りがする豚肉を乗せたらどんな味になるか想像できます
か??もうヤケクソになった。
ナンプラと唐辛子が入ったソースをかけながら、炊き込みご飯を
食べた。これは辛い唐辛子だ。汗が噴出してくる。
辛い炊き込みご飯なんて初めてだ。
俺が汗を拭きながら飯を食うのは珍しくない。
ヌチャナートはいつもの食事風景だというように俺を見ている。
炊き込みご飯を食べて汗をかいている俺を見ても不思議とも
何故だろうなんて思わない。

スープはというとこれまた、油が浮いたタイ風のスープだ。
おすましか味噌汁が食いたかった。もう諦めているので黙って
タイ風のスープを頂いた。
がっかりし、諦めて俺は炊き込みご飯を食べていた。
そんな俺の心情なんてヌチャナートはわからない。
ヌチャナートは味付けご飯に肉を乗せてもっと美味しくしたと
っているのだろう。スープの塩味を気にしている。
「ねえ、スープは塩っぱくない?」
スープはいい味だ。塩味もちょうどいい。
ニンニクの香りがして、飛び上がる辛さの炊き込みご飯を複雑な
気持ちで食べていた。

食も国際化している。今、流行のカタカナ英語だと、なんと言っ
た?グローバリゼーションだ!いろいろな食が融合していく。
この炊き込みご飯もタイ飯と和食が融合したものだ。
ミシュランの覆面審査員が食ったら、「これは美味い!」
なんてわけが分からない評価をするかもしれない!!!????

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2007/11/30

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2007年11月29日 (木)

鶏鍋

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この料理の名前を聞いたが、名前なんてないとのこと。
しょうがないから、俺が勝手に鶏鍋と名づけた。
ヌチャナートは
「冷蔵庫にあった鶏肉と泥葱を切って鍋にぶち込んで煮た
だけよ」と笑っている。うーん、いい加減な手抜き料理だがよく
まとまった味になっている。塩加減もいい。
「美味しい?」味に自信があるのだろう、心配そうな聞き方では
ない。
「うん」申し分のない味になっている。
ベランダから取ってきたパクチーが入っている。
タイ料理に慣れない日本人はパクチーの香りは強くて、くさくて
嫌だという。パクチーが香る。何時の間にやら、パクチーが臭うの
ではなくて香ると感じるようになっている。
これも慣れなんだろう。

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2007/11/28

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2007年11月28日 (水)

スパうどん

昔、こんな料理を作ったことがあった。
「ねえ今晩は あなたが夕食作ってね。スパゲッティが良
いわ。」
スパゲッティなんて珍しいことを言う。
もう潰れているバンコックのイタリア料理店でヌチャナートと
食事をしたことを思い出した。
「スパゲッティは作れないから、あなたが作ってね」
まあいいっか!たまには辛くない料理を自分で作って食おう。
まずお湯を沸かさなくてはいけない。お湯が沸く間にミートソー
スを作ろう。たまねぎを刻むのが面倒だなあ。
こないだ春巻きを作った時の肉の余りが冷凍庫にある。
これで餃子でも作ればいいやと思って保存しておいた。
野菜も充分に入っているのでたまねぎを刻む必要がない。
野菜が混じった肉の塊を凍ったままフライパンに入れて蓋を
する。缶詰トマトを開けて、フライパンに加える。
時々、肉をひっくり返したり、掻き回しながら肉が解けるのを
待っている。

スパゲッティがあるはずだ。どうやら先日 食ってしまったらし
い。あると思ったスパゲッティがない。太いうどんがあった。
これを固茹でにした。うどんを茹でている間にフライパンの肉
にチリ、バジルなどのスパイスを加える。
イタリア風ではないが唐辛子を多めに加えた。
タイ人は唐辛子の香りがしないと食事だと思わない。

「いい香りがするわ。まるでピザのような香りね」
茹で上げた太うどんに油を加えて炒めた。
長崎の皿うどんの要領だ。うどんを皿に盛って出来あがった
ミートソースをかけた。
「うん、結構食える味になっている。」
駅などで食わせるスパゲッティは缶詰やレトルトパックのミート
ソースを使っているので、缶詰臭、加熱臭がする。
これは作りたてなので、スパイスの香りが充分に出ている。
「おいしいわ」
「唐辛子を沢山入れたんだ」
「少し辛いだけよ」
唐辛子をいれたのでヌチャナートはスパゲッティまがいのうどん
を食べていた。
「スパうどん」と俺は名付けた。

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2007/11/27

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キーパムック、烏賊のワタ

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この見かけの悪い食べ物をヌチャナートはキーパムックと呼ん
でいた。見かけは悪いが、食べると驚くほど美味い。
のん兵衛が食べたら
「これがあれば他の肴はいらねぇー」と言います。
材料は烏賊の新鮮なワタ、ナンプラと烏賊の身だけ。
烏賊の身なら、刺身には使えないゲソでも三角でもなんでも
いい。ワタを炒めてナンプラを加える。烏賊を加えてさっと
炒める。味見をしながら砂糖や調味料を加える。
たったこれだけだ。
烏賊のワタをいつも捨てていた!?もったいない!
こうして食べてしまえばゴミが減り、環境にも優しい。
のん兵衛は烏賊の身を箸で摘んで、このどろどろとしたソース
をたっぷりつける。
冬なら熱燗の酒をちびりと飲む。
烏賊のワタのほろ苦さと酒の甘味を堪能できる。

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2007/11/27

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タイの朝食

日本人の朝食は焼き魚、納豆、海苔、卵、味噌汁、白飯が
普通だろう。魚が鯵の開きになったり、塩鮭だったり変化する。
味噌汁の具が茄子だったり豆腐といった変化がある。
卵は生卵で鶏卵と決まっている。鶏は軍鶏でも白色レグホン
でも名古屋コーチンでも構わない。
赤い卵だろうと、白い卵だろうと気にしない。
ニワトリの卵ならなんでもいい。アヒルの卵は使わない。
塩漬けの卵を使うことはない。
ゆで卵や卵焼きにすることもあるが、多くは生卵だ。
我々は生卵を食うことをなんとも思っていないが、西洋人から
見ると気味の悪い習慣だろう。
日本人が洋式の朝食と考えている朝食は英米式の朝食だ。
トースト、ハムかソーセイジ、卵にコーヒーか紅茶という形式
だ。日本人、英米人は、朝食はお決まり、お約束の形に従って
いる。ところがタイ人の朝食を見ると、これって決まったものが
ないように見受けられる。各人がてんでに好きな物を食べて
いるようだ。

俺が泊まるクラスのタイのホテルでの朝食はバイキング形式
だ。西洋人向けにトースト、笑ってしまうほど安物のハムや
ソーセイジ(でもタイでは高級の部類だ)、客の好みに応じて
コックが卵をスクランブルや目玉焼きにしてくれる。
タイ人向けにお粥、昼食や夕食とあまり変わらない辛いタイ料
理各種がある。俺は朝から辛いタイ飯を食いたくないので、
朝食にタイ料理をとることはないがお粥は必ず頂く。
日本人向けに味噌汁などを置いているホテルもある。
各国共通なサラダ、フルーツ、ソフトドリンク、コーヒー、紅茶、
ミルクなどなどだ。タイ料理があることを除けば日本のホテル
の朝食バイキングと異ならない。

これが一般的家庭の朝食となると朝食や朝食時間というのが
はっきりしない。日本の場合、6時ごろに朝食をとり、7時台に
家を出て、9時前後に職場に着くのが普通の形だ。
タイでは朝6時ごろに物売りが来る。小麦粉の揚げパンのよう
なものとかタイラーメンを売りにくる。それを食ったり、食わなか
ったり。
朝の涼しい時間帯に食べる、揚げパンとコーヒーの組み合わ
せは俺の好みに合う。
寝坊をした子供達はせかせかと何かを食って学校へ行く。
お小遣いを持っている子供は学校の近くの店で買い食いする。
親が朝食を作らないからか、ここでタイラーメンを食べている
子供も多い。大人は9時か10時頃に昨晩の残り物を出してき
たり、何か新しい料理を作って食べる。そろそろ日差しが強く
なる。日本人や西洋人にするとブランチとなる時間帯だ。
どうやらこの時間帯がタイ人の朝食時間帯だ。そんなことを
知らないで
「明日は、あそこへ行く」と宣言する。
「朝ごはん食べてから行くの?」
「うん、食べるよ」
なんて簡単に答えると大変なことになる。
こっちは朝食は7時か遅くとも8時だろうと思い込んでいる。
8時になっても飯は出てこない。いらいらが始まる。
今朝は朝食を食べると言ってあるので、朝食を家人と一緒に
食べないわけにいかない。
飯を食わずにでかけては失礼になる。腹はもうぺこぺこだ。
9時を過ぎてからやっと飯がでる。
おしゃべりをしながら、のんびりご飯を食べる。日本人のように
慌ててご飯を食べることがない。
「今日は、ここからあっちを見て回ろう」
なんて予定していた計画がご破算になる。
そんな予定があるのなら、「明日は飯を食わずに家を出る」と
言わなくてはいけない。朝食なんて家で食わなくても、タイでは
へーちゃらだ。
大きな通りにでれば、何処でも朝食を売っている。
天秤棒に籠をぶら下げたおばさんとか、屋台とか、食堂とか
・・・いろんな所で朝食を買える。
売られているものが清潔に作られたかどうか考えるだけ無駄
です。どの料理をとっても間違いなく不潔な環境で作られてま
す。それは保証します。
清潔さを考慮する必要は全くないのがわかるでしょ?
よくしたもんで、熱がかかり、唐辛子、香草が入った料理で
食中毒を起こすことはまずありません。
作ったものは売り切る。売れ残ったら、気前よく捨てる。
常に新しいものだけなので、食中毒が起きないのでしょう
ね。

パックツアーで出かける人はこんな料理を食べられないで
しょう。これこそが庶民の味なんです。
ホテルや綺麗なレストランで食べる観光客向けの料理ではない、
本当のタイ料理です。味の冒険をしたいなら、ホテルでの食事
を抜いてしまいましょう。そして町に出るのです。
二、三人でいろいろな料理を買ってホテルの部屋で味見したら
どうでしょう。
「辛い!」「うまい!」「何これ?!」なんて面白い、驚きの味に
出会えます。スープやシチュウのようなものはポリ袋に入れて
くれます。コンビニでプラスチックのスプーンや紙皿なども買わな
いと食べられない料理もあるからね!

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素晴らしい すごい とても良い 良い

2007/11/27

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2007年11月27日 (火)

ウチの朝食、泥ねぎと挽肉の炒め物

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今朝は何を食おうか?これを食いたいと言う物がない。
「あたしが作ってあげるわ。」
ヌチャナートは冷蔵庫から肉を取り出して炒め始めた。
泥ねぎと炒めた簡単な料理だ。
あんまり、唐辛子は入っていない。ちょっとピリッとするだけだ。
俺が辛くないと言っても、タイ料理を食べつけない人には辛いだろうな。
肉を飯の上に乗せて食べる。
スープを作るか聞かれた時、「いらない」と答えた。
あの時、「うん」と言っておけばよかった。
スープがあれば、もっと美味しかったのにおしかった。

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2007/11/27

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2007年11月26日 (月)

タイラーメン、クイティオ

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俺はタイラーメンが好きだ。インスタントのタイラーメンも好きだ。
面倒臭さがりの俺はバーミーもクイティオもみんなタイラーメン
と呼んでいる。これで俺は不便をしていない。不便がないから
区別する必要もない。
インスタントのクイティオが特売されていたので買い込んでいた。
「腹が減ったな」と思っているとヌチャナートが言った。
「お腹すいた?なにか食べる?」さすが女房!
「バーミーナムを食べるよ」インスタントのクイティオのことだ。
「ええ?あんなもの?」
馬鹿にしながらも亭主の好きなものを作ってくれる。
インスタントのクイティオを袋からとりだして温めだした。
「卵、入れる?」
「うん」
ああ、面倒だな。なんでもいいのだがと思っていた。
「海老を入れる?」
「うん」一番簡単な返事をしておいた。
「できたわよ!」
俺が作るのは麺を茹でてスープの袋から粉末をこぼすタイラーメン
だ。これは違う。本格的タイラーメンだ。
同じインスタントの麺を使っても、ちょっと手を加えるとまったく違う
味になる。

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2007/11/25

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ガイドブックのタイ料理店

ミシェランによる日本の料理店の格付けが発表され話題になって
いる。やがてミシェランはタイでも同じこ
とをやるでしょう。
どんな結果が発表されるのか今から楽しみです。

俺はいったい美味しい店というのはどういう店なのだろうかと考え
てしまう。
某有名料理店に入ったとしよう。そこはテレビにもたびたび出演
している某有名シェフがいる店だ。そこでグルメ本・雑誌・テレビ
でも取り上げられているあの有名な料理を注文したとしよう。
俺たちは某有名シェフが作ってくれたものと勘違いしている。
実際に作っているのは某有名シェフの弟子か孫弟子あるいは
パートの従業員だと思って間違いない。

俺は毎日、辛いタイ料理を辛さで汗を流しながら食べている。
ウチで食べている料理はヌチャナートが美味しいと思う味付け
になっている。正真正銘のタイの田舎料理だ。俺に合わせた味
ではない。日本人に妥協した味でもない。
日本人の中では、俺はタイ料理に対する耐性が強くなっている。
当然、俺は辛さ、タイ料理のにおいに対する耐性は他の人より
強いと思っている。強いはずだ。
俺がタイで料理店の格付けをしようと試みるとしよう。1,2軒の
店はなんとか味見ができる。3軒目にな
ると、もう辛くて、タイ人
なら感じ取れる微妙な味の差なんて俺には感じ取れない。

ある時、タイ人と一緒に食事をした。タイ人が
「こりゃぁー、不味い!」と言い、顔をしかめた。
「こんな不味いもので金をとるのか?!」とちょっと怒った様子だ。
確かに昨日、別の料理店で食べた味とは違うが似たような味だ。
これが顔をしかめるほど不味い味になるの
かどうか、はっきり
言って俺には分からなかった。店による味のバラツキていどに
しか感じなかった。

観光でタイへ行ったなら、美味しい店でタイ料理を満喫したいと
誰しも思う。そこで頼りにするのがガイドブックだ。
ガイドブックの執筆者はタイ料理の味の違いが本当にわかるの
でしょうか?タイ人の感じ方と日本人の感じ方はちがうから、
日本語のガイドブックに掲載する店は日本人が評価しなく
ては
意味がない。取材でタイに訪れただけですからねぇー。
ましてタイは初めて、タイ料理を食うのは初め
てなんて記者に
タイ料理の店による味の違いを見分けられるはずはないと誰しも
思うでしょ?

まずは試してみましょう。空港から町に入りホテルにチェックイン。
ホテルの外にでて目に付いた店に飛び
込んでトムヤンクン他三品
を注文しましょう。辛過ぎて全部を食べられないはずです。
でも最初のタイ料理
ですから、これはなんとか乗り切れるでしょう。
これを三日も続けているとそろそろ腸が唐辛子でおかしく
なります。
一週間以内に間違いなく腸が唐辛子の消化を拒否しはじめて下痢
になります。仕事だから下痢腹
の記者も取材を続けるでしょう。
そんな取材記事を信用できると思いますか?

タイの生活に詳しい藤井伸二氏はガイドブックについてこう述べて
います。
「レストランを紹介する際の「おいしい」「まずい」の基準をどう定め
ているか?どのガイドブックにもそ
の点は明確にされていない。」
わかる、わかる。腹が減っていれば、何を食ってもうまい。
旨さの基準なんてあってないようなもんだ。
照明なら何ルックス以下なら暗い、それ以上なら明るい、
何ルックスを超えると眩しいとほぼ一致した線を
引ける。
味に関してはそれはない。一緒に同じ料理を食っても「旨いという人」
「不味いという人」に分か
れる。藤井氏の言い分もわかるが、
そもそも味に”美味しさ”と”不味さ”を分ける基準なんてないと思う

あったとしても、それを言葉で表現できない。科学が発達して
「旨いものを食べると前頭葉のここの電位
が高くなる。電位がこれ
以上なら旨いものだ。」なんて言える時代がくるかもしれない。
今の所、旨さの基準はないとしよう。

「コンビニ弁当と牛井で生きているような貧乏取材者が会社の
経費でタイにきたら、なにを食べてもおいし
く感じるのではないか?」
とも藤井氏は書いている。これを読んで俺は思わず笑ってしまった。
高級レスト
ランに入って、仕事と称して思いつくまま、じゃんじゃん
料理を注文していたら、何を食っても旨いかもし
れないと俺も思って
しまう。自分の財布が痛むわけじゃない、会社の経費もちだ。
仕事で食っているという
大義名分がある。何を注文しても貧乏取材
者の勝手だけど、注文した料理はちゃんと食べなくては、お店に
失礼だと思うな。失礼かどうかという問題はさておいて、どんなに
辛くても食べなかったなら記事は書けな
いでしょ?
一口、二口だけ食べて記事を書いたなら、無責任ですよね。
日本から、ぽっとタイに来て、貧乏
取材者にタイ料理の旨さを評価・
比較しろと言う方が無理だと俺は思う。

「単純に「客がおおい店」をおいしい店と許している。」そんな取材
記者もいると藤井氏は言う。食べても
いないのに"旨い”と言う
記者より、その取材記者は良心的だと俺は思う。
行列のできる店は美味しい店と
いう公式だ。不味いなら絶対に行列
はできないから、日本ならこの公式は当てはまるだろう。
でもタイの場合はちょっと違う気がする。店がガイドに紹介料を払う
から、ガイドが大勢の観光客を連れて
来ている可能性もある。
客が多いから美味しい店とは言い切れない。
「フードセンター」というのがタイにはよくある。日本で言えばデパート
の大食堂のような場所だ。そこならいつも大勢の客がいる。
「フードセンター」は集客力のある場所に位置しているから、大勢
の客が
いる。旨さとは関係がない。

日本でもタイでも客が多い店は調理工場をもっている。冷凍に
できるものは冷凍しておいて、注文があると
それを温めてだす。
客が多い店では冷凍食品や調理済み食品を食べている可能性が
大きい。普段は冷凍食品
なんて馬鹿にしているのに、客が多い
店の冷凍食品なら美味しいのでしょうか?

「某ガイドブックは料理の値段で高級・中級・エコノミーにわける
ことにした。結果、高級料理のほとんど
は高級ホテル内のレスト
ランで出されるものになってしまったが、「値段が高い=高級」の
考え方自体、か
なり貧しい。」と藤井氏は酷評している。
ホテルは場所代、食卓・食器などの設備・備品代、ちゃんと英語を
話すウエイトレスの人件費など諸経費が
料理の値段に上乗せ
される。値段が高いから美味しい料理という公式は当てはまら
ない。ガイドブックに紹介されている、美味しい店はそんなものだ
と思えばいい。お目当ての店もないし、何処に行くか分からない時
のほんの参考書であって、ガイドブックは味を保証して
いるわけ
ではないと理解しておこう。

本当に美味しいタイ料理を追及するには食材や調理を見ることが
できる店に行かなくてはいけない。屋台な
らそれは可能だ。
それだけではない。見ない方がいいのだけど、屋台なら洗い場も
見ることができる。屋台なら全てを納得した上で旨い料理かどうか
判断できる。調理の研究家なら、あちこちの屋台を食べ歩くのも
いいでしょう。

観光客にはそんな時間はありません。貴重な時間におかしな食べ
物で腹を壊したら楽しい旅行が台無しです
。屋台は汚い、不潔
だから綺麗なお店に入りましょうと考えるでしょうね。
綺麗なお店も屋台の主人も材料はみんな市場で仕入れてきます。

タイの市場を知っていますか?テレビでは色鮮やかな野菜、風変
わりな形をした熱帯の果物などなど豊かな
食材を売っているタイの
市場を紹介しています。テレビの色映りがよいように、青空市場で
撮影しています
。多くの市場は屋根だけの体育館のような場所に
あります。中は薄暗く、蒸し暑く、臭くて、冷蔵庫もない
台の上に肉
や魚があり、ハエがぶんぶん羽音を立てています。テレビじゃ暑さ
や臭いはわかりません。コン
クリの床は濡れて滑りやすい。
溝には汚れた水が溜まっている。電車のつり革を消毒してから掴む
ような人が足を踏み入れることができない場所です。
庶民の市場はバンコックのウイークエンドマーケットのように、
わいわいがやがや言いながら土産物を買う
観光地じゃありません。
少しでも安く買おうとする主婦と、1バーツでも高く売ろうという店主
の戦場とい
うと大袈裟ですが、生活の場です。

綺麗な店も屋台も何時洗ったのか わからないまな板を使って
います。包丁でまな板をこすると油のような汚れがわんさかでます。
店の構えは綺麗でも、裏側は屋台と同じと考えて大きな間違いは
ありません。衛生面からタイの料理を見たら、屋台も見かけが綺麗
な店も似たようなものです。

タイの料理店の実態を知ったなら、ヤケクソです。
したすら食い歩くのです。英語なんてタイの田舎じゃ、通じないと
思ってください。タイ語を話せる日本人なんてすくないですよね。

店に入ったなら、他の客が食べているものを見て、旨そうなものを
指差して注文することが多くなります。

何がだされるかわかりません。覚悟はできてますか?
旨いと思った肉は蛙かもしれません。果物のような香りは昆虫かも
しれません。半分消化された草が入っているかもしれません。
そんなことを気にしていたら、美味しい料理に巡り会えま
せん。
そのうちにガイドブックにはない店で感激する味に出会えます。

やがて評判のよい屋台は店を構え、大きな店になり、ホテルに出店
できるようになると、前述したような値
段と味になります。

誰だか忘れたけど有名シェフでした。
「普通の家庭の主婦が作った料理は、私の料理より美味しい
ですよ」なんて言っていた。そのシェフの気持ちは俺も分かる。
「味、味、アジ、あじ・・・・」と毎日、味を追求していると、食べること
が仕事になり、食べ物の美味し
さを楽しむことができなくなります。
ほっとくつろいだ中で出される、主婦の手料理を有名シェフが
楽しむ
姿を想像すると思わず笑みが浮かんでしまいます。

美味しい料理、美味しいお店っていったい何なんでしょうね。

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2007/11/26

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2007年11月25日 (日)

ラオス料理

タイの東北部の料理はバンコックの料理とは違う。
まあ、俺たちにはその違いがちょっと分からない。
俺たちには関西風と関東風の料理の違いが分かるが、タイ人
にはそんな違いはわからみたいなものだろう。
ウチの料理はタイ東北部の料理が多い。時々バンコックで食べる
料理がでる程度だ。
東北部の料理はラオスの料理に似ているようだ。
歴史的にも地理的にもラオスと深い関係があるから、タイ東北部
の料理がラオスの料理に似ていても不思議
はない。
ヌチャナートは「これはタイの料理よ」「こっちはラオスの料理よ」
と言いながら料理を出す。豚の挽肉を炒めたものを出してきた。
この料理はラオス料理だという。タイの料理もラオスの料理も辛い。
タイのパッカパオに似ているが、違うという。
美味しければ、名前なんて、タイでもラオスでも構わない。
この挽肉をご飯に乗せて食べると、嬉しくなっちゃう。

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2007/11/24

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トムグルワイ、バナナの煮物

デパートの地下を歩いていた。ヌチャナートが驚いたような声を
あげた。
「あら、タイのバナナがあるわ」
「・・・・」
タイの食材屋ではタイのバナナがあるから、デパートでタイの
バナナを売っていてもおかしくない。バナナがある場所に行った。
タイで見かける小さなバナナがあった。俺が子供の頃モンキー
バナナと言っていた奴に似ている。モンキーバナナと言って売って
いた奴は完熟して黄色になっている。
大きさはモンキーバナナと同じだが、このバナナは未だ青い。
このバナナがモンキーバナナと同じかどうかわからない。
タイの食材屋でもこの種のバナナは未熟のまま売っている。
このバナナを完熟させるとモンキーバナナと言うのかな?
山積みになったバナナをヌチャナートは真剣に選んで、特に青い
ものを求めた。

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このバナナをココナッツクリーム、生のバイトーイ、砂糖少々と
煮込んだ。まだちょっと酸味のあるバナナと甘いココナッツが合う。
これも一種のデザートだな。
バナナを煮るなんて日本人の発想にない。

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2007/11/24

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2007年11月23日 (金)

ミントティー

ベランダにはいつでも薄荷がある。これをタイ料理に使っている。
タイ料理以外の使い道がないか考えた。
「そうだミントティーにしよう」
これは俺が作らなくてはいけない。紅茶に砂糖を入れてミントを
枝ごとお茶に入れた。
「ヌチャナート、飲んでごらん」
「あら、いい香りね」
「そうだろ?」
俺はにんまり笑った。
「なんだかラープを飲んでいるみたい。」
「・・・・・」
”ラープ”と言う発想に俺は驚いた。
肉にナンプラ、唐辛子、ニンニクを混ぜ薄荷の葉で飾るラープ
という料理がタイにある。
その料理の香りにミントティーの香りは似ていると言うのだ。

あの辛い料理に甘いミントティーが似ていると言うので俺は驚いた。

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2007/11/23

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2007年11月22日 (木)

サダムの食事

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俺はいつも食事の前に料理の写真を撮っている。
ヌチャナートは俺が写真を撮る姿を「馬鹿みたい!」
と言ったように見ている。
「サミイ!この食事の写真を撮りなさいよ!」
なんだと思ったら、飼い猫サダム・フセインの食事だった。
そうだ、サダムも家族の一員だ。サダムの食事も「ウチの料理」で
紹介しなくてはいけない。
今日はサダムの好きなイカ、海老、カニボコをテンコモリにした。
サダムの誕生日だから豪華な食事にした。そんな理由があれば
いいが、それはない。
ヌチャナートの思い付きでこんな食事になっただけだ。
猫にイカを与えてはいけないと言うが、サダムはイカが大好きだ。
イカを喜んで食べている。イカを食べて腰を抜かしたことはない。
「猫にイカ」は迷信だろう。タイではそんなことを言わないようだ。
ヌチャナートがサダムにイカを与えているのを見た時、俺は
「猫にイカは駄目だ!」と言ったのを覚えている。
ヌチャナートは俺を無視してサダムにイカを与えている。
サダムは喜んでイカを食べるので、ヌチャナートはサダムにイカを
与え続けている。

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2007/11/21

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渡り蟹の塩漬け、ソムタムの材料

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渡り蟹の切り身があった。
「これでプードンを作るわ。」プードンというのは塩漬けの蟹だ。
「くさいわよ。サミイは食べられないわ」
プードンを日本の食べ物で例えれば、納豆のようなものだろう。
好きな人には好まれる食品だが、嫌いな人は徹底的に嫌われる
食品だ。
「これをソムタムに入れるのよ。美味しいわよ」
ソムタムに小さな蟹を入れているのは知っている。
渡り蟹でもいいのだと知った。蟹を入れるとソムタムは生臭くなる。
その臭いがあるとないでは大違いとタイ人は考える。
くさい方が絶対に美味しいと考えるのだろうな。
ため息をつきながらヌチャナートの話を聞いていた。家に帰ると
ヌチャナートは早速、蟹を塩水につけた。
「明日にはたべられるわ」
おいおい、大丈夫かよ?
渡り蟹は海の生き物だから寄生虫はいないだろうな?
先日、インターネットで調べ物をしていたら、寄生虫病のことがでて
いた。
「外国人が故国の料理を日本の食材を使って食べて寄生虫に感染
する」という記事だった。
例えばタイ人がソムタムに沢蟹を使って寄生虫に感染することだな
とすぐに気づいた。
中国人も同じような食べ方をするらしい。中国人はどのような食べ
方をするのか知らない。酢醤油にいれて踊り食い?
焼酎にいれて「酔っ払い蟹」にする?
俺達が知らない面白い食べ方をするのだろう。

「この蟹も塩水につけておくと赤くなるのよ」
川海老を塩水につけておいたら赤くなった。渡り蟹も同じように
赤くなるのだろう。一晩、渡り蟹を塩水につけたが、まだ赤く
なっていない。そのうちに赤くなるのだろう。

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2007/11/22

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豚肉とほうれん草の牡蠣油炒め

豚肉とほうれん草を炒めている。ニンニクも一緒に炒めている。
ニンニクが焦げる美味しそうな臭いがする。
この臭いはご近所では迷惑だろうな。
この料理を食べる人には美味しそうな臭いなんだが・・・・。
牡蠣油で味付けした。
複雑な料理ではないが、美味しい味わいがある。

大きな束のほうれん草だったが、炒めるとほんの少しになる。
ほうれん草からでた汁が旨いんだなあ。
汁をご飯にかけると、ご飯の旨さが増す。

P1030354pct13

「唐辛子いるでしょ?」
「うん」
生唐辛子を切ってナンプラとレモン汁のなかに入れたものが出た。
豚肉とほうれん草を皿にとり、生唐辛子をのせる。
ほうれん草の濃い緑に赤い唐辛子がさえる。
辛味があると刺激になり、料理をもっと美味しく食べられる。
そんな風に感じる俺はタイ的な嗜好の持ち主になっている???
一回の食事に生の唐辛子を一本食べる日本人なんていないよね。
やっぱり俺の味覚はおかしくなっている。

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2007/11/22

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2007年11月21日 (水)

ゲンガイサイノーマイ、鶏肉と竹の子

ほかほかと湯気がたっている鶏肉と竹の子の料理です。
やはりタイ料理だから辛いんですね。
日本人の目からみると、
「どうしてタイ人は朝からこんな辛い料理を食べるんでしょう?」
と不思議に思います。
アメリカ人やイギリス人の目から見ても不思議に思うでしょうね。
朝は小さなパンしか食べないフランス人がこれを見たら驚くでしょう。
「えっ!朝からこんなに食べるの?しかも辛いじゃない!」
でもタイ人には普通のことなんですね。
食習慣の違いを感じさせる朝食です。

P1030333pct13

「アンタ、朝からこんなもん、よく食べるね!」
そんなこと言われても困ります。これしかないんです。
空腹を我慢するか?自分で作るか?食うか?三択です。
貴方ならどうします?
ヌチャナートに「作らせればいい」という手段もありますね。
和食の作り方をタイ語で説明するのも面倒ですよ。
結論:黙って食うのが、一番簡単だ。

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2007/11/21

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2007年11月20日 (火)

パパイヤの種

ベランダに鉢を置き、いろいろなタイ料理用の香草を植えている。
ベランダから香草をとってきて料理に使っている。
香草なんて大量に使うものではない。また雑草のように強く、摘ん
でも摘んでも生きている。冬になったら枯れると思っていたが、
日本の寒い冬にも耐えている。暖かくなると元気に伸びる。
その元気さ、強さにいつも感心している。

P1030327pct13_2

今日はいい日差しがある。鉢になにか光るものがある。
黒真珠のような輝きだ。
大きさも小粒の真珠だ。なんだこれは?
よく見るとパパイヤの種だった。ヌチャナートが蒔いた。
(写真ではパパイアヤの種がちょっと分かりにくい。
画面中央に黄色いものがある。それはパパイヤの身。
身の近くにある数珠球のようなものがパパイヤの種。
思い出して写真を撮った時には乾燥し始めて光っていなかった。)

俺たちの常識では種を蒔いたなら、種を土で被せる。
土を被せなかったなら、カラスや小鳥に種を食われてしまう。
タイの農家では種を畑にぱらぱらと蒔いたらそのままにしている
のかな?ヌチャナートは種を蒔いても、土を被せない。
あるいは土を被せることを知らないのか?
俺がいつも土を被せている。

パパイヤの種も鉢に捨てたというようにむき出しになっている。
ヌチャナートの癖を知っているので、
「これはヌチャナートが種蒔きをした」
と俺は解釈した。でもいったい、何のために?
パパイヤは大きな木になる。鉢で育てられるものではない。
それを知っているのに、ヌチャナートはパパイヤの種を鉢に蒔い
たか捨てた。

ヌチャナートに聞くと、「蒔いた」そうだ。
「大きな木になるよ」
「大丈夫よ」
葉が出ると摘んで料理につかう?枝が伸びると枝を折っては
料理に使う?だから絶対に大きくならない???

芽が出て育つことはあるまい。様子を見よう。

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2007/11/20

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トムヤンカームウ、豚足のタイ風シチュウ

P1030323pct13

小さな鍋にこんな物を入れてスープを作っていた。見た目に綺麗
なので写真を撮った。これでトムヤンカームウを作ると言う。
豚足をつかったタイ風味付けのシチュウだ。
スープの味見をしてレモン汁を加えると出来上がり。
酸っぱくて辛いシチュウになっている。日本では豚足なんてゲテ
モノではないが、半分ゲテモノ扱いされている材料だ。
料理の材料としてあまり使われない。
これも食べて見ると旨いもんだ。関節部分の軟骨が特に旨い。
トムヤンカームウになると酸味と辛味で豚足を食べてしまう。
旨いと感じる時は無口になる。黙ってむしゃむしゃ食う。
このトムヤンカームウにはココナッツが入っていない。
これはタイ東北部の料理だからか?
バンコックなどタイ中心部ではココナッツを入れるのかと思った。
「バンコックではこれにココナッツを入れるのかい?」
「さあ、どうかしら?」
「・・・・・?」
「レストランにはこんな料理はないわ。あたしが作ったのよ。」
「・・・・・?」そうだったのか。
「なんでもいいから、ある材料で作るのよ」
「ふーん」
「こうすれば材料が無駄にならないでしょ?」
「そうだね」
トムヤンカームウなんて料理名が付くといかにも正式な料理の
ような感じがする。要するに残飯整理料理なんだ。
これはアメリカの中華料理屋にあるチョップスイみたいなもんだ。
チョップスイの語源を訪ねると、これも残飯料理にたどり着く。

P1030324pct13

残飯料理というと汚らしい感じになる。
食べやすいように肉を切り、コリコリした関節部分の肉だけを入れる。
そうすればこれも立派なレストラン料理になる。

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2007/11/20

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2007年11月19日 (月)

冬のパッカパオ

P1030307pct13

これは俺が大好きな料理だ。
「豚肉をどうする?焼く?炒める?」
迷うことなく「炒める」を選んだ。
ヌチャナートは豚肉を炒め始めた。家中に美味しそうな臭いが
立ち込めた。そのうちに唐辛子が焼ける臭いが出始めた。
豚肉を炒めながらヌチャナートは横を向いてくしゃみをした。
俺も釣られてくしゃみをした。こんなことがあるので、換気扇を回し、
台所の扉は開けてある。今日は良い天気だ。明るい日差しが照
っている。穏やかな日曜日だ。風がないから、唐辛子の煙は家
から出て行かない。
俺はくしゃみをする。ヌチャナートはくしゃみをしながら
「サミイ、戸を開けてよ!寝室も、玄関の扉もあけてよ!」
家中の戸と窓を開けると、唐辛子の煙は出て行きくしゃみは止
まった。ご近所は窓を閉めているから、唐辛子の煙はご近所に
入っていかないだろう?

パッカパオは旨い!辛さで汗がでる。バンダナで汗を拭く。
バンダナ一枚が汗でびっしょりになる。
それでも旨さに釣られて飯を食う。腹が減っているから食うという
感じではない。旨いからもっと食いたいと思って食う。
食いたいと思うから汗がでるのも苦にならない。
「うーっ!辛ぇー!」それでも食う。

食いながら思った。これから寒くなると、日本でパッカパオを作る
のは大変だな。まだバンコックにドンムアン国際空港があった時だ。
空港から陸橋で道路と線路を渡って空港の反対側にでる。
外国人と一握りのタイの金持ちしか利用しない国際空港と高級
ホテルに挟まれた場所に出る。
そこには日本人の目から見ると、汚くて雑然とした屋台が並んでい
る。タイでは普通の光景だ。空港で働く人々が食事をする屋台だ。
タイらしい雰囲気の中で最後のタイ料理を食いたかった。
パッカパオを注文したら、おばさんがくしゃみをしながら作って
くれた。遮る物がない屋台のおばさんでも、これを作る時には
くしゃみをする料理だ。
締め切った冬の日本の家の中でパッカパオを作るのは大変だと
わかるでしょ。

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2007/11/18

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トムヤンタレー、海鮮鍋

P1030308pct13

自分が好きなものだから、ヌチャナートは自分用のトムヤンタレー
を作っている。トムヤンタレーというのは日本語にすると海鮮鍋と
なるのだろう。酸っぱくて辛いスープに魚、海老、貝などいろいろ
な魚介類を加える。お客さんにご馳走するなら日本のしゃぶしゃぶ
鍋に似た鍋をだして暖めながら食べる。
自分で作って自分で食べるのだから、器にあけて食べている。
家庭料理だから、これでいい。
白い器に、赤いスープや海老の色がさえて綺麗だ。

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2007/11/18

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トムカームウ、豚足煮込み

日本人はあまり食べない豚足だが、これも食べると美味しい。
コラーゲンが豊富で美容にいいというお決まりの文句をまず
書いておこう。
肉食文化が長いタイでは豚足はあちこちの屋台で売られている。
たいていは八角を使って煮込んでいる。これも飴色になり見た目
がいい。

P1030318pct13

今日は塩味だけで豚足が柔らかくなるまで煮込んだ。
それを唐辛子とニンニクを合わせて叩き潰したソースで食べた。
手がべたべたになるので濡れタオルで手を拭きながら食べなく
てはいけない。唐辛子の辛味とニンニクの香りで食べてしまう。
ベランダの鉢に植えたパクチーが小さな葉をつけた。
その葉を摘んできた。彩と香りをつけるためだ。
完璧なタイ料理だ。

P1030316pct13

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2007/11/18

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大きな海老

P1030300pct13

今日はいい海老が手に入った。この海老は飼い猫のサダムには
あげない。海老はサダムの好物だ。
俺は他の物を食ったのでもう海老は食えない。
食えるけど、食ってはいけない。食いすぎは肥満のもとだ。
ヌチャナートが一人でタイのソースをつけながら全部食べてしま
った。食い終わるとヌチャナートは
「ああ、美味しかった!」と満足げだ。魚が好きな人は綺麗に
魚を食べる。ヌチャナートは海老の頭部分の旨みを全て吸い
取った。俺だったなら、ピンクの身部分しか食べない。

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2007/11/17

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四角豆、トワプー

P1030285pct13 最近、時々こんな四角い豆を見かける。この豆をタイではトワプー
と言うそうだ。山の豆と言う意味だ。これ以上簡単な食べ方は
ないと言えるほど一番簡単な食べ方は生のまま齧る。
簡単でしょ。豆だからやはり豆臭さがある。豆乳がもっている
あの臭いだ。でも大豆のように強い豆臭さはない。

このように、煮込んで食べる方法もある。
この煮込みに、ヌチャナートはガピィを入れた。ガピィは旨みと
臭みがある海老を醗酵させたペーストだ。
この種の物は好きな人は大好き、駄目な人はまったく駄目と別れ
てその中間はない。
俺は駄目な人に属する。許して貰えるのなら食べないでいたい。
肉の料理に魚介類の調味料を使うのはちぐはぐな感じがする。
でもヌチャナートはごくごく普通の食べ方というように、美味しそう
に食べている。

P1030297pct13

まだ四角豆があるので、今後これがどんな形で出てくるのか楽しみだ。

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2007/11/17

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オクラとイカ

オクラが八百屋の店先にあった。
「サミイは好きでしょ?」「うん」
「買いましょうよ」
ヌチャナートが何を作るのか想像できた。
ウチに帰ると、「イカを冷凍してあったわよね」と言う。
思ったとおりだ。オクラとイカを混ぜ合わせるつもりだ。

P1030290pct13

オクラは輪切りにして、紋甲イカのゲソも小さく切ってさっと湯通し
した。それを冷やして塩、砂糖、味の素で味付けする。
たったこれだけだが、これがいい味なんだ。
酒のつまみにいい。嬉しいのは、これは冷凍しておけることだ。
冷凍庫から取り出して解凍すれば直ぐに食べられる。
夏なら、半解凍の状態でも冷たくて美味しいと思う。

このまま食べても美味しいのだが、赤い唐辛子を一切れ乗せる
と彩が綺麗になる。辛味が刺激になって更に旨さがます。
ヌチャナートは山葵をいれて食べている。これは昨今人気がでて
いるネバネバ料理だ。

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2007/11/17

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2007年11月17日 (土)

千枚と食べる順番

今日は千枚の大きい塊を買ってきた。
このシコシコとした感触がいいので、俺は好きだ。
俺は一人で千枚を食べていた。ヌチャナートは食べない。
赤い唐辛子をつけながら千枚を食べていた。居酒屋では千枚を
ニンニクが利いた酢味噌でよく食べたな。
千枚、唐辛子と酒の組み合わせがいい。
俺が食べ終わるとヌチャナートが聞いた。
「もう食べない?終わり?」
「うん」
「じゃあ、あたしが食べるわ」

アフリカでは年長の子供から食事をして、腹いっぱいになったら
次の子供が順番に食事をするという話を聞いたことがある。
子供の死亡率が高く、食料が少ない場所では、強く育つ子供を
優先しなくてはいけないので自然にこのような習慣が根付いた。

P1030283pct13

アジア諸国では男が偉くて、女は男の下という考えがある。
ヌチャナートは偉い俺が千枚を食べ終わるのを待ってから、
お下がりを食べるのではない。横着をしているだけだ。
その証拠にウチの偉さの順番は1番がヌチャナートで2番が飼い猫
サダムで3番が俺だとヌチャナートは決め付けている。

「苦いの入れるわよ。いいわね?」
「苦いの」とは胆汁のことだ。日本にもこんなものを売っている
所がある。日本人は胆汁を見ても使い方が分からないから
買わないだろう。それが胆汁だなんて知らないだろう。
胆汁をナムプリックに入れると、苦くて俺には食えない。
俺には旨いものを不味くして食べているように思えるが、タイ人
はもっと美味しく食べると考える。
苦いナムプリックと苦くない物を作るのが面倒だったから、
ヌチャナートは俺が食べ終わるのを待ってナムプリックに胆汁を
入れただけだ。

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2007/11/16

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生しいたけのスープ

P1030276pct13

これは単純なスープだ。生しいたけと肉と長ネギを入れただけ
だが、いい味がでている。
このスープなら日本人も喜んで食べる。
でもスープの横にある唐辛子は使わないだろうな。
お皿のご飯を一口分だけ皿の端に寄せる。ご飯の上に肉を
乗せる。肉の上に赤い唐辛子を乗せてから、スープをかけて
食べるのもいいもんだよ。

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2007/11/16

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2007年11月16日 (金)

屋台に車輪が

一週間ほど前、俺はグリーンカレーラーメンの記事の中で
「タイの屋台に車輪はついていない」と書き込んだ。
その時はそのように思い込んでいた。
昨日、タイの写真を見ていたらタイの屋台があった。
屋台に車がついているかどうか見た。
そうしたら、屋台にはちゃんと車がついている。俺は不明を恥じた。
グリーンカレーラーメンを読んでくれた方にお詫びする。
ごめんなさい!!!

最近は屋台よりも軽トラックの方が多いけど、日本ならラーメンや
おでんの屋台を引っ張って歩いているのを何度も見ている。
俺はタイで屋台を引っ張っているのを見たことがない。
俺は屋台の構造そのものよりも、屋台が売っている食べ物に関心
を寄せていたから、屋台に付いていた車輪を見落としていたの
ろう。

アイスクリームやソーセイジなど、客が歩きながら食べる物を売って
いる屋台が曳き売りをしているのは知っている。
タイラーメンや焼き飯などを商い、客は道路に並べられたテーブル
でそれを食べる屋台がある。そんな屋台には車は付いていない
と思っていた。
多くの屋台は営業が終わると、店を畳み道路脇に鎖をかけて、
そのまま其処に置いてある。
そんな姿を数多く見ているので、俺はタイの屋台は移動するの
ではなくて、半固定だと思っていた。

曳き売りを卒業したが店舗を持てない層が屋台を半固定にして
いる?道路の一画をほぼ独占的に占有して屋台と店舗の中間的
存在になっている。このような半固定の店はタイの食文化に重要
な位置を占めている。多くの観光案内書ではそのような半固定の
店を屋台として紹介している。

俺たち日本人の目から見て屋台と称するものに車輪があるか
ないか改めて見直す必要がある。
法律により、車輪がない店は屋台と認めず、路上の営業を認め
ていない可能性もあるので、半固定の店にも車輪があるかも
しれな
い。

思い込みはいかん!いい勉強になった。

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2007/11/15

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何を食っても健康にY167

健康関連の本や雑誌が売れている。
本や雑誌の本文を読まないでタイトルにどんな食べ物がでるか、
興味がある。
今日、目に付いた健康雑誌に出てくる食べ物だ。
俺はその雑誌を読めと推薦するのではない。
本に出てくる食べ物を食べろと言う積もりは毛頭ない。
物好きだから情報を集めているだけだ。
情報を沢山集めると多分
「好き嫌いせずなんでも食べろ、食いすぎず適量に食べればいい」
という結論が出ると思う。
例えばニラが健康によいからとニラばかりを食べていたら、思わ
ぬ障害がでると俺は思っている。

今日、目に付いた食べ物と雑誌を紹介する。

マイヘルス社/マキノ出版 壮快 1月号

カナダで大評判!<酢玉葱>で耳鳴り、飛蚊症が消えた!
糖尿病白内障が大改善!10キロ減

蔵元の女将が新考案 <酒かすパック>でシミしわ、毛穴が
消えた!色白ツヤツヤに変身した人大続出

3日で肌しっとり 深ジワ、たるみがとれた!バストヒップもアップ!
<ツバメの巣ドリンク>
これはちょっと金がかかりそうだな。

<水ヒル>で13キロ 7キロやせた、糖尿病、高血圧、脳梗塞、
静脈瘤が大改善、性力もいきなり大改善
これは食べ物と言えるか?コオロギなど昆虫も食べるのだから、
ヒルも食物なのかな?
本文を読んでいないから、食べろと言っているのか、ヒルに血を
吸わせろと言っているのか不明だ。
カオヤイの山の中で出会ったタイ人は
「ヒルは血を吸うが、マラリヤに対する抵抗力をつけてくれる」
と言っていた。

女性薬剤師が考案し300人がダイエット成功! 朝バナナで
22キロ、20キロ、17キロ、楽(○囲みあり)やせた 胸も大きく
なっ
た メタボ腹が大解消

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2007/11/16

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2007年11月14日 (水)

ゲンオンガイ、鶏肉シチュウ

なんでこんな料理になったかというと、買い込んだタイの香菜、
バイサクーを早いとこ食べないと悪くなっちゃうからだ。
ヌチャナートの都合で決まった料理だ。
野菜はこの他に葉唐辛子が入っている。葉唐辛子はベランダ
で栽培している。
「ここに野菜があるので、買いに行かないですむので助かるわ」
葉が大きくなると食べられちゃうので、ウチの唐辛子はなかなか
実がつかない。唐辛子も生きるために一生懸命だから30センチ
にもならない唐辛子が花をつけている。

P1030248pct13

この他に鶏肉と赤唐辛子を加えてシチュウにしている。
「辛かった?」
「うぅーん、辛くないよ」
バイサクーの香りがいい。日本にはない香りだ。
これはいかにも「タイの飯だ、タイの料理だ」と感じさせてくれる。

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2007/11/14

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2007年11月13日 (火)

ホットドッグとマスタード

俺たちがホットドッグというと長細いバンにフランクフルトソー
セイジを挟んだものを意味する。日本にはアメリカの文化が入り
込んだから、「ホットドッグ」と言えば日本人はアメリカ人と同じもの
を想像する。

これがタイに行くとちょっと事情が違う。
日本もタイも仏教の影響が日常生活に入っている。日本の仏教
は肉食を禁じているが、タイの仏教は肉食を禁じていないので、
イには長い肉食文化がある。肉食文化がある所では必ず独特
のソーセイジがある。タイも例外ではない。タイにはタイ独特の
ソー
セイジ文化がある。日本に肉食が入ったのは明治以降
だから、日本独特のソーセイジ文化はまだ芽生えていない。
タイのソーセイジは主に豚腸に詰める。西洋のソーセイジは豚腸
や羊腸などに詰める。豚腸に詰めたものはタイのソーセイジも西洋
のソーセイジも同じような形になる。使う香草、香辛料が違うから
味付けがことなる

近年になってタイにも西洋風のソーセイジが入り込んだ。
そのソーセイジが豚腸であろうと、羊腸であろうとタイ人はホット
ドッ
グと呼んでいる。タイ人が「ホットドッグを食べるか?」と言う
場合、アメリカ風のホットドッグを想像すると期待外れになるこ

がある。ソーセイジをフライパンで炒めて皿に盛り付けただけの
ものも、タイ人はホットドッグと呼んでいる。
俺達がウインナーと呼んでいる物もホットドッグになる。

スーパーのウインナーを見てヌチャナートが言った。
「サミイ、ホットドッグを食べるでしょう?」
そう言えば長いことソーセイジを食べていない。食べるかと聞かれ
たら食べたくなった。ウインナーに切り込みを入れてフライパンで
炒めて食卓に出してくれた。

俺は冷蔵庫からマスタードをだした。日本人にとって辛い食材は
唐辛子、マスタード、山椒かな?
マスタードというのは辛い食品だと俺は思い込んでいた。
ウインナーにマスタードをつけて食べた。そうすると辛味をまるで
感じない。いつも唐辛子の辛味を味わっているので、マスタードの
辛味なんてないに等しいのかもしれない。
その代わり、マスタードの苦味を強く感じた。

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2007/11/13

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ノムチン、汁がけ素麺

ノムチンというのはタイ人が好きな麺料理だ。日本で言えば駅の
立ち食い蕎麦みたいなものかな?
ちょっと腹が減るとノムチンを食べる。忙しくて飯を食っていられ
ない時はノムチンをさらさらっと食べる。そんな感じかな?
ノムチンを食べられる場所はあちこちにある。
タイ人にとってノムチンの位置づけはなんとなく想像できると思う。
味は店によっていろいろだ。旨い店もあるし、そうでない店もある。
好みの味の店もあるし、ちょっと考えちゃう店もある。
多種多様な味がある。麺は日本の素麺と同じ。麺の味とかコシ
の強さなんてあまり気にしない。
ノムチンを食べ続けているタイ人は麺にこだわりをもっているかも
しれないな。ヌチャナートはこの素麺は旨くないけど、あの素麺は
歯ごたえがいいなんて言っている。とりあえずは麺の味は同じと
しておこう。この素麺にかける汁によって旨さと好みが変わる。

P1030237pct13

蒸した鯵の身を指で取っていた。何をするのかと見ていると香草
と一緒に鯵を臼で叩き潰している。叩き潰した香草入りの鯵を煮始
めた。ココナツクリームを入れて味見をしている。
「あら、美味しいわよ。味見してよ」
無理やり味見をさせられた。ちょっと魚の臭いがあるが、良い味が
でている。それからまた何かを加えてぐつぐつ煮ている。
「美味しいから味見しなさいよ」
タイで食べるのと同じ味がする。
「これはタイの味だね」
「そうよ」
毎日、毎食タイ料理を食べていると、あんまりタイ料理という気
がしてこない。普通の料理、普通の味と感じる。味噌汁、沢庵で
飯を食う感覚と同じになる。でも今日のノムチンにかける汁の味
は違う。タイの屋台で食べる味を彷彿とさせた。
なんだか懐かしい味のような気がする。素麺を器にいれて、この
汁をぶっかける。屋台の店では上品に静かに汁をかけるなんて
ことはやらない、いきなりぶっ掛ける感じだ。
この汁の上にミントの葉、長ネギなどの野菜を載せる。
全体をかき混ぜる。素麺に汁をたっぷりからませて食べる。
最初のうちはちょっと辛くて美味しいと思って食べる。
ちょっと辛い汁と一緒に素麺がつるつるっと喉を通り抜ける。
そのうちにだんだん辛くなって汗が噴出してくる。
汗を拭きながらノムチンを食べる。素麺は食い終わったがまだ
汁が残っている。残った汁に素麺を入れる。
そうすると麺も汁も一緒に空っぽになった。今日はタイ料理を
食ったような気がした。いつも食っているのはタイ料理ではない
のか?確かにタイ料理だ。でもウチに定着した味だからタイ料理
ではなくてウチの料理だ。今日のノムチンはタイの人々、タイの
暮らしを感じさせる味だから別格だ。

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2007/11/12

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2007年11月12日 (月)

トムカーガイ

P1030230pct13

こんな物を朝から食べているなんてちょっと日本の常識から考え
られない。味噌汁、生卵、納豆、焼き魚、漬物と言ったさっぱりした
ものが日本人の朝食だ。鶏肉が入った辛い料理なんて昼飯か
晩飯料理だ。昔、アメリカ人が豪州人の朝食を笑っていた。
「豪州人は朝から、ステーキを食べるんだぜ!あいつら、変わって
るな。」ウチの朝食も笑われるだろう。
「朝から辛いシチュウを食べてるんだって。あのウチ変わって
いるな」そうかもしれないが、これが普通になると、朝からトムカー
ガイを食べるのも疑問を持たない、感じない。
旨いと思いながら食べてしまう。慣れというのは恐ろしいもんだ。

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2007/11/12

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ソムタムは別々に

「同じ釜の飯を食う」と言うように家族は同じ料理を一緒に食べる
ものだが、ウチの場合ソムタムだけは別々に作る。
俺とヌチャナートでは辛さに対する耐性がまるで違う。
辛味を俺に合わせるとヌチャナートに合わない。ヌチャナートに合
わせると俺は食えない。
「サミイ、何本入れる?」ソムタムに入れる唐辛子の数を聞いている。
「ちょっとだけでいい」
ヌチャナートは唐辛子を二本だけ摘んで「これでいい?」と
ニヤニヤ笑っている。大人のくせにタイの子供と同じくらいしか
唐辛子を食べられないのを馬鹿にしている??

P1030224pct13
今日はソムタムを入れた皿に素麺も盛り付けてある。
俺のソムタムには醗酵させた魚や生臭い蟹は入っていない。
これらが入ると臭いが鼻について食べられない。
ソムタムと素麺を混ぜながら食べた。こういう食べ方も旨い。
肉に二本の唐辛子なら、肉の脂で辛味はあまり感じない。
油気のないパパイヤと唐辛子の組み合わせだと、辛味を直接感
じてしまう。「この程度ならあまり辛くないな」と思いながら食べて
いるうちに汗がでてきた。

ヌチャナートは自分用のソムタムを別に作った。唐辛子でソムタム
が真っ赤になっている。こちらには唐辛子が何本入っているのか
わからない。
「ヌチャナート、唐辛子を何本入れたんだい?」
「わからないわ。10本以上でしょ。」
適当に唐辛子を鷲掴みにしてソムタムにいれたようだ。
これだけ唐辛子が入ると、さすがのタイ人にも辛いらしい。
「ひぃー!」などと言いながら食べている。
辛過ぎてもう食べないのかと言うとそうではない。
「あぁー、辛くていいわ」
そんなことを言いながら更にソムタムを手で摘んで食べる。
これはタイでは普通の食べ方だから軽蔑してはいけない。
習慣の差、文化の差だ。
「ヌチャナート、どうして手で食べるんだい?」
あんなに唐辛子がついた手で目をこすったら大変なことになる。
それが心配で聞いてみた。
「こうして食べると美味しいのよ」
日本人が寿司を手で食べるのと同じ感覚だ。寿司を手でつまん
でも日本人は誰も疑問をもたない。寿司を箸で食べても旨くない
と感じる日本人が多い。日本人が寿司を食べる光景を目にして、
「料理を手で食べている。日本人はお行儀が悪い」なんてタイ人
は感じているかもしれない。そう考えるとヌチャナートが手で
ソムタムを食べるのを理解できるでしょ。

タイ人があんなにも唐辛子を食べるのは、俺たちがすし屋で
「サビをきかせてくれ!」と頼むのに似ているのかなあ?
「ああ、辛い!お腹が変になりそう」
そんなことを言いながら、美味しそうに、満足そうにソムタムを食
べている。俺はため息をつき、呆れながらヌチャナートの食べる
姿を見ていた。

P1030227pct13

観光などでタイへ行くと、多くの人は3日目あたりに腹痛のない
下痢をする。「辛くて美味しい!」と言っているのは最初の日。
「タイにきたら辛い物を食べなくちゃ」なんて言いながら、次の日も
朝昼晩と頑張って辛い料理を食べ続ける。三日目か四日目に
下痢をする。突然入ってきた大量の唐辛子で腸がびっくりして下痢
になる。ヌチャナートも辛いソムタムを食べて下痢の予感をして
いるようだ。
「辛いから、お腹が変になりそう」なんて言っている。夜になって
から、腹の調子を聞いたら「なんでもない」と言うので安心した。

そうそう、タイでソムタムを食べるとタイ人でも下痢をすること
がある。
「お腹がおかしいわ。昨日のソムタムが悪かったのよ」
と言いながらもヌチャナートは翌日もソムタムをまた食べる。
タイの女、特に東北部の女はソムタムが大好きだ。

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2007/11/11

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2007年11月11日 (日)

俺が愛したチリソース

P1030218pct13 俺のお気に入りのチリソースがあった。辛いのだが旨い。
焼肉につけたり、ラーメンに入れて食べていた。
「辛いけど、旨い」と人に薦めてもいた。
ヌチャナートはそんな市販のチリソースなんて馬鹿にしている。
いつも自分でチリソースを作ってだす。
長いこと、市販のチリソースを食べていなかった。
「昔、美味しいと思ったチリソースはどんな味だったか?」
「あのチリソースは本当に辛かったのだろうか?」
市販のチリソースの味を思い出したかった。
しかし、どのチリソースを買っていたのか思い出せない。

タイ食材店で見覚えのあるチリソースを見つけた。
たぶん、俺が愛したチリソースはこれだった。
ヌチャナートの冷ややかな目を気にしながらチリソースを買った。

あれだけ辛い、旨いと思っていたチリソースを味見した。
辛味は感じるが飛び上がるような辛さではない。ピリ辛程度だ。
酸味と甘味を感じる。
全体の味はよく調和がとれて、まとまっているので、美味しい味
になっている。

俺はこの味を辛いと思いながら食べていたのを思い出し不思議
だった。今ではヌチャナートのナムプリックが標準の辛さになって
いるようだ。タイ料理を毎日食べていたら、こんな辛さは辛さの
うちに入らなくなっている。

タイ料理を食べ慣れていない人、辛い物が好きという人には
このチリソースはお薦め品だ。

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2007/11/11

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ナムプリックでダイエット

魚を使ったナムプリックだ。見ただけでも辛そうだ。実際、辛い!
餅米を丸めてこのナムプリックにつけて食べる。
汗が吹き出る辛さだが、旨い。
煮た野菜や焼いた肉をこのナムプリックにつけても美味しく食べ
られる。

タイの極貧生活の人々はこれだけがおかずなのではないかな?
野菜はその辺の空き地からとってくるから金がかからない。
脂がしたたる牛肉や、油で炒めた豚肉を食べるよりも、こういう
粗食ってあんがい健康食品だと思う。
わざわざ健康食品という物を買って食べるより、体の機能を維持
するのに十分な粗食をする方が体にいいのではないか?
いくら健康食品だと言っても食べ過ぎれば肥満になる。
そんなことをナムプリックを食べながら感じた。

P1030207pct13

ナムプリックはダイエットにいいのではないかなとも感じた。
ダイエットの為に日本人にナムプリックを俺が薦めるのは、唐辛子
の辛さがあるからだ。辛くてちょっとしかご飯を食べられない。
そこが付け目だ。腹が重たく感じるほど、満腹感はないけど、辛さ
で降参するまでには一応「飯を食った」という感じを持てる。
いつも満腹感を持つのは食いすぎなんだ。「飯を食った」という
感じを持てれば、それで十分だ。
唐辛子の辛さに慣れて飯を沢山食うようになるまでに一年はかかる。
それまでに、きっと痩せていると思う。但し、間食したら駄目だ!
唐辛子は体の内部から脂肪を燃やしてくれるのではなかったかな?

「辛い食事ばかりだなんて、そんなつらい思いはしたくない」
ですって?痩せたければ、ちょっと努力と我慢が必要だ。
ジムとかフィットネスクラブで運動をするのもつらいと思う。
それに「ジムに通わねば」という強い意志、通う時間と運動時間
が必要だ。

ナムプリックを食べる方法だと強い意志を持たなくとも腹がすけ
ば体が自然に「食事ですよ」と教えてくれる。特別な食事時間と
いうのを作る必要がない。いつもの食事時間にナムプリックを
食べればいいだけだから時間の節約にもなる。

「タイ料理なんて食べてもお洒落じゃないわ!
フィットネスクラブに通うのはお洒落よ。」
うーん、このダイエット方法を薦めるのは無理かなあ?

2007/11/10

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シャケのカマの塩漬け、プラケムサモン

パソコンに向かっている俺の背中にヌチャナートが話しかける。
「プラケムにマナオをかける?」
「ああ」いい加減な返事をした。
「あら、このマナオはいい匂いよ」
ヌチャナートはレモン、ライム、柚子も全てマナオだ。
今日、ヌチャナートが言うマナオは柚子のことだ。
「早く食事してよ!」
ヌチャナートが怒る。パソコンを止めてテーブルに向かう。
シャケのカマを塩漬けにしたものが皿に乗っている。
「たいした味じゃあないだろう。写真を撮るほどのこともない。」
俺は箸をつけた。一口食べると、シャケのカマの旨みが広がった。
「これは旨い!写真を撮ろう!」
食べかけの料理の写真なんて料理本には載っていない。
写真を撮る方から料理を見ると、旨そうだから写真を撮りたくなる。
不味そうに見える物は写真の対象から外れてしまう。
旨かったので、食べかけのシャケのカマの写真を撮った。

P1030219pct13

テレビのグルメ番組では出演者は料理を口にしてから、考えて
「旨い!」と激賞する。
本当に旨いものは一口食べたその瞬間に旨いと感じるもんだ。
今日のシャケのカマのように、考えている暇などない。
グルメ番組ではただ単に「旨い」と言ったのでは視聴者に旨さは
伝わらない。なんと言おうかなと出演者は食べながら考えている。
視聴者はそれを「味わっている」と勘違いする?????
グルメ番組は娯楽だし、料理屋の宣伝、テレビ屋の商売だから
視聴者受けするように作られている。視聴者が「旨そうだな」と
感じるように演出できていれば、それでいい。

このシャケのカマは塩漬けにしておいたものだ。そろそろ食べ頃だ。
水につけて塩抜きをしてから焼いた。
焼き上がりに柚子の実を絞って酸味を加えた。
魚が好きな人は魚を綺麗に食べる。俺は魚をあまり好まないがこの
シャケのカマは別格だ。旨いと思うから、骨までしゃぶった。
そのくらい、この旨みを堪能したくなる。
皮だってもちろん食べる。そうすると皿に残ったのは少量の骨と、
皿にたれた油だけだった。綺麗に食べた。

柚子の香りで思い出した。ヌチャナートは汁を絞った柚子を捨てて
いるはずだ。
「ヌチャナート、柚子の皮はどうした?」
「捨てたわよ」やっぱり思ったとおりだ。
「日本人は柚子の皮を使う。皮にはいい香りがある。汁は使わ
ない」
「あらそうなの?」
ヌチャナートは汁だけを使うものだと思っている。皮が重要だなんて
考えてもいなかったようだ。今日も文化の差を感じた。

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2007/11/11

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グリーンカレーラーメン

こんなラーメンをタイ祭で売っていた。
タイで売っているものを日本向け包装に入れて輸入したものと
思っていた。当然、包装は日本語になっている。
ここまでは珍しくない。調理例の盛り付けが日本風なのがちょっと
気になった。パクチーは違うけどブナシメジを使うところは日本風だ。

俺はこのラーメンをタイ風のラーメンと思いながら食べていた。
ヌチャナートは食べないで、俺が食べているラーメンの臭いを
嗅いで
「タイラーメンじゃないわ。日本のラーメンよ」と言い放つ。
ヌチャナートにとってはこの臭いはタイの臭いではないのだ。
俺たちにはわからない微妙のにおいの違いをタイ人は嗅ぎ分け
られる。日本人が味噌のにおいを嗅ぎ分けるのと同じかもしれない。
「タイの物ではない。日本風だ」と言われれば辛味も少ない。
いつも辛い物ばかり食べているから辛いと感じないのかな?
どうやらこの商品は日本向けの特別商品なのかもしれない。

Y117pct20

Y117pct20_2

日本風と言われてパッケージを見直した。
屋台が小さく描かれている。屋台にはグリーンカレーラーメンと
タイ文字で書いてあるのでタイの風景に見える。
でもなんとなく変だ。よく見ると屋台に車輪がついている。
これは日本の夜鳴きソバ、屋台ラーメンの風景だ。タイにはこんな
風景はない。売り子の足が屋台の下に見えているのも日本風だ。
この袋の絵を描いたのは日本人ではないかなあ?

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2007/11/10

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イカのサラダ、ヤムプラムック

買い物から帰った。ビニール袋の中身をとりだしていたらイカの
ゲソがでてきた。イカは飼い猫サダム・フセインの好物だ。
サダムのためにゲソを買ったのだと思った。サダムは味に五月蝿
いらしく、人間で言えばグルメ志向で食べるイカと食べないイカが
ある。
「ヌチャナート、このイカはサダムが食べないと言ってたじゃないか?
それなのに買ったの?」
「これはサダムのイカじゃないわ。あたしが食べるのよ」

ヤムプラムックを作り始めた。イカのサラダだ。
「ねえ、このイカは日本のイカなの?」
「ちがうと思うよ。きっと輸入品だよ」
イカが入っていた袋を見た。原産国 タイと書いてある。
「タイから来たものだよ」
「あら、そうなの?」
主な食材のイカがタイだとなると、このヤムプラムックはタイで
食べる物と同じということになる。でもヌチャナートは納得がいか
ないような顔をしている。
「タイの市場にはこんなイカは売っていないわ」
「スーパーに行けばあるんじゃない?」
「お金持ちしかスーパーで買い物しないわ」
「・・・・」
「市場にはこんな大きなイカはないわよ。小さなイカばかりよ。
大きなイカはスーパーに行っちゃうのね」
貧富の差はタイでは大きい。お金持ちは巨万の富を持ち、貧乏人
は何もない。こんなイカにも貧富の差が現れているのを知った。

P1030216pct13

これは彩が綺麗なサラダだ。
トマト、セロリの葉、万能ねぎ、イカ、それに唐辛子がいっぱい・・・・
ナンプラの組み合わせだ。
辛いサラダだが旨さにつられて食べる。
「ねえ、辛すぎる?辛かったならこうするといいのよ」
ヌチャナートはナンプラを小皿に入れた。
イカをナンプラにつけて食べると辛味がなくなると言うのだ。
そんなことをやっても辛い物は辛い!
ナンプラにイカをつけるよりも、日本酒を飲んだ方が効き目がある。
この辛味と日本酒の甘味が合う。

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2007/11/10

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2007年11月10日 (土)

ウチのエスニック料理

ウチでは毎日がタイ料理だ。一日三食がタイ料理。来る日も来る
日もタイ料理。タイ料理の繰り返し。ご近所さんは文句を言って
こないが、たぶん「くさい、くさい!」と思っているだろう。
昔、ピアノの音が五月蝿いというので殺人事件が起きたことが
ある。「ピアノ殺人事件」として有名な事件だ。
くさいと文句を言われても困るが、
「近所迷惑だからタイ料理を作るな」なんてご近所さんは言えない。
そんなことを言ったら「タイ料理殺人事件」が起きてしまうかもしれ
ない。ああ、コワコワ!!
周囲が和食の臭いで満ちているから、和食は臭わないと思って
いるだけだ。外国だと味噌汁はかなり臭いものだ。
ウチの料理だってタイでは臭わない。

臼で食材を叩き潰す音、あれも五月蝿いはずだ。臭いは窓を閉め
れば入って来ない。音は窓を閉めたって聞こえてくる。
俺はご近所さんに騒音を立てることを謝る。
「生活音でしょ?」
「ええ、まあ」いくら許容範囲内の生活音と言っても気が引ける。
「あれがないとお食事できないんでしょ?」
「すいません、そうなんですよねぇ」実際そうだ。ポクポクという音を
立てずにタイ料理は作れない。
「短時間ですもの、構いませんわよ」
優しいご近所さんのおかげで今日もタイ料理を食べることができる。

「タイ料理ばかりでよく飽きないね?!」と驚く?あきれる?人が
多い。タイ料理が常食となっているので、食事とはこんな物、辛い
物と言う観念が俺には出来上がっている。
こんな料理ばかりを毎日食べていると、この食事が普通の食事と
なる。
「食事はこんな物」と決まってしまうと、なんの疑問も浮かばない。
日本人が朝食に味噌汁を食べるが、それに疑問を持つことがな
い。それと同じだ。

よくエスニック料理って言う。
エスニック料理というのはある民族から見て他民族の料理のこと
だ。そもそもエスニック料理とは白人アメリカ人から見てメキシコ人
の料理をエスニック料理と言い出したのが始まりだ。
それがメキシコ料理だけでなく、アメリカに移住してきた外国人の
料理もエスニック料理と言うようになった。
エスニック料理という言葉が日本に入ってきて、タイ料理など日本
でまだあまり普及していない、まだ市民権を得ていない料理を
総称
してエスニック料理と言うようになった。
簡単に言うと、日本人から見て珍しい料理をエスニック料理と呼ん
でいる。珍しい料理=エスニック料理という公式が成り立つと思う。

ウチから見ると、寿司、刺身、味噌汁と言った料理は極めて珍しい。
そうするとウチでは和食はエスニック料理になる。
和食がエスニック料理だなんて考える俺は異端だ!!

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2007/11/10

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軍鶏鍋

タイ料理の食材屋にタイから輸入した鶏があった。ヌチャナートは
鶏に飛びついた。
「タイの鶏よ。美味しいのよ」
それを買い求めた。
「これはこうして食べると美味しいのよ。作ってあげるわね」
家に帰る途中、ヌチャナートは嬉しそうに鶏料理の話をしている。

家に帰るとすぐに鶏を料理し始めた。
丸ごと一羽買ったのだから、鶏のお尻から野菜などを詰めると
思っていた。ヌチャナートは出刃包丁で鶏をぶつぶつ叩き切った。

日本では地鶏、地鶏と騒ぎ、地鶏は身が締まっていて旨いと評判
が立っている。今の日本では地鶏なんて少ないので希少価値が
生まれている。
まあ、俺が見た範囲だが、タイでは鶏は全て地鶏だ。
鶏舎なんてない。大規模養鶏場を知らないからこんなことを言って
いるのかもしれない。絵本にあるような黄色いひよこを引き連れた
赤い鶏冠がついている白い
鶏はタイにはいない。
足が長くて黒い精悍な軍
鶏ばかりだ。軍鶏は闘鶏に使う鶏だから
気が荒い。軍鶏に近寄ると嘴で突くような格好をして威嚇する。

P1030203pct13

いろいろな香草を叩き潰し混ぜ合わせて軍鶏と煮る。煮込んで
いると、いい香りがたってくる。筋肉質の鶏だし、地鶏だから軍鶏
の肉は硬い。この肉の噛み心地がいい。
皮の部分は何度も噛まないと千切れない。ブロイラーなら、もう皮
なんて半分は溶けてしまっているほど煮込んでいる。
軍鶏の皮はまだ溶けていない。噛むと皮から旨みがでてくる。
この料理を日本語では軍鶏鍋というだろう。
養鶏場で育ったヤワなブロイラーにはない旨みが軍鶏にはある。

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2007/11/9

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2007年11月 9日 (金)

海老入りスープ

何時頃からだろう俺は海老の臭いが気になりだしたのは?
海老は旨いが焼いた時の臭い、手についた臭いが嫌だと感じ
出した。臭いや味が気になると、あんまり食べなくなる。

「スープ食べる?」
「うん」
「味噌汁がいい?」最近ヌチャナートは味噌汁を上手に作るように
なった。
「いや、普通のがいい」
普通のスープというとタイのスープになる。
ヌチャナートはタイのスープとミソスープしか知らない。
フランス料理のスープなんて知らないから、普通のスープと言えば
タイのスープになる。出てきたスープは海老のスープだ。
またあの臭いがあるのでは?と思いながら一口スープを頂いた。
「ない!あの気になる臭いがない!うまい!」

P1030180pct13

フランス料理だとまずはスープを食べて、肉や魚を食べるという
「お約束」がある。ウチの料理はタイ料理だからそんな「お約束」
はない。料理ができるとどさんと食卓にだし、好きなものから食べ
ていけばよい。タイ料理の食べ方は好きなものから食べれば
いいのだが、それでもなんとなく暗黙の決まりごとがある。
魚を食べたら、ご飯、次は野菜、肉、ご飯というようにいろいろな
ものを摘んではご飯を食べる。
食べる順番はどうでもいい。だいたい、ご飯、料理、ご飯、料理と
いう順序だ。ご飯を美味しく食べるために、いろいろな料理がある
とタイ人は考えている。この点は日本人の考え方と似ている。
ご飯が主食でお采は副食だ。
タイ人はひとつの料理を集中的に食べることはない。
気に入った料理があると俺はそればかり食べる。それを見て
ヌチャナートは
「こっちも食べてよ!」と文句を言う。

俺はまずスープから食べ始めた。旨い。またスープを食べた。
ご飯は食べない。立て続けにスープを食べた。
今日のスープの具は海老、卵、玉葱、グリーンピースだ。
俺があまりにも旨そうにスープを食べているのでヌチャナートは
「こっちの料理も食え」と言い出さなかった。
スープを食い終わると「旨い!」と言って他の料理を食べだした。
タイ料理の食べ方としてはマナー違反だが、旨いと思いながら食べ
る食事が一番幸せな食べ方だ。

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2007/11/8

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秋刀魚のプラケム、塩漬け秋刀魚

漬け込んでいた秋刀魚が熟成した食べ頃だ。
まずは秋刀魚の塩抜きをする。洗い桶に水をはり、秋刀魚を
水にしたす。秋刀魚から出た油が浮かび上がる。
「あら、このサンマは油が多いわ」ヌチャナートが驚く。
塩抜きをした秋刀魚を焼く。
新鮮な秋刀魚だと、焼き上がりの色も食欲に関係がある。
白く輝く皮にところどころ褐色の焦げ目があるといかにも美味し
そうに見える。尾びれなどにつけた塩は焼きあがると盛り上がる。
この塩は見た目に綺麗なだけでなく、この塩を舐めながら飲む
酒もうまい。

塩漬けの秋刀魚は焼き上がりの出来映えなんて気にする必要
はない。焼きあがったら、生姜を散りばめる。
そしてレモンを絞る。このレモンの絞り汁が秋刀魚の味を引き締
める。酸味があるとないでは味に大きな差ができる。
秋刀魚はいい具合に出来上がっている。生の秋刀魚にはない
旨みがある。醗酵熟成させているので、身は柔らかになっている。
塩辛い秋刀魚だがご飯にのせるとちょうどよい塩加減になる。
生姜の香りと辛味が舌を刺激して食欲を増す。

P1030175pct13

この焼き魚だったなら、俺も旨いと思って食べられる。
俺すら食べられるのだから、魚が嫌いな人でも食べられるのでは
ないか??生姜の他にプリッキヌーという小粒で辛い唐辛子
ある。この唐辛子
と一緒に食べる。この唐辛子はタイでも辛い
唐辛子になる。唐辛子のよい香りがする。
ヌチャナートと二人で食べたが、秋刀魚は食べきれなかった。
熱帯の料理はなかなか腐らない。食べ残った物は明日、食べれ
ばよい。

食事が終わり、口をすすぎに行った。白い洗面台に吐き出した
水を見ると赤い。
「何だ、この赤は?唐辛子が口の中に残っていたのか?」
もう一度、口をすすぐ。水を見るとやはり赤い。
どうやら秋刀魚の小骨で口のどこかを傷つけたらしい。
七輪などの炭火で焼いた新鮮な秋刀魚を食べた場合、小骨が
口に刺さったならすぐにわかる。
秋刀魚のプラケムを唐辛子、しかも辛い種類の唐辛子と一緒に
食べると、小骨が刺さった痛みが分からない。
赤くなった水を見ながら、俺は笑ってしまった。

我々は辛いことを「辛味」と言って「甘味」「酸味」と同じような味の
一種と考えている。
学者は「辛味」は味ではない「痛覚」だという。
小骨が刺さった時に痛みを感じた筈だが、俺はそれを唐辛子の
辛味と感じていたのかもしれない。
こんな経験をすると辛味=痛覚が正しいような気がしてきた。

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2007/11/8

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パッカパオ

パッカパオは俺の好物だ。辛味も香りもいい。
肉と汁を一口分のご飯に載せる。ご飯をよくかき混ぜて食べる。
これを食べる奴はうまいうまいと言いながら食べることができる。
その一方で、これを作る奴は大変だ。
唐辛子からあがる煙でくしゃみがでる。換気扇をかけて窓を全開
にする。それでも強い刺激臭と香りがする。
「サミイ!あっちの扉も開けてよ!」
ヌチャナートが叫ぶ!
そんなことを言われなくとも俺は開ける。開けないと大変だ。
飼い猫のサダム・フセインは椅子の座布団の上で丸くなって寝て
いる。少しも慌てた様子が見えない。もしかするとサダム・フセイン
は寝ていたのではなくて、丸くなって鼻を押さえていたのかもしれ
ない。嵐のような時が過ぎると刺激臭がなくなり、出来上がりだ。

P1030182pct13

実にいい香りがする。辛さは食欲の刺激になる。
「この葉の名前はなんというのだっけ?」
「バイホラパーよ」そうだ、そういう名前だった。
「ベランダからとってきたのよ。買わないですむわ」
自分の家で香草を育て、それを料理して食べるのは楽しい。

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2007/11/9

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コーヒーはフランス語で

現在のタイ語には多くの英語が外来語として入り込んでいる。
タイ語がわからなかったなら、英単語をタイ人のアクセントを真似
して発音する。そうすると案外すっきりと通じてしまい、こちらが驚く。
ちゃんと学校教育を受けてないタイ人にも英単語で通じる。
そんなことからも英語が外来語としてタイ語に入り込んでいるな
とわかる。

コーヒーなんて飲み物は近年になってタイに入り込んだ。
俺が推定するに、コーヒー文化は英語と共にタイに入った。
それなら「コーヒー」とか「コーフィー」とタイ語でも言ってもいい
はずだ。しかし何故かタイ人はコーヒーをフランス語風に「カフェ」
と発音する。

こんなことを知らない日本人が「コーヒー」なんて言うと若いタイの
女は吃驚する。
「コーヒー」なんて人前で言ったなら、赤面するほど恥ずかしい
タイ語になってしまうからだ。

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2007/11/8

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2007年11月 8日 (木)

豚の焼肉

それほど珍しい料理ではない。厚めに切った豚肉をナンプラで
味付けをしてフライパンで焼いた。その豚肉をご飯の上に乗せた
だけだ。いつものお手軽料理だった。
味には期待していない。いつもの料理とタカをくくって食べていた。
「もう味がついているから、そんなものをかける必要ないわ」
ヌチャナートの言葉を無視してナムプリックをかけながら食べた。

P1030160pct13_2

ナムプリックが少なくなっているので、酢とナンプラを継ぎ足した。
唐辛子は加えなかった。肉の脂や焼く時に使った油と酢や唐辛子
が合う。肉にナムプリックをかけると、酢が混じったナンプラが油
と一緒にご飯に流れ落ちる。ご飯にちょっと酸味がつく。
唐辛子を載せた肉を食べる。肉を置いてあった場所のご飯には
肉の旨み汁も移っている。酸味と肉の旨みがついたご飯を一口分
だけかき混ぜる。これで旨いご飯になっている。
このご飯を食べると唐辛子の辛味が消える。
これを繰り返して食べているうちに、この焼肉は旨いと感心する。
「旨い!もう一口、もう一切れ!」
と食べているうちにご飯がなくなった。
ヌチャナートが席をはずした隙に、皿に残った汁を舐めた。
こんなお行儀が悪いことをすると、ヌチャナートに怒られる。
旨いと感じた時は皿まで舐めたくなるものだ。

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2007/11/7

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トムナンパー、鶏のスープ

料理というのはいろいろな調味料を使って複雑な味にしたものも
旨いが、逆に調味料を使わず素材だけの味も旨いものだ。
今日のトムナンパーは素材の旨みを引き出した味と言える。
材料は玉葱、長ネギ、鶏肉だ。これにナンプラで塩味と旨みを
加えた。材料が揃ったら、煮るだけ。
こんな単純な方法で美味しいスープが出来上がる。

P1030164pct13

食べ方も簡単だ。スープをレンゲですくって食べる。
レンゲには汁と一緒に肉や玉葱も入るからそれを食べる。
そしてご飯を食べる。ラーメン・ライスの食べ方に似ている。
時々、汁をご飯にかける。ウチはタイ料理を食べるから、ご飯は
茶碗にもらない。ご飯は皿に乗っている。
これがタイでは普通のご飯の盛り付けだ。
一口分のご飯を皿の端にもってくる。これに汁をかけて混ぜる。
こうすれば残りのご飯が水っぽくならない。ご飯を茶碗に盛ったなら
こんなことはできない。
鶏肉につけるためのナムプリックがある。このナムプリックは
プリッキヌーと言う唐辛子を使っているので辛い!
この唐辛子の刺激をタイ人は求める。辛すぎるので日本人には
お勧めできない唐辛子だ。

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2007/11/8

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2007年11月 7日 (水)

タイの卵とじ

P1030157pct13

これはヌチャナートが適当に作った卵料理だ。
この料理の名前を聞いたが「知らないわ」と答える。
玉葱を炒めて卵でとじた。
色づけ?に唐辛子が入っている。
そうだ、この料理を「タイの卵とじ」と言えばいいかな?
使った唐辛子は日本の物だ。
「この唐辛子、辛いね!」
「日本の物よ。辛くないはずよ。」
ヌチャナートも味見した。
「そうね。辛いわね。」
日本の唐辛子でも辛いものが時々ある。

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2007/11/17

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豚肉の大蒜焼き、トートムゥグラチアム

あんまり聞きなれない料理だ。豚肉の生姜焼きなら誰でも知って
いる。生姜の代わりに大蒜を入れたものだ。
そういえばどんな料理か想像がつく。
豚肉をナンプラと大蒜で味付けをして、油で揚げた。
大蒜が香ばしくなっている。
このまま食べても旨いが、俺は生の唐辛子と一緒に食べた。

タイにいるのなら、このような料理を誰もが食べているので、大蒜
の臭いを気にする必要がない。日本では大蒜の臭いは嫌われる。
食べている本人は気づかないが周囲の人は「ニンニク臭い!」と
思っている。

P1030152pct13

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2007/11/6

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ソムタムの道具

ソムタムを作るのにこれといった特別な道具は必要ない。
ナイフと臼のようなものがあればいい。
青いパパイヤの皮を剥く。そして片手でパパイヤを回転させなが
ら表面をナイフで叩く。
次にパパイヤをそぐ。そうするとパパイヤの千切りができる。
これは面倒な作業だ。もっと簡単にパパイヤの千切りを作れる
道具があるはずだ。タイの市場でこんな道具を買ってきた。

P1030153pct13

これがあれば千切りは簡単に作れる。
この道具をパパイヤの表面を削るように動かせば、千切りは
できる。二回の工程が一回になる。これは便利だと俺は思う。
「これを使えば?」
ヌチャナートに道具を見せた。
「いらないわよ!こうした方が美味しいのよ!」
ナイフでパパイヤをポコポコと叩きながらヌチャナートは千切り
を作っている。どうしても新しい道具を使おうとしない。

食習慣は保守的でなかなか新しい味に馴染もうとしない。
それをわかっているから、初めてタイ料理を食べる人に俺は無理
強いはしない。

食べることが保守的なのは知っていたが、調理も保守的なことを
知って俺は驚いた。ヌチャナートはこんな道具を知っているはず
だが、「こうして作ると旨い」と思い込むと、新しい道具を使おうと
はしない。
食習慣は保守的だが、調理方法も保守的なんだ。

この道具の先端にぎざぎざがある。これでココナツの実から白い
身を掻き出す。この部分は油があり、栄養価も高い部位だ。
これも旨い。ココナツのジュースだけを飲んで、中の白い身なんて
多くのタイ人は食べない。日本と違ってココナツなんてタイでは
何処にでもある。しかも一年中ある。
時々、中の白い身を食べている人を見かけるが、その人はその
部分が好き、あるいはちょっとお腹がすいている、手持ちぶたさ
で口寂しいので食べている??
俺の目から見ると、タイ人はもったいない食べ方をしている。
タイのホームレスはこの道具で捨てられたココナツの中身を掻き
出して食べていれば栄養は取れると俺は考える。
しかしそんな姿を見たことがない。
空き瓶、空き缶を集めれば食事を買える金がタイでは簡単にできる。
食べられるものを捨てているのを見ると、何かいい利用方法は
ないかなと考えてしまう。
例えば、これを乾燥させてアフリカに送れば、大勢の子供の命が救える。

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2007/11/6

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雨降りタバコ

食後の一服はタバコのみにとっては一番旨いタバコだ。
美味しい料理を食べて、酒を適度に飲む。
その次はタバコというコースだ。
タバコや酒につける商標はおめでたいとか快いイメージのある
名前が多い。
「サイフォン」という名前のタバコがタイにある。
直訳すると「雨降り」だ。
俺はこのタバコに接した時、カルチュアーショックを受けた。

日本人にとって雨は不快で迷惑だ。特に梅雨時の雨はじめじめ
して憎らしくなる。洗濯物は乾かないし、洗濯したくても洗濯でき
ない。まごまごしているとカビが生える。
そんな不快なものを商標とするなんて、タイ人の感覚はどうなって
いるのだ!と疑ってしまった。

考えてみれば年がら年中、暑い中でたまに降る雨は涼しさを
もたらす快適な天の贈り物だ。雨が降ると涼しくなる。
こんなうれしい事はない。
暑いことは不快で苦しいから、暑さ=悪という公式がタイ人には
できている。日本の寒い時期にタイに行くと暑さが快い。
日向にいるとタイ人が日陰に来いという。
「俺は日光が好きなんだ」これを聞いてタイ人は首をかしげ
ながら言った。
「自分は月光の方が好きだ」
暑いのは嫌なもの、涼しいことは好ましいものだ。
タイ人にとって涼しくしてくれる雨はいいものだから「雨降り」なんて
名前をタバコの商標にする。

もしこのタバコが日本に輸出されて「雨降り」という名前で売り出
されたなら絶対に売れない。
食後に「雨降り」タバコを吸いながら一人でにやっと笑ってしまった。

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2007/11/6

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2007年11月 5日 (月)

小鯛のプラーヌング

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塩漬けにした小鯛を野菜と一緒に蒸し揚げたものだ。
こっちはヌチャナートの食べ物。俺は別の物を食べている。
小鯛も食べたいが、他にいろいろ食べているのでこれ以上は
摂食禁止だ。自分で食べるのを抑えないと食いすぎになる。
見た目が可愛らしい。
ヌチャナートは一人で美味しそうに食べている。

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2007/11/4

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鯵のプラケム

鯵のプラケムだ。昨日、漬け込んだばかりだから、まだ十分に
醗酵していない。塩を振って一晩おいたような感じだが、ちょっと
だけ違う。今日は大根おろしをつけて和風にした。
ヌチャナートのアイデアだ。
まだ本格的なタイの味になっていないから、大根おろしをつけても
可笑しくない。タイ語の名前の通り、塩っぱい魚になるとにおいも
味も変わる。新鮮な鯵とは違った旨味がでてくる。
焼き魚にご飯と言う典型的な和食になった。

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2007/11/4

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唐辛子の選択

ウチは唐辛子を沢山使う。毎日がタイ料理だから当然の話だ。
日本人は唐辛子は全て同じと考えている。
唐辛子について日本人に尋ねると一番最初に返ってくる答えは
麻の実、蜜柑の皮等々が入った七色唐辛子だ。
次に何も入っていない一味唐辛子。辛いと言われている鷹の爪。
沖縄の人なら島唐辛子をあげるだろう。
その程度だ。どれもこれも買ってきてそのまま使う。唐辛子を焙煎
するなど自分で加工することはない。
唐辛子を多用するタイ人や韓国人は唐辛子にこだわりをもつ。
それと同時に唐辛子を自分で加工する。

10数年前、日本や韓国を冷夏が襲った。
日本の米は不作だった。韓国でも米が不作だったかどうか知ら
ないが、唐辛子が不作だった。キムチを漬け込む時期になって、
ある特定の唐辛子が不足した。その唐辛子がないとキムチの
赤い色がでない。色だけの問題なら唐辛子を沢山使えばいいじゃ
ないかと日本人は考える。そんなことしたら、辛すぎて食べられ
なくなる。キムチを作るには赤い色が濃い特定の唐辛子を使わな
くてはいけない。

先日、ヌチャナートが呟いた。
「日本の唐辛子は皮が硬いのよ」
タイ人は唐辛子の香り、辛味、色にこだわることは知っていた。
しかし、皮の硬さにもこだわりを持っているとは知らなかった。
タイ料理は臼のような器に材料を入れて、すりこ木のような棒で
材料を叩き潰す。これをやらないとタイ料理にならない。
日本の唐辛子だと、いくら叩いても皮が潰れない。タイのものだと
皮が潰れて他の材料と混じる。
唐辛子を選ぶ時には皮の硬さも重要な要素になっているのを
知った。

話はちょっと飛ぶ。
沖縄の名物、泡盛はタイの焼酎ラオがもとになっている。
タイの製法が日本に伝わったという。日本政府は米の輸入を
統制していた時代でも泡盛を作るためにタイ米の輸入を認めて
いた。沖縄とタイは食べ物の繋がりが濃い。

先日、タイ人が沖縄の島唐辛子を「プリッキヌー」と言っていた。
プリッキヌーというのはタイ語で「鼠の糞」と言う意味の辛くて小さ
なタイの唐辛子だ。
もしかして島唐辛子もタイが原産なのかなと思ってしまった。

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2007/11/5

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2007年11月 4日 (日)

汁ビーフンに鳴門巻

先日、タイ祭でタイの麺が安く出ていた。麺といってもラーメン
ではない。汁ビーフンだ。賞味期限まじかなので安売りをしていた
というわけだ。
俺は安けりゃ、賞味期限なんて気にしない。食い物なんてデジタル
の世界と違う。デジタルの世界は一秒だって待ってくれない。
指定の時刻を過ぎたら、赤い物が黒くなるのがデジタルだ。
食い物の世界では賞味期限が切れたら、甘いものが酸っぱくなる
なんてことはない。製品にもばらつきがある。専門家がみたら
賞味期限前に味が変わっているものもある。
専門家が見ても賞味期限を過ぎても味が変わらないものもある。
賞味期限はおおよその目安だ。そんなわけで俺は賞味期限
なんて気にしていない。

タイ料理を毎日食っているが、タイ料理の微妙な味の違いなんて
なかなか分からない。味が変わっているかもしれないが、腹を
壊さない限り気にしない。

俺は汁ビーフンはそれほど好きではない。ビーフンだけを茹でて
おいて、茹で上がったビーフンをスープに入れるとおいしくなる。
そんなことは分かっているが、面倒なのでビーフンをスープの中
で茹でて食べる。そうするとビーフン特有な臭いがでる。
その臭いが嫌だ。それを避けるにはビーフンだけを別の鍋で茹
でればいい。自分の横着で美味しく食べられるものを、不味く
して食べている。
そして俺は汁ビーフンが好きでないと言っている。自分勝手だ。
けしてビーフン屋さんが悪いのではない。悪いのは俺だ!

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鍋にビーフンと粉末スープを入れて煮込んだ。腹が減っている
からその汁ビーフンを食べた。汁ビーフンを食べながら、包装を
見た。調理見本の写真が載っている。そこにはなんと鳴門巻が
あるではないか!タイには鳴門巻なんてない。
鳴門巻なんてタイの市場でもスーパーでも見た事ない。
バンコックの日本人用の店にはあるのだろう。
タイの田舎では鳴門巻なんて知らない。生椎茸、エノキダケも
ある。日本的な盛り付けだ。小さなトマトの薄切り、人参もある。
ここまではまあ、日本的だ。薩摩揚げのようなものがある。
これはタイの物だ。ここで異国風と感じる。
アスパラを見るともう完全に日本の料理ではないと思う。
日本人が嫌いなパクチーが入っているので笑った。
タイ人にとってパクチーの香りに相当するのは日本の何になる
だろう。青紫蘇の香りかな?この香りはタイ人もいい香りと言う。
ドクダミは悪い臭いだが、料理には使わない。何があるかなぁー?

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2007/11/4

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帆立貝とナムプリック

帆立貝を買ってきた。ヌチャナートが焼こうとしていた。
貝にプラスチックのピンクの糸のようなものがついているのに気づいた。
プラスチックを焼いたら帆立が不味くなる。どうやらこの帆立貝は養殖物
で稚貝に穴をあけてプラスチックの紐で吊るしていたようだ。
普通は紐を完全に取り除くのだが、取り忘れている。

タイのレストランでは帆立を食べたような記憶があるが、タイの市場では
見たことがない。ヌチャナートに聞くと、やはり市場では売っていないとの
こと。

P1030138pct13

焼き上げた帆立をナムプリックで食べる。
今日のナムプリックは長ネギとミントの葉を入れた。
日本の常識ではかなり辛いだろうが、タイの常識では普通の辛さだ。
こうやって帆立を食べるとタイの味になる。

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2007/11/3

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カニ入り卵焼き、タイ版

「カニが入った卵焼きをご飯に乗せたものって日本人は好きね。」
とヌチャナートが言った。天津丼のことを言っていると思った。
今日はヌチャナートが卵焼きにカニを入れるという。ウチには
カニなんてない。カニボコならある。卵焼きにカニボコをいれた。
柔らかでふんわりとなった卵焼きを作っていた。
美味そうだな。この辺で火を止めると思っていた。
それなのに、ヌチャナートはまだ熱をかけている。
「あーぁ、卵が硬くなってしまう!」
ヌチャナートはそんなことに関心がない。タイで作る卵焼きを
作っている。
「できたわよ。さぁー食べて!」

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俺が期待した卵焼きではなかった。
作っている途中を見なかったなら、これは美味しい卵焼きだ。
期待したふんわり卵ではなかったのでちょっとがっかり。
冷蔵庫に酢に唐辛子をいれたものがある。
酢の酸味と唐辛子の辛味を加えると、見違えるほど旨味がでる。
タイの卵焼きも美味い!!!

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2007/11/3

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2007年11月 3日 (土)

タイ人のカニサラダ

ヌチャナートがサラダを作ってくれるという。これは珍しいことだ。
タイには青いパパイヤで作る、パパイヤサラダつまりソムタムは
ある。英語で表現すればサラダとなってしまうタイフードは幾つも
あるけど、欧風のサラダは見かけない。
もちろん、欧米料理の店にいけば、日本人が頭の中で描く
サラダがある。今日は日本人が考えるサラダをヌチャナートが
作るというから驚いた。
「野菜は大きいほうがいい、それとも小さく切る?」
レタスを洗いながら聞いてくる。
器にレタスを敷いてカニの身を乗せた。(カニに見せかけた蒲鉾、
カニボコです。ウチではこれが普通なんです。猫のサダムもこれ
がカニだと思っています。)
これで見た目は立派なカニサラダだ。

P1030124pct13

欧米人が絶対にやらないことをヌチャナートはやってくれた。
カニの上に生の唐辛子を彩りように乗せてある。
「日本の唐辛子は辛くないから、これでちょうどいいわ」
パプリカや赤ピーマンではない、正真正銘の赤唐辛子だ。
この唐辛子は飾りではない、食べるため、香りのために使って
ある。ドレッシングはナンプラを使っている。
やはり、こういう味にならないとタイ人は美味しいと感じないの
だろう。醤油と紫蘇の香りがするドレッシングが日本人の好みに
合うのと似ている。
イタリアンドレッシングなんて作ってもヌチャナートは「ふん!」と
言っている。日本人が醤油から抜け出せないように、タイ人は
ナンプラから抜け出せない。

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2003/11/2

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ガイピン、タイの焼鳥

冷蔵庫から鶏肉を取り出した。
「これ、どうやって食べる?」「焼鳥にしよう」
鶏肉にナンプラをかけ、こねていた。こうして暫く置いておき、
味が染みるのを待つ。
焼鳥につける唐辛子ソースを作った。焙煎した唐辛子を粉に
したものだ。唐辛子をナンプラでふやかしたと思えばいい。
これで一人前の量だ。いかにタイ人は唐辛子を消費するか
これを見ればわかるでしょ。

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鶏も焼きあがった。焼きあがった鶏をこのように切り分ける。
日本人だったなら、切った後も焼きあがった時の姿に戻しておく。
そんなことは気にしないのがタイ人だ。
食べやすい大きさに切った鶏をバサッと皿に盛り上げる。
これがタイ流なんだな。

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焼鳥を唐辛子ソースにつけて食べる。俺は唐辛子の辛味で汗が
でてくる。タイ人はこんなにも唐辛子を食べても汗をかかない。

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2007/11/2

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2007年11月 2日 (金)

泥葱とハヤトウリのトムナンパーガイ

ハヤトウリを見せて、「これ食べるでしょ?」とヌチャナートが言う。
大好きな野菜なので、喜んで「うん」と答える。
「どう調理する?煮る?・・する?・・・する?」
調理方法を幾つかあげた。俺はそんなことを考えるのは嫌だ。
おまかせが好きだ!

インターネットでも評判がいい、ある有名ラーメン屋で麺は固ゆで
にするか、スープは油こってりが良いか、その他も聞かれた。
店は客の好みに合わせてラーメンを出す積りだろうが、この
やり方は俺の好みに合わない。
こんな面倒な店には二度と足を運んでいない。
俺はラーメンと言ったら黙ってラーメンを出す店が好きだ。
その店の自信作を食わせてくれればいい。旨けりゃまた行く。
不味けりゃ行かない。

ラーメンではなくてウチの料理の話だ。
調理の方法を俺が選ばなくてはいけない。面倒だから一番最初
にあげた煮るを選んだ。
それだけ言えば後はヌチャナートがやってくれる。
スープにとろみをつけるかなんて聞かない。ヌチャナートが好き
なように作る。ヌチャナートが美味しいと思うように作る。
それでいいのだ。

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料理が出来上がった。
ハヤトウリの緑が綺麗だ。ヌチャナートがハヤトウリを食べて
「美味しいわよ」と言う。俺も食べた。ハヤトウリは熱かった。
口の中が火傷しそうだ。ふうふう言いながらハヤトウリを冷やす。
ハヤトウリはトロっととける。やわらかに煮えている。
泥葱は噛むと芯がちょろっと飛び出す。これも甘くておいしい。
子供の頃は泥葱から芯が飛び出るのが嫌だった。
噛もうと思ったのに噛み切れない。それが癪だった。
出てきた芯がぬるぬるする。その感触が気持ち悪かった。
大人になると好みが変わる。子供の頃は嫌いだった泥葱が好き
になっている。

肉は鶏の手羽元だ。手羽元は手で持ってナムプリックをつけて
食べる。簡単な料理だが、いい味がでている。

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2007/11/2

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貧しい食事

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あんまり、腹は減っていない。今日は体を動かしていないので
腹が減らない。ヌチャナートは
「ご飯を食べなくちゃ駄目よ!身体に悪いわ」と言う。
そんなことを言われても、急に腹が減るわけではない。
「お粥を作ってあげましょうか?」
「要らない」冷たく断る。
どんなことをしても俺に飯を食わせる積りだ。
「カオパットを作ろうか?サミイはカオパットが好きでしょ?」
俺は確かにカオパットが好きだ。カオパットはタイの焼き飯だ。
レモンを絞って食べる焼き飯はうまい。これに唐辛子を乗せる。
どんな時でもカオパットなら食べてしまう。今はカオパットも食べ
る気がしない。俺はパソコンで作業を進めている。
「ゆで卵は食べるでしょ?」俺の背中にヌチャナートは話かける。
とうとう根負けした。
ヌチャナートはゆで卵とナムプリックをご飯と一緒に皿に盛った。
タイの貧しい人の食事みたいだ。
鯵と乾燥唐辛子で作ったこのナムプリックはうめぇーんだ。
このナムプリックと飯を混ぜ合わせると、他になにもいらない。
卵をスプーンで潰してナムプリックと混ぜる。
その卵をご飯に乗せたり、ご飯とまぶして食べても美味しい。
貧しい食事だけど、食べてごらん!この美味しさに驚くよ!
日本の米だから旨いと感じるのかな?
タイの米で食べてもやはり旨いと思う。タイの米には特有な臭み
があるけど、こうやって食べるとその臭みも消えちゃう、というより
臭みがわからなくなる。
俺が一生懸命に食べるのをヌチャナートは嬉しそうに見ていた。

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2007/11/1

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タイの迷信:ご飯粒

今日は野草をとってきた。これはタイのものと同じ物だという。
ヌチャナートは自信をもっていたが、少々不安があるのだろう。
野草を煮る時、ご飯粒を一粒だけ入れた。
「この野草は美味しいわ。タイと同じよ。味見してよ」
野草を食べてみた。うん、食べられる。
「ご飯粒みてよ。白いでしょ」
ご飯粒が白いのは当たり前じゃないか。何を言いたいのだ?
「白いというのは・・・・・分かった?」
「分からない」
ながながと説明するが何を言っているのかわからない。
「分からなかったのね。つまりねえ・・・・・」
早口で再度まくし立てるヌチャナートの説明を聞いた。
野草が食べられるかどうか分からない、毒キノコかどうか分から
ない時はご飯粒と一緒にゆでる。
ご飯粒が白いままなら食べられる。食べられない物、毒キノコなら
ご飯粒が赤くなる。ヌチャナートがこんなことを言っているが、本当
かな?俺には迷信としか思えない。

ご飯粒が白いからこの野草には毒がないと判断したのだ。
科学的根拠があるかなあ???
迷信だ!絶対に迷信だ!!!
ヌチャナートの話を聞きながら俺は西洋の迷信を思い出した。
食事に毒を盛られたなら食器が黒くなるから銀の食器を使うと
いう話にタイの迷信は似ている。

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素晴らしい すごい とても良い 良い

2007/11/01

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2007年11月 1日 (木)

野菜と野草と自然食

先日、近所を歩いていたら道路わきに野草が生えていた。
日本人は誰もその野草に注意を払わない。
ヌチャナートがそれを見た。
「あら、この草 食べられるのよ。日本人は知らないのね。」
こんな草ならあちこちに生えている。草の名前も知らない。
だれもこんな草の名前を知ろうともしない。
「名知らぬ草」はあるけど「名なしの草」はない。
道端に生えているが、この野草にも必ず名前はある。
「この草ね、お母さんが取ってきて、サミイは食べていたわ。
覚えてる?」全然、覚えていない。
タイの村の人々は近所の草原に出かけて、草を取って来て料理
に使っている。香草などもあちこちに生えている。買う必要は
ない。摘み取りに行く手間が面倒だから、市場で買うだけだ。

二、三ヶ月前も駐車場の脇に生えている草を見て、これは食べら
れると言っていた。一体、野菜と野草の違いはなんだろうね?

草原で摘んできたから野草?
畑で摘んだものは野菜?
栽培種と認定されたものは野菜?
食べられないのが野草?
食べられるのが野菜?

どうも区別がはっきりしない。

日本にもタイと同じ野草が育つということは分かった。
もしかすると地球温暖化のせいか?最近、温暖化のせいで今まで見ない蝶も飛ぶようになった。
熱帯の野草もだんだん北でも育つようになったのかもしれない。

食用可能な野草が日本に沢山あるけど、俺達は知らないだけ。
太平洋戦争末期、戦後の食糧難の時代なら草を食ったが、
いま時、草を食う人はいない。
これこそ正真正銘の自然食だ。無農薬だ。野草をとれば道路
も綺麗になりゴミを捨てる人も減る。

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2007/11/1

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