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2007年12月 2日 (日)

回転すしで思ったこと

食文化は変遷する。太平洋戦争後の貧しい食事というより、食い
物がなかった時代から見ると今日の食生活は贅沢過ぎる。飽食
の時代から、食わないようにする時代になった。
食いたければ何処にでも食い物はある。だから食い過ぎて
肥満になる。

戦後の混乱が終わると、食生活も落ち着きを取り戻した。
安月給のサラリーマンも寿司を食える時代になった。
そして、回転すしが発明されて寿司がますます安く食えるように
なった。寿司屋がアメリカに進出してアボガドを使った寿司とか
マヨネーズを使った寿司なんてものが出来上がった。
そんな寿司を外道の寿司としていた。それが今じゃどうどうと
回転寿司のメニュウに入っている。イタリヤ風に酢と油につけた
タコも寿司だねになっている。これなんかは魚が乗っているから
まあよしとしよう。ハンバーグが乗ったものまである。
これも寿司なのか?と首をかしげてしまう。
寿司米を握り肉でも魚でも乗せれば寿司と称せるのだ。

日本の料理をあまり食べないヌチャナートは寿司なら食べる。
大好きだ。それで俺たちは回転寿司に行く。本物の寿司屋に行っ
たことがないから、ヌチャナートは寿司は回転するものだと思って
いる。このままそう思わせておく。液晶のタッチパネルを触ると
好みの寿司を注文できるシステムを導入した寿司屋ができた。
物好きな俺はヌチャナートと一緒にその店に行った。
そんなものはどんなものかとちょっと見れば、俺は満足だ。
システムを理解すると、流れてくる寿司を食べていた。

寿司も変わったもんだ。外道と蔑まされた”変り種寿司”も日本
の市民権を得た。そういえばミシュランが選んだ和食の店には
ワインが置いてあるそうだ。ワインを置いてある店が上位に選
ばれた。俺は貧乏だから、その店にワインがあるかどうか確認
しに行くことができない。金があったとしても一見さんはお断り
なんていわれるだろう。

ワインブームが始まった頃
「刺身を食いながらワインを飲むなんて外道の食い方だ!」
「和食に合う酒は日本酒だよ」
なんて息巻いていた連中がいた。その当時、多くの日本人は
そう思っていたと思う。そんなことを言っていた連中もミシュラン
がワインと和食の組み合わせを間接的に良しと認めたら、
「ワインと刺身はうまい」
「ワインと和食の組み合わせの良さが分からない奴はグルメ
じゃない」なんて言い出すのだろうな。
権威に弱い日本人の性格がよくでている。
美味いか、美味くないかは自分の舌が決めるもんだ。
他人から押し付けられるものではない。
「トロと赤ぶどう酒が合う。ひらめには白ワインがいい」とグルメ
風を吹かせる連中が増えるのだろう。懐石料理にワインの組み
合わせも市民権を得る日は近い。

航空機が発達し、人々が移動する機会が増えた。あちこちで食
べた美味しいものを自国の料理に取り入れる。外国人がその国
の名物料理を紹介する。それが日本人の好みの味に変化していく。
あるいは日本で容易に手に入る食材をつかって外国の料理を
模倣する。これが食の国際化だ。例えば、タイにはトムヤンクン
ピザが、韓国にはキムチピザがある。これもピザの外道だ。
外道食品と食の国際化は同じなんだな。

現代の日本人は天麩羅は日本固有の食べ物だと思っている。
テンプラだってポルトガル人によって伝えられ日本で発展・変化
した物だ。マヨネーズがかかった寿司のようにテンプラは昔は
外道食品だった。食の国際化は昔からあった。人々がゆっくり
移動していたので、食の国際化速度もゆっくりしていた。
これからは食の国際化はますます早い速度で進むだろう。
外道の寿司を食いながら、そんなことを考えていた。

ヌチャナートは「あら、アナゴがでてきたわよ」などとタイ語で話し
かける。魚の名前をタイ語で言われると、なんだか別の魚のよう
な気がする。
これも食生活の国際化か??

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2007/12/01

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