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2007年12月21日 (金)

タイ料理のデモ

ネットサーフィンをしていたら、タイ料理の作り方を動画で見られ
た。良家のお嬢さん風の女がタイ料理を作る。
お嬢さんが着ている服も庶民が着ている物とは違って高価そう
な服だ。金持ちと貧乏人の格差がひどい国だからそんなことで
驚いては駄目だ。

料理のデモにはIHヒーターらしき物を使っている。
タイの庶民はIHヒーターなんて見たことも聞いたこともない。
お嬢さんがIHヒーターを使って料理の作り方を外国人にデモをする
のを見て俺は驚いた。何故、驚くのかタイを知らない日本人には
わからない。

まず多くのタイ人は自分で料理をつくらない。
腹が減ったなら、賑やかな通りにでて屋台などから料理を買って
きて食べる。それが普通だから、料理を作れないタイ人が多い。
このお嬢さんは自分で料理を作り、その作り方を教えることが
できる。

それも驚きだが、このお嬢さんの家には数人の召使がいるは
ずだ。庭掃除、家の中の掃除、料理、家事の担当、運転手・・・・・・
彼女は自分で飯を作る必要はないのに、料理を作れる。

IHヒーターにテフロンコートが付いたフライパンを乗せる。
タイの庶民の家庭にはフライパンなんてない。
庶民は真っ黒な薄い鉄鍋を使っている。たいてい、柄がぐらつい
ている。スープなどを作る時には、ぼこぼこにあちこちが凹んだ
アルミの鍋を使っている。プロパンガスも使うが、炭のほうが安い
のか?七輪で煮炊きをする。アルミの鍋の底は真っ黒だ。
IHヒーターにフライパンで料理なんて、庶民がみたら「お洒落!」
と感嘆の声を上げる。

お嬢さんは材料をテフロンコート付フライパンに入れる。
ヘラで材料をかき混ぜている。
俺はヘラに注目した。ヘラは木製でタイであまり見かけない形
の物だ。お嬢さんが使うヘラを見て俺は昔を思い出した。

日本にテフロンコート付フライパンが上陸したのは40年ほど
前だ。今でこそテフロンコート付フライパンなんて珍しくもなんと
も無い。1000円も出さないで、そんなフライパンを買える。
テフロンコート付フライパンが日本に出始めたころは高価だ
った。デパートなどでマネキンがデモをしながら売っていた。
その時「今、この場でお買い上げの方にこのヘラを差し上げます」
とやっていた。木製のヘラだった。
当時の日本にない斬新なデザインのヘラだった。
その格好がいいヘラがほしくてフライパンを買った主婦もいた。

フライパンを買うとなぜ木製のヘラがもらえたのか、10年以上
たってから謎が解けた。
その当時のコーティング技術は未成熟だった。
金属のヘラでこするとテフロンが直ぐに剥がれた。
クレームを先延ばしにするため、木製のヘラを無料で配った。

タイ製品の多くは安かろう悪かろうだ。
例えば見かけがよいサンダルだが、ゴムが粗悪なので直ぐに
磨耗するか割れる。衣類も洗うと色が落ちる。
直ぐよれよれになる。
タイのお嬢さんがフライパンの材料を木製のヘラでかき回すのを
見て俺は昔を思い出した。
もしかしてこのフライパンはタイ製品ではないか?
テフロンコーティングが弱いので木製のヘラがフライパンについて
きたのではないか?

俺の興味は女よりも、料理よりも、木製のヘラに曳き付けられた。

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2007/12/21

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