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2008年4月10日 (木)

ウチの鶏肉スープ

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ヌチャナートが鶏肉スープを作ってくれた。
セロリと生姜、胡椒とナンプラで味付けした単純な味だ。
鶏の切り身がごろっと入っている。
「お味はどう?」
「うまいよ」
スープをこのまま食べるとちょっと塩辛いがご飯と食べるには
ちょうどいい塩加減だ。

俺はこのスープを食べながら昨日、見た写真を思い出した。
古い横浜の光景を映した写真に鶏肉スープがある。
この当時の鶏肉スープというのはどんなスープだったのだろう

か?値段は幾らだったのか?多分、当時のファーストフードで
あった寿司よりも高かっただろうと推定する。

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鶏肉スープと言う看板を見た時、俺は勝手にチキンコンソメを
想像していた。鶏ガラなどで出汁をとり、油や雑味をとり透明
にしたスープを売っていたのだろうと思っていた。
ヌチャナートの鶏肉スープを食いながら、ふと思った。
あの当時の鶏肉スープというのはこれと同じようなスープだった
のではないだろうか?

現代の俺達にとっては透明なコンソメは旨い味だが、初めて
スープというものを味見する人にとっては透明なコンソメなんて
食事とは思えなかっただろう。透明なコンソメを食べた人は
「塩味付のお湯」と思っただろう。
水、茶、白湯は日本では無料という習慣がある。
塩味の湯に「金を払えるか!」と当時の人は思っただろう。
寿司なら腹の足しになるが、湯を飲んでも腹の足しにならない。
「湯の値段が寿司より高けぇー!ベラボーめ!」
なんて思ったことだろう。

「鶏肉スープ」という看板を見て、当時の人は鶏肉で出汁を
とった透明なスープとは考えなかっただろう。
スープなんて初めて聞く言葉だ。
横浜に来たついでに珍しい物を食ってみよう。
スープなんてわからないが、「鶏肉スープ」というのだから、鶏肉
を使った料理だろうと推定した。
当然のようにスープには鶏肉が入っていることを期待していた。
スープに鶏肉が入っているだけでは美味しくないから、なにか
野菜も入っていたはずだ。
そうするとヌチャナートが作った鶏肉スープのようになる。
当時どんな野菜があったのか知らない。長ネギはあっただろう。
人参、馬鈴薯、玉ネギなんてあったのか?
日本でその当時、栽培されていた野菜を使っていただろう。
ヌチャナートのスープはナンプラで味付けしてある。
英国流のスープならナンプラは使わないだろう。
塩味に胡椒と言った味だっただろうと推定できる。

文明開化の頃の横浜では、今 俺が食べているウチの鶏肉スープ
と似たような物を食べていたのだと想像するとなんだかにやりとしてしまう。

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2008/4/10

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