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2008年5月28日 (水)

卵焼きと調味液の賞味期限

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卵焼きと焼肉がでてきた。なんだか英米人の朝食みたいで懐か
しさを感じた。こんな朝食なんて珍しい。
焼肉でなくてベーコンかハムあるいはソーセイジなら完全に
英米人の朝食だ。本当に久しぶりに辛くない朝食を食べること
になる。ヌチャナートが言うには
「タイ人は朝食に卵焼きを食べるのが好きよ」
だそうだ。俺は黙ってヌチャナートの話を聞きながら卵焼きを食
べていた。
「勤め人は卵焼きを食べて会社に行くのよ。」
「・・・・・」
「さーっと食べられるからよ」
「・・・・・」
日本のサラリーマンの姿に似ている。
バンコックの通勤は日本以上に大変だ。
スカイトレインや地下鉄が出来るまでは渋滞が激しく動きがとれ
ないバスで移動していた。俺の記憶が正しいかどうか自信が
ないが、タクシーメーターが渋滞で停止している時にもあがる
ようにしたのはバンコックが世界で最初ではなかったか?
少なくとも日本より早かった。
勤め人の食生活は日本もタイもあまり変わらないとヌチャナート
の話を聞きながら思っていた。

卵焼きには調味液をかける。この調味液は先日、タイ食材店で
買ったものだ。
「これを卵焼きにかけるとおいしいのよ」
ヌチャナートはその時言っていた。
スイスのネスレ社から出ている調味液に味は似ている。
Golden Mountainというブランドだ。日本語の品名は醤油となって
いる。醤油と言っても日本の味ではなく、中国の醤油の味に似
ている。
卵焼きにこの調味液をかけると、味が引き締まる。
ぐーんと卵焼きが美味しくなった。ご飯にもかけて見た。
確かにご飯の味もよくなった。

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ラベルを見た。Best beforeと書いてあるが、そこには何も書いて
いない。Best beforeと言うのは賞味期限のことだ。
別の箇所に「12 JUN 10 」と書いてある。
この意味は2010年6月12日か2012年6月10日と言う意味だと直ぐ
にわかる。日、月、年の順か年、月、日の順だ。
この場合、どっちの順で書かれているのか分からない。
その後ろに、「16:29」と書いてある。これは明らかに時間だ。
「12 JUN 10 16:29」と書いてあったのだ。
この表現だと指定の刻限になると味がガラッと変わってしまう
ように思ってしまう。
「今は15:00だから、まだ大丈夫だ」
なんて考える人はいないと思うが、この賞味期限の表現を見て、
俺は一人で笑った。

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2008/5/28

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パットパク、野菜炒め

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その辺にあった野菜を集めて野菜炒めにした。
サイコロステーキという屑肉を集めて成型したものがある。
今日の肉は成型した後にサイコロ状でなくてちょっと厚めに
切ったものだった。薄切りの小型ステーキ状と思えばいい。
屑肉の成型品と言ってもいろいろある。赤肉の部分を成型した
ものならかなり美味い物ができる。
スジ肉の部分を成型しても、もともと美味しくない部位だから、
美味しくなるはずがない。当然、スジっぽい。
安売りの成型肉を買った。見ただけでスジが多いのがわかる。
値段と品質のバランスが取れた商品だった。

「この肉、どうやって食べる?」
「・・・・」
「○○○○して食べる?」
何を言っているのか分からないが「うん」と言って○○○○して
貰うことにした。出来上がってきたのがこの野菜炒めだ。
「どう?美味しい?」
食ってみると、いい味だった。
「あの野菜に唐辛子を加えたのよ。アハハハーーー」
粗悪な成型屑肉に野菜の旨味が染込んで美味くなっている。
ここまで味が進化すると、安物の肉を使ったと思えない。

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2008・5・27

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2008年5月26日 (月)

タイカレーに素麺

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タイカレーも味見して戴いた。
カレーを作るにはまずルウのようなものを作らなくてはいけない。
ヌチャナートは臼に香辛料を入れてポクポク叩いてカレールウの
ようなものをが作った。
見かけは味噌みたいだから唐辛子味噌と言えばいいだろう。
この味は母から娘に伝わった味だ。タイの田舎の家庭料理と
思えば間違いない。懐石料理なら姿・形が重要視されるが、
タイカレーの場合は色に重点が置かれる。
赤い色を出すために真っ赤な唐辛子粉をふんだんに使った。
今日は韓国料理用の唐辛子を使った。キムチなどの綺麗な赤い
色をだす唐辛子だと思う。
10数年前の冷夏の時、この色の綺麗な唐辛子も不作になり韓国
の主婦がキムチを作れないので大騒ぎしたことを思い出した。
その唐辛子がこれかもしれない。
ヌチャナートもこの赤い色に満足している。
「あら、綺麗な色になったわ。サミイ、見てよ!綺麗でしょ!」
「いい色に仕上がっているね」
この唐辛子味噌のようなルウを使ってタイカレーを作った。
「美味しい味になってるわよ」
俺も味見をした。タイで食べる味と同じだ。
屋台で食べるタイカレーの味を思い出した。
「これはタイの味と同じだね」
「そうね、これはタイと変わらない味よ」
この豊な香りはいつ食べても飽きがこない。
その位、俺はこの味が好きなのに、ヌチャナートには俺の好み
が理解できないらしい。
「なんでタイカレーなんて食べるのよ?」
美味いから、食いたい。
好きだから、食いたい。
理屈はそれだけだ。
日本人はたいていタイカレーを美味いと言う。
ココナッツの油と甘味。それに加わった香草の香りがいい。
そんな日本人の味覚をヌチャナートは
「不思議ね?」
と思っている。俺が頼んでもなかなかタイカレーを作ってくれ
ない。機嫌がいい時だけ、タイカレーを作ってくれる。

最近は日本のスーパーでも、タイカレーのルウのようなものを
買うことができる。
「これを買おうか?」と言うと
「要らないわよ!美味しくないのよ!」
きっぱり断られる。母から教わった味を自分で作る。
それがヌチャナートには一番美味しい味のようだ。

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この素麺にタイカレーをかけて食う。この素麺は日本のものだ。
素麺は食べやすい玉にして出す。日本人の出し方とちょっと違う。
日本の素麺の出し方も涼しさを感じる情緒があるが、タイの素麺
の出し方もいい。いつでも一口分をさっと取れるのがいい。
多すぎることも少なすぎることもない。
日本の出し方だと、適量を摘んだつもりが取り過ぎたり少なかっ
たりする。
素麺を皿に一玉とる。それにタイカレーをかける。
ご飯にタイカレーをかけて食べても美味しいが、素麺にかけて
食べると違った美味しさがでる。

素麺をタイ人は実によく食べる。
日本で言えば駅の立ち食い蕎麦みたいだ。
ちょっと小腹が減ると素麺にカレーのようなものをかけて食べる。
注文すれば直ぐに出てきて、つるつるっと食べて、さっと出て行く。

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2008/5/25

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カオニョオピン、タイ風焼お握り

カオニョオピンも試食して戴いた。
餅米でお握りを作り、焼きお握りにしたものをカオニョウピンと
言う。お握りに塩を振って卵をつけて焼く。
そんな料理とも言えない単純なものだ。

残念なことに、この写真も撮り忘れた。
面白いことが起きる予感がすれば、写真を撮ったと思う。
たかが焼きお握りだ。日本の焼お握りと見かけは変わらない。
ちがうのは餅米を使っているだけだ。
新しい展開なんてないと思い込んでいた。

焼き上がったものを、これだけで食べても美味しいお握りだ。
お客人にイランの方がいた。彼は最初、焼お握りをそのまま
食べた。次に彼は焼お握りにタイカレーをかけている。
変な食べ方をする人だ。
そんなことをしたら、パリッとした表面が柔らかになってしまう。
「ああーあ!このまま食べるんだよ」
彼は俺の言葉を無視して、タイカレーをかけた焼お握りを食べ
ている。
「これは美味しいよ。食べてごらん!」
俺達にも彼流の食べ方を勧める。俺も同じことをやった。
確かに美味い。この味は知らなかった。
「美味いね」
「そうだろう?」
彼は嬉しそうに笑いながら説明してくれた。
イランではお米にサフランなどの香辛料や肉、バターなどを加え
て炊き上げる。ご飯が炊き上がると、釜の底にはパリッとした
おこげができる。おこげが香ばしくて美味いのだと彼は懐かし
そうに言う。そのおこげにシチュウのようなものをかけて食べる
習慣がイランにある。
餅米の焼お握りを見て、イランのおこげを思い出したようだ。
それで彼は焼お握りにタイカレーをかけてみた。
期待通りの美味さがでた。
「美味いから、試してみろ」
そんなわけで、彼は俺達におかしな食べ方を勧めることになった。
こんな食べ方はタイ人でも知らない。
新しいタイ料理の食べ方をイラン人から教わった。
吃驚するような物を知ると、一日が楽しくなる。

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2008/5/25

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ラープと食文化

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ラープもお出しした。今日のラープも千枚のラープだ。
「内臓・モツをお客人に出すなんて、失礼じゃない?」
なんて思うかもしれない。俺が見たタイの食文化では内臓も赤肉
も価値は同じようだ。個人の好みで内臓を食べたり、赤肉を食べ
たりする。

日本では豚のガツ、つまり胃袋はモツだから安い値段で売られ
ている。ガツはタイ人の好みに合いタイでは高級品扱いされる。
一頭の豚からガツは少ししか取れないから高くても仕方がない。
需要と供給の関係で値段は変わる。
「日本ではガツが安いからいいわ。タイでは高いのよ」
ヌチャナートは喜んでいる。
千枚は日本のスーパーで時々みかける。置いていない店も多い。
いろいろな外国人がよく買物にくる商店街にでかけて千枚を買っ
てきた。千枚はヌチャナートの好みでもある。
今日の為に千枚を求めてきて、お出しした。
食文化の差を理解すればなんでもないことだけど、食文化の
差がわからないと
「安いモツ肉をだした!」
なんて思うかもしれない。これも立派なタイ料理なんです。
ヌチャナートは千枚のラープは自分の好みの料理だから、日本人
も好むと思い込んでいる。
こうやっているうちにヌチャナートも食文化の差を学び視野が
広がるだろう。

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2008/5/25

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ヤムウンセン

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今日のタイ料理試食会でまず食べて戴いたのがヤムウンセン
だ。赤く外側を着色した蒲鉾と蟹もどきを使っている。
魚のすり身に蟹の香りをつけた蒲鉾だから、俺はカニボコと呼ん
でいる。日本の蒲鉾を使ったヤムウンセンを初めて食べた時、
俺はその美味さに驚いた。
こんな美味いタイ料理が日本の食材で、できるのだ!
俺はそれを近所に持っていった。
「辛いですけど、美味いですから味見してください」
今、考えるとご近所さんはちょっと試食して辛過ぎて食べないで
捨てていたと思う。迷惑だっただろうな。ご近所さんごめんなさい。

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2008/5/25

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カオパット

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カオパットはタイ風焼飯だ。
辛い料理ばかりだと、口の中が火事になるのでカオパットをお出し
した。タイ人の集まりなら、辛い料理だけでいいが、日本人の集ま
りとなるとそうわいかない。
火事を消すためにも辛くない料理が必要だ。
焼飯なら食えない人はいない。
レモンを絞ると、焼飯の味がぐーんと引き立つ。

俺の常識では飯を炒めたものがカオパットだ。
加える具はなんでもいい。卵なんてもちろんなくてもいいと
思っている。タイ人にとっては卵なしのカオパットなんて考えられ
ないようだ。卵のないカオパットを日本の料理に例えると山葵の
ない寿司のようなものだろう。
俺がヌチャナートに「カオパットを作ってくれよ」と頼む。
その時、卵がないとカオパットを作ってくれない。
「卵なしでいいからさ」
「駄目よ。卵なしのカオパットなんて美味しくないわよ」
卵がない時はカオパットを作ってもらえない。
これだけは頑固に拒否する。
食文化・食習慣の差なんだな。

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2008/5/25

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タイ料理試食会

日頃お世話になっている方をウチにお招きしてタイ料理の
試食会をやった。今日の料理はカオパット、タイカレー、ヤム
ウンセン、ラープ、写真を撮るのを忘れたがトムカーガイ、パッカ
パオ、カオニョウピンも試食した。
秋刀魚の丸干し、お新香も食べて戴いた。
「タイ料理の試食会になんでお新香なの?」と不思議に思うだろう。
お新香のような食べ方はタイにはない。
日本でお新香を食べて、ヌチャナートは美味しい野菜の食べ方
を学んだ。
ヌチャナートは新しい料理を味見してもらいたかったのだ。
これは日本の味になっており、おおむね好評だったとしておこう。

秋刀魚の丸干しは日本人には珍しくない。
だが、その干し方が日本とは違う。
ヌチャナートは秋刀魚の頭を切り落としてしまう。
日本人の目から見ると、なんとも不恰好な丸干しだ。
焼き上げた丸干しを唐辛子ソースをつけて食べるとタイ風の味
になる。醤油をたらして食べるのとは一味違う。

トムカーガイはココナッツを使った鶏肉シチュウと思えばいい。
レモンやタマリンドの酸味を加える。唐辛子は約束のように必ず
入る。酸味があって辛いシチュウだ。この味は何処の国の人にも
受ける味だと思う。

パッカパオもあったな。これは俺の好物だ。
これが出た時はお腹が一杯になりはじめたのか?
辛さにまいったのか?
手が出る速度が鈍っていた。

今日の試食会は食文化の差を見ることが目的だ。
美味しいとか、美味しくない、好きだ嫌いだとかは別問題だ。
「世の中にはこんな味があるのだ」
「この味を美味しいと感じる人々がいるのだ」
それが分かってもらえればいい。
タイの食文化を理解してもらえて、ヌチャナートも喜んでいた。

何品かを試食して戴いた、その結果を別に掲載しよう。

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2008/5/25

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2008年5月24日 (土)

千枚のラープ

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ラープはタイ人の好む料理の一つだ。ヌチャナートもラープは
大好きだ。牛肉で作るラープは旨い。生や半生の牛肉料理は
韓国やフランスの料理にもある。それをタイ人が見たら韓国版・
フランス版ラープと考えるだろう。今日は千枚のラープだ。
千枚を軽くゆでて作るラープは噛み心地がいい。
それと新鮮なミントの葉の香りを楽しめる。
ベランダで栽培しているミントを使っているので、これ以上に
新鮮な物はない。ラープがもつ辛味は酒を呼ぶ。
酒を飲みラープを摘む。

エアコンの効いたタイの店でラープを食べるのもいいが、自然の
環境のままでラープを食べる方が好きだ。夜になると熱帯でも
涼しくなる。昼間が暑いから30度に下がると「涼しい」と感じる。
日本では寝苦しい熱帯夜という温度だ。
それを涼しいと感じるのだから不思議だ。
タイ政府の努力で蚊がいなくなったので、夜は快適になった。
夜風を浴びながらビールを飲む。ラープを摘む。
ビールに氷を入れて飲むのがタイ流だ。最初はそんなビールの
飲み方が嫌だった。今では氷を入れて飲む方が好きになった。
子供達が元気に遊ぶのを見る。日本の子供の遊びを教えて
あげる。新しい遊びに子供は夢中になる。
近所の連中がやって来て、いつ終わるともなくながながとお喋り
を始める。熱帯の夜はこうして更けていく。

ラープを摘みながら、タイの人々を思い出していた。

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2008/5/22

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カイワレのサラダ

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カイワレがバカ安だった。タイ人はカイワレを知らない。
あまりにも安いので「ヌー、これを買おうか?」と聞いた。
「要らないわよ」そう来ると思った。
「ひとつ10円だよ」
「それじゃ、買いましょうよ」主婦はげんきんだ。安いと知ったら
買うと言い出した。
「一つかい?」
「三つ買いましょうよ」もう飽きれてしまった。
これじゃ運送費もとれない。
どうなってんだ?目玉の客寄せか??

ヌチャナートはタイ風のドレッシングを作ってカイワレにかけた。
「あら、おいしいわ」
釣られて俺も味見をした。
「おお、なかなかいい味ができている」
この味なら、日本人も西洋人も受け入れる。
にんにくの強い香りがするが、これが食欲をそそる。
ほどよい酸味だった。

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2008/5/23

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一期一会のインドカレー

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俺は食い物を無駄にしたくない。中途半端な食い残し、傷みかけ
た野菜などなどを鍋にいれる。冷蔵庫から肉を取り出す。
あるものならなんでもいい。鶏と豚、牛のミックスなんてこともある。
それを煮込んでカレールウを加える。
とんでもない味になることは少ない。ある程度のレベルのカレー
が出来上がる。
時には、自分でも驚くほど美味い物ができる。
この味をもう一度作ろうとしても絶対にこの味を再現できない。
一期一会のカレーなのだ。

ヌチャナートが寝ている。腹が減った。冷蔵庫の中をかき回して
野菜や肉を集めて、一期一会のカレーを作ることにした。
あらゆるものを煮込んでシチュウを作る。
ヌチャナートが起き出してきて、俺のシチュウを味見した。
「うん、美味しいわよ。味見して御覧なさい!」
なるほど、いい味になっている。これに市販のカレールウを加え、
更にとろ火で煮込んだ。まあ、ここまでは何時もの通りだ。
今日の一期一会のカレーは満足が行くものだった。

ヌチャナートがカレーを食べる用意をしてくれた。
それを見て、俺は笑い出してしまった。
ヌチャナートはインドカレーをタイカレーのように盛り付けている。
皿に白いご飯を盛り、その隣に黄色いカレーを乗せて食べるの
が俺のスタイルだ。町の定食屋で食べるカレーのスタイルで
食べようと思っていた。
定食屋より高級な店ではアラジンの魔法のランプのような器に
カレーを入れて持ってくる。魔法のランプからスプーンでカレーを
すくい、ご飯にかけて食べる。
俺が知っているインドカレーの食べ方はこの二つだ。
タイのぶっかけ飯のように、ご飯の上にカレーをぶっかけて出す
店はない。

ヌチャナートはタイ料理のように、丸い丼にカレーを入れてだし
た。丼の隣に白い飯をよそった皿がある。
これじゃまるでタイ料理だ。それが可笑しくて俺は笑った。
ヌチャナートにとってはこれが普通の食べ方だから、俺が笑って
いる理由がわからない。
「何を笑っているの?」俺は笑って答えない。
タイ人はインド料理が嫌いだ。日本の街でカレー屋を見ても食べ
ようとしない。カレーのにおいさえ、悪臭と感じる。
俺達がナンプラを悪臭と感じるのと同じだ。
自分が食べないインド料理だから、盛り付けがどうなっている
のか興味がない。まして、日本ではカレーには福神漬けを乗せ
るものだなんてところまで気づかない。
インドカレーは見た目はタイカレーに似ている。
それでタイ風に盛り付けて出してきた。

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2008/5/24

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食後の一服

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食事の後の煙草はうまい。
いらいらした時に吸うタバコは苦いが、食事の後の煙草は苦く
ない。食事をし、酒もほどほどにのみ、ゆったりと吸う煙草の旨さ
は格別だ。

煙草の自販機がずらりと並んでいた。どんな煙草を置いてある
のか自販機を見て回った。
そうしたらゴールデンバットなんて古い銘柄の煙草があった。
思わず、買ってしまった。140円だ。
今の俺達の感覚では旨いと言えない煙草だが、自販機にある
ということは愛好者がいるのだろう。ちょっと変わった煙草を吸い
たくなり、ゴールデンバットを求めた。

昔もゴールデンバットを買ったことがある。ゴールデンバットは
両切り煙草でフィルターがついていない。
透明なプラスチックのフィルターがあった。
最近、プラスチックのフィルターをつけて煙草を吸う人を見ないな。
あのフィルターをつけると、煙草のヤニが見える。
それを見ると「ウワーっ!」となる。
両切り煙草は吸っていると、煙草の葉が口のなかに飛び込む
ことがある。それは苦くていい感じがしない。
そのため、プラスチックのフィルターを買ってきた。
フィルターをゴールデンバットにつけて吸っていた。
ゴールデンバットは普通の煙草より細い。
煙草がフィルターにきっちり止まらない。煙草はフィルターのなか
でぶらぶらする。座って煙草を吸うなら問題はない。
車を運転しながらフィルターをつけたゴールデンバットを吸って
いた。ガタンと車が揺れた。火のついた煙草がフィルターから
外れて落ちた。俺は煙草のないフィルターを口に咥えていた。
間抜けな姿だった。車の中が火事にならないように、落ちた煙草
を慌てて踏み消した。

ゴールデンバットに関してこんな記事を読んだことを思い出した。
日本がインドにまで進攻しようというインパール作戦の時の話
だと思う。ビルマの前線部隊に将校が視察にやってきた。
前線の兵隊達は煙草なんてとっくの昔に切らしている。
その辺にある草や葉を燃やして吸っていた。
将校はゴールデンバットを吸っていた。兵隊の目には真っ白な
煙草に見えた。あの煙草の吸殻が欲しい。将校が煙草を捨て
る機会を狙っていた。
本物の煙草をながいこと兵隊は吸っていなかった。
それなのに将校は煙草を水溜りに捨てた。
兵隊は「悔しい」「残念」と思いながら将校が捨てた煙草の吸殻
を見ていた。
「この将校は前線で苦労している兵隊の気持ちを分かっていない」
と兵隊達は思った。こんな話だった。

煙草のパッケージにある文字を読んでいた。
お決まりの「ニコチン云々」「健康に云々」が書いてある。
おやっと思うことが書いてあった。

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「本パッケージに記載されている本製品の性質・状態を表す
「sweet、mild」の表現は、本製品の健康に及ぼす悪影響が他製品
と比べて小さいことを意味するものではありません。」

こんなことをタテにしてクレームをつけてくる人がいるのだ。
煙草会社も大変だな。俺は煙草会社に同情しながら、昔から
変わらないデザインのパッケージを見ていた。
その時、気づいた。
「なんだって!?ゴールデンバットに英語が書いてある?」
確かにSweet & Mildと書いてあるではないか。
GOLDEN BATとカタカナではなくて英語で書いてあった。
戦時中は英語は敵性言語だから話すことも教えることも禁止
されていたはずだ。それなのに、この煙草のデザイン・英語を
変えようとしなかった事実に驚いた。

このパッケージが昔と大きく変わった点はバーコードが印刷され
ていることだ。これも時代の要請だ。気のせいかな、紙も厚く
しっかりした物になっている。

ゴールデンバットで思い出すのは紙芝居で見た「正義の味方
黄金バット」だ。今のテレビで見るコミックより単純なものだった
が、それでもはらはらしていた。
悪者をやっつけてくれる黄金バットがでてくるとほっとした。
どんなストーリーだったのか全く覚えていない。
それでも紙芝居を見るのが楽しみだった。

同じ紙芝居でも、上手いおじさんと下手なおじさんがいた。
「あのおじさんは下手だから面白くないよ!」
なんて子供同士で評価していた。

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2008/5/23

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2008年5月23日 (金)

キャベツで健康5238

春キャベツが出ていた。柔らかな葉で美味しそうなキャベツを
見て食欲をそそられた。
「キャベツを買おうよ」
「要らないわよ。ウチにあるわ」
簡単にヌチャナートは俺の提案を否決する。
俺は黙って引き下がる。ヌチャナートの方が俺より強いから
しょうがない。

そんなことがあったので、キャベツのことが頭の何処かに残って
いた。欲求不満のようなものだろう。無意識のうちにキャベツの
ことを考えている。キャベツ、キャベツと無意識に思っていると、
新聞広告の中にキャベツと書いた文字が目に飛び込んだ。
見ると食と健康に関する本の広告だ。
何を食べると健康になるか、本や雑誌の広告のなかから取り出
している俺のテーマだ。

今日、目に付いた本の広告は泉書房出版 吉田俊秀著 
「キャベツダイエット+毒出しスープ」だ。
文春で日本のカリスマ医師10人に選ばれた吉田俊秀先生
メタボ解消! 二度と太らない奇跡のダイエット法

「キャベツが健康にいい」と言う健康雑誌が他にもあり、この
ブログにかいてあったたと思う。

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2008/5/23

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2008年5月22日 (木)

辛くないキムチ鍋

唐辛子を使ったキムチはタイ人の好みに合うようだ。
タイでもキムチが売られていたと思う。
ヌチャナートも例外ではない。キムチを好んで食べる。
キムチ鍋の素を買ってきた。
「今日はキムチ鍋をやりましょう」
このキムチ鍋の素は日本の味噌会社から出されたものだ。
鍋を始める前に味見をした。
味噌の味が強いキムチ鍋の素だった。
韓国の人から見たら異端の味だろう。
「唐辛子、いるでしょ?」
「うん、そうだな」
生唐辛子を取り出してきて鍋に加えた。
多分、このキムチ鍋の素は日本人には十分すぎるほど辛い物
だろう。ヌチャナートには物足りない辛さだ。
俺はヌチャナートの味に飼い馴らされている。
追加の唐辛子をいれながら、俺は思わず苦笑した。

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2008/5/21

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2008年5月21日 (水)

グリーンカレーの缶詰

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缶詰になったグリーンカレーが売られている。
タイカレーは何時もヌチャナートが作ってくれるので缶詰を買う
ことはなかった。缶詰は「不味い」という偏見に捉われていない。
缶詰にすることで美味しくなる物もある。例えば鮭の缶詰だ。
缶詰になっているから骨が柔らかになり、おぃしく食べられる。
シャケの中骨だけの缶詰がある。これは旨い。俺は大好きだ。
その一方でカレーやスパゲッティソースの缶詰やレトルト食品は
加熱臭がでていて気になる。
昼飯に入るカレー屋やスパゲッティ屋の中には缶詰を空けて
加熱しただけだとすぐに分かるものを出す店がある。
このタイのグリーンカレーの缶詰も加熱臭がしているのでは
ないか?と思っていた。
そんな偏見でタイのグリーンカレーの缶詰を買わなかった。
それがどういう風の吹き回しからか、グリーンカレーの缶詰を
食べてみようという気になった。
缶詰を買ってきたが、食べるのを忘れていた。
ヌチャナートがグリーンカレーの缶詰を取り出してきた。

「これ、食べる?」
「・・・。なんだいそれ?」
「タイカレーよ」ニ、三週間前にカレーの缶詰を買ったことをやっと
思い出した。
「ああ、そうだね。食べたいな」
ヌチャナートはこのカレーの缶詰に
「あれを入れようか?これを入れるか?」と聞いてくる。
あれこれを入れて調理すればこの缶詰カレーも美味しく食べら
れるのはわかっている。
俺は缶詰の缶に書いてある処方どおりに作って味見をしたかっ
た。そうすれば、この缶詰の本来の味がわかる。
手を加えたならヌチャナートの味になってしまう。それじゃあ、
面白くない。

「できたわよ」
見ると、水っぽいカレーだ。ヌチャナートのタイカレーはもっとココ
ナッツを使う。このカレーはココナッツが少ないから水っぽく感じ
るのかな?それとも、ココナッツを加熱すると水になるのか?
そんなことはない。ココナッツクリームの缶詰がある。
ココナッツクリームの缶詰は水っぽくなっていない。
やはりこのカレーはココナッツを少ししか使っていないのだ。
味は?俺が心配していた加熱臭を感じない。
カレーやスパゲッティなら感じる加熱臭がこのグリーンカレー
にはない。イヤ、絶対にあるはずだ!しかし、加熱臭は感じ
ない。スパイスの香りの影に加熱臭は隠れているのかな?
この味なら、食える。タイの味と言える。
しかしだなー!このカレーは甘い!これがどうもいけない。
毎日、辛いタイ料理を食べている俺にはこの甘さは受け入れ
られない。一年に何度もタイカレーを食べない人にはこの缶詰で
手軽にタイの風味を楽しめることが分かった。

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2008/5/19

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イカのワタ・タイ風

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ウチの飼い猫サダムフセインはイカが大好きだ。猫にイカを
あげてはいけないと日本人は言うけど、タイ人はそんなことを
知らない。サダムは何時もイカを食べている。
今日もヌチャナートはサダムのためにイカを買って来た。

「今日のイカは新鮮よ。これで刺身にしてよ」
刺身なんて魚を切るだけだ。誰にでもできる。ウチでは刺身は
俺が作ることにされてしまった。今日はなんとなく、刺身を作る
気がしない。俺が動かないのでヌチャナートが動き出した。

「キーを食べましょうね。」
このキーというタイ語は面白い言葉だ。本来の意味は「糞」だ。
目糞・鼻糞も「目のキー」「鼻のキー」となる。
日本人と同じ発想なのが面白い。「糞+騙す」で「ずる賢い」と
いう意味になる。この発想は日本語にはないタイ語独特の考え
方だ。でもなんとなく感じはわかる。
イカのワタは「糞+イカ」と言う。腸も肝臓も含めたイカの内臓
全体が「糞+イカ」になる。

サダムはイカの腸を食べない。
「美味しいところはサダムちゃんにあげるわ」
俺よりサダムの方が大切にされている。

フライパンでイカの腸を炒めて、イカのゲソや三角の部分を入
れる。胡椒を加えて醤油で味を調える。これがちょっと苦味が
あって、いい酒の肴になる。
この料理を俺がヌチャナートに教えた。ヌチャナートはこれを変形
させた。胡椒の代わりに赤唐辛子を加えた。
唐辛子でもうまい。これはタイ風のイカの腸料理と言ってもよい。
胡椒とは違った旨さになっている。

魚、特にイカの煮付けは嫌いな俺だが、これは旨いと思って
食べる。魚が好きな人にはたまらない旨さだろう。
茶色で見かけは悪いのだが、食うといい味なんだ。

簡単な料理なので、作ってみてください。
飲み過ぎても俺のせいではないですよ。

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2008/5/19

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2008年5月20日 (火)

食べ物を古新聞で

P1050234part

町を歩いていた。レストランの店先にでている料理見本を見て
はっとした。新聞紙に包んだ料理を皿に盛って出している。
俺はその料理見本を見ながら、考えてしまった。

「これが新しい料理の形なのか??」うーん?今までにない、
他にないから新しい?
でもちょっと昔まで日本では新聞紙で食い物を包んでいたから、
俺にとっては目新しくないな。客の度肝を抜くのが目的か?
この店としてはこれは「良い形」「美しい形」「受け入れられる形」
「斬新な形」と考えたはずだ。料理はタコスだ。
屋台ならともかく、店のなかで椅子に座って食べるタコスなのに、
なんで新聞紙に包む必要があるのだ?

米軍基地へ行くとタコスを売っている。タコスは紙に包まない
で出すか、白い紙に包んで出してくれる。
新聞紙に包んで出すことはなかったと記憶している。

今、日本で食品の包装に新聞紙を使うのは「焼芋屋」位では
ないか?
「ヤーキイモー、イシ ヤーキイモー!」と売りに来る焼き芋を
買うと、熱々の焼芋を新聞紙でできた袋に入れてくれる。
火傷しそうに熱い焼芋を新聞紙に包むと、焚き火で焼芋を作って
食べている感覚が戻ってくる。それが情緒だ。
それだから新聞紙に包んだ焼芋を消費者は受け入れている。

日本で新聞紙が食品の包装材料に使われなくなったのは
「新聞紙は不潔だ」という声があがったからだ。
考えてみれば、新聞紙は不潔だ。公園のベンチに腰掛ける時、
服が汚れないように新聞紙を敷く。新聞を読んでる時、
くしゃみや咳がでる。唾液や痰が新聞に飛び散る。
そんな新聞を食品を包むのに使うのは不潔だな。

今は神経質になるほど「清潔、セーケツ」と言われている。
電車のつり革は、誰が使ったかわからないから、消毒してから
使うなんて御仁まである。つり革を消毒してから掴まった人が、
電車を降りる時、次につり革を使う人のためにつり革を消毒して
いるのを俺は見たこ
とがない。
「他人から見ればアンタだって、不潔なバイキンの塊なんだぜ」
すぐに本題から外れてしまう。やたらと清潔意識の高い人と
新聞紙の関係を話題にしなくてはいけないのだ。

そのように、清潔さが厳しく問われている時代の中で不潔と思わ
れる新聞紙を使って料理を出す発想に俺は驚いている。
古新聞=不潔という固定観念が俺にはできている。
食品包材としてはマイナスのイメージが古新聞にはある。
清潔だから金を出して安心して料理を食べる。
それをあえて、不潔に見える古新聞を使う発想の原点はなん
だろう?消毒してからつり革に掴まる清潔感の強い人はこの
料理サンプルを見て、どう感じるだろうか?
「珍しい、美味しそう!」と感じるのだろうか?それとも
「不潔!汚らしい!」と感じるのだろうか?
今後、古新聞と料理がどのように発展していくのか見守ろう。

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2008/5/20

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2008年5月19日 (月)

豚のトムチュート

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そろそろ腹が減った。
「ヌチャナート、腹へった」
「なに、食べる?」
「なんでもいいよ」いつもと同じ会話だ。
冷蔵庫を開けてヌチャナートが言った。
「豚があるわ。豚でいい?」
「うん」
嫌だと言ったら、自分でなにを食いたいか考えなくてはいけない。
それも面倒な話だ。俺は本当にそれを面倒なことだと思っている。
「豚でよい。早よう作れ。」
こんな流暢なタイ語ではないが、そのような思いだった。
それを聞いてヌチャナートは「このバカ殿が!威張り腐って!」
なんて思っている?
「トムチュートよ。いい?」
「いいよ!」
これでもう飯は決まった。出来上がりを待つだけだ。

豚のトムチュートが出来てきた。
緑のパクチーはベランダにあるものだ。
よく見たら、パクチーに花が咲いていた。
「ああ、タイ人はパクチーの花も食べるのだ」
これは新しい発見だった。
写真ではパクチーの花はよく見えない。
小さな可愛い花だ。
タイのレストランで食べた時には、緑の葉は出てきたが、花まで
ついてこなかった。
普通の家庭の場合は、そんなことを気にしないのだろう。タイの
庶民、タイの田舎の人々は花まで食べてしまうのだと初めて
知った。俺は驚くと同時に笑ってしまった。
そのような体験を俺は面白いと感じている。
パクチーを持ち上げたら、実までついていたので二度吃驚。
小さな緑の玉があるけど、写真でわかるかな???
これが英語でコリアンダーとして売られている実だ。
花が咲いているのは気づいたが、まさか実がなっているとは
思わなかった。まだ緑の実なので噛むと簡単に潰れた。
パクチーの強い香りがした。

このトムチュートには春雨が入っている。
春雨の部分は箸で食べる。
この料理の嬉しいことは「飽きが来ない」ことだ。
毎日の食生活で「飽きが来ない」というのはかなり重要な要素
だと思うな。

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2008/5/18

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2008年5月18日 (日)

食べ物と健康5189

また今日も食べ物と健康に関する本の広告を見つけた。
いろんな食い物がでてくるから、馬鹿な俺は「何を食っても健康
になるのだ」と思っている。
今日は「バナナを食うといい」という本の広告を見た。
先日もたしかバナナがいいと書いた広告があったな。
俺は出版社の回し者ではない。出版社や著者に恨みもないし、
世話にもなっていない。
食い物と健康のかかわりを見ているだけだ。

昔はバナナなんて高価な果物で貧乏人には食えなかった。
病気の見舞いにバナナが使われていた。
俺は健康だし、貧乏だからバナナなんて滅多に食えなかった。
滅多というとたまには食えたことになる。
ほとんど食ったことがなかったというのが正しい。

ブラジルや、タイではバナナなんて幾らでもある。
バナナなんて貧乏人でも食わない!??
日本で言えばなんになるかな?その辺になっている蜜柑や柿
かな?中国から輸入されるのか柿を時々タイでも見かける。
輸入されるものだから、当然、タイでは高価な果物だ。
誰も食べない柿の実を見てヌチャナートは不思議そうに言う。
「誰もあの実を食べないのね?」
もったいないとヌチャナートは思うのだろうな。
バナナやパパイヤがなっているのに、誰も食べないのを見ても
ヌチャナートはもったいないとは思わない。

ある大手企業の社員がブラジルでバナナを食っていた。
それを見たブラジル人が驚いた。
「金持ちの日本人がなんでバナナなんか食べるの?」
「俺が子供の頃は、バナナなんて食えなかったから、食って
いるのだ」
「・・・・????」
ブラジル人はきょとんとしていたと可笑しそうに笑っていた。
それを聞いた俺も笑った。
バナナを旨いと思って食べる人の気持ちが分かるよ。

子供の頃、貧乏だったプロボクサーが近所の子供がバナナの
皮を剥いているのを見た。バナナを知らなかったボクサーは近所
の子供は竹の皮を剥いて竹を食っているのだと思った。
「あいつは強い!竹の皮を剥いている!」
そう勘違いしたという話を聞いている。

腹がすくとスナック菓子をつい食ってしまう。
油が多いから、カロリーが高い。
スナック菓子を食うのなら、同じ値談でバナナを買って食った方
がいいと俺は思う。

ああ、そうだ!本の広告を紹介しなくてはいけない。
その広告ではこんなことが書いてあった。

-------------------------------------------------------

医師夫婦は35㌔やせた!
薬剤師夫婦は20㌔やせた!
史上最楽!
(医師とか薬剤師がやせたというと、いかにも効果がある気が
するから不思議だ。35キロも痩せる医者なんて、自分の健康に
関心をもっていない太りすぎ、メタボ患者の医者だ。
きっと藪医者だと俺は思う)

胸が大きくなり、肌ツルツル!
小顔、小尻、細腕、細足に変身!
昼と夜は好きなだけ食べていい!
お菓子もお酒もOK!

バナナ便ドッサリ!
腹周り22㌢19㌢減!
22㌔20㌔19㌔次々やせたー・
mixiで今話題沸騰

朝バナナダイエット

整形外科医 医学博士 大成完弘監修 定価680円(税込)
 『壮快』特別編集
2大付録 
60日間朝バナナ ダイエット日記

ダイエットグラフ

マキノ出版東京都文京区湯島

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2008/5/18

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2008年5月17日 (土)

蕪の茎と環境のこと

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白い大きな玉がなっている蕪を買ってきた。
茎も青々としている。
「ねぇー、茎はどうする?」
「炒めると、美味しいよ」
蕪の茎を炒めてくれた。よい味になっている。
「味付けはどうしたんだい?」
「塩と味の素。それからちょっと醤油をいれたの」
たったそれだけの単純な味付けだ。
茎なんて捨ててしまう人が多い。
こうやって美味しい物を食べると、
「なんてもったいないことをするのだ!」
とつい思ってしまう。食べ物を無駄にしてはいけない。
「茎まで食べるなんてケチなことをする。貧乏たらしい!」
なんて軽蔑する人がいるだろう。

最近、環境問題とケチは同意語だと思うようになった。
環境に優しいというのはゴミをださないことだ。
ゴミをださないように、食ってしまうこと。これはケチ。
一つの物を長く使うこと。これもケチ。
皿洗いの洗剤も薄めて使う。これは完全にケチ。
車を急発進させないのもケチだ。
法定速度を守り、なるべく交差点で停車しないで通過できる
ように運転するのもケチ。
「環境のために・・・」と大上段に構えると何をやったらいいの
か分からなくなる。
ケチをすると環境保護につながる。
蕪の茎を食いながらこんなことを考えていた。

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2008/5/14

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2008年5月16日 (金)

食べ物と健康5168

また今日も食べ物と健康について雑誌の広告からどんな食べ
物がどんな効果があるか見る。
そのうちに、なにを食っても健康になるのではないかと思われ
るほど、いろいろな食べ物がでてくる。
まずは統計をとってみる。どんな結果になるかな????

2008年7月号「わかさ」誌 わかさ出版

手作り簡単! 甘くて美味なニンジン紅茶で便秘・疲れ目・冷えが
速(丸囲み)解消!
肌荒れ・鼻炎・加齢臭がスッと止んだと騒然

大特集② 血液年齢が断然若返り大病も老けも防げるNo.1極意
1 脳卒中・・・・・食べ物と関係ないから省略
2 血液年齢の若返りの第一はガンも突然死も回避する長寿
ホルモン増やしが肝心で特効食は木綿豆腐
3 代には悪玉コレステロールと中性脂肪減らしで効力No.1は
手作り簡単なニンニク油

2008年7月号 「健康365」誌 ㈱エイチアンドアイ

女性ホルモン不足で骨粗鬆症 ひざ痛・腰痛に悩む女性の
特効薬「朝鮮ニンジンの果実」

記憶力や集中力を高めて耳鳴り軟調が解消すると話題沸騰
「ニチニチ草」

話題沸騰なんて書いてあるが、これはあくまでも広告なんだ。
俺の周囲で誰も「ニチニチ草」について話をしていない。
日本人の「みんなと一緒でないと安心できない」という心理を
うまくついていると感心した。

2008年7月号 「壮快」誌 マイヘルス社

うがいで大効果! <バルサミコ酢>で口臭、頻尿 主婦湿疹
が消えた 糖尿病も大改善

超売れっ子イラストレーターが大変身! 

<納豆>で25キロ 23キロ スルリやせた 
血圧 血糖値 が下がった メタボ解消

特大イボ 無数イボが次々取れた 深ジワ 濃いシミが消え
色白になった 手作り<バナナジェル>

医師も飲用! <黒アリの粉末>でリウマチ ひざ痛、腰痛が
続々大改善、性力も大復活

黒アリを食べ物に入れるのはどうか?ちょっと迷った。
アリの卵などをタイでは食べるから、食い物とした。
「医師も飲用」と言うといかにも効果があると思う。
医者の全てが黒アリの粉末を食べているとは思えない。
一人のお医者さんかもしれない。まさか黒魔術の医者じゃない
だろうな???
この広告を見て俺はそんな気がした。

2008年7月号 「ゆほびか」誌 マキノ出版

ケーキ食べ放題でも1カ月10kg減! バストはDカップ!混ぜるだけ!
「毒だしバナナジュース」ダイエット
腸の専門医が考案! バナナとミントの力で毒出し効果激増!
便・尿がドッと出て爽快にやせた!

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2008・05・16

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2008年5月15日 (木)

タガメとフォルクスワーゲンと蛙

駐車場にマイクロバス型の古いフォルクスワーゲンが止めて
ある。これを見るといつもヌチャナートは「タガメみたいね」と
言って笑う。
この形の何処がタガメに似ているのか俺にはわからない。
タガメの姿を想像しながら「似ているのかなあ?」と車を見直す。
俺達にはタガメなんて余り馴染みがないから、タガメといわれて
もイメージがわかない。

タイ人はタガメを食べるのでタガメとお馴染みだ。
バッタ、蛆虫、タガメなどを並べた昆虫屋がタイにある。
これら昆虫はみんな食用だ。
日本の昆虫屋は飼育・観察するためにカブトムシなどを売って
いる。食べるための昆虫なんて日本では売っていないし、昆虫を
食べるなんて考えもしない。
タイの昆虫屋は飼ったり、鑑賞用の昆虫なんて売っていない。
既に煎ってあり、すぐに食べられる昆虫を売っている。
ちょっと気味が悪いが思い切って買うと塩とかナンプラをかけて
くれる。バッタを試食した。
お煎餅のようにパリパリしている。足が硬くて口の中にささる。
でかい図体だが、肉はない。

何かの蛆虫も食ってみた。これは高級品らしい。
「これはチェンマイから来たんだよ」
ああ、またか!腹の中で苦笑した。タイ人は何でも高級なもの
はチェンマイから来たことにする。ダンボールに中国産と書い
てある蜜柑も"チェンマイから来た”と言っていた。
焼鳥屋も「チェンマイの鶏だから旨いよ」と言っていた。
チェンマイ?の蛆虫を食った。
「旨いだろう?」と言われたが、何が旨いのか分からなかった。
皮はパリパリで、噛むと胴体の中は空洞だ。
傍にいた子供に上げると、旨そうに蛆虫を食っていた。
この蛆虫を何人もの人が旨いというのだから、タイ人の嗜好に
あっているのは間違いない。

タガメのような大型昆虫は殻が固そうなので遠慮した。
日本人は「ムシ、昆虫」と言って気味悪がってタガメに手をださ
ない。タガメのエキスは西洋梨のような芳香がする。
昆虫由来の香りとは思えない植物的な軽い香りだ。
何も知らない人はタガメのエキスを入れた料理を
「いい香り!」「さすが、タイの王宮料理!」なんて感激しちゃう。

昆虫屋が売っているタガメもよい香りがするのだろうか???
バッタは安いけどタガメは高級品で高いそうだ。

日本人でタガメを食べた人が強烈な臭いと言っていたな。
そして翌日、腹を壊した。それをタガメのせいにしていた。
自分で試食しないで云々するのはよくないが、俺の想像だけを
言おう。腹を壊したのはタガメのせいではないと思う。
普段は辛い物を食べない人が、タイの辛い料理を食べたので
腸が吃驚して下痢になったのではないか?
あるいは熱のかかっていない、不衛生な食べ物を食べて軽い
食中毒を起こしたのではないか?
俺はそのように想像している。

空気抵抗を減らすために、昼間はヘッドライトをボンネットの中
に仕舞っているが、夜間はヘッドライトがボンネットの上
に飛び
出す車がある。
ヘッドライトが飛び出した車を見るとヌチャナートは
「蛙みたいね」という。
二つの目が頭の上に飛び出した蛙の絵をよくみる。
この車も目のようなヘッドライトが二つ飛び出している。
どうやらその姿が蛙の姿を連想させるようだ。

蛙もタイ人はよく食べる。日本人が蛙を食べたなら、ゲテモノ
食い扱いされる。タイでは周囲の人が蛙を食べるし、市場で
さまざまな蛙を売っている。蛙はタイ人の普遍的な食べ物だ。
蛙を食べたからと言って周囲の人が眉をしかめることもない。
大きい蛙と小さい蛙の味の違いなんてあって(多分ね)、
「俺はこっちが好き」「あたしはこっち」なんて言い合っているの
だろう。
「蛙はなんと言ってもチェンマイ産が一番だよ。バンコックの蛙
なんか泥臭くて・・・・」なんてここでもチェンマイ信仰やブランド・
産地嗜好があるのかな????
何も知らずに蛙のシチュウを食うと旨い。お腹が丸く膨れた蛙を
見るともう駄目だ。その姿を見ると食欲がなくなる。
あのお腹には蛙が食べた虫が入っているなんて想像したら、
もう絶対に食えない。
大型の蛙ならニ、三度試しに食ったことがある。
焼いたものは柔らかな鶏肉のようだと記憶している。
蛙のサラダなんてあるらしいから、今度、試しに食ってみよう。

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2008/5/15

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2008年5月14日 (水)

ズッキーニのタイ風シチュウ

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ズッキーニなんて野菜はここ近年になって日本のスーパーで
見かけるようになった野菜だ。タイにはズッキーニなんてない
から、ヌチャナートはズッキーニなんて知らない。
姿・形からズッキーニは胡瓜の一種だと思ったようだ。

ズッキーニを牛スジ肉と煮込んだ。
この料理をヌチャナートはゲンヌアサイパックと呼んでいる。
牛スジ肉を長時間かけて煮込んでいた。
あの硬いスジ肉が柔らかになっている。スジ肉から旨味がスープ
に出ている。タイの香草が香る。
見たこともない野菜を使って見事にタイ料理にしてしまった。
「明日になるともっと美味しくなるわよ」
今日は食べ過ぎないように、この位にしておいた。
明日が楽しみだ。

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2008/5/13

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ソムタムの定義

P1050186pct13

観光案内書に書いてあるソムタムは青いパパイヤのタイ風
サラダとなっている。女が好きな料理だ。ソムタムは女が
食べる料理で男は余り食べないようだ。
焼き芋を日本の女は好むが、男は余り好まないのと似ている。
日本の女も「ソムタム、大好きー!」と言うから、ソムタムは
生理的に女に適しているのかな?
英語ではソムタムをgreen papaya saladと言っている。
たしかにタイでソムタムと言えば、青いパパイヤのサラダだ。
あちこちの屋台でもパパイヤのソムタムを作っている。
時には店などなくて茣蓙を敷いた路上でソムタムを作り売って
いるおばさんがいる。その位、ソムタムはタイの大衆料理だ。

ヌチャナートは野菜だけのサラダは全てソムタムと言っている。
俺にはそう見えた。俺はソムタムの定義を知らなかった。
俺が茄子に梅干を混ぜてぎゅーっと絞ったものもヌチャナートは
ソムタムと言っていた。
「日本のお新香もソムタムというのか?」と聞いたら、それは
パクドンと言うそうだ。ソムタムというには叩きながら調味料と
野菜を混ぜ合わせる必要があるそうだ。
野菜+調味料+叩きながら混ぜるのがソムタムの定義だ。

今日のソムタムにはタイの丸い緑色の茄子も加えてある。
「美味しいから食べてよ!」
俺は「あのにおいがするのではないかな?」と恐る恐る味見
した。案の定、生臭いあのにおいがする。
魚を醗酵させた生臭いにおいがぷーんとする。
そのにおいだけで俺は降参した。
ヌチャナートは美味しそうに一人でソムタムを食べていた。

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2008/5/11

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2008年5月12日 (月)

タイの普通の食事

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これはタイの普通の食事だ。
日本人は「タイ人はいつでもトムヤンクンを食べている」と思って
いるのではないかな?
たしかにトムヤンクンはタイ人が好む料理だが、あんな物を
毎日食べているタイ人なんていない。
トムヤンクンを食べる時はその他にいろいろな料理を作る。
そんな食生活をしていたらメタボになるのは必至だ。
毎日の繰り返しのなかのタイ人の食事はこんなものだ。
この料理は肉を味付けしてフライパンで炒めた。
これをナンプラと唐辛子で食べる。
ご飯にもくさいナンプラをかけて食べる。
ナンプラの臭いに慣れちゃうと、この食べ方も美味いと感じる
から不思議だ。
これにスープがついていたな。スープの写真を撮り忘れた。
一汁一采という所だ。
太り過ぎを防ぐにはこれくらいでいい。
これでも多すぎるかもしれない。

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2008/5/12

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2008年5月10日 (土)

豚肉サラダ、ヤムムウ

P1050113pct13

サラダにもいろいろな種類がある。
今日は豚肉を使ったサラダを作るという。
「この豚肉をサラダにするわね。食べるでしょう?」
豚肉のサラダなんて今まで食ったことがない。
面白そうなので豚肉サラダを作ってもらうことにした。

「唐辛子は何本使う?」
一皿のサラダに唐辛子を何本使うか聞いている。
唐辛子の使用量を本単位で聞いてくること自体ちょっと気が
狂っていると日本人は思う。
これがウチでは普通なのだ。
「あんまり辛くないのがいいでしょ?唐辛子は二本でいい?」
唐辛子が二本入ったなら、激辛を通り越していると感じるだろう。
この程度の辛さはタイ人には辛いうちに入らない。

出来上がったサラダは今まで良く作ってくれたヤムプラムックと
同じ味付けだ。豚肉でやってもこのタイ風サラダはうまい。
ヤムプラムックより俺はこっちの方が好きだ。

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2008/5/9

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ゲンノーマイとズッキーニ

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筍入りのシチュウと思えばいい。今日の材料は筍、英語で
ブラックマッシュルームという茸それとズッキーニだ。
筍と茸の組合せは珍しくない。ズッキーニを入れるのは珍しい。
俺がもっている辞書にはズッキーニという単語が入っていない。
ヌチャナートにズッキーニをタイ語でなんというのか聞いてみた。
「あら、知らないわ」
すましている。俺は不思議そうな顔をしていたと思う。
「あたし、瓜とよんでいるわ」
うーん、ズッキーニは確かに瓜の一種だ。
「これはタイにあるかい?」
「ないわよ」
タイで見たこともない材料を使って料理を作ってしまう
ヌチャナートに驚いた。
こうやって、食べるとズッキーニは胡瓜を煮たのと同じだ。

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2008/5/10

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豚バラ肉の唐揚

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「これを揚げると美味しいのよ」
ヌチャナートは豚のバラ肉を取り上げた。
そして味付けをした。
一晩、冷蔵庫にいれておいた。

「ねぇー、これを焼く?それとも揚げる?」
昨晩、焼くより揚げた方が美味しいと言っていた。
美味しいかもしれないが、揚げるとカロリーが増える。
焼けば肉の脂が落ちてカロリーが減る。
肥満を防ぐには焼いたほうがいい。
そうは思っても、ついうまい料理方法を選んでしまった。

豚バラ肉の唐揚がでてきた。
食ってみると、美味い。
唐辛子ソースをつけると美味さがます。
これなら日本人でも違和感なく受け入れる味だ。

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2008/5/10

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なぜ「ぶっかけ飯」なのか?

タイに観光旅行に行く。自由時間になると自分で食べ物を探さ
なくてはいけない。そんな時は屋台とかフードセンターと呼ばれ
る所に行く。料理の名前を知らなくても、タイ料理の知識がなくて
もここでは好きなもの、美味しそうだと思えるものを選べるのが
嬉し
い。

幾つもの料理が並べてある。
その中から好きなものを選べばいい。
辛そうに見えない料理を注文したら激辛で泣いてしまった
なんてこともある。そこが旅の楽しさ、お笑いだ。

言葉が通じないけど「これと、これ」と日本語で言いながら料理
を指差す。
皿に盛ったご飯の上に、指差した料理を乗せてくれる。
これがタイカレーのような汁の多い料理だと「ぶっかける」感じ
になる。食べ物や料理を語る場合、普通は上品な言葉を使う
ものだ。「ぶっかける」なんて下品な表現を使うべきではない。
屋台などで出される料理は日本人の感覚からすると、まさに
「ぶっかける」感じがする。
多くの日本人はそのような飯を「ぶっかけ飯」と呼んでいる。
「ぶっかけ飯」と言うと汚らしく感じるけど、経験した人は「美味
しい、楽しい」と好意的な評価をする。上品な言葉を使う食べ物
の話なのにどうして「ぶっかけ飯」なんて下品な言葉を使うのか
考えてみた。

俺達日本人は「米は神聖な物」という感覚を植えつけられて
いる。牛丼など丼物以外では、できる限りご飯を白いままで食
べる習慣がある。カレーを日本で注文したとしよう。
皿に盛ったご飯の横にカレーをそっと置いて出してくる。
できる限りご飯は白いままにしておこうとしている。
このカレーを食べる人がカレーとご飯を一口分ずつ混ぜる物だ。
最初からカレーとご飯を混ぜ合わせて食べる人はいない。
そのような食べ方は汚らしい食べ方と日本人は感じる。

これがタイになると事情がちょっと異なる。
注文を受けるとご飯の上にカレーを乗せて出すのがタイ流の
やり方だ。客が食べやすいように、混ぜやすいように最初から
ご飯の上にカレーを乗せてしまう。一種のサービスとも考えら
れる。
これが定着化して習慣になっている。
このやり方を見ると日本人は「客がやるべきものを、店が勝手に
先にやってしまう」のでなんとなく違和感を感じる。
自分がやるものを他人が先にやってしまうので「飯にカレーを
ぶっかけられた」と感じてしまう。
それで「ぶっかけ飯」と呼ぶようになったと俺は考える。
ちがうかな???

俺がウチではタイカレーをどのように食べているか思い出して
みた。器にタイカレーを入れてだす。
皿に盛ったご飯の山から一口分だけご飯を皿の端に取り出す。
スプーンでタイカレーを掬う。
それを一口分に取り分けたご飯にかけて混ぜてから食べる。
ご飯にタイカレーをぶっかけてだすことはない。
「ぶっかけ飯」というのは屋台などで食べる習慣で、ちゃんとし
た料理屋ではタイカレーとご飯は別々の器に入れてだす。

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2008/5/10

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米の味

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米を主食にする国民は米の味にこだわる。
日本人には日本の米が一番美味しいと感じる。
先日あったイラン人も「米はやっぱりイランの米が一番美味しい」
言っていた。
それなのに、ヌチャナートは日本の米で食事をしている。
タイ米を日本でも買えるが「タイ米を買おう」と言わない。
「日本の米は体にいい」とまで言う。
寿司とか天麩羅、お新香の場合は米の美味さが味の決めて
になる。米の甘味を感じてからお新香の塩味を感じると米の
美味さが強調される。
「日本の味だな」と感じる時だ。

ウチの料理は香りと辛味が強いタイ料理だから、米の旨味や
甘味などは強烈な料理の香りに隠れてしまう。
香りの強い料理と一緒に食べると、ブランド米でも特売米でも
米の味の差を見つけるのが難しい。

タイへ行けば当然のようにタイ米を食うことになる。
スプーンでご飯とカレーのような料理をかき混ぜる。
かき混ぜているうちに、気づいた。
タイ米だと料理の水分が急速に米に吸収される。
日本の米だと米粒の周りにカレーが絡みつくだけで水分が
米粒の中に染込むのに時間がかかる。
同じ米とは言いながら、こんな差があるのだと感心する。
料理の味が染込んでいない白い米粒を食べると昔懐かしい
外米臭がタイの米にはある。料理とご飯をかき混ぜると、
そんな外米臭なんて料理の香りでかき消されている。
外米と言うと日本人は嫌うが、こうやって暑い熱帯の気候のなか
でタイ米を食べると美味いと感じるのも不思議だ。

タイ料理の食材屋へ行くとヌチャナートはタイから輸入した餅米
を買う。
「日本の餅米と変わらないだろう」
「そんなことないわよ!タイの餅米は日本の餅米より美味しい
のよ!」
ああっ・・・!ここにこだわりがある。

タイの餅米を炊き上げた。
日本の餅米より細長い。色も黄色味を帯びている。
食べると外米臭がある。
ヌチャナートにとってはこの味が美味しい味なのだ。

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2008/5/10

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2008年5月 9日 (金)

白ぎすの天麩羅とホットドッグ

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白ぎすの開きに衣をつけて揚げた。
「できたわよ」
白ぎすの天ぷらは天麩羅屋の定番メニュウだ。
天麩羅屋のものは薄黄色・黄金色の衣に仕上がっている。
そして衣にちいさなぶつぶつがある。
ヌチャナートの天麩羅は衣に油を含み、薄茶色だ。
衣にはぶつぶつもない。
これは唐揚とも天麩羅とも言えない。パン粉を使う西洋料理の
フライでもないおかしな料理だ。美味そうな臭いがでている。
腹をすかせた俺は立ったまま一尾をとった。
そばにヌチャナート特製の赤いソースがある。
唐辛子とニンニクで作ったタイのソースだ。
白ぎすをタイのソースにつけて食べる。
「おっ!いい味だよ。」
「あら、そう?」
「食べてごらん!」
俺が齧った白ぎすを味見させた。
「あら、いいわね。これにマヨネーズをつけるといいわ」
マヨネーズを取り出してきた。
俺は言われたようにマヨネーズをつけた。
酸味が衣の油にあう。いい味になる。
ヌチャナートもマヨネーズ味を試した。
「うん」満足げに頷いた。
「この間、これを焼いたのよ。焼いたものはあまり美味しく
なかったわ。揚げるとおいしいわね。今日はこれを使ったのよ」
衣に使った調味料を示した。

俺はヌチャナートの話を聞きながらイギリスのフィッシュ&チップス
を思い浮かべていた。
それから、アメリカのホットドッグに考えが飛び移った。
「この魚をパンに挟むと美味しいと思うよ」
「そうかもしれないわね」
タイに住む多くのタイ人はパンを食べない。ヌチャナートは俺の
アイデアに反対するかと思った。
俺のアイデアをあっさり受け入れたので、かえってこっちが驚いた。

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2008/5/8

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2008年5月 7日 (水)

鶏の蒸し煮

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俺はあまり食欲がない。食欲がないのではない、食欲があるが
食べてはいけない、食べ過ぎてはいけないと自制している。
食欲がないと無理に自分に言い聞かせている。
昨日も食いすぎだ。今日の昼も食いすぎになるだろう。
晩は食事を抑えなくてはいけないと思っている。
それなのに、ヌチャナートは「ちゃんと食事をしなくちゃ駄目よ!」
と飯を食わないと怒る。貧しいタイ人は食べ物がなくて死ぬ。
日本人は食ってはいけないと感じているが、ヌチャナートには
なかなか理解できない。
インドもタイと同じで食事がない人が多い。
健康で太った女がインドでは美人と言う感覚らしいな。
インド映画で有名な女優は小太りだという。
似たような感覚がタイにもあるのか?

「これを作るから、食べなさいね。」
ヌチャナートは鶏肉に香草などを加えて味付けした物を見せる。
「・・・・・」俺は黙ってそれを見る。
これは食っちゃいけない。食うと太る。太ると危険だ。
ヌチャナートは味付けした鶏肉を冷蔵庫にしまう。
「お腹すいたら、言ってね。料理するから」
食べずに我慢していたが、時間がたつと自然に腹がへる。
食べてはいけないと思っているのと裏腹にヌチャナートに言って
しまった。
「ヌチャナート、腹へった」
料理に取り掛かると食欲をそそる臭いが立ち込める。
鶏肉を皿に盛って出した。
一口食うと、「これは美味い!」となってしまった。
食ってはいけないと思っているのに、とうとう全部食ってしまった。

今日は蒸し煮だったが、これを焼いてもうまく食べることができる。
「焼いた方がよかったかしら?」
ヌチャナートは焼いたらもっとうまいと考えているようだ。
アルミフォイルに包んで焼く、あるいは蒸してもいい。
この味付けならいろいろな料理ができる。

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2008/5/5

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メロンのトムチュート

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デパチカに行った。「ここで待っていてね。」
ヌチャナートはそう言って野菜売り場の方に一人で出かけて
行った。嬉しそうに手に何かを持っている。
「これを買ったわ」
タイでよく見かけるピンポンだまを大きくしたような緑色の茄子
を手にしている。
「ナスを買ったのかい?」
「違うわ。西瓜よ」
「・・・・えっ?!」
パッケージの表示を見るとメロンとなっている。
「これはメロンだよ」
「西瓜よ。メロンじゃないわ」
大粒のメロンを取るために、不要なメロンを小さなうちに取り除く。
間引きしたメロンを売っているのだ。

帰宅するとメロンを料理し始めた。
メロンを切った。生のまま齧るとほのかな甘味があって美味い。
「これは美味いよ。食べてごらん」
「あら、本当ね。美味しい味よ」
味見をして仄かなメロンの香りを感じた。
断面も西瓜とは違っている。
ヌチャナートは西瓜ではなくてメロンだとやっとわかったらしい。
「タイでは未熟の西瓜を料理に使うのよ」
西瓜の未熟果も多分、美味しいと思う。

メロンと苦瓜、鶏肉、牛のスジ肉を使ってトムチュートを作った。
いい味に仕上がっている。
メロンの未熟果は野菜の冬瓜を煮込んだ感じになっている。
甘くて香りが強い果物だと思っていたメロンが、こうすると野菜
になる。

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2008/5/6

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2008年5月 5日 (月)

カオツム、お粥

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”ちょっと軽く飯を食うか”なんて時にカオツムはいい。
腹にたまらないのが嬉しい。
酒を飲んだ後にカオツムを食うと美味い。

タイで食う、カオツムはうまい。
酒を飲み、酔っ払ってからカオツム屋に向かう。
熱帯でも夜になると涼しい。
実際には気温が30度でも昼が暑いから、涼しく感じる。
涼しいから食欲も回復する。
美味しいタイで食べるカオツムを思い出させる味がここにある。
葱もパクチーも自家製だ。

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2008/5/3

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2008年5月 4日 (日)

焼蕎麦、ヤキソバ

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日本でヤキソバというと中華料理に使う麺を炒めたものだ。
俺が子供の頃からヤキソバという名前は変わっていない。
それが俺には不思議に思えてならない。

汁入りの中華麺を俺が子供の頃は支那そばと言っていた。
それが40年ほど前からラーメンと言われる様になった。
時々 支那そばと書いた店がある。
でも支那そばという言葉は死語に近くなった。
俺にとって「支那そば」という言葉はなにか懐かしさを覚える
言葉だ。支那そばがラーメンとなったように、焼きそばもチャオ
メンとかチャーミエンという名前になってもいいような気がする
、なぜか焼きそばのまま名前が変わらないから不思議だ。

俺達にとってヤキソバは中華麺の炒めたものという考えが定着
している。このように固定概念ができて考えが固まってしまうと、
中華麺以外の麺を炒めたものをヤキソバと言うとなんだか
おかしな
物に感じる。
例えば米から作った麺のビーフンを炒めたものはヤキソバとは
言わない。焼ビーフンと言っている。

話を先に進めよう。
冷蔵庫に日本蕎麦があった。でも醤油がない。
日本人の家庭で醤油がないなんて珍しいと俺も思う。
毎日がタイ料理だから、醤油がなくても困らない。
でも醤油がないと蕎麦を食えない。
醤油に似たナンプラで蕎麦つゆを作る?どうもしっくりこない。
それで日本蕎麦を炒めることにした。
「ヌー!これでパットミーを作ってくれよ」
「えっ!それで!」
「そうだよ」
「卵、入れる?」俺は入れたくないのだが、ヌチャナートの考え
では卵無しのパットミーなんて考えられない。
「うん」卵を入れることを承知した。
これが日本蕎麦を炒めたものだ。日本にはこんな料理はない。
この料理の名前はなんとする?やはりヤキソバとなる。
でも麺は日本蕎麦だから「焼蕎麦」と漢字で書くことにした。
この料理をヤキソバと言ったなら日本人は違和感を持つ。
蕎麦を炒めたものだから、ヤキソバに間違いはないがヤキソバ
ではないと日本人は思う。
「レモン、欲しい?」
「うん」レモンを絞って汁をかけた。
「よくかき回してね」酸味が加わると味が引き立った。
それでも俺にはなにか物足りない。
俺は唐辛子ソースをかけながら焼蕎麦を食った。

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2008/5/4

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パーヌング、小鯛の蒸し煮

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ヌチャナートは魚が好きなんだ。
俺が魚を好まないから一人で魚を買ってきては調理して食べて
いる。塩漬けにした小鯛をキャベツと一緒に蒸し上げた。
「あら、美味しそうよ」
蒸し上げた小鯛とキャベツを見て嬉しそうにヌチャナートは声を
あげた。俺の目には美味しそうに見えない。
日本人は料理を目で食う。
見かけが綺麗でないと、日本人は料理を美味そうと感じない。
その点、タイ人は味を気にするけど見かけを気にしないみたいだ。
タイ人の感覚では十分に綺麗に飾ってあるのだろうが、日本人
には飾ってあるように見えない。懐石料理のような飾りつけが
ないと日本人は綺麗と感じない。

蒸し上げた小鯛とキャベツを出してきた。
日本人ならキャベツの上に赤い小鯛をだすだろうが、小鯛は
キャベツの下に隠れている。
小鯛は一匹だけだと思ったら、二匹使っていた。
二匹の小鯛をキャベツの上に出したなら、見掛けはもっと綺麗
になるのに。もったいないと俺は感じた。

小鯛の腹は笊の外側に向いている。日本人なら腹を内側に
向ける。
こんなところに、俺は日本人とタイ人の料理に関する
感覚の差を感じてしまった。

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2008/5/4

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2008年5月 2日 (金)

焼うどん

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茹でうどんがある。これをどうやって食べるか?
「汁入りのうどんがいいでしょ?」
「炒めてくれ」
「汁があるほうが美味しいわよ」
「炒めたものを食べたい」
俺が焼きうどんが食べたいと言うのでヌチャナートはうどんを
炒めた。日本人好みの味に仕上げようとしたらしい。
ヌチャナートが頭で考える日本の味だ。
何処かがぼけた味だ。
以前はタイの味で焼きうどんを作った。
その時はまとまった味で美味かった。
レモンを絞って酸味を加えた。
焙煎した唐辛子も加えた。こうしてタイ風の味付けにしてみた。
「その唐辛子は辛いわよ」
辛味がないと、なんとなく食べにくい体質になっているようだ。
何にでも唐辛子を欠けて食べるのが習慣になった。
味は体で覚えて作るものだ。
頭で考えて日本風の味にするのはやはり無理だな。
「スープいるでしょ?」
「うん」
自分で「スープが欲しいか?」と聞いているのに、どんなスープ
を作るか考えていないようだ。
「スープ、どうしようかしら?」独り言を言っている。

焼うどんの味はあんまり評価はできなかったが、スープはよい味
になっている。このスープはタイで作った味、ヌチャナートの味だ。
まとまった味になっている。
やっぱり長い経験で培われた味はよいものだ。
日本人の好みに合わせようと無理して作った味は日本人の好み
に合わないものだ。なんだかいい勉強をした。

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2008/5/2

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2008年5月 1日 (木)

食べて健康5018

よく「あれを食べるとあれによい」「これは何々にきく」なんて
食い物がある。「海藻健康法」「茸健康法」とかいろいろな健康法
の本がでている。数多くの本を見ていると、何を食っても健康に
なるのではないかと思ってしまう。
そこで目に付いた「食い物健康法」を書き出してみることにした。

今日、目に付いたのは「夢21 2008年6月号」の広告記事だ。
そこではこんな記事がある。

胃もたれ 胸焼けは消化を促す酵素を補えば素早く治り 妙薬
はキャベツの手作り醗酵ジュース

胃炎胃潰瘍に悩む中高年はピロリ菌に感染の疑い大で減らす
特効食は梅肉エキス

腸こそ免疫力の主役でポリープもガンも防ぐ最高の
「腸強化おかず」はネバネバ三兄弟

タルミ 小じわもスッと消え張りのある潤い肌になれると今人気
のユズの種のエキス

今日の情報はここまでだが、今までに得た情報は下記のURLに
書き込んである。まだまだ情報が不足している。
これらの情報を集めれば何かが見えてくる。
雑誌の記事にも流行り廃りがある。
今は「これを食うと体によい」という記事ばかりだ。
そのような記事を社会が望んでいるからだ。
これと逆の傾向が生まれてくるかもしれない。
「本当は恐ろしい茸健康法」なんて記事が流行りだすかも
しれない。もう少し様子をみよう。

何を食っても健康になる      
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week16/index.html

食事と健康
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week10/index.html

健康と食事
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week10/index.html

食べて健康

http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week7/index.html   

食べ物と健康
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week5/index.html

食べ物と健康
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2008/week3/index.html

食べ物と健康 
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/week50/index.html

何を食っても健康に
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/week46/index.html

食べ物と健康
http://krungthep.cocolog-nifty.com/blog/2007/week38/index.html

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2008/5/1

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