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2008年7月27日 (日)

スパイシーということ

パーティでスイス人と話をしていた。俺達は英語でタイ料理の話をして
いた。話がスパイシーという言葉の意味の定義になった。

スイス人「スパイシーには辛いことも含まれるよ」
俺   「香りが豊なことで、辛味は含まれないのではないか?」
スイス人「うーん、わかんないな。辛味も含まれると思うよ」
俺   「そうかな?」
スイス人「辛味というのは火傷する感じだね」
俺   「うん、そうだね」

そんな簡単な話のやりとりで俺は はっと驚いた。
彼の母国語はドイツ語だ。ドイツ語と英語の関係は近い親類のような
ものだ。したがって彼が考えるスパイシーの定義は英語国民が考える
定義に近いと考えられる。
「スパイシーには辛いという意味も含まれるのだ!」
頭をぶん殴られたような衝撃を受け、スパイシーという言葉について
考えてみた。

スパイシーなんて言葉をグルメ番組でよく聞く。スパイシーは英語だから、
英語国民に「スパイシー」と言ったとしよう。日本人が思っている
「スパイシー」と英語国民が考えている「スパイシー」では違った意味に
なる可能性がある。グルメ番組で「スパイシー!」なんて言っているが、
スパイシーとはどんなことなのか正確に意味を理解しているのか疑問
になる。カタカナ英語を英語と思って使うと思わぬ落とし穴にひっかかる。

スパイシーという言葉はスパイスから派生した言葉だ。
スパイスを日本語にすると香辛料となる。
その名の通り香りが高いか、辛味が強い薬草の総称が英語でスパイス
だ。香り高いセージ、クミン、ナツメグ、キャラウエイ等々の薬草や
唐辛子や胡椒のような辛味のある薬草が香辛料だ。
スパイスを香辛料と誰が訳したのだろうか?実に適切な訳語だ。

語源を考えると、スパイシーには「香りが高いこと」と「辛味が強いこと」も
含まれていることが分かる。受験英語の悪い癖で
「スパイス=(名詞)香辛料、スパイシー=(形容詞)香り高い」
と英語と日本語を1対1で覚えていた。
語源に遡って考えることをしていなかった。
スパイスには唐辛子も含まれるからスパイシーには辛いという意味が
あっても可笑しくない。

俺はスパイシーという言葉は「香り高い」「香り豊な」「香ばしい」と言う
意味だけだと解釈していた。多くの英和辞書の最初の方にでてくる訳語
はこのように香りを主体にした意味だからである。
スパイシーを「香り高い」と考えるのは狭義では正しいが広義では
間違いだ。いい加減に英和辞典を読んでいた俺はスパイシーという言葉
の意味を長いこと香りに限定していた。
英語を不正確に覚えていた自分を恥じた。

俺はスパイシーという言葉でこんな失敗をした。
タイの田舎の屋台に英語を話す女店員が居た。
「スパイシーにしますか?」と女店員が聞いた。
俺は「香り高くするか?」と聞かれたものと解釈した。
俺は唐辛子の辛さはほどほどにして、そのほかの香草などで強い香り
にしたものを期待していた。辛味なんて全く想定していなかった。
出てきた料理はもの凄く辛かった。タイ人が考えるスパイシーは唐辛子
の香りが高く、その量が多いことだった。辛さに閉口しながら、
「タイ人は英語が下手だから、スパイシーとホットを同義語と思っている
のだ!」そのように俺は解釈し女店員の英語の間違いを大きな心?で
許していた。

俺は英語の解釈を間違っていた。
カタカナ英語を英語だと思って使うととんでもない間違いを犯す危険が
あるのが分かるだろうか。

2008/7/26

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コメント

通りすがりです。
自分はエスニック系料理が好きなので、どちらかというと香りを考えますが、日本人だと、一般的にはスパイシー=辛いってのはあると思いますよ。
普段食べ慣れないスパイシーな料理は(大抵)辛い、って関連付けで。

同じように、欧州もそうだと思います。
スパイスが効いてるけどさほど辛くない、って料理はあまり知られてないですから。
欧州や日本では。

香りと辛さが同居してるといいですね。

投稿: ぴらふ | 2008年7月28日 (月) 03時48分

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