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2008年9月 5日 (金)

タイの漢方薬

漢方薬はタイにもある。タイ語では漢方薬のことを「中国の薬草」
と言っている。ある漢方薬店の前で、男が木を削っていた?
或は薬研で何かを粉にしていた。
詳しい状況は忘れたが、削っていたことにしよう。
店の陳列棚に並んでいる商品を見て削っているのは薬木だな
と分かった。俺は木を削っている男に話しかけた。
男は俺が薬草に興味を持っているのを知り、店から分厚い本を
取り出した。こんな立派な装丁の本はなかなかタイでは見かけ
ない。辞書など大量に売られている本は値段は安いが装丁が
悪くてすぐにボロボロになる。この本はそんなことはない。
発行部数が限定されている専門書は日本でも高価だ。
さぞ高価な本だろうと推定した。
男はページをめくり、素早く削っていた木の説明が載っている
ページを開いた。本の取り扱い方を見て、色が黒くて上半身裸
のこの男はよくこの本を使っているインテリだなと分かった。
そしてこの木の効果について俺に説明してくれた。
俺は「うんうん」と無責任に返事をしながら聞いていたが、彼の
タイ語はまるで分からない。でも彼の動作や本のイラストから
何に効くのかなんとなく分かった気がした。

町を歩いていると、行商人がいた。
担いだ籠の中身を見ると、俺には必要のないガラクタばかり
だ。木の二股にゴムをつけたパチンコ、軽石、玩具・・・そんな
ものだった。その中に漢方薬のようなものがあった。
行商人を呼び止めて漢方薬のようなものを求めた。

家に戻り、近所のおばさんに買った物を見せた。
説明書がある。俺は読めないからおばさんに読んでもらった。
おばさんはそれを読んで笑い出した。
「これ精力剤よ!大きく元気になるわよ!!アハハハ・・・・・!」
日本に戻り、おばさんに言われたように漢方薬を焼酎につけた。
飲んでみたが効果はあるのかないのかわからない。
少なくとも養命酒のような薬効はあるだろう。苦かった。
良薬口に苦しというではないか。きっと効いていると思い込ま
せた。

その次にタイに行った時、この漢方薬を思い出して買おうと
した。行商人と出会った街角に行けばまた会えるだろう。
少なくともこの近辺で漢方薬を売っている人を見つけることが
できるはずだ。しかしそんな漢方薬は見つからなかった。
人間って面白いもので見つからないとかえって欲しくなる。

外国で出会った行商人=>薬・実はただの精力剤 =>
行商人いない =>ただの精力剤が魔法の秘薬に

俺の想像は漫画か小説のように膨らみ、あの薬は空を飛んだり
透明人間になれる魔法の秘薬か不老長寿の薬のように思えて
きた。うーん、残念だな。
また、タイに行ったら秘薬を見つけるぞ!
いつしかそんな気になっていた。

ヌチャナートにこの話をした。
「バッカねぇ!そんなもの欲しけりゃ、薬屋に行けば売ってる
わよ!」
確かにその通りだ。漢方薬屋へ行けば、もっと効果の
あるものが手に入るかもしれない。
我ながら己の愚かさに嫌悪感をもった。

最初に買ったのが行商人だったから、行商人しか売っていない
と思い込んでいた。出会えないと行商人が謎めいた人に思え
てくる。謎の人から秘薬を買った。

秘薬=>魔法=>ハリーポッターと膨らんだ俺の想像は
ヌチャナートの「バッカねぇー!」の一言で潰れた。


TREview


2008/9/5

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