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2008年11月27日 (木)

食習慣と前菜

英語国民向けに出版されている、ある著名な旅行本のタイ語会話
の部分を読んでいた。そこに食事時に彼等が必要と思う会話や
単語が並んでいた。それを見ると、食習慣の差がはっきり分かる。

日本人がタイの料理店で食事をする場合、飲み物はビールと
あれば酒、ウイスキー位しか飲まない。
俺が知っているタイ人も同じようなものだ。ワインなんて飲まない。
税率の関係でタイではワインが高価だから、タイの庶民はワイン
を飲めないのも事実だ。
西欧人の場合、食事にワインは欠かせない。
飲み物リストにワインをタイ語でなんというか載っている。
ご丁寧にも赤・白の区別はどのように言うのか載っている。
これだけでも、面白いと感じた。

いくらタイ料理が口に合わないからと言っても、日本人は醤油を
求めてもケチャップを求めない。西欧人にはケチャップが必要
なのだろう、ケチャップをタイ語でなんというのか載っている。
こんな単語からも国民性の違いが見える。

西欧料理は、最初に何を食べて次は何を食べるというお約束の流
れがある。日本やタイの食事の場合、決められた流れはなく、
食べたい物をどさんと並べて、好きな物を、自分勝手な順で食べる。
一の膳・二の膳と言った料理の流れはタイにもあるかもしれないが、
一般的ではないと思う。

先に書いた著名な本のタイ語会話の食事編に前菜という言葉が
あった。前菜のタイ語はアーハンワンとなっている。
「あれれっ!アーハンワンはおやつとか間食という意味ではないの
か?」おやつに相当するタイ語を見るとやはりアーハンワンに
なっている。アーハンワンをデザートとするのなら分かるけど、
前菜とするのはおかしい。それじゃぁ、前菜をタイ語でなんという
のか?そもそも前菜なんていう観念はタイ料理にはない。
観念がないから言葉がないのは当然だ。
タイ語で前菜のことは何と言うのだ?
日本にも前菜という言葉はなかった。
西洋料理を日本に紹介した誰かがアントレーを前菜としたのだろう。
手持ちのタイ語辞書で前菜を見ても決まり切ったタイ語はなく、説明
的言葉しかない。日本では前菜と言う言葉が定着しているが、タイ
ではまだ定着していない証拠だろう。

米国などにあるタイ料理屋のメニュウを思い出した。
そこには前菜という分類があったはずだ。メニュウを見ると前菜と
いう言葉とタイ語を併記している店が一軒あった。
その店で使っていたタイ語(Entrees  อาหารเรียกน้ำย่อย)を訳すと
食前酒つまり食欲を沸かせる物となっていた。
どうやらタイ語には前菜と言う観念がないことが確認できた。

日本人やタイ人の食事は腹いっぱいになったならお終いだ。
格式というのか、形式にこだわる西欧人にはデザートや食後酒が
ないと食事は終わりにならない。
会話本にはデザートや食後酒のタイ語も載っている。
日本語で書かれた旅行者用のタイ語会話料理編にはデザートは
載っていても食後酒までは載っていないと思う。

旅行に必要と思われる会話例を見ても、西欧人と、タイ人、日本人
の食習慣の差が見られて面白い。

2008/11/27


TREview

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