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2008年12月18日 (木)

どうして鼠の糞なの

多くのタイ料理は辛い。その辛味は唐辛子から来ている。
数多くの唐辛子がタイにある。用途によって彼等は唐辛子を使い
分けている。その中でも特に辛い唐辛子は「鼠の糞プリッキヌー」と
言われる唐辛子だ。
ここでは「プリッ」が唐辛子、「キ」が糞、「ヌー」が鼠と覚えておこう。
この唐辛子は辛くて良い香りがする。彼等はこの小粒で辛い唐辛子
を好み、生で齧る。

日本語でも英語でも糞という言葉には良い意味がない。
糞から連想するものに、好感を持てるものはない。
それなのに、タイ人は大好きな唐辛子に糞(キ)という言葉を使う。
これは日本人にとっては謎だ。

彼等は糞という言葉をよく使う。彼等は糞にそれほど悪い意味を
感じていない。「糞+動詞」でいろいろな意味の言葉を作っている。
彼等は糞に愛着や愛情を感じているのではないだろうか?
確かに排便後のスッキリした壮快感は気分がいいからだろうか?

それからタイ人は鼠(ヌー)という言葉をよく使う。
鼠は可愛い顔をしている。小さくてちょこちょこ走る姿は微笑を呼ぶ。
レストランでウエイトレスに声をかけるのも「鼠(ヌー)!」とも言う。
忙しい店内を駆け回るウエイトレスは鼠を連想させるのだろう。
でも「鼠(ヌー)!」と呼びかけるのは、「ネェーちゃん!」と呼ぶのに
似ている。上品な俺が使う言葉ではない。

大人が小さな子供に呼び掛ける時も「鼠(ヌー)!」 という。
子供も自分のことを示す代名詞として「鼠(ヌー)」という言葉を使う。
鼠の可愛らしさと子供の可愛らしさを結びつけているのだろう。

油断をしていると子供はとんでもない所にウンチをしちゃう。
鼠も目立たない場所にウンチを残していく。
子供と鼠にそんな共通点がある。
台所の隅に子供がウンチをしても、子供の面倒をちゃんと見ていな
かった大人の反省材料になる。大人には困りモンだが、叱ろうと
思っても子供のあどけない顔を見るとつい笑ってしまう。
だから子供(ヌー)の糞も鼠(ヌー)の糞も悪い印象はない?

この小さな唐辛子を料理に使うと、野菜、肉、海老の影に隠れて
しまう。うっかり、野菜を摘むと唐辛子も一緒に口に入ってしまう。
「ウワァーッ!」辛さで飛び上がる。
「火事だぁー!くちんなかが火事だ!」
水を飲んでもこの火事は簡単には消えない。
暫く「はぁー、はぁー」やっている。
目立たぬ場所にあった唐辛子をタイ人は鼠の糞のように感じる
ようだ。

糞という言葉にそれほど悪い意味を持っていないこと。
可愛い子供(ヌー)と鼠(ヌー)に言葉の上で共通点があること。
それだから、食べ物に鼠の糞と命名することにタイ人は抵抗感を
もたない。これでなんとなく納得できた。
先日、干からびたプリッキヌーを見て、それが鼠の糞に似ていた
ので、そのことが語源になっていると思った。

どうやら今日の説明の方が説得力がありそうだ。

2008/12/16


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