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2008年3月28日 (金)

オムレツのタイバージョン

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料理を作るのが面倒だったのだろう。ヌチャナートは卵を手に
とった。
「今日は卵を食べるでしょ?」
こちらの同意を求めているようだが、実際は「今日は卵よ!」
と宣言している。俺は「うん」と同意させられた。

日本人は冷蔵庫に卵を入れて保管する。冷蔵庫も卵が動かない
ように安全な設備を作ってある。
卵を冷蔵庫に入れる習慣がタイ人にはない。卵は常温保管だ。
日本だってちょっと前まで卵は常温で保管していたから、それ
ほど驚くことではない。
常温と言っても、タイの常温だから30度前後の温度だ。
日本なら真夏の気温に相当する。そんな状態で保管するもの
だからタイの卵は極めて危険だ。

それだけなら、まだいい。彼等は「先入れ先出し」の習慣がない。
新しく仕入れた卵を売残りの卵の上に置く。
売残りの卵はますます古くなる。
「こんなことをやっていたら、必ず問題が発生する」
俺は彼等のやり方を黙ってみていた。一年ほどたって卵を売る店
を訪ねた。ちょうど仕入れた卵を並べている時だった。
「どうするかな?」並べ方を見ていた。
古い卵を脇に置いた。新しい卵を並べてから、その上に古い卵を
乗せていた。彼等は一年かけて新しい物を学んだ。

ヌチャナートは卵を割りながら喜んでいた。
「日本の卵は新鮮でいいわ。タイの卵は臭いのよ」
「えっ!?」俺は驚いた。卵を売るタイの店で見たことを思い出し
寒気がした。彼等は腐りかけの卵を食べているのだ。
そして卵に臭いがあることが通常だと思い込んでいる。

これはタイバージョンのオムレツだ。玉ネギだけの簡単な
オムレツだ。卵がふわーっと美味しそうに膨れた。
ここで火を止めると思ったが、ヌチャナートはまだ卵に火を通し
ている。出来上がったオムレツは卵が硬くなっていた。

そう言えばタイのオムレツはよく火が通っている。
卵が古いものだから、ふんわりとしたオムレツは危険なのだろう。
それでオムレツによく火を通す。
彼らだってふんわりしたオムレツを食べれば、硬いオムレツより
美味しいとわかる。安全を優先するとどうしても、よく熱をかける
ことになる。俺はそんな風に推定している。
いつも新鮮な卵が手に入れば、彼らだってふんわりしたオムレツ
を食べるだろう。

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2008/3/28

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ニンニクの香り

ニンニクが焦げるにおいは食欲をそそる美味そうなにおいだ。
このにおいをイヤなにおいと感じる人もあろう。
そんな人でもニンニクで味付けした料理は美味いと感じると思う。
俺はニンニクが焦げるにおいは好きだし、ニンニクが入った料理
も好きだ。ニンニクが入った料理を自分が好むなものだから、
他の人も好むはずだと俺は思い込んでいる。
やはり、好まない人もいるだろうな。

近所を歩いていたら、何処かの家からニンニクが焦げるにおい
がしてきた。焼肉をやっているのだろう。
「あら、ニンニクの臭いがするわ」
「そうだね」
子供の頃からニンニクを食べ続けてきたヌチャナートにとっては、
ニンニクが焦げるにおいは好ましい香りだ。
家の外でもこれだけ、強い臭いがするのだから、家の中はもっと
凄い臭いがしているはずだ。
ヌチャナートはいつもニンニクを使うのを思い出した。
「ウチの料理のにおいもこんな感じかしら?」
「うーん、そうだろうな。」
ウチの場合、ニンニクだけでない。
唐辛子も大量に使うから、唐辛子の香りも飛んでいく。
「唐辛子のにおいも飛んで行くのね」
「うん」
「誰かがくしゃみをしているわね」
「うん」
ニンニクと唐辛子を一緒に火にかける料理の場合、においだけ
でなく刺激臭も飛んでいく。そのにおいを嗅ぐとくしゃみがでる。
この場合は臭いがあるから、犯人はウチだと誰にでもわかる。

料理によって、タイ料理は唐辛子を使い分ける。焙煎した唐辛子
を使うことがある。唐辛子だけを焙煎する場合は、ニンニクのよう
な強いにおいがない。わずかなにおいだが、このにおいを嗅ぐと
間違いなくくしゃみがでる。何処かの家から漂ってくるニンニクの
においを嗅いで、俺達は思った。
ウチの料理のにおいで誰かがくしゃみをしている可能性がある。

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2008/3/28

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2008年3月25日 (火)

オイルサーディンと茄子のシチュウ

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茄子を取り出してきた。普通の茄子より長い。
この茄子の色は濃い紫だが、タイにある茄子は緑色をしている。
茄子はタイの料理によく使われている。
「今日は茄子のシチュウを作るわ。食べる?」
俺の返事を待たずに、茄子を切り始めた。
この調理はそれほど珍しいものではないので、どうやって作るか
気にしていなかった。

俺はイカの刺身を作っていた。ゲソや三角の部分を取り分けた。
それらを加工するつもりだった。
ヌチャナートは取り分けた部分を猫のサダムフセインにあげて
いる。サダムが嬉しそうにイカを食べている。
せっかく俺が使おうと思っていたのに、猫に食べられちゃった。
「あーぁ!」
「あら、どうしたの?」
「なんでもない!もういい!」俺は多少不機嫌になっている。
ヌチャナートの手元を見ると、缶詰がある。
オイルサーディンの缶詰だ。面白い材料を使うな!日本人には
こんな発想はない。茄子を煮ている鍋にオイルサーディンを入
れた。そしてまたぐつぐつ煮ている。
「油が沢山あるわ」そりゃそうだ。
オイルサーディンの缶をあけてそのまま、鍋に入れれば油も一緒
に入る。浮いている油を取り除いていた。
こうやって暫く煮ると出来上がりだ。

日本の料理と違ってタイの田舎料理は繊細さがない。
どさっとだしてくる。そこがまた田舎料理のいいところなんだよ
ね。見かけとは裏腹に、食ってみると、ちょっと辛味があるいい
シチュウだとわかる。煮込んだ茄子が口の中でとろける。
俺は煮魚は嫌いなのだが、ここに入っているオイルサーディンは
食える。生臭い煮魚特有のにおいがないからだ。
「うん、これはよくできた。美味しいわ。」
ヌチャナートも自画自賛で、美味いと言っている。

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2008/3/24

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2008年3月24日 (月)

タイ料理とワイン

欧州と比較すると日本のワイン消費量は少ないが、ワインは日本
でも市民権を得て、何処の酒屋にも置いてある。ワインが普及した
とはいえ、ヴィンテージワインや一本数万円もするワインを求める
なら、それなりの専門の店に行かなく
ては買えない。
でもテーブルワインなら、何処でも買える。日本の食生活が変化
した。日本人の生活にワインが浸透した証拠だ。

ワインが浸透し始めた当初、日本人はワインは西洋料理と飲む物
と決め付けていた。
30年ほど前だっただろうか?歌舞伎役者がワイングラスを持つ
広告がでた。そして和食とワインの組み合わせを宣伝した。
徐々に刺身を食いながらワインを飲む姿が普通の姿になって
きた。

今回のミシュランの評価ではワインを置いてある和食店が星を
貰った。これで和食とワインの組み合わせは異端ではなくなったと
俺は見ている。

ワインがまだ珍しかった頃の話だ。
名前は忘れたが銘酒と言われるドライのフランスワインを試飲した。
全員が「不味い」「なんだこの味?」と言った。
そして全員の一致した意見は
「フランス人は可哀想だな!こんな不味い物を飲んでいるのだ!」
だった。

その頃の考え方は和食とワインの組み合わせは、刺身にジャム
をつけて食べるのと同じように風変わりな組み合わせだった

と言うより、全く考えられない組み合わせだった。
嗜好は変化する。特に現代人はマスコミの影響を受けて嗜好が
変化する。歌舞伎役者がワインと和食の組合せを宣伝したら、
今まで不味かった組合せが急に美味い組合せになった。

話はタイのワインに飛ぶ。関税、酒税の関係でワインはタイでは
高級酒だ。タイで売られているカリフォルニアの安物ワインを日本
円に換算するとタイでは日本よりも高くなる。
西洋風ラベルがついたタイ製のワインもあるが、これも酒税の関係
か安物輸入ワインと同じ値段だ。欧州の醸造技術を導入し、タイ
もいいワインを造っているらしい。ワインなんてタイの庶民が飲め
る酒ではない。ワインの味なんて庶民は知らない。
従ってタイ料理とワインの組み合わせが美味しいかどうかという
評価が今はない。

安物ワインを買ってタイの女に飲ませると、どの女も目を細めて
「美味しい」と言う。ワイングラスを使うともっと効果的だ。
ワイングラスがなかったなら、ブランデーグラスでもカクテルグラ
スでもいい。長い足がついたグラスならなんでもいい。
飲み物によってグラスの形が違うなんて知っているタイの庶民は
まずいない。ワイングラスを持つ家庭なんかないので、ワイングラ
スに入った赤い酒をうっとりと女は見つめる。セレブの気分???
「いいこと、聞いた!」下心を持って、ワインをタイの女にガンガン
飲ませて・・・・なんて悪用しないでくださいね。

貧富の差が激しいタイでは、金持ち階級だけがワインを飲んでい
ると思う。金持ちしかワインを飲むことができない。
彼等はどんな飲み方をしているのだろうか?
お抱えの料理人に作らせた西洋料理にワインなんて飲み方だろ
うな。
「タイ料理と一緒にワインを飲む?
そんな馬鹿な飲み方があるか!」と金持ち階級は一笑するだろう。

タイ経済も向上している。庶民もワインを飲める時代がまもなく
来る。インターネットも普及している。美味しいワインの情報が直
ぐに手に入る。昔のように、膨大な広告費をかけなくともインター
ネットの口コミで新しい物が広がる時代だ。
「タイ料理とワインは合う」
「辛味をまろやかにしてくれるので、ワインは良い」
「ワインはトムヤンクンの味を引き立ててくれる」
なんて評価に変わる日もそう遠くはないと俺は思っている。

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2008/3/18

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ほうれん草の炒め物

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ポパイが大好きなほうれん草は俺の好物でもある。
日本ではあまり見かけないが米国カナダにはほうれん草の缶詰
がある。缶詰になったほうれん草はぐちゃぐちゃの葉が入ってい
る。実に見た目が悪い。食欲をそそるような姿・形ではない。
「なんでこんな物が売れるのだ?」俺は不思議に思った。
こんな物を食えるか!そう思っていた。

缶詰のほうれん草をつかった料理なんて日本語の料理本には
ない。調べると英語の料理本にほうれん草の缶詰を使った料理が
でていた。簡単で美味しい料理として作り方が紹介されている。
「美味いはずがない」そう思いながら缶詰のほうれん草を炒めて
食った。出来上がった物を食ってみると意外なほど、美味かった。
それ以来、ほうれん草の炒め物は好物になった。

買ってきた新鮮なほうれん草をヌチャナートに炒めてもらった。
「ご飯の前にお風呂に入ってよ。ごはん食べてからお風呂に入る
って言うけど、いつも入らないじゃない。」
風呂に入っている間にほうれん草を炒めると言うのだ。
素直に風呂に入った。風呂から上がると家の扉は皆なあいている。
ヌチャナートが盛んにくしゃみをしている。
ほうれん草を炒める時にニンニクと唐辛子を一緒に炒めたのだ。
唐辛子に熱がかかると、刺激臭がでる。
その刺激臭で俺もくしゃみをした。

「あたし、お風呂に入るから、一人で食べていてね」
俺は一人でほうれん草の炒め物を食べた。甘い味がする。
ほうれん草の葉も美味いが、ほうれん草からでた汁もこれまた
いい味がする。適度に塩気がある。この汁をご飯にかける。
ヌチャナートにも少し残しておかなくてはいけない。
そう、思うのだが、箸ではなくてスプーンが止まらない。

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素晴らしい すごい とても良い 良い

2008/3/23

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2008年3月23日 (日)

ピザトースト

腹が減った時にスーパーへ買物に行くと、余計な物を買う。
主婦は買物へ行く前にインスタントラーメンでも食って行くと家計
のためにいい。並んだ食品を見て、いわば衝動買いする食べ物
はそのまま食べられるか、ちょっと加熱すれば食べられるものが
多い。あるいは直ぐに食べないとダメになる食べ物が多い。
ダメになる前、悪くなる前に食おうと努力する。
簡単に食えるから食う。早く食べないといけないから食う。
結果的に食いすぎになって肥満となる。これは俺の経験則だ。
ピザトーストがあった。腹が減っているから、ついこれを衝動買い
してしまった。

ピザトーストを食いながら考えた。
これはイタリアにはない。日本の発明品だ。
この食い物をイタリアに持って行っても絶対に受けないと思う。
先日のテレビでピザレストランチェーンのイタリア人オーナーが
言っていた。「ウチのピザは進出した国で変化を遂げればいい。
韓国に行ったなら、キムチピザができてもいい」
彼は本物の味にこだわっていない。
食文化は進出した国で変化する。変化しなくてはいけないという
理由はないが、自然発生的に変化する。
タイにはトムヤンクンピザがある。
トムヤンクンというのはタイの伝統的なスープだ。
伝統料理のトムヤンクンとピザという意外な組合せなので試食
した。これも美味い。

ハンバーガーレストランも日本に進出して40年になるかな?
最初はアメリカ風の味だけで売っていた。
最近では照り焼きバーガーなんてものまでやっている。
照り焼きなんて料理は日本で発達した料理だ。
ハンバーグが日本で変化した。これは自然の成り行きだ。

日本政府の一部の人は外国で日本食がおかしな形に変化する
のを好まない人がいる。おかしな形に変化した和食を食べて、
これが和食だと思われたなら困ると考えるのだろう。
その考えもわかる。タイ政府も同じ考えを持っている。
タイ料理の伝統を外国でも守ろうとしている。

俺はある国の料理・食品が外国に行くと祖国の伝統的な味を守る
物と、その国で独自に変化する二つの流れができるのが普
通の
姿だと思う。独自に発達した味の方が伝統的な味より人気が出て
しまう場合もある。例えば日本におけるインドカレーだ。
インドのカレーが日本に伝わって独自の形式が出来上がった。
日本人はカレーとはどろっとした物と考えている。インドのように
水っぽいさらさらのカレーを食べると異端と感じてしまう。

俺はピザトーストを食べながら、「食べ物って新しい国で独自に
変化する」それでいいのではないかなと思った。

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2008/3/23

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