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2009年3月20日 (金)

夜明け前から

俺が泊まったホテルの近くで夫婦がプラソムを売っていた。
プラソムと言うのは魚を醗酵させた保存食だ。
日本の熟れ寿司、琵琶湖の鮒寿司と思えばいい。
夫婦はそれを油で揚げて出勤するサラリーマンに売っていた。
大人が掌を伸ばした位の大きさの魚だから、唐揚するには時間が
かかる。中まで火が通るようにするにはゆっくり気長に揚げなくて
はいけない。客が来るのは朝の8時ごろからだ。
それまでに全てを用意しておかなくてはいけない。

俺は早くから酒を飲んでいた。ホテルに戻りまた酒を飲んだ。
酔っ払ってベッドで寝たのはいい。
早い時間に寝てしまったので、目が覚めるのも早い時間だ。
時計を見ると朝の三時だった。
こんな時に限って、完全に目が覚めてしまい、また寝ることができ
ない。しかたがないから、ホテルを抜け出した。
夫婦が商売をしている場所に来た。
もう夫婦は商売の準備をしていた。
五時間後には客がくる。その時のためにプラソムを揚げていた。
店を閉めてから、魚を買い、プラソムを作って、また明日の朝三時
に唐揚を作る。大変な仕事だ。

その場所を訪ねた。もうあの時の夫婦はいなかった。
夫婦の代わりに埃を被った一台の自動車があった。
日本ではこんな風景は当たり前だ。
俺にはこんな所に放置された自動車が壊されずに埃を被ったまま
なのが不思議に思えた。

あの夫婦はどうしているのだろうか?
きっと、何処かに店をもったのだろうと希望的に考えた。

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2009/2/27

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