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2009年3月 8日 (日)

サイ・ンガーム

出足が悪かったので、だんだん時間がなくなっている。
日没前にこの町を出なくてはいけない。
一人歩きは日が暮れると危険だと多くの人に注意されている。

日没までにサイ・ンガームを見て、町に戻り、この町を抜け出さなく
てはいけない。それともサイ・ンガームを諦めるか?
どうしてもサイ・ンガームの様子を見なくてはいけない。
そこに行くにはモトサイと呼ばれているバイクタクシーしか乗り物が
ない。

外国人観光客を相手にしている場所でモトサイのたまり場を聞いた。
「この先の広場にあります。サイ・ンガームなら40バーツで行きます
よ」教えられた広場に行ったが、バイクタクシーは出払っているの
だろう、一台もない。屋台でガイピン(焼き鳥)を売っている女に
モトサイの場所を聞いた。
「モトサイはあそこにいるわ。サイ・ンガームなら20バーツで行くわ」
隣の屋台の女も「20バーツよ」と怒鳴った。
どうやら地元の人の相場は20バーツらしい。
広場でモトサイが来るのを待った。ほどなくモトサイが戻ってきた。
行き先を告げ価格交渉に入る。
「旦那、30バーツにしときます」
「高いな、20バーツにしなよ」
「ようござんす」
こうして20バーツで目的地まで来ることができた。

俺を目的地で降ろすと、バイクは町に戻って行く。
俺は一人取り残された。
もっと早い時間なら別の観光客を乗せたモトサイが来るから、それを
捕まえて町に戻ればよい。夕暮れちかい時間帯になると、観光客
なんてもう来ない。500人は座れると思われる大きなテントのレスト
ランもこの時間になるとがら空きだ。まもなく閉店になる。

大急ぎで動き回りここへ来た目的を果たした。
「さあ、町に帰ろう!」
帰ろうと言っても交通手段がない。歩いて帰る?
ここから町にでるまで殆ど人家がない。徒歩は危険だ。町に戻る
方法を考えた。切り株に腰をかけ、地元のバイクがやってくるのを
待つことにした。それを捕まえて町に連れ戻してもらえばいい。
やがて一台のバイクが走って来た。
通りに出て、右手を斜め下に出す。そして手首を上下に振る。
「ここに止まれ」というタイ式の合図だ。
バイクは止まった。男だと思ったら太目の若い女だった。
「40バーツで俺を町のバスターミナルまで乗せて行ってくれないか?」
「いいわよ」女は喜んだ。女が運転するバイクの後ろに乗る。
バイクが疾走すると、女の友だちが居た。
見知らぬ外国人を乗せているので友だちは怪訝に感じた。
「何処、行くの?」心配そうに友だちは聞いた。
「町へ!40バーツよ!」女は笑いながら友だちに怒鳴り返した。
バスターミナルは二個所ある。
「どっちのバスターミナルに行くの?マイ?ゲオ?」
新旧どちらのバスターミナルに行くのか聞いている。
「どっちでもいいよ」
「・・・・」
「ゲオなら町の中にあるんだろう」
「そうね」
「近い方が好きだろう?」
「アハハハ・・・。近い方がいいわ。」
バイクは町に入り、古びた建物の前で止まった。
「着いたわよ。あそこで座って待ってればバスが来るわ」
建物の中にはベンチが並んでおり、時刻表だか料金表が壁に貼っ
てある。切符売りの女が所在なげに座っている。

P1080744pct13

経済状況が悪かった10年前には太った女はタイに居なかった。
やせ形で足がすらりとした綺麗な体形の女ばかりだった。
金回りがよくなってきたら、太った女や肥満児が増えてしまった。
走り去る女の後ろ姿を見ながら、昔のタイを思い出していた。

2009/2/19


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