サイフォンという煙草
サイフォンという名前の煙草がタイにある。
この意味は「雨降り」だ。
俺は日本の雨の感覚を思い出し、随分おかしな名前だなと感じた。
雨というのは、じめじめして冷たく、雨に濡れると風邪を引く。
日本人にとって雨はどちらかと言うとイヤなもの、迷惑な物だ。
煙草は酒と同じく嗜好品だ。
嗜好品に名前をつける時は、お目出度い名前とか景気のよい名前、
明るいイメージを持つ名前にする。
なんで雨降りなんて陰気くさい名前を煙草につけるのだ!?
煙草が湿気っちゃうじゃないか!
そんな風に感じた。これはタイの煙草だ。
タイ人がよいと感じる名前になっているはずだ。
日本の雨とタイの雨は違う。タイの雨はどさっと降ってピタッと止む。
一日中降り続くことはない。まして一週間もしとしとと降るなんてこと
はない。民家に泊まらないと分からないでしょうけど、夕方に雨が
降るとその晩は涼しくてぐっすり眠れる。
昼間でも雨が降ると涼しくなるから、タイ人には雨は嬉しい物だ。
それだから、嗜好品に「雨降り」なんておかしな名前をつけたのだ。
こう考えると「雨降り」で納得できる。
2009/2/27
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