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2009年6月29日 (月)

アサリのタイ風スープ

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「ねぇー、スープいる?」
「うん」
「味噌汁がいい」
「いや!」
どんな味だったか思い出せないが、以前、貝を使ったタイ風の
スープがでた。味噌汁よりタイ風のスープが欲しかった。
「普通のスープ」
「うん」
俺にしてはタイ風のスープなんだが、ヌチャナートには普通のスープ
なんだ。思わず苦笑する。西洋のスープと何が違うかっていうと、
ナンプラで味付けすることかな。
スープの具に蕪の茎も使った。この部分を捨てちゃう人がいるけど、
もったいないよね。こうしてスープの具にしても炒めても美味しく
食べられるのに、食べ物を無駄にしてはい
けない。
アサリの出汁がきいたスープだ。
本当に旨いと感じた時、ひとは無口になる。
俺はこの味が気に入った。食うことに専念し、ひたすら食った。

2009/6/28

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カノムチンと素麺

カノムチンはタイ人が大好きな麺だ。ちょっと腹が減るとカノムチン
を食べる。
どこでも簡単に食える。
日本で言えば立ち食い蕎麦かラーメンに相当する。

カノムチンの見かけは素麺と同じだ。素麺の原料は小麦粉だが、
カノムチンの原料は米だ
。その作り方はヌチャナートによれば、
米を水につけておいて、多少発酵してから麺にする
ようだ。詳しい
作り方はそれなりのウエブを見ればでているだろう。
米を麺にしたビーフンが日本で手に入るが、ビーフンはカノムチン
には使えないらしい。

素麺にカレーなどをかけたものを、タイ人はカノムチンだと言って
いる。
「カノムチンは米で作る。素麺は小麦粉で作る。素麺にカレーをかけ
てカノムチンという
のは間違っている」
俺が間違っていると憤っても意味がない。タイ人がカノムチンの
代用に素麺を使って、美
味いと言っているのだから、それでいい
じゃないか。でも俺は何時もそれを不思議に思っている。
アフリカのタンザニアでは蕎麦粉が手に入らないとしよう。
小麦粉でうどんを作り「蕎麦
だ、蕎麦だ!」とタンザニアで日本人
が言うのに似ていると思わない?
カノムチンも素麺も見かけが似ているから、タイ人は違和感を感じ
ないのだろうか?

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今日はあまり綺麗にまとめていないが、素麺を茹でるとタイ人は
綺麗に麺をまとめる。
一口分ずつ、波か渦を描くように器に乗せる。
いつもはタイ人の盛りつけには繊細さがないと思っているが、素麺
の盛りつけはタイ人の
方が綺麗に盛りつけると思う。

2009/6/27

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タイカレーを日本人に

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「今日はタイカレーを作るわ。サミイも食べる?」
「うん」
タイカレーを自分から作るなんて珍しいこともあるもんだ。
「日本人のお友達がタイ料理を食べたいって言うのよ」
そういうわけだったのだ。
熱帯の料理だから、タイカレーは簡単には腐らない。
温めればまたおいしく食べられる。
ヤムウンセンだと調理後すぐに食べないと不味くなるが、
タイカレーならそんなことはない。
友達に差し上げるにはタイカレーは適当な料理だ。
「タイで食べるのと同じ味にした方がいいよ。日本人向けの味に
しちゃ駄目だよ。」
俺の分を取り分けてくれた。良い味にまとまっている。
辛みもほどほどだ。初めて、あるいはたまにしかタイ料理を食べ
ない人には激辛かもしれない。

タイ人が日本人好みの味と頭で考えて作る味は、日本人が考える
タイの味と違っている。何処の国の料理でも同じだが、その国の人
が美味しいと感じる味はバランスが取れた味になっている。
このカレーもヌチャナートが食べて美味しいと感じる味になっている。

2009/6/28

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パットホイ アサリのタイ風炒め物

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これは食うと旨いのだが、作るのは大変だ。
大量のニンニクと唐辛子を一緒に炒めるから、ニンニクと唐辛子
からでるにおいと刺激臭にやられる。そばにいる人は必ずと言って
いい位、くしゃみをする。
窓、戸をあけて換気扇を回す。それでも凄いにおいが漂う。
それを我慢してちょっと待っていると料理が出てくる。
アサリの酒蒸しなどあっさりした料理は日本にはあるが、この味は
絶対に日本にない。
食ってみると、さっきの刺激臭はなんだったのかと思うほど穏やか
な味と香りだ。
英語でsweet basilと言っているホアラパーのよい香りがする。
「この美味しい食べ方はね・・・」貝殻をもってスープをすくう。
「こうやってスープと一緒に食べるのよ。美味しいわよ!」
前歯で貝を押さえながら、貝殻を抜くと、貝とスープが口に入る。
貝から出た旨味とハーブの香りで当たり前だけど完全にタイ風だ。
「これね、酔っ払いが好きなのよ」
「・・・・」
「酔って家に帰る前に、お粥屋に行くのよ」
「・・・・」
「お粥と一緒にこれを食べるのよ。」
「ハハハ・・・・」
酔って終電前に駅前の屋台でラーメンを食うようなもんだな。
「タイ人は好きよ」
熱帯の夜はこうして過ぎて行く。
飲み歩き、最後に食べるお粥屋を思い出した。
こういうのはなぜかエアコンのない店で食べる方が美味しい。

2009/6/28

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カノムチンの温度

俺はカノムチンが嫌いだ。食べ物の好き嫌いは多くの場合、味より
においで決まる。例えばタイ人はチーズのにおいを嗅いで、「くさい」
と言って食おうとしない。そのくせ、蟹を発酵させた生臭いプードン
は芳香と感じるのか喜んで食べる。
俺達だって納豆、塩辛、味噌などかなりくさいものを美味いと言って
食っているからタイ人をどうこう言えない。

カノムチンにかけるタレには俺が喜んで食べるものもある。
もちろん、ひどいにおいのものもある。
「自分の好みにあったタレをかけてカノムチンを食べればいいじゃ
ないか!」
そう思うだろうが、俺は繊細な人間?だからそうはいかない。
実は俺はカノムチンの温度が気に食わないのだ!
「温度は味にカンケーねぇーだろー!」
とんでもない、温度は味に大きな影響を与える。

冷たいビールやジュースは美味いよなー。
あつあつのおでんやコーヒーも美味いな。好きだよ。
これが温まったビールや冷めたおでんはおいしいか?
どちらも不味いよな。
食べ物の温度は体温から離れて、熱いとか冷たいと美味いと感じ
る。これが体温に近づくと不味いと感じるようになる。

カノムチンはたいてい常温で出される。
それに温かいタレをかける。
カノムチンの温度は、熱くも冷たくもなく体温に近くなる。
おれはこのカノムチンの温度が嫌いなのだ。

2009/6/28

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竹の子料理

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ヌチャナートは竹の子が大好きだ。日本にもいろいろな種類の
竹の子がある。皮付きの新鮮な竹の子が出回るのは春先に限定
されている。
茹でた物、缶詰の竹の子の多くは中国から輸入したものだ。
「あんな竹の子は美味しくないわよ」
そう言ってタイから輸入された缶詰の竹の子を食っている。
商店街に「真竹」の竹の子があった。一メートルほどの長さだ。
「ねぇー、あれ買いましょうよ」
いつもは日本の竹の子なんか見向きもしないのに、どういう風の
吹き回しだ?竹の子の皮を剥く。実も沢山ある。
「あら、こんなに大きいわ!」
ヌチャナートは喜んでいた。

これでこんな料理を作った。料理の名前を聞いたが忘れた。
毎日、こんなものばかりだから、物珍しさがない。
どんな味だったか思い出せない。
ちょっと辛かったと誤魔化しておこう。いつもはタイの竹の子でない
と美味しくないと言っているヌチャナートはこの竹の子を美
味しいと
言いながら食べていた。

2009/6/29

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椎茸と冬瓜

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「スープが欲しいか」と聞かれたので、「いる」と答えておいた。
どんなスープがでるか、わからない。
出てきたのは椎茸と冬瓜のスープだった。

冬瓜は柔らかになっている。
ウチの料理にしては珍しい味だ。
味付けに醤油を使っているだけでなく、タイ人の味付けにしては
塩っぱい。こんな塩っぽい料理はウチでは珍しい。
いつもタイ料理ばかり食っていると、塩っぱい料理を食いたくなる。
俺が求めているちょうどよい味だった。

2009/6/29

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2009年6月28日 (日)

これはカオパットでない

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習慣、特に食習慣と言うのは面白い。誰でも昔からの食べ方に
こだわる。
カオパットは俺がタイへ行くと、必ず屋台で食べる料理だ。
安くて旨くて腹が満たされるからだ。
この写真を見て「これはカオパットではない」と感じますか?
俺たちにはごく普通のカオパットに見える。
タイの屋台で食うカオパットとこれの何処が違うかわからない。
日本の胡瓜をつかっている?これはしょうがない、許そう。
胡瓜の皮を縞状に剥くのはタイと同じだ。
ライムの代わりにレモンを使っていることか?
これを違いと言えば違いだがライムもレモンも味は似たようなもの
だ。レモンでもライムでもヌチャナートは気にしない。
挽肉を使っているのが、ちょっと違うかな?
こんなものは好みの範疇だ。
カオパットに挽肉を使ってはいけないという習慣もない。

飯粒がパラパラになっている美味しいカオパットなのだが、
このカオパットはヌチャナー
トから見ると異端なカオパットなのだ。
カオパットには卵を入れるという習慣がヌチャナートにはある。
卵なしのカオパットなんて山葵のない醤油で刺身を食うみたいだ。
どうしてもカオパットに卵を入れたいらしい。
卵にこだわっているヌチャナートは何度も俺に聞く。
「カオパットに卵をいれるでしょ?」
「入れない」その都度俺は冷たく答える。
俺にはこれで充分に美味しいカオパットで満足だ。
ヌチャナートから見ると、卵の入らないカオパットなんてカオパット
ではない。

2009/6/27

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大きな粒と小さな粒

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リンゴなどの果物は甘くて大きな粒を目指している。
枕のように大きな西瓜は小家族ではもてあます。
それに家庭用冷蔵庫に入らない。
小家族が冷蔵庫に仕舞えるような小さな西瓜が開発された。

冬瓜も西瓜と同じく枕のように大きい。
ウチの場合、大きな冬瓜だと食いきるのに苦労することがある。
ヌチャナートは冬瓜を求めていた。
大きさを見て買うのをためらった。
四つ割りにして売っていることもある。
切らなければ冬瓜は長持ちする。
切ったものを買ってきたらすぐに食べなくてはいけない。
他に、いろいろな物を買い込んだので、直ぐに食べなくてはいけ
ない半切りとか四つ切の冬瓜を買いたくない。
冬瓜を買うのを諦めていた。
ある八百屋に入ったら、小粒の冬瓜があった。
一粒が一回分になる。
これは使い易い。二粒求めた。
冬瓜にもこんな小さな粒が開発されていたのだ。
日本の農業技術は高い。

2009/6/26

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刺身の盛付をタイ人が

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どーもタイ人は味には五月蝿いが、見た目にはこだわらないよう
だ。料理本の写真を見ても、和食のような繊細さがない。
和食なら、ニンジンを梅の花のように切るなんてことをやるが、
タイ料理にはそんな芸当
はない。
旨ければ見た目とか盛付には余りこだわらないのがタイ人だ。
それにたいして日本人は見た目にこだわる。
見た目にこだわる余り、料理を目で食うなんて表現がある。

ヌチャナートが嬉しそうに鮪を買ってきた。
まるで戦利品のように鮪をもっている。
絶対にお買い得と言う安い物を買った時の笑顔だ
魚を余り好まない俺がヌチャナートに付き合って回転寿司で生魚を
食っているうちに、俺
は寿司にも刺身にも興味がなくなった。

昔はヌチャナートのために刺身を作ってあげた。
「サミイ、刺身を作ってよ。サミイが作る刺身は美味しいのよ」
魚を切るだけだ。こんなもん、誰が切っても同じだと思っていた。
煽てに乗りやすい俺は自分では食わない刺身をヌチャナートの
ために作った。出来る限り料理屋や仕出し屋の盛付に近い形に
した。緑のバランで彩りも考えた。

自分が食わないものを盛り付けるのは面倒だ。ごく自然に刺身を
作らなくなった。
「サミイ!サシミ食べる?」
「食べない」
「日本人なのに、刺身を食べないでタイ料理を食べている。
変な人ね。」
ヌチャナートは自分で鮪を切って皿に盛った。
日本人の感覚から離れた盛付になっている。
俺はそれを見て笑ってしまった。
「なに、笑っているの?」
まるで小さなローストビーフを切って盛り付けたようだ。
俺が笑う理由をタイ語で説明するのはちょっとしんどい。
笑って誤魔化すことにした。

同じ鮪の柵を使っても日本人とタイ人では盛付け方が違う。
俺たちは子供の頃から刺身の盛付を見ている。
ごく自然に料理屋で見るような盛付をする。
見た目にこだわらないタイ人は、食べやすい大きさに切ったなら、
それをどさっと皿に盛
る。この違いが俺には面白い。

2009/6/27

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2009年6月27日 (土)

和食のつもり

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本当にヌチャナートは魚が好きだ。魚だったならなんでも食べる。
魚を見て、これは焼いたら美味しい。これは煮よう。
こっちは塩漬けにしておいて、後から食べると美味しい。
そんなことを瞬時に判断する。
「おいしそうな鮪があったわ」
見ると鮪のアラだった。
「これは煮ると美味しいのよ」なんて言いながら醤油で煮始めた。
「生姜が入った方がいいわよね」
「うん」
出来上がった物を見ると唐辛子もたっぷり入っている。
タイ人に近い辛味感覚になっている俺には辛味を感じない。
多分、激辛と言われる味かもしれない。
熱い飯と食べると美味しい味にまとまっている。
ヌチャナートはこれを和風の味だと思っているはずだ。
「これは日本の料理かい?」
「そうよ。」
やっぱり和風だと思っている。
日本人が見たら、タイ料理だと思うのではないか?

2009/6/26

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ウチの外国料理

こんなタイトルにしてから、考えてしまった。
外国の料理ってなんなの?
それは食べる人の出身国によって違ってくる。
「オタクの料理は毎日エスニック料理なんですね」なんて言われる。
刺身や冷奴は俺にとっては和食だが、ヌチャナートには外国の
料理、エスニック料理だ。
ヌチャナートの目から見たウチの外国料理を考えてみた。

ウチで一番多くでる外国料理はラオス料理だ。
今はラオスという国名ができているから、ラオスはタイとは別の国
のように思える。フランスや英国の植民地政策がなかったなら、
タイもラオスも同じ国だったから、ラオス料理は外国の料理とは
言えないかもね。関東と関西の違い程度と思っていい。
でもタイの料理とは一線を画しているらしいから(日本人にはその線
が見えない)ラオス
料理は外国の料理と言えないこともない。

次に多い外国の料理は日本料理だ。和食と言っても刺身が多い
から料理とは言えない。
カンボジア料理・ベトナム料理もごくまれに作る。
ミャンマーやマレー料理はない。
インドネシア、フィリッピンの料理なんてない。
ミャンマーから西の国、インド、中近東、欧州の料理は全くない。

お隣さんから見れば、ウチは毎日、外国の料理を食っている。
ヌチャナートから見れば、毎日タイ料理を食べている。
この食生活を俺たちがバンコックに住んでいると仮定して考えて
みよう。フジスーパーなどで鰺の開きや味噌を買って、コシヒカリ
など日本の米で飯を炊き、沢庵をボリボリ齧りながら飯を食って
いるようなもんだ。

2009/6/26

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2009年6月26日 (金)

ゲンオンマクア ラオス風シチュウ

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「ごはん、すぐ作るからね」そう言うと食事の準備に入った。
調理の手順が体に刻み込まれているのだろうか、無駄な動きが
ない。ニンニクの甘皮、あのとり難い薄い皮もするりと剥きとる。
鍋を火にかけると、そのまま煮えるのを待つ。
達人というのは手をかけなくてはいけないところは徹底的に手を
かける。手をかけなくてもいいところは、手を抜く。
それを心得ているから、楽をしながら料理ができるのだな。

ゲンオンマクアと呼んでいるラオス風のシチュウができてきた。
タイの東北部ではラオス料理をよく食べる。
ラオス料理を出す時、ヌチャナートはいつも笑いながら言う。
「これラオス料理よ。サミイはタイでなくてラオス料理を食べるのね」
どうして俺がラオス料理を食べるとおかしいのだろうか?
タイ人はタイ料理とラオス料理の違いが分かるのだろうけど、
俺たちにはわからない。俺たちにはタイ、ラオス、カンボジア、ベト
ナム料理の区別がつかない。みーんな同んなじタイ料理だ。
東南アジアの皆さん、ごめんなさい。本当にわからないのです。

ラオスであろうとタイであろうと俺には変わりがない。
出された料理を食う。日本の濃い紫の茄子が入っている。
柔らかに煮えている。これ以上カロリーをとってはいけないと思い
ながらも食べてしまう
。食べながらなんとなく違和感を感じた。
「もしタイなら、緑の茄子を使うんだろう?」
「そうね」
もし、タイでこのシチュウを食べたなら、ピンポン玉のような緑の
茄子がシチュウに入っ
ている。
茄子の色の違いが違和感の原因だった。

2009/6/25

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珍しいサラダ

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こんなサラダの何処が珍しいのだ?
そう思う人が多いと思う。ウチの料理では珍しいのだ。
ウチで食べるサラダはいつもタイ風のサラダであってこんな洋風の
サラダはない。ドレッシングをかけて食べるサラダなんて久しぶりだ。
この前、洋風サラダを食べたのがいつだったのか思い出せない
ほど前に食べたことがある

「タマネギ入れる?」
「ああ、入れてくれ」
タマネギも水にさらしてからサラダに加えた。
俺たちにはこんなことは当たり前のことのように思える。
普段は食べることがない、洋風サラダを作るのにちゃんとタマネギ
の取扱を心得ているヌ
チャナートに驚いた。
「なんでそんなことに驚くの?」と疑問に思う人もいるだろう。
洋風のサラダはヌチャナートにとっては異文化の料理だ。

俺はタイ風サラダを食うが自分で作ったことがない。
紫色のタイの小さなタマネギをタイ風サラダに使う。
この時、小さなタマネギを水にさらしてから使うのか、水にさらさずに
使うのか俺は知ら
ない。俺たちにとって異文化のタイ風サラダに
おけるタマネギの正しい取扱を俺たちは知ってい
るだろうか?
ねっ!そう考えると俺が驚いた理由がわかるでしょ?

2009/6/25

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2009年6月25日 (木)

パットカイ タイ風スクランブルエッグ

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卵かけご飯が静かなブームになっている。ブームの背景を不景気
だから、安くて旨い料理
を求めていると見る人がいる。卵を使った
いろいろなタイ料理を作るが、ヌチャナートは卵かけご飯を知らない。

特売で目玉商品の卵を買ったから、また今日も卵だ!
まだまだ卵料理が続くはずだ。
卵料理は簡単に作れるからヌチャナートの手抜き料理にな
る。
その犠牲者が俺だ。
卵かけご飯をヌチャナートに教えたら、更に手を抜いて
「卵をか
けて食べてね!」と言って何もしなくなる恐れがある。
卵かけご飯はヌチャナートが見ていない時にそっと食べよう。

今日の卵焼きはちょっと違う。
豚挽き肉、玉葱、長葱と一緒に卵を炒めたものだ。
英語で言えばscrambled egg、日本語なら炒り卵とかカタカナ英語で
スクランブルエッグ
と言ったところだ。
見かけ、彩りが悪いが食ってみると意外と旨い。
「黒いけど、美味しいでしょ?」
素直に旨さを認めた。唐辛子が入っていないから、辛くない。
これならお隣さんでも食べられる。
日本人が作らないタイプの炒り卵なのできっと珍しがる。

タイの屋台料理に関する本などにはタイのオムレツとして
カイヤッツァイが紹介されてい
る。パットカイはでているだろうか?
あまりにもタイの田舎の家庭料理すぎるので、本には紹介されて
いないかもしれない。

2009/6/25

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ヤムクラポンパ タイ人が作るツナサラダ

ウチが缶詰を買い溜めしている理由は二つある。
その一つが保存食、二つ目は缶詰でしか手に入らないタイの食材
を買っておくことだ。保存食として買ったツナ缶があった。
これでヤムクラポンパと呼ぶサラダを作った。
直訳
すれば魚缶詰サラダだ。
日本では缶詰は完成された食品だから、そのままあるいは醤油を
かけて食べる。
タイでは缶詰は半完成食品、つまり素材だからこれに手をかけて
調理をする。この違いに気付いた時、面白いと思った。

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ヤムクラポンパは生のニンニクが大量に入り、赤い唐辛子がきいて
いるサラダだ。サラネーの緑が料理の色を引き立て、食べると香り
が口中に広がる。

「美味しいね」
「美味しいわね。タイではこれを食べられない人が多いのよ」
「・・・・?」
「一缶5バーツとか10バーツの安い缶詰しか買えないのよ」
「・・・・・?この缶詰は幾らだい?」
「知らないわ。みたことないもの」
「・・・・」
「30バーツ位かしら」
これが本当だとすると約100円になる。そう考えるとタイでは高価
だ。このツナ缶は100円だか105円で買ったものだと思う。
日本とタイの値段が同じだなんて不
思議だ。しかもこの缶詰の原産
国はタイとなっている。原産国と消費国で値段が同じとは考えら
れない。自分達の国で作った缶詰を自分達国民が食べることが
出来ない、この矛盾に驚く。

Pct30

運転しながら聞いたある話を思い出した。
日本では鮪と鰹は完全に別なものとして扱っている。
外国では両者を区別しない。
鰹の缶詰もツナ缶として扱われているとのこと。
それで缶詰のラベルを見た。そこに描かれた魚はなんだか鰹みた
いだ。ツナ缶だと思って買ったのだが、ライトツナ缶となっている。
これはやっぱり、鰹の缶詰かな?そこで図鑑などで調べてみた。
後ろのヒレが長く伸び黄色だから、どうやらキハダマグロ
のようだ。
キハダマグロの缶詰をライトツナと呼ぶようだ。
表示に偽りはない。

俺としてはこれが鰹だろうと鮪だろうと気にしない。
安くて安全な素材で美味しい料理ができれば、それでいい。

2009/6/24

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2009年6月24日 (水)

カイダオとムウトート

俺はまた犠牲者になるのを覚悟しながら言った。
「ヌー、卵が安いよ。買うかい?」
「幾ら?あら、ほんと!安いわ。買いましょう」
女は迷わない。即決で2パック買った。これから卵料理が続くな。
卵料理は簡単に作れるので、それを作っては俺に食わせる。
ヌチャナートが手を抜くと俺が犠牲になる。

「今日はカイダオよ!」
まるで宣戦布告のようにきっぱりと言う。
反対は許さない雰囲気だ。

カイダオと言うのは卵焼きだ。
卵焼きをタイ人が作るとこんなだらしない形になる。
欧米の影響を受けている日本の卵焼きは平で丸い形になるように
作る。きちんと丸くするための器具まで考案されている。
このだらしない形の卵焼きを切ると、黄身は半熟でじゅるじゅると皿
にたれてくる。
この位の火加減が一番美味しいとタイ人もちゃんと知っている。
俺たちの感覚では見た目が悪い卵焼きだが、焼け具合がちょうど
よい。
「そのナムプリックをつけて食べてね」
このナムプリックは俺が作ったものなのに、自分が作ったような言い
方をする。卵焼きに唐辛子なぁー??
これって日本人の食べ方じゃないな。
長い間に、これが俺の普通の食べ方になっている。

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ムウトートなんてタイ語を使うと知らない人は高級な宮廷料理だと
思ってしまう。豚バラ肉をナンプラと胡椒で味付けしてフライパンで
炒めただけの簡単な料理だ。
似たような料理を王宮でも食べていると思うが、イベリコ豚とかどこ
そこの黒豚なんてブ
ランド物を使っているのかな?
タイ王宮とイベリコ豚という組合せは俺たちの持っているタイに対
するイメージからかけ
離れている。御料牧場のような王室専用の
場所で育てた豚を使うのだろう。
王宮のことはさておいて、ムウトートを味噌をつけて食べた。

この味噌も俺が作ったものだ。
焼鳥を注文すると、皿の角にちょっとだけ味噌が乗っている。
この味噌が気に入ったが、ヌチャナートは作り方がわからないと
いう。
「うーん?難しい味ではない。
こんな簡単な日本の味をヌチャナートにはつくれないのか
?」
タイ人なら簡単に作ってしまうナムチムを俺たちが作れないのと
同じかな?そんなことを思いながら作った味噌だ。
そこそこの味になっている。
後は好みに合わせて、甘くしたり、辛くしたり・・・・でよい。
ムウトートと味噌も良い組合せだ。

2009/6/24

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メロンの安売り

人通りの多い商店街の入口に車を止めてメロンを売っている。
目に付くのは大玉のメロンだ。
へたくそな文字で「メロン2ヶ500円」と書いてある。
「ヌー!メロンが二玉五百円だって」
ヌチャナートも大玉のメロンを見ていたようだ。
あれが二玉で五百円なら誰が見ても安い。
でも客がたかっていない。
「五百円ちょうだい、メロン買ってくるわ」
これから歩き回らなくてはいけない。重たいメロンを持ち歩くのは
俺で、食べるのはヌチ
ャナートだ。割の合わない役ばかりやらされる。
買物はヌチャナートに任せて先を歩いていた。
笑いながら追いついたヌチャナートの手にはメロンがない。
「二つで五百円のメロンはこんな小さいのよ」
拳骨を作って見せた。大玉のメロンはおとりだった。
看板に偽りはないが、詐欺みたいだ。
こんな商法はタイにもあるのだろう。
アハハ・・・と笑うだけでヌチャナートは怒っていなかった。

2009/6/21

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2009年6月23日 (火)

レトルトカレー タイ風

レトルトパウチのレッドカレーがあった。名前からして面白そうなの
で好奇心から買って
みた。
レッドカレーというのだから、タイカレーだと勝手に想像した。
パッケージのデザインもタイ風ではないが、熱帯風だ。
たけのこ、ココナッツミルク入りと書いてある。
日本で食べられているインドカレーには筍をいれることはない。
間違いなくタイカレーだと確信した。

熱湯の中でパウチを温め、開封すると俺が嫌いな加熱臭がある。
これは計算にいれてある。じゃあ、味は?
味としては旨い。だが、タイカレーの特徴がまるでない。
インドカレーにココナッツを入れて赤く染めた感じだ。
「ヌチャナート、これを味見してごらん」
「うん、美味しい。タイの味じゃないわ」
俺と同じ事を言う。

辛さの目安が5段階表示されている。
これは一番辛い5になっていた。
ぜんぜん辛くない。辛味なんか全くない。
タイの幼児に食べさせるような料理だ。
俺の辛味に対する感覚は日本人の標準からかけ離れてしまった
のかなー。

原材料名を見た。玉葱、たけのこ、ニンニク、ココナッツ・・・・。
赤い色はパプリカ色素を使っているのだ。
魚醤末というのがあった。末というのだから粉末だ。
魚醤というのはナンプラのことだ。
ナンプラを噴霧乾燥などして粉末にしたものを使っているのだろう。
レトルト食品なんだから、液体のナンプラを使えば良いのに。
その方が味もいいし、安価なはずだ。
乾燥に使うエネルギーもいらないし・・・・。
なんで魚醤末を使ったのか、開発者の意図がわからない。
ここに使われている魚醤末はタイかベトナムのものだろう?

タイでは魚醤末なんて何に使うのだろう?
しばし、魚醤末の用途について考えた。
タイのインスタントラーメンに調味料の小袋がついている。
多分、あの小袋の中に魚醤末が入っているのだろう。

2009/6/23

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タイ風秋刀魚の塩焼

魚の塩焼きにタイ風も和風もないと思うだろうな。
俺もそう思っていた。
だがヌチャナートが秋刀魚を焼くとこんな風になる。
食べることがない頭を最初から切りとって焼く。
頭がない分、エネルギーの消費も少ないから合理的だ。
これがタイ風秋刀魚の塩焼きだ!!

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うーん、でもなぁー?????
俺たちって伝統的に尾頭付きの魚を崇めてきた。
典型的な例は目出度い席でだされる尾頭付きの鯛だ。
秋刀魚の塩焼きだってちゃんと尾頭付きで焼くのが和風の焼き方
だ。味の方は頭があっても、なくても変わらない。
レモンを絞って酸味をかけると、味がしき締まるのも同じだ。
だが、頭がない秋刀魚の塩焼きを出されるとなんとなく落ち着か
ない。

俺たちは頭と尻尾がついた魚の方が切り身より上位の魚として
きた。鰯の目刺しの頭も食べるかな?
たいがいの人は目刺しの頭を食べない。
それなら食べない頭を最初からとってしまえばいいのにと思う。
頭がなければ乾燥時間も早まるしな・・・・・。
でも目刺しには必ず頭をつけなくてはいけない重大な理由がある。
頭をとってしまうと、目がなくなり、目刺しにならないからだ。

2009/6/22

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2009年6月22日 (月)

大衆的な味

「ウチじゃ毎日タイ料理ですよ」
「トムヤンクンなんていうタイ料理は美味しいじゃないですか」
なんてよく言われる。確かにトムヤンクンは美味しい料理だ。
酸味と辛味がきいて、海老の甘味がある料理は世界的にも珍しい
料理だ。でもなぁー、トムヤンクンなんて料理を毎日食っていたら
飽きが来ちゃうよ。たまに食うから旨いのだ。俺はトムヤンクンは
タイの懐石料理だと思うようになっている
。いくら綺麗で旨くても
懐石料理は続けて食いたくない。鰺の塩焼きなら毎日食っても
きない。ウチで毎日食っている料理はタイの大衆料理だ。

大衆的な味というのは飽きが来ない。飽きが来ないから普遍的に
なる。俺は日本における大衆の味と言うのは日本古来からの食べ
物の味だと思っていた。
確かに漬物や納豆などは昔からある日本の味だ。
現代の我々が大衆的な味と思っている物の中には日本に昔から
ある料理ではないものが意
外と多いのに驚いた。

大衆料理の筆頭とも言えるものにカレーがある。
カレーはインドが起源の料理なのに、日本の大衆料理になっている。

ラーメンも日本人が大好きな大衆料理だ。ラーメンは中国から伝
わった。俺が子供の頃はラーメンとかメンマなんて言葉はなかった。
支那ソバとか支那竹と言っていた。ラーメンは余りにも日本の社会
に溶け込んでいるので
、今の小中学生はラーメンは日本の料理だ
と勘違いしていると思う。

牛丼は限りなく和食に近いが、文明開化の頃、洋食からヒントを得
て考案された料理だか
ら洋食と言ってもいい。

カレーもラーメンも牛丼も起源は外国で日本で独自に発展をとげた
から、今では和食に近
い物になっている。カレーを食べたインド人、
ラーメンを食べた中国人が、カレーやラー
メンを和食だと思っても
不思議はない。

ハンバーグはアメリカでは大衆食だが、日本では大衆食と言える
か?銀座のマクドナルド第一号店で買って食べたハンバーグは謂
わばファッションだった。こ
の時代はまだハンバーグは大衆食では
ない。今はマクドナルドの店舗数が増え、有効な宣
伝に押されて
食わされているのがハンバーグではないか?
消費量から見ると、ハンバーグ
は大衆食と言える。
一日一度はハンバーグがないとダメだなんて言う人が日本人の中
に出ているかな?マスメディアでの宣伝がなくともカレーやラーメン
は存続している。ハンバーグはそうは行かない。
カレーやラーメンほどの市民権をハンバーグはまだ持って
いない
思う。

駅の立ち食い蕎麦、コンビニのお握りも紛れもなく純粋な日本の
大衆食だ。統計的に調べたわけではないが、現代の日本における
大衆食は外国勢に押されている。
食の世界では政府がグローバル化を叫ぶ前からグローバル化し
ていた。

2009/6/22

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カイチオウ タイの卵焼き

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ウチでは卵を常温で保管している。それを見た人が言った。
「昔は卵を洗わなかったが、今は卵を出荷前に洗う。そのため、
卵が腐りやすくなった。卵は冷蔵保管しなくてはダメだ」と言う。
流通段階でもスーパーでも卵は常温で保管されている。
だから卵は常温保管でもいいとは思っていない。
卵は冷蔵保管した方が安全だ。

日本よりはるかに暑いタイでも卵は常温保管されている。
卵の殻の中は無菌状態だから、暑くても腐りにくい。
タイで卵を買う場合、絶対にこれだけは注意しなくてはいけない
ことがある。彼らには先入先出の習慣がない。
信用の置ける店で買わないと、運が悪いと、とんでもない古い物を
買うことになる。

卵の安売りがあり、大量に買い込んだ。
最初はせっせと食っていた。食べ物を無駄にしてはいけないという
根性が染み付いた貧乏
人の典型的食生活だ。
毎日が卵という生活も飽きる。もう卵を見るのもイヤ!
それほど酷くはないが、卵を食べるのを中休みしたら、卵がある
ことを忘れていた。常温保管した卵が二つだけ残っている。
「これでカイチオウを作ろうよ」
卵を割り、青ネギ、トマト、ニンニク、唐辛子などを加えてタイの
卵焼き、カイチオウを
作った。食うと唐辛子に当たりピリッとする。
俺にはピリ辛程度だが、激辛かもしれない。
こういう卵焼きは日本にはない。
この料理は唐辛子やニンニクの量を調整すれば日本の普通の
家庭料理になると思うな。

2009/6/22

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パットウンセン 春雨の炒め物

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春雨を豚肉と一緒に炒め、ナンプラで味付けしてある。
「ああ、タイ料理だな。」と感じる。
こういう料理は高級料理店では出て来ない。飽きがこない大衆的な
味だ。毎日、食べる味は繰り返し出て来ても食べることができる味
でなくてはいけない。この料理はその条件を満たしていると思う。
ウチの食生活はタイの食生活と同じだと感じている。
「毎日、タイで食べている料理と同じよ」とヌチャナートも言っている。
確かに、タイ料理なのだが、(外国人でも食べられる)タイ料理という
カッコつきのタイ
料理だ。俺たちには辛すぎたり、臭さ過ぎるタイ料
理を彼らは外国人の俺たちには最初か
らださない。
タイ料理なら何でも知っているなんて思ったならとんでもない。
追求していくと深みにはまるほど奥が深いのがタイ料理だ。

2009/6/22

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たまり醤油とタイ人

名古屋周辺の人に言わせると、たまり醤油でないと刺身はうまく
ないとなる。大豆麹を使った たまり醤油は独特のこくと旨さがある。
刺身はたまり醤油で食べないと旨くないと言う人の気持ちは分かる。
日本の薄口醤油、濃口醤油と同じように色の薄い醤油と色が黒い
醤油がタイにもある。
たまり醤油の味は色が黒いタイの醤油の味に似ている。

関東以北では濃い口醤油を使っている。薄口醤油でも旨さは変わ
らないのだが、関東人には色が薄いとなんだか元気がないみたい
で物足りない。ウチでは俺の習慣から濃い口醤油だけを使っている。
ある時、たまり醤油を見つけた。これを買ってきてヌチャナートに
味見をさせた。
「あら、この醤油おいしいわ。タイの黒醤油に似ているわね」
ちょっと味見しただけでたまり醤油が気に入ってしまった。

魚が好きなヌチャナートは刺身が大好きだ。
ヌチャナートはファッショナブルな食事として刺身や寿司を無理して?
食べるタイ人とは
違うようだ。なま魚なんて日本に来るまで食べた
ことがないのに、刺身の旨さをわかって
しまう。
刺身とヌチャナートの波長があったと言えばいいかな。
魚をあまり好まない俺はヌチャナートに付き合わされて刺身や寿司
を食わされているうち
に、刺身などはあまり食べなくなっている。
旨そうな刺身があると、ヌチャナートは買い込んでくる。
「脂がのって美味しいわよ。食べて御覧なさい」なんて日本人の俺
に言う。
買ってきた刺身をたまり醤油にたっぷり山葵をいれて食べる。
「この醤油は綺麗で美味しいわよ」
たまり醤油の味を知ったヌチャナートはもう濃口醤油を使う気がな
い口ぶりだ。

キッコーマンはタイにもある世界的な醤油ブランドだ。
ヌチャナートの反応から判断して、タイ人の好みはキッコーマンの
ような濃口醤油ではな
くて、たまり醤油だ。
たまり醤油がタイで飛躍する機会があると俺は見た。

2009/6/21

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2009年6月21日 (日)

特別なパッカパオ

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特別なパッカパオなんて言うと、タイの王様が召し上がっている
料理と同じ物なのかと勘
違いされるかもしれない。
この料理も間違いなく特別なのです。冷蔵庫にあった鶏肉と挽
肉の
残りで作ったパッカパオですから、絶対にこれと同じ味の物を二度
と作ることができ
ません。もう少しこれらの肉の存在に気付くのが
遅かったなら、廃棄物になるところでし
た。だから特別でしょ?

「パッカパオを食べるでしょ」
天気は悪いし、あまり食事をする気にもならない。
できてきた物を食べる。食べると予想外に食が進む。
その理由の一つが唐辛子の辛味だ。
辛い刺激があると、食欲がなくても自然に飯を食ってしまう。

俺はパッカパオを食べながら何故タイ料理が辛いかその理由に
ついて考えている。暑さで食欲がなくなっても辛いと食欲が出て
食べられる。食欲を刺激するために、辛い食事にする。
これも充分に納得できる理由だ。

唐辛子にはハラが減っても空腹感を感じさせなくする作用がある
そうだ。熱帯の中で生活していると、体力を使うのですぐに腹が減
る。唐辛子があると、そんなに簡単に空腹感を抱かない。
貧しい農民にはありがたい話だ。
唐辛子を食っていれば満腹感が持続する。
これもなんだか納得できるな。
なぜタイ料理には唐辛子が沢山使われるのか?

「ちょっと待てよ!」
唐辛子がタイに入ってきたのは16世紀だ。
それ以前のタイ料理は唐辛子がなかったはずだ。
唐辛子がない時代も彼らは胡椒等を使った辛い料理を食べていた
のか?唐辛子が伝えられる以前のタイ料理はどんな味だったのか
調べて見るのも面白い。

ウチだけの特別なパッカパオを食いながらこんなことを考えていた。

2009/6/21

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2009年6月18日 (木)

辛い物だぁーい好き

辛い物が好きだという人が多い。辛い物の代表はなんと言っても
唐辛子だ。唐辛子が沢山入ったタイ料理は辛いから好きと言う。
日本にあるタイ料理屋さん、バンコックで観光客が多い店の味は
タイ人向けの味付けとは違っている。辛味を抑えていると見ていい
だろう。
そんじゃぁー、タイ人が辛い物を食べる時にはどの位の唐辛子を
使うのか知っていますか?

タイの唐辛子で辛いと言われているのがプリッキヌーだ。
プリッキヌーの乾物があった。

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インゲンのソムタムを作るのに、プリッキヌーを無造作に袋から取り
出している。日本人なら、1,2本を指で摘んで取り出すか、慎重に
数えながら取り出す。
あまりにも無造作に唐辛子を取り出すので、俺は何本の唐辛子を
取り出したのか知りたかった。
ヌチャナートの手を休ませて、唐辛子を数えた。
俺が唐辛子を数えているのに、ヌチャナートも興味を示した。
「何本入っていた?」
「全部で21本だよ」
できあがったソムタムはたったこれだけだ。たったこれだけの
ソムタムに21本の唐辛子が入っている。これは一人前の量だ。

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ちょっと味見して「ウッ!辛ぇー!」と言う程度の食べ方ならできます。
これを肴にビールを飲み、飯のおかずにすると話は違ってきます。
プリッキヌーを1本食べただけでも、日本人はヒイーヒイー言う。
どの位、このソムタムが辛いか想像できますよね。殺人的辛さです。
うっかりタイ人に辛い物が好きだなんていうと、彼等の感覚で辛い
料理を作ってしまいます。これを知ったなら、辛い物が好きだなんて
タイ人の前で言えなくなるでしょ。

2009/6/17

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ゲンヘット 茸スープ

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「ねぇー、これで百円よ。安いでしょ!」
大きな袋に入った茸を見せた。こういう時、女はとても嬉しそうな顔
をする。
「そうだね」
「ゲンヘットを作るけど、食べるでしょ」
安く売っている野菜はそれなりの理由がある。買ったら直ぐに熱を
かけるとか、塩漬けに
するとか加工をしないとダメだ。
そのままでは保存が利かない。こうしてスープにしちゃえば安心だ。
「うん」軽く返事をしておく。
スープに酸味をつけるために、今日はタマリンドを使った。
「あら、いい味よ。味見してごらんなさいよ」
味はよいのだが、魚のにおいがする。また醗酵した魚を使ったの
かな?俺の反応を見ていたヌチャナートが言う。
「どうしたの?不味いの?」
「不味くはないが、魚のにおいが強いね。くさい魚を入れたの?」
「これを加えただけよ。」粉末の和風だしを見せる
魚のにおい隠しに香草をいれたようだ。
これなら、美味しく食べられる。
茸がたっぷり入ったスープを楽しんだ。

2009/6/17

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2009年6月17日 (水)

ムウヨー 豚の鼻か?

バナナの葉で豚肉を包み、蒸しあげたムウヨーという食べ物がタイ
にある。肉製品なのに常温で売られている。生肉でも魚でも常温で
売られているから、肉の加工品
が常温で売られていてもタイの常識
ではおかしくない。

俺がムウヨーを旨いと言って食べているのを見た近所の男が、
気持ち悪そうな顔をして言
った。
「それな、豚の鼻で作るんだよ」
指で自分の鼻を持ち上げて豚の鼻のようにしている。
「ふーん、でもうまいよ。豚の鼻で作っても旨けりゃ良いよ」
俺が話を聞いて、食べるのを止めると思ったのに、俺は平気な顔を
して食べ続けている。男は気落ちしたようだ。
原料が本当に豚の鼻なら、豚一頭を丸ごと食べることになる。
それが命をくれた豚への感謝になる。
この話は「味の素はヘビの骨」という噂に似た話だなとその時感じ
た。

最近、ウチでは鶏肉のハムを作っている。腿肉や胸肉などいろいろ
試している。自家製鶏肉ハムをタイ人二人に出したら、旨いという。
「旨い」という人々の評価なんてあまり当てにしないほうがいい。
本人の前で不味いと言える勇気ある人はすくない。
二人ともこの作り方を聞いてきた。
作り方を知りたいという位なら、まあまあよい評価だろう程度に考え
ておく。
どうやらタイ人の嗜好にあった味付けになっていると思われる。
今回は鶏挽肉でソーセイジを作った。これもハム同様にいい味に
仕上がっている。ヌチャナートは旨いと言いながら食べていたが、
何かを考えている様子だった。
「あらっ、これってムウヨーの味に似ていない?」
「ああ、そういえば似ているね」
鶏肉を豚肉に代えればムウヨーの味に近くなるはずだ。
バナナの葉があればムウヨーを日本で作れるな。

2009/6/17

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2009年6月16日 (火)

えのき茸のスープ

肉を焼いた。スープが欲しいか聞かれた。
それほど、スープが欲しいとは思わなかったが、水気があるほうが
飯を食いやすい。
思い直して、スープも作って欲しいと頼んだ。
「茸のスープでいい?」
「ああいいよ」
先日、買い込んだえのき茸を直ぐに醤油で煮込んで保存食にして
ある。これをこのまま食べても旨い。
今日はこの茸をスープの具にした。
茸の香りがいい。この香りだけで食欲がでる。
青い葱の色も味を引き立てる。
お湯に出汁、茸と葱を加えただけの簡単なスープだが、いい味だ。

2009/6/14

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パットマクワ 麻婆茄子タイ版

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美味しそうなにおいが漂ってきた。何かなと食卓を見ると茄子の
炒め物があった。
「この料理の名前はなんというの?」
「パットマクワよ」
茄子の炒め物と言う意味で、名前に面白みがない。
料理の名前と言うものは何か面白みがほしいな。
麻婆豆腐とか麻婆茄子という名前の由来は「麻(マー)という婆さん
が考案した料理」だからという。嘘でも本当でもいい。
こんな由来があると料理を食べる楽しみが増える。
この茄子を食うと、旨いのだがやたらと油っこい。
ナムプリックと一緒に食べると辛味がでてもっと旨くなる。
日本でいう麻婆茄子のタイ版と言える。
「唐辛子と一緒に食べるとうまいね」
「あっ!いけない。唐辛子をいれるのを忘れていたわ」
やっぱりそうだったのか。

2009・6・16

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レモングラスに似た

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外国で新しい物、珍しい物をみると、必ず母国の何かと結びつけ
る。例えばアルゼンチンに高くて目立つ山があったとする。
それを見た日本人はアルゼンチン富士なんて呼んでしまう。

道端にススキが生えている道をヌチャナートと歩いていた。
ススキはタイに有るかどうか知らない。
ススキに似たような草をタイで見たが、それがススキかどうか知ら
ない。北部の高い山の上ではタイでも気温が低いからススキが生
えているかもしれない。
「これレモングラスみたいね」ススキの葉を指していう。
「ああそうだね」
ヌチャナートもススキをタイでよく見る物に結び付けている。
俺はにやっと笑った。
レモングラスはウチの料理にはよく使う。
ススキにレモングラスと同じような香りがあるかどうか試していない。
多分、ないでしょう。ススキを素手でいじると手を切るから危険なの
で、においを試していない。もし、ススキにレモングラスに似た香りが
あれば、日本人はススキを料理に使っていたはずだ。

2009/6/16

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即席麺をタイ化する

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インスタントラーメンがある。これをそのまま食べても面白くない。
タイカレーもある。この二つを組み合わせたならどうか?
面白そうな味になりそうだ。
さっそくタイカレーを手鍋に入れた。このままではどろっとし過ぎる。
水を加えて火にかけた。
薄めたタイカレーが熱くなった。味付きのインスタントラーメンを加え
てしばし待つ。
味見をしたら、タイラーメンの味になっている。

ウチの場合は本物のタイカレーが直ぐにできる。
日本の家庭ではそうはいかない。
缶詰のタイカレーを使って同じ事をやれば、即席のタイラーメンが
出来上がる。
これをタイ人にだしたならどんな反応をするだろう?
擬似タイラーメンかもしれないが、屋台で食べたタイラーメンの味
を思い出すことができる。

2009/6/15

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箸の長さとタイの箸

箸のパンフレットがあった。そこに知らない字が書いてあった。
「咫」という字だ。これ、読めるかな?
これは「あた」と読み、長さの単位だ。
このパンフレットによると、「咫」は親指と人差し指を広げた長さが
「一咫」だ。箸は「一咫半ひとあたはん」が使い易い長さとなって
いる。従って子供の成長につれて正しい長さの箸を求めることに
なる。

タイではそんな繊細なことを言わない。
大人も子供も中華料理店でよく見るぶっ太くて長い箸を使っている。
箸に竜などの彫り物があって赤や緑で色付けされていることもある。}
屋台などの箸は使っているうちに色もなくなっている。
プラスチックの棒と思えば良い。
俺が経験したタイ庶民の家庭には日本にあるような綺麗な色や
模様の箸はない。富裕階級の家庭では象牙に彫刻を施し金銀で
装飾した箸なんて使っているかもしれない。

日本の家族の場合はこの箸は誰の物と決まっている。
タイではそんな決まりはない。
誰もが手じかにある二本の箸をとって食べる。

手元の色が異なる箸を何膳かタイに持って行った。
こんな箸はタイにはないから、喜ぶかなと思ったが反応はいまいち
だった。箸は物を食べる道具だから、箸に使ってある色とか描か
れた模様にタイ人は気を使わないようだ。

俺の好きなタイラーメンを作ってくれた。
いつものように手じかの二本の箸をとってラーメンにそえてある。
出された箸を見ると、一本は赤でもう一本は緑だ。
赤色の箸を二本揃えて一膳とする考えがない。
箸を対にして使うという考えも、色を揃えた方が美しいとも考えない。
習慣の差を面白いと感じた。色の違う箸でタイラーメンを食うと
なんとなく落ち着かないのが日本人の感覚だ。

2009/6/15

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食物と健康広告6169

今回の広告をみて、面白いことに気付いた。今までは何を食べると
何に良いと具体的な食品の名前が書いてあった。
今回は広告の中に食品とは書いてあるが、食品名が書かれて
いない。どの食品か知りたかったなら、広告にある本を読まなくて
はいけない。
それから、気のせいかもしれないが、最近は「これを食って健康」
「あれを食ってダイエット」という広告が少なくなった。

「健康365」誌 2009年8月号 ㈱エイチアンドアイ

白内障の名医が開発!目のかすみ、まぶしさが消えたと評判の
「新視力若返り食品」は老眼・白内障の特効薬
本を読まないと具体的な食品の名前はわからないでしょ!

高血圧の人も安心 食べる養毛剤「シルク微粉末」で髪が数ヶ月
で生える!太く・黒くなる!
シルクというのは蚕だ。蚕を食べる地域もあるし、宇宙食として検討
されているから、食品の仲間と捉えている。

「わかさ」誌 2009年8月号 わかさ出版

高血圧の9割は体質改善でらくに克服でき 
第一は心臓虚弱を正す肩上げ
第二は腎臓虚弱に効くウーロン茶

高血圧の上も下も強力に下げ低く安定!大学教授も驚く凄い
降圧効果がメロンに見つかった

減塩で血圧の下がる人と無効の人に分かれ
あなたはどちらか
一番の減塩法は何かもわかる新辞典

「ゆほびか」誌 2009年8月号 マキノ出版

つらい夏冷えも胃の不調・むくみ・夏バテも撃退!
お手軽レシピーカードつき!
「ネギ・ショウガ・ニンニク」夏の超活用レシピー

「壮快」誌 2009年7月号 マイヘルス社・マキノ出版

アメリカの人気女優は7キロ減!
有名デザイナーは18キロ減!
食べるほどやせてくる
生食ローフードで
20キロ19キロ楽やせた!
17㌢16㌢腹囲が縮小
血糖値、血圧が正常化、体臭、口臭も消えた
これも本を読まないと、何を生で食ったらいいのかわからない。

お笑いコンビが11キロやせた
<夜キャベツ>で25キロ22キロ速やせた
ひざ痛、不眠、不整脈も治ったと騒然

大音量の耳鳴り、めまい、難聴、腰痛が改善
記憶力も向上した!
<ハチの子の粉末>

2009/6/16

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2009年6月15日 (月)

薬膳:西瓜と利尿

「日本の西瓜は甘くて美味しいわ」嬉しそうに西瓜を食べている。
厳密に比較したわけではないが、タイのホテルで出る西瓜は甘くて
美味しくて日本で食べ
るものと遜色がない。日本の冬にタイを訪れ
た日本人観光客が
「冬に西瓜をたべられるな
んて!」と感激しながら西瓜を食べてい
た。日本人観光客はタイの西瓜は不味いなんて言
っていなかった。
庶民が市場で買う西瓜は外人観光客が泊まるホテルの西瓜より
甘くないのかもしれない。日本の果物は確かにリンゴでも葡萄でも
昔より大粒のものがでておりしかも甘い。
エレクトロニクス、自動車産業だけでなく日本の農業技術水準は
高い。

「タイでは綺麗な野菜は薬を使っているから危ないわ」
そう言いながら、デザートとしてスプーンで西瓜をほじくっている。
野菜がどうの、西瓜がこうのと言った他愛ない話を続けていた。

ヌチャナートがふと漏らした言葉は聞き捨てならなかった。
「西瓜を食べると、オシッコがよくでるのよ」
西瓜を食べるのは水を飲むのと同じような物だ。
喉が渇いている時、立て続けにコップ二杯の水は飲めるが三杯目
の水は飲みずらい。甘くて香りがいい西瓜ならコップ二杯ほどの水
を知らずに飲んでいるかもしれない。
水を大量に飲めばトイレに行く。でも一回行けば充分だ。
西瓜に利尿作用があるというのは初めて聞いた。
利尿作用というのだから、大量の尿がでる、或は何度もトイレに行き
たくなることだ。
西瓜を食べるとオシッコがよくでるという話はヌチャナートの個人的
経験則かもしれない
。個人的経験則と言っても、ヌチャナートはエイ
リアンでも宇宙人でもない普通のタイ人
だ。他のタイ人、日本人も
西瓜を食べると排尿が促進することをたぶん経験しているが、
西瓜
と排尿の関係を認識していない。俺もそんなことを知らなかった。
個人差があるかもしれないが、ヌチャナートの経験則はタイ人にも
日本人にも当てはまる
と思う。西瓜には排尿を促す何かあるのだ。
腎臓結石があって、排尿で結石を押しだすことが大切な人は西瓜
を食べるといいのかもし
れない。

2009/6/14

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2009年6月14日 (日)

トムセープ ハチノスのスープ

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「あら、これ何ぁーに?」
なんだが見慣れぬものがスーパーにあった。
ラベルを見ると、ハチノスと書いてある。
俺が知っているハチノスは灰黒色で玄関マットのような模様をして
いる。これは白くて細長い。ハチノスと言われて見ると玄関マットの
ような形をした部位もある。ハチノスは牛の胃だ。
多分このハチノスは胃の入口か出口、或は子牛のものだろうと
考えた。ハチノスなんてタイ語は知らない。
「これは牛の内臓だよ」と説明した。
タイで売っているハチノスは大きいままだ。こんな小さなハチノスは
タイでは見ないという。内臓なんて日本ではホルモン焼や煮込み
でしか食わない。これがタイではいろいろな料理に使う。
どちらかと言うと日本では内臓は下等な肉だ。
それがタイでは内臓を下等な肉とは看做していない。
違う味の肉という感覚で内臓を食べている。
「これ、買いましょうよ」
ハチノスをレモングラス、コブミカンの葉と共に煮込んだ。
薄荷の葉と葱をのせてだす。レモン汁を加えてかき回す。
ハチノスをとっては唐辛子ソースにつけて食べる。
モツ特有なにおいはない。
しこしことした歯応えが食っていて面白い。

2009/6/13

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スクノーマイ 筍サラダ

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これは筍サラダとでも言う料理だ。タイの筍の缶詰がある。
缶詰だから、筍は柔らかい。フォークで筍をこすると、筍の千切りが
できる。何故か、千切りを作るのにナイフを使わない。
いつもフォークを使う。筍に香草を混ぜる。色気はちょっと悪いが、
食うと旨い。俺はちょっと口に入れた。
「うん、いい味だ」と感じた直後に食うのを止めた。
口から鼻に抜けて軽い香りがしたからだ。
ヌチャナートが加えたタガメエキスの香りだ。
このエキスは果物のような軽い芳香がある。本当に芳香と言える
よい香りだ。アイスクリームやケーキにも使える香りだ。
タガメの香りだと知らなければ、俺は喜んで食っている。
これが宮廷料理だと言われれば、「さすがタイの王様」と思って
しまう。素晴らしい香りだ。でも俺はあのゲンゴロウの親分のような
虫の香りだという偏見があるので、食わない。

2009/6/13

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2009年6月13日 (土)

お煎餅もジューシー

俺はこのブログの中で、風味は日本語で表現すべきとたびたび
言ってきた。最近、風味を「ジューシー」とか「スパイシー」なんて
カタカナ英語で表す傾向が強い。
それに俺は危機感を抱いている。風味を表すカタカナ英語が氾濫
しているが、「スパイシ
ー」の意味が分からず、ウエブで検索して
いる人も多い。
「香り高い」「香り豊な」「ピリッとした」「辛味の利いた」など日本語で
表現すれば、
悩んでウエブで検索し確認する必要もない。

幼稚園生ほどの子供が何かを食べて「ジューシー」というテレビ
コマーシャルがあった。
日本語環境の中で育った子供達は
「ジューシー」という英語が持つ意味、言葉の背景を知
らない。
彼等は「ジューシー」は「美味しい」と同意語だと思っている。
「ジューシー」は「ジュース」の派生語だから、水分に関係していると
英語圏の子供なら
無意識のうちに分かっている。
「ジューシー」を「美味しい」の同意語だと勘違いした日本語圏の
子供は、水分がないお
煎餅やクッキーを食べても「ジューシー」
なんて言い出すようになる。「くさや」「烏賊の塩辛」「明太子」を
食って旨いと思ったなら「ジューシー」というよ
うになる?
これって、どうみてもおかしいよね。

風味を表す言葉は他の言語に翻訳できない物がある。
日本で発生した食品ではないチーズやワインの風味を表す言葉の
中には日本語にできない
ものがある。それは専門家の領域なので、
それらの言語の使用については専門家に任せよ
う。
「みずみずしい」「さっぱりした」「芳醇な」と言った一般的な風味の
表現は日本語でや
るべきだ。

それにしても風味を表すのにどうしてカタカナ英語でなくちゃいけ
ないのだ。「ジューシー」でなくてタイ語でチャムと言ってはいけない
のか?フランス語・ドイツ語
もいけないのか?どう考えてもおかしい。
俺は日の丸を掲げた右翼でも国粋主義者でもない。
日本人が持つ味覚は日本語でなくては表現できない。
美味しさを正しい言葉で表現して後世に伝えていかなくてはいけ
ないと思っている。

2009/6/13

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ヤングコーンの炒め物

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ヤングコーンの缶詰があった。多分、俺が買ったのだと思う。
何か具体的理由、例えばあれが食いたい、こうして食いたいと
いった理由があって買った
物ではない。
ただ単に保存食として買ったのかな?
あれば、何かに使うだろう程度の気持ちで買ったのだろう。
買ってあることも忘れた。忘れていても缶詰だから、腐ることはない。
ヤングコーンは俺の好きな食べ物の一つだ。
この感触とちょっと青臭い香りが好きだ。
「これを食べようよ」ヤングコーンを取り出した。
「炒め物にするけど、食べる?」
「うん」
野菜と一緒に炒め物にした。少量の豚肉が冷蔵庫にある。
これを加える。サービスのつもりで肉を多くすると、野菜炒めは旨く
ない。豚肉をガーリックと一緒に炒める。俺はこの時に立ち上がる
香りが好きだ。今は少なくなっているが、昔はこの香りは嫌われた。
この香りは人種差別に繋がっていたと言っても分からない人の方
が増えた。何処かにこの問題について書いておいた。
手元にある野菜を切ってヌチャナート流に炒める。
オイスターソースを加える。
このタイ製のオイスターソースはヌチャナートのお気に入りだ。
「これがあると味が引き立つのよね」
出来上がった物はラーメン屋で食う野菜炒めと見かけは似ている。
味はタイの屋台で食うのと同じだ。
こういう、庶民の味って飽きがこない。
野菜からでた汁がいいんだよな。この汁を飯にかけるのが好きだ。
オイスターソースを使った野菜炒めからでる汁は甘味があるんだ。

2009/6/12

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2009年6月12日 (金)

塩漬鯖 プラケム

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冷蔵庫におかしな包みがある。
「これ、何んだい?」
「ああ、それっ!お友達に貰ったプラケムよ。」
また、くさい塩漬魚を持ってきた。少々うんざりする。
日本の社会で、日本人の女房と、日本の普通の食生活をしている
人には俺のうんざりする
気持ちはわからない。
味噌だって醤油だって、外国人から見ると凄ーく、くさいのだ。
日本人にはそのくささが分からない。むしろ食欲をそそるいい
においだ。
欧米のチーズはくさいから嫌いだという日本人がいる。
そんな人にとっては冷蔵庫にチーズがあるだけでイヤだ。
くさい食べ物はもう見るだけでもいやになる。
俺がうんざりする気持ちがわかるかな?

「これ美味しいわよ」
ヌチャナートはプラケムをフライパンで炒めだした。
熱をかけると悪臭が酷くなる。
「できたわよ。味見して御覧なさいよ。美味しいから」
可愛い恋女房が作った料理に手をつけないで「いらない」と言えば
ヌチャナートでなくと
も怒る。ちょっとだけ、手をつけて
「こりゃダメだ」と言えばいい。
食べない言い訳を作るために、ちょっとだけ食ってみた。
予想したとおりの香味だった。香りの部分はくさくていただけない。
俺にとっては悪臭だよ。しかし味の方は醗酵した魚の旨味が強烈
にでている。このプラケムは好きな人にとっては、とても旨い味だ
ろう。その気持ちは充分に分かる。

「プラケムでご飯を食べてね」白い飯を皿に盛ってきた。
魚をおかずにご飯を食べるには、飯は茶碗に盛らないといけない
気がする。ウチにはタイ料理しかないからご飯もタイ流に皿に盛る。
皿に盛られた飯を見て苦笑する。
この他にお菜をつくる気はなさそうだ。プラケムをお菜に飯を食う。
「くせぇーなぁー!」慣れるしかないなともう諦めた。
プリッキヌーがある。プリッキヌーとプラケムを一緒に食べた。
そうするとプリッキヌーの辛味と香りでプラケムが持つくさみが消え
た。あるにおい「A」を別のにおい「B」で包み込み、あるにおい「A」を
感じさせなくマスキ
ング効果だ。プリッキヌーの辛味でプラケムの
臭みを感じさせなくなっているのかもしれない。
もともと旨味の強いプラケムだ。くさみを感じなくなれば旨味だけを
感じる。
「おっ!こりゃ旨い」新発見だ。
これなら、プラケムを食える。ヌチャナートは俺の食い方を見ていた。
「プリッキヌーと一緒だと美味しいでしょ」
「うん」素直に美味しさを認めた。
「これは淡水魚かい?」
「海の魚よ。鯖よ」
これが鯖か?鯖の変貌に驚く。

2009/6/12

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スペアリブのトムチュート

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何を思ったのか駅ビルの地下にいた。そこには食品を扱う店があ
る。目的もなく商品を見ていた。スペアリブが目に入った。
これをフライパンで炒めて醤油と砂糖を加える。醤油が肉の周りに
絡みつく。これにニンニクを加える中華料理がある。
これが好きだった。スペアリブを見たら、そんな中華料理を思い出
し、食いたくなった。待てよ、今は毎日がタイ料理だ。多分、そんな
味を好まなくなっていると思う。
以前、ヌチャナートがスペアリブを使って美味しい料理を作ってくれ
た。ヌチャナートにスペアリブ料理を作ってもらおう。

「何、買ってきたの?」
スペアリブってタイ語でなんというのか知らない。
この辺りの豚肉だよと言いながら胸を撫でた。
肉を見て「ああ、豚の骨ね」なんて言う。
確かに、豚の骨だけど、豚の骨と言われると豚骨スープに使う
ぶっ太くて固い骨を思い浮かべる。これは軟骨だから、別の言い方
があるはずだ。この表現でタイの一般社会、市場で通じているの
だから、このままでいいのでしょう。

「ねぇー、これとパクドンでトムチュートを作るけど食べるでしょ?」
以前、食べて旨いと思った料理はこれだったかな?
あの臭い、パクドンを使うのかな?
そうしたら、高菜の漬物の缶詰を取り出した。
「ああ、これなら臭くないからいいや」
俺は安心した。

ヌチャナートはスペアリブを切っている。
「あら、良いお肉ね。美味しそうよ」
新しい牡蠣油を味見して「これは使えるわ」と言う。
今日、買ってきた牡蠣油を加えた。
以前買った安い牡蠣油は不味い。
値段を抑えるため、牡蠣を減らし増量にカラメルを使っていた。

肉を高菜と一緒に煮込んで味見をする。
パソコンを叩いているうちに、料理が出来上がってきた。
ちょっと酸味のあるスープだ。
軟骨の周囲についた肉を齧る。こうやって齧りながら食う肉が旨い。
野獣になった気分だ。こりこりした骨の感触もいい。

以前食った美味しいスペアリブ料理はこれだったのかな?
どうもよく思い出せないが、これも旨い。

2009/6/12

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唐辛子の選別

俺たちが唐辛子を買って、置いておく。
我々の通常の食生活では唐辛子なんて余り使わない。
長いこと乾燥唐辛子を置いておくと、赤い色が褪めて白っぽくなる。
白っぽい乾燥唐辛子は古い物だと俺は認識していた。

唐辛子を選別していた。面白そうなので俺もタイ人に加わった。
単純な作業だから、女達は手を動かすが、それ以上に口が動く。
何処へ行っても女はお喋りだ。
沢山の乾燥唐辛子を手にとって見ると、それぞれ色が違う。
真っ赤なものもあるが、黄色っぽいものもある。
俺は橙色、黄色、白い乾燥唐辛子を古い物、悪い物としてはね
のけていた。それをタイ人は薄ら笑いを浮かべて、俺を馬鹿にした
ように見ている。

唐辛子の色についてタイ人はあまりこだわりを持たない。
収穫時期になると、その時、その畑でできている物を全て摘み取る
みたいだ。色なんて気にしないから、真っ赤なもの、橙、黄色、緑
それらを一緒くたに摘み取って乾
燥させる。
日本人のように、これはまだ青いから三日後に摘み取るなんてこと
はしない。いろいろな色が混ざった生唐辛子を乾燥させるから、
赤いものから白っぽいものもできあ
がる。
そんなことを知らなかったから、赤以外の唐辛子を取り除いていた。
後になってタイ人が馬鹿にしたように、薄ら笑いを浮かべる理由が
わかった。

2009/6/12

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加賀太きゅうりのソムタム

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「全農いしかわ」から出荷された加賀野菜の加賀太きゅうりを戴い
た。ラベルに食べ方が書いてある。炒め物、煮物、酢の物・・・・。
このラベルを見なかった俺は「変わった形の青いパパイヤだ」と
思っていた。

ヌチャナートがソムタムを作っていた。
俺がパパイヤだと思っている加賀太きゅうりの表面をナイフで叩い
ている。次にそれを削ぐ。小さな切れ端を摘んで食べた。
パパイヤだと思っていたから、味がなんだか変だ?
俺が変な顔つきをしていたのだろう。
ヌチャナートはすぐに俺の気持ちを察した。
「テンチャンよ」
「えっ?!・・・・」
テンチャンなんて知らない。名前からしてウリ科の野菜と推定した。
俺が怪訝な顔をしているので、加賀太きゅうりと書いてあるラベル
を見せた。これはきゅうりだったのだ。
確かに、きゅうりの形と色をしている。
「テンチャンはタイにあるのかい?」
「いっぱいあるわよ!」
日本じゃ、特別な野菜になっているけどタイじゃ当たり前の野菜な
んだ。それはそれでいい。

ヌチャナートは嬉しそうにソムタムを作っている。
加賀太きゅうりを臼に入れてポクポクと叩いている。
それに腐った魚?を加えている。
俺から見ると腐った魚だが、ヌチャナートには美味しく醗酵した、
漬けた魚だ。俺には悪臭だがヌチャナートには食欲をそそる芳香
だ。

俺はこんなもん、食わない。ヌチャナートは俺が食べないことを知っ
ているので、好きなだけ唐辛子を加えた。
「ああ・・・、いい辛味!」
美味しそうに、加賀太きゅうりを食べている。俺はため息をついて
いる。あの腐った魚さえいれなければ俺も食える。
そういうソムタムもあるけど、腐った魚がはいらないと美味しくない
という。

「全農いしかわ」の皆さーん!
加賀太きゅうりはソムタムに使えますよ!
食べ方にタイ料理のソムタムを加えてくださーい!

2009/6/11


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タイ流高菜の漬物考

タイの食材屋へ行くと高菜の漬物が缶詰になったものを売ってい
る。砂糖が入っているので甘い漬物だ。
俺たちはこれの使い方を知らない。
漬物と言えば醤油と味の素をかけて食べる物としか考えない。

高菜の漬物の缶詰を見ながら漬物に対する日本人の考え方とタイ
人の考え方の差について
考えてしまった。

漬物は野菜の保存食という考え方は日本もタイも同じだ。
野菜をつけることにより、生野菜にはない美味しさを作り出すという
考えも同じだ。だが、漬物の食い方には差がある。

日本の場合、漬物は保存の利く加工食品という色合いが強い。
加工食品つまり手をかけずに直ぐに食べられる食品だ。
漬物に醤油をかけて飯のおかずにするのが日本流だ。

これがタイになると、漬物は加工食品ではなくて料理を作るための
素材、食材となる。
生野菜=>漬物・保存・醗酵=>調理という料理を作る過程の
一段階と言う位置づけだ。
漬物と肉などを使ってトムチュートなんていうスープを作る。
トムチュートなどを作るために野菜を漬けたと考えてもいい。

普段は余り気にしない、高菜の缶詰のラベルを見た。
タイ製品なのにラベルにタイ文字がないのも珍しい。
ラベルは英仏中日語で書かれている。
品名は日本語では高菜となっている。別に驚かない。
中国語では酸菜心、咸酸菜と書いてある。ああ、なるほどそんな
もんか。
英語ではsour mustard green in brine
仏語ではfeuilles de moutarde au vinaigre
高菜の英仏語を見ると、高菜はマスタード、つまり辛子菜の一種
なんだ。えっ!なに?高菜って辛子菜の一種なの?
予想もしない言葉に出会って俺は驚いた。
ラベルに嘘は書いてないとは思ったが、一応ネットで調べてみた。
たしかに高菜は辛子菜の一種となっている。

2009/6/12

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鼠の糞が生で流通

ちょっとショッキングなタイトルにしちゃった。ごめんね。
本当に鼠の糞が流通するわけがない。鼠の糞とタイ語でいう唐辛子
のことだ。沖縄の島唐辛子と同じ物らしい。
この鼠の糞が生で流通している。緑のままの場合もあるし、赤い
場合もある。タイ人は赤でも緑でも、色は気にしないようだ。

唐辛子は茄子科の植物だから、茄子のヘタのようなものがついて
いる。ヘタからは枝のような棒が伸びて茎に繋がっている。
鼠の糞の流通段階では棒を付けたままのようだ。
少なくとも今回入手した鼠の糞には棒がついていた。
俺はその商習慣を別に疑問にも思っていなかった。
ヘタをとってから売っている物があるかどうかも気にしていなかった。
食卓に出されたものを漫然と食べていた。

冷蔵庫に入れてあった鼠の糞を取り出すと、傷みかけている。
「ねぇー、サミイ!こうやってヘタをとってよ。こうすると長持ちする
のよ」理由は分からないが、唐辛子のヘタをとると長持ちするらしい。
そんなこと知らなかった。
タイ人にすればそんなことは常識なのかもしれない。
我々日本人は生の唐辛子なんて、しし唐以外に食べることはない。
普段使う唐辛子は駅の立ち食い蕎麦や牛丼屋で使っている粉に
なった七味唐辛子が多い。
漬物に入れるため、全体を乾燥させた唐辛子を使うこともある。
あの辛い唐辛子を生で使うことはない。
経験がないから唐辛子を新鮮に保つ方法を知らない。
また知る必要もない。

鼠の糞だって最初からヘタをとって流通させれば、市場で長く商品
価値を保てる。
なぜヘタをつけたまま流通させるのか理由がわからない。
ただ単にヘタをとる手間を省いただけかなぁー?

唐辛子のヘタをとると新鮮さが持続することを学んだ。

2009/6/12

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2009年6月11日 (木)

ラッタナー 餡かけソバ

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いつものように質問から始まった。
「なに食べたい?」
「うーん、そうだな・・・?」
ちょっと考える。これは食事前の通過儀礼か儀式のようなものだ。
実際は考えていない。考えている振りをしているだけだ。
頭に浮かんだ料理の名前をあげる。
「パットメーがいいな」
それが食いたいのではない。ただの思いつきだ。
「ラッタナーはどう?」
「ああ、それにしようか」
料理が決まると、ヌチャナートはちょこちょこと作り始めた。
「できたわ。お酢をかけると美味しいわよ」
暑いタイでは辛い料理も多いが、酸っぱい料理も多い。
酸味はライムを使うことが多いが、タマリンドも使う。
ウチの場合、酢で酸味をだすのは珍しい。
酢の中に唐辛子が浮かんでいる。
日本のラーメン屋に行くと固いヤキソバに餡をかけたラッタナーに
似た料理がある。それも酢をかけて食べるが、酢に唐辛子は入って
いない。麺と肉、野菜などを皿の端の方から少しずつ取り分けて
食べていた。
皿の中央部分に手をつけないで、中央部は今の形のまま残したい。
こうやって食べると最後まで綺麗な姿で食べられる。
この食べ方はヌチャナートの食べ方と違う。
俺の食べ方が気に食わないらしい。ヌチャナートは酢をかけたら
全体をよぉーく掻き混ぜて食べろと言う。
この食べ方は皿の上が見苦しくなる。俺はそれがイヤなんだが、
ヌチャナートの言うように全体を掻き混ぜてから食べた。
そうやらないと怒られちゃうのだ。

2009/6/10

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タイ料理の地域差

毎日いろいろなタイ料理を食べている。ヌチャナートはトムヤンクン
を作るから、海老と・・・・を用意するなんてことはしない。
冷蔵庫を開けて材料を見てこれをこうしたら美味しい料理になると
直ぐに思いつく。料理が決まると、ちょこちょこと素早く作ってだす。

ある時、タイ南部出身の方の家にお邪魔した。
出された料理はウチの味とは違っていた。こんな味の料理はウチで
は作らない。

ウチの前にローズマリーが植わっている。タイ中部出身の人は、
料理に使うといってローズマリーを持って行った。
ウチでは一度もローズマリーは使ったことがない。
タイ南部の料理で使うらしいサフランもウチでは使ったことがない。
タイ北部で使う食材も買ったけれどなかなか料理を作らない。
「今度、作ってあげるわ」とは言っている。やっぱり自分が生まれ
育ったタイ東北部とラオスの料理しか作らない。
「なんでここでラオスがでてくるの?」と不思議に思うかもしれません。
フランス植民地の歴史を見れば、タイ東北部とラオスの料理は同じ
だとわかります。歴史のことは他のウエブを見てください。
ごくたまーに、バンコック風の料理を作ることがある。

タイと一口に言っても広ぉーござんして、地域ごとに味が違う。
唐辛子で麻痺した舌で強烈な香草の香りの料理を食べると全て同
じように見えてしまう。地域毎の味の違いを見分けられるようになる
には覚悟と経験が必要になる。

多くの日本人はプーケットなどタイ南部の観光地に出かける。
南部で、南部だけで多く見る料理を「これがタイの料理だ!」と決め
付けた書き込みがウエブにある。そのように書かれるとタイ全土で
そのような料理を食べていると勘違いしてしまう。
タイも日本も地域によって味も料理も違う。
ウチの料理はタイ東北の田舎料理だということを改めて確認した。

2009/6/10

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2009年6月10日 (水)

ぐしゃっとしたカオパット

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カオパットというのは飯粒がパラパラに離れており、ちょっと固い
くらいが旨い。今日はカオパットにした。
「トマト、入れるでしょ?」
「うん」
日本のラーメン屋の炒飯にトマトが入っているか?
タイではトマトを入れる。「えっ!焼飯にトマト?!」なんて驚かない
でください。トマトケチャップで味付けした焼飯をオムライスなんて
言っているでしょ。それと同じです。
冷蔵庫から小さなトマトを取り出した。
ちょっと多すぎるのではないかな?
ニンニクや玉葱を炒りだすと、美味しそうなにおいが立ち込める。
トマトを全部入れちゃった。
そして飯を入れて炒め出した。
「出来たわよ。食べて!」
「・・・・・」
「レモンいるでしょ?」
カオパットにレモンの汁をかけると酸味がでて味が引き立つ。
黄色いレモンではなくて緑色の小さなライムをタイでは使う。
香りは違うが同じ酸味がする。
炒飯にレモン汁をかけるのもタイ風だが、もうひとつタイのカオパット
には特徴がある。必ず、胡瓜をつけることだ。
胡瓜がないと落ち着かないらしい。胡瓜もタイの物は日本の物より
小さい。噛んでも気持ちよくぽきっと折れない。しかし甘味が日本の
物よりもあり、美味しい。
「唐辛子はそこにあるからね」
「うん」
食べ始めた。思ったとおり、ぐしゃっとしたカオパットだ。
こんな飯をタイの屋台でだされたなら、間違いなく俺は
「バァーロー!こんなもん食えるか!」
なんて言うはずだ。
ヌチャナートが作った飯なので「旨いよ」なんて言っている。
惚れた弱みだ。

2009/6/9

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2009年6月 9日 (火)

椎茸と健康6089

昔、椎茸健康法というのがあった。
保健雑誌にもしょっちゅう椎茸健康法の記事があった。単行本が
何冊もでたと記憶している。食い物健康法は流行り廃りがある。
いつのまにやら椎茸健康法が廃ってしまった。
今日、ここに椎茸がガン予防になるという記事がでた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090608-00000032-san-soci

来月か再来月号の健康雑誌には椎茸健康法というのが華々しく
載るのではないかな?ミニが流行ると次はマキシになる。
そしてミニに戻る女のファッションと食い物健康法も似ているな。
昔流行した椎茸健康法が復活する。

2009/6/8

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今日も野菜炒め

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最近、野菜炒めが多くでる。嫌いではないからまあいいでしょう。
今日も余り物の野菜を集めて野菜炒めだ。
野菜を食うと便秘にならない。繊維質が多く、腸壁を刺激するため
だろうな。野菜炒めを食った。味がなんとなく物足りない。
唐辛子ソースを取り出して、それをかけながら食った。
こうすると味がまとまる。
それはそれでいいのだが、皿の野菜炒めを見た。
肉と野菜の間に赤い小さなものがあちこちにある。
これは生唐辛子だ。
多分、この一皿に1,2本は入っているはずだ。
一本でも唐辛子が入ったなら、俺は辛いと感じていたはずだ。
この味はピリ辛どころではない、激辛に相当するはずの唐辛子量だ。
それなのに、俺は唐辛子の辛味を感じない。
俺の辛味感覚は完全におかしくなっている。

2009/6/9

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ハーブの鉢植え

ベランダの鉢にいろいろなハーブを植えている。
俺たち日本人はハーブの種類ごとに鉢を変える。
そしてハーブの名前を書いた札を鉢に刺す。
あるいは鉢の右半分はバジル、左半分はパクチーと種類ごとに
まとめて植える。

日本の植林も同じだ。この山は杉の山。こっちはヒノキと山ごとに
樹木を植えている。山ごとに単一の樹木しかない。
俺のハーブの植え方も日本の植林方法と同じように、鉢別にハーブ
の種類が違う。

一つの山に単一の樹木を植林するのではなく、いろいろな樹木を
植えるとその山、その土壌に適した樹木がすくすくと伸びる。
その方が自然を早く形勢するという。
そんな植林方法に注目が集まっている。

ヌチャナートは一つの鉢にディル、唐辛子と何種類ものハーブを
植える。混植だな。
ハーブの植え方としてはこの方がいいのかもしれない?
自然界ではタンポポやススキの間に唐辛子が生えていたりする。
ヌチャナートの混植は自然界を人為的に再現している。
何種類ものハーブを一緒に植えると、虫がつかないのかもしれない。
熱帯のハーブについては俺よりヌチャナートの方が詳しい。
ハーブの種類ごとに別々の鉢に植える単植がいいのか、一つの鉢
にいろいろなハーブを植える混植がいいのか?
成り行きをみてみよう。

2009/6/9

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自由の女神と温泉饅頭

ウチの料理とニューヨークの自由の女神には接点がない。
なにか接点がないものかと暇にあかせて考えたがやはりない。
ニューヨーク市にはタイ料理店がある。
タイ料理店の経営者とヌチャナートが知り合いなら、無理矢理自由
の女神とウチの料理をこじつけることも可能だが、それもできない。
アメリカでタイ料理のコックをやっている男とネットで知り合った。
彼がバンコックに来た。俺も丁度その時、バンコックに居たので彼と
会ったことがある。アメリカと言うだけで、このつながりもニューヨーク
の自由の女神と関係ない。

ところでどうしてあの像を「自由の女神」と言うのだろう?
英語ではStatue of Libertyと言っている。「自由の像」と言う意味で
女神と言う神格を意味する言葉がない。
高々と松明を持ち上げている右手は太くて男の腕のようだ。
左手に持っている物はなにか?聖書か?
見方によってはお土産の温泉饅頭の箱に見える。
顔は女のような優しい顔だ。服も女みたいだ。
胸の膨らみもない。そう見ているとなんだか男でも女でもない中性
の仏像みたいだ。この像はたしかスエズ運河が開通した時に運河
の入口にあったか建てる予定だった。
その時、既に自由の女神と言っていたのかな?

フランス革命を描いたドラクロワの「民衆を導く自由の女神」は肌け
た服からオッパイが見えているから女だと分かる。
この絵のフランス語の原題も「民衆を導く自由」であって、女神という
言葉はない。
どうして日本語にした時、女神という言葉が入ったのだろう。

ちょうど20年前に天安門事件があった。あの時の学生は張りぼての
自由の女神像を飾っていた。調べるとあれは「民主の女神」と言って
いたようだ。中国人も日本人もあの像を女神と感じるようだ。
アメリカ人やフランス人にとってあの像は自由と言う抽象的概念を
具象化しただけなんだけどなぁー。あれを女神と神格化したら、
キリスト教の考えとあわないよな。

自由の女神像についてネットで調べると情報は沢山ある。
あの像はフランス人が設計し、トルコの太守が資金をだしてスエズ
運河のエジプト側の町ポートサイドに建てる予定だった。
それが英国とトルコのごたごたで太守は金を出せなくなった。
困ったフランス人はアメリカ独立記念100年を祝ってニューヨークに
建てることに計画を変更した。
資金集めに苦労したが、現在の地に建てることに落ち着いた。
そんなわけで左手に持っている物は温泉饅頭でも聖書でもなく、
アメリカの独立宣言書なんだそうだ。
もし予定通りエジプト側に建てたなら、左手に持つものはコーランと
言うだろうな。エジプトもアメリカもダメで草津温泉に建てることに
なったなら、温泉饅頭だな。

2009/6/9

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向日葵、南瓜、西瓜の種でダイエット

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日本人はこんな物をみんな捨ててしまう。中国やタイでは向日葵、
南瓜、西瓜の種も食べる。向日葵の種なんてペットショップでリス
の餌として売られているから、人間の食い物ではないと思っている
人が多いのではないか?

ある時、会社の若い女が向日葵の種をとって食べた。
「うっ!不味い!」
彼女は向日葵の種を殻ごと食べた。リスだって殻は吐き出している。
この女はリスの脳力以下だ。

俺は今、これらの種を愛している。その理由は実に「食べにくい」
からだ。食べやすくするため殻を剥いて中の実だけを取り出して
売っている。それだと食べ過ぎてしまう。
これらの種の中の実を難しい言葉ではナンと言ったっけ?
たしか核と言ったな?違ったかな?俺は天神様と言っている。
梅干の種を齧って割る。その中に入っている白い身を俺は子供の
頃天神様と言っていた。
天神様というのは菅原道真のことだよね。梅干の種と菅原道真の
関係が分からない。もしかすると菅原道真は梅干の種の中身が好
きだったからかもしれない。受験の神様が梅干の種を齧っていたと
想像するとおかしいやら馬鹿々しくなる。
梅干の種だけでなく、向日葵、南瓜、西瓜の種の殻を破るのは面倒
だ。苦労して殻を破り、中の白い身を食べると旨い。
油が多い。苦労する割りに得られる物は少ない。更に悪いことは
周囲が散らかることだ。それでイヤになって食べるのを止める。

「ハラ減った!何か食いたい!」
そんな時に向日葵の種などを食べるといい。食べずらいからちょっと
食べると、もう食べるのがイヤになる。時間をかけてゆっくり食べて
いるから少量の食べ物で満腹感をえているのかもしれない。
食べずらいゆえに、少量で満腹感を得てしまうので、それ以上食べ
なくなる。殻付きのこれらの種はダイエット食品になるのではないか
と思っている。

2009/6/8

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自覚とダイエット

あるタイの女だ。立っている時は寸胴だ。
年齢相応のスタイルと思えばけして見苦しくない。
座るとオッパイから下の脂肪が腰の辺りに集まる。
腰の辺りで肉が両脇にはみ出す。

彼女はジムに通っている。
ジムで汗を流しているから、彼女は自分では細いと思っている。
太っているなんてこれっぽっちも思っていない。
ヌチャナートと友達は彼女の自己評価を聞いて彼女が居ない場所
で笑っていた。
「あの人、自分が痩せていると思っているのよ!」

それで俺は理解した。
はたから見ると、太っているのに、自分から見ると太っていない。
自己評価が太っていない、太っているという自覚がない。
これじゃ絶対にダイエットは無理だ。

ダイエットで痩せたいと思うのなら、太っているという自覚を持たなく
てはいけないとつ
くづく感じた。

2009/6/8

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レモングラスと食糧自給率

園芸店でレモングラスを買ってきて鉢植えにする。
東京近辺ならレモングラスは外に置いて冬越しさせることもできる。
初夏に株分けして増やす。
よい香りがするからだろうか、猫のサダムはレモングラスの葉を
齧るのが好きだ。俺たちもそれを切り取って料理に使っている。

あちこちでタイ食材店やタイ料理屋ができては消えている。
日本人が経営しているタイ食材店だったが売り上げは伸びなかった
ようだ。ある時、机に新聞紙を広げ、売残りのレモングラスを切って
いた。それを俺が見ると、店主は気まずそうな顔をした。
今までは枯れたら捨てていたのだろう。
「ああ、彼は何も知らないのだ。誰かにレモングラスを乾燥させれば
売れることを教わったのだな」と俺は当然のことと思った。
店主はこれを恥ずかしい行為だと思っていたようだ。
まもなく、その店は閉ざされ再び開くことはなかった。
レモングラスは生だけでなく、乾燥したものも使うことを店主は知ら
なかったのだ。彼の店で売っている袋詰めのタイ料理ミックスには
乾燥したレモングラスが入っているんだけどなぁー。

今も台所にはレモングラスがほったらかしてある。
レモングラスなんて枯れて乾燥しても問題ないからだ。

タイの人々は食材を乾燥させたり塩漬けにして保存する知恵を数多
く持っている。昔の日本人もそんな知恵を持っていた。
インスタント食品とコンビニ、ファーストフードの発達で今の日本人は
食材の保存技術を忘れ、失ってしまった。
日本政府は食糧自給率の向上云々と難しいことを言っている。
家庭で出来る食材の保存加工方法を復活、普及させれば食材の
無駄、輸入量が減り、自給率の向上に繋がると思う。

2009/6/8

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2009年6月 8日 (月)

タイ風ニラ炒め

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見たところは何処がタイ風なのかわからないだろうな。
西洋料理では月桂樹の葉を入れる。タイ料理では月桂樹の代わり
にコブミカンの葉を入れる。
コブミカンの葉が見えるからタイ風と言ってもラーメン屋で食べる
ニラ炒めと見かけは余り変わらない。
これと同じニラ炒めをラーメン屋の親父が作ってだしたなら、
「おい、親父!枯葉が入っていたぞ!」
なんて文句を言われちゃうかな?
ニラを炒める前に唐辛子、ニンニク、ショウガなどを叩き潰して基本
の味を作る。この叩き潰す音が遠くまで聞こえる。
この音は生活音の一種だ。この叩き潰しがなかったなら、タイ料理
は作れない。ご近所さん許してください。
叩き潰した基本調味料と一緒に炒めたニラは良い香りがする。
この味と香りに慣れっこになっているので、これをよい香り、食欲を
そそる香りと感じてしまう。他の人には異臭だろうな。
ここに入っている肉?
ラープを作ると言っていたのに、作らないので残った肉です。

2009/6/8

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2009年6月 7日 (日)

ナムプリックと卵焼き

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ほんのちょっぴり残った豚肉を使って卵焼きを作った。
タイ風のオムレツとも言えない。
日本には本来こんな料理はないから西欧風に見える。
これにナムプリックをつけるととたんにタイ料理になってしまう。
唐辛子、ニンニクなどを叩きつぶしたものだ。
俺にはちょっと辛味があると感じるが、多くの人には激辛だろうな。
この辛味と香りだけで飯が食えちゃう。
卵焼きにナムプリックを乗せて食うと、刺激があっていい。
今日の白飯はかために炊き上がっている。
冷たい水が欲しくなった。
水を飲み、また辛いナムプリックと飯を食う。

2009/6/6

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トムヤンクン・タイ餃子とネム

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今日はタイの友達が来る。タイ人の宴会は延々と続く。
酔うと大声になるのは日本人もタイ人も同じ。
ヌチャナートも料理の腕を振るう。友達も家庭料理を持ち寄る。

大きな海老をタイムサービスで安売りをしていたので買い求めた。
定番メニュウのトムヤンクンを大海老で作った。
この土鍋がヌチャナートのお気に入りらしい。
これに入れると美味しそうに見えると考えている。
俺には日本の土鍋にタイの料理を入れるのは不釣合いに見える。
器がどう変わっても美味しさに変化はない。
女房の好きな土鍋に入れたトムヤンクンを食べよう。

土鍋の右下にあるのが、タイ餃子だ。
実はタイ餃子なんてものはない。俺が勝手に命名した。
タイに進出した日本のラーメン屋が餃子をタイで広めている。
餃子はタイ人にとって新しい料理だ。
もともと餃子は中国東北部や満州の料理だ。
中国料理の影響をタイ料理は受けているが、地理的に中国南部の
料理の影響が強い。
そのため、餃子はタイに入ってこなかったと推定している。

何を感じたのか、ウチに来たタイ人は餃子を作り始めた。
可哀想なのは彼女の旦那だ。
「先週、一週間毎日餃子だったよ」
もう食い飽きたという顔をしながらグチをこぼした。
彼女は自信作が出来た。
電話でヌチャナートに「餃子を持って行くね」と話していた。
自信作の餃子を食った。お世辞抜きに旨い。
だがなぁー、餃子の包み方が悪い。
餃子は三日月形に包む物だ。彼女の包み方はイタリアのラビオリ
の包み方だ。
「あら、そうなの?知らなかったわ。形なんか気にしないで包んだわ」
だから焼き上がりが日本の餃子とは型が違う。
これを持参のタレにつけて食べる。
ナンプラにちょこっと酢が入り、ごま油で香り付けがしてある。
それに唐辛子がどさっと入っている。
このタレも旨い。おかしな形の餃子をこのタレにつける。
「これはタイ餃子だ」と言えば、タイを知らない人は本気にする。

土鍋の上に見えるのがネムだ。
豚赤肉でネムを作った。まだ醗酵が十分に進んでおらず酸味が
少ない。あと、二三日置いた方が美味しくなる。
今回は肉を大きくぶつ切りにしたものを使った。
いつもは挽肉か粗切り肉を使う。
ぶつ切り肉のネムも旨い。こっちの味が癖になりそうだ。

2009/6/6

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パーニンのプラケム

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安いからとパーニンを沢山買い込んできた。
もう俺は「そんなに買い込んでどうするんだ?」なんて心配しない。
これを漬け込んで保存食品にするのを知っているからだ。
ある時はプラソムに、またある時はプラケムにする。
これは熱帯に住む人々の知恵で、こうしておけば絶対に腐らない。
ヌチャナートは魚を塩で漬け込んでいる。
食べる時の美味しさを思い浮かべて、嬉しそうに笑いながらパーニン
を漬けている。

タイ語でプラニンとかパーニンと呼ぶこの魚は英名はtilapia、和名
イズミダイというアフリカ原産の魚
だ。これの刺身は旨い。
パーニンはもともとはタイにいなかった。
日本の皇室がタイの王室に贈ったものが、タイの湖沼、河川に繁殖
し、重要な蛋白源になっている。

昨晩、塩漬けにしておいた魚を取り出して水に漬けて塩抜きをして
いた。これを焼いて出した。
これだけを食べるとまだ少々塩辛い。
これをもち米と一緒に食べると、この塩味が丁度よくなる。

漬け込んで醗酵しているので、生魚にはない旨味が出来ている。
ちょっとクサヤに似た味がある。
香りはクサヤほど強烈ではないが、似ている。
一部の人に嫌われる香りは、一部の人は大いに賞賛する。

2009/6/6

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鯛のタイ風蒸し煮

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魚が好きなヌチャナートは肉売り場はさっさと通り過ぎるが、
魚売り場だとゆっくりと歩く。
商品を吟味するというより、色・姿形が異なる魚を見て楽しんでいる
ようだ。魚を見ながらも、頭の片隅には猫のサダムが好きな烏賊を
買わなくてはいけないと書き込んである。
俺が頼んだ物を忘れても、サダムの好物を買い忘れない。
日本に来た頃はタイでは見られない魚を見て、驚いたり、楽しんで
いた。もう慣れっこになっているはずなのに、それでも魚売り場を楽し
そうに見ている。鯛を見つけた。
「あら、美味しそうなパータイよ」
これを見た瞬間に、この鯛をどう調理するのか考えがまとまっている
ようだ。

鯛を野菜と一緒に蒸し煮にした。
このような料理は世界中何処にでもある。
ウチの料理ではタイの香草を使っているので、タイ風蒸し煮と呼ぶ
ことにした。香草の使い方が、この料理の特徴だ。
白身の魚に香草の香りが浸み込んでいる。

2009/6/6

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ラープもある

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ラープもカノムチンもある。
いろいろな料理を用意した。
ヌチャナートはこれをいとも簡単につくってしまうのにいつも驚かさ
れる。

タイの女は酒を飲み、料理を食いながらよく笑う。
辛い料理を食い、俺は汗を噴出す。
汗を拭いながら、酒を飲んでいる。
日本人がいるからと辛味に妥協がない。
ウチの料理は彼等がタイで食うのと同じ辛さの料理だ。

2009/6/6

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ウチの買物

ウチは近くのスーパーで食材を購入する。
最近は椰子の実、青いマンゴー、パパイヤもスーパーで買える。
普通のスーパーで買ったパパイヤでソムタムを作っている。
醗酵させた蟹や魚をいれたソムタムを俺は食べないが、タイの
ソムタムと同じだと言う。

中国人や韓国人の店主が多い商店街がある。
ここでは日本人が余り食用にしない糸瓜、パクチーなどの食材が手
に入る。いろいろなモツ、苦い胆汁、ソーセイジ作りに欠かせない
豚腸などなどをこの商店街で買える。
この商店街を歩く日本人はそのような食材を見ても目に入らない。
気付いても食べ方がわからないから、買わない。
ヌチャナートにとってはありふれた食材だからすぐに気付く。

コブミカンの葉のようなタイ料理独特な食材はあちこちにあるタイの
食材店で買う。タイ料理独特な食材の市場は小さい。
タイの香草・野菜を輸入している業者は何社もないでしょう。
どの食材店も同じ輸入業者から買っていると思う。
長期の休日とか通関の手間などによって新鮮なものが入手できない
ことがある。何度も食材店に通っていると、入荷直後の物を手にでき
ることもあれば、黄色くなり始めたものしかな
いなんてことを経験
する。これはその時の運です。

ジャックフルーツやバナナの蕾などはタイの食材店で缶詰を買うしか
ない。缶詰だから、何処で買っても同じ味だ。保存が利くから買い込
んでおく。絶対に欠かすことができないナンプラも腐らないから買い
溜めしておく。何度もタイ食材店に足を運ぶ必要はない。

タイの小さな紫色の玉葱や安い中国産ニンニクも時間が経つと芽が
出てしまう。それはベランダの鉢に植えておく。そうすると青々とした
芽が伸びる。これを薬味・食材として使っている。
これ以上新鮮な物はない。時期が来て、掘り起こすと球根ができて
いるから、それも食べちゃう。

その辺の空き地をよく見ると、サラネーが生えている。
サラネーは近所に生えていたものを取って来て鉢に植えた。
これが元気で香り高い青い葉をつけ、根を伸ばす。
サラネーなんて言うと、なんだか特別な物に感じる。
要するにこれは薄荷だ。
園芸店で買ってきたスペアミントだかペパーミント種の薄荷も植えて
いる。

園芸店では色々な香草を売っている。レモングラス、バジルなどタイ
料理によく使う香草を買ってきて植えてある。

猫は腹に溜まる毛玉を出すために草を齧る。ウチの飼い猫サダム
フセインはレモングラスが好きで、時々齧っている。
レモングラスは人畜共用の香草だ。

タイ食材店で買ってきた乾燥唐辛子から種を取り出して蒔けば芽が
でる。プリッキヌーは園芸店で沖縄島唐辛子の種を買ってきて植え
る。沖縄島唐辛子と言っているが、原産地タイとなっている。
空輸されたプリッキヌーを買わなくとも、自分の家で作れる。

最近は冬でも新鮮な唐辛子をスーパーで見かけることがある。
見かけると買っておく。これは冷凍保存できる。

カオニョウ(もち米)は俺とヌチャナートで意見が分かれる。
俺は日本のもち米を買う。ヌチャナートはタイ食材店でタイのカオ
ニョウを買う。カオニョウも輸入業者は少ないから、どのタイ食材店
で買っても同じ物だろう。
「タイのカオニョウの方が柔らかで美味しいわよ。」
タイのもち米には外米臭がある。
ヌチャナートにはそれがいい香りなのだろうが、俺には不快なの
だ。日本のもち米には和菓子のにおいがある。

2009/6/6

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上野アメ横

東京なら上野のアメ横でタイ料理に使えるいろいろな食材を買える。
ヌチャナートは安い、安いといっていろいろなタイ料理の食材を
アメ横で買ってきた。一緒にアメ横に行った白人が俺に語った。
「アメ横は電車賃と時間を考えると安くないよ。」
うーん、確かに白人の言うとおりだ。
そりゃそうなんだけど、主婦にとっては目の前にある安い商品は
魅力なんだ。宝島でお宝を発見した感覚かな?
「安いわ!」「買わなきゃ損しちゃう!」あと先を考えずに夢中で買う。
「サミイ!重たいから迎えに来てぇー」
案の定、携帯に呼び出しがかかった。

アメ横の近くの人なら、アメ横は賢い主婦のお買物の場だ。
遠くの人にはアメ横は日々の買物の場ではない。
珍しい食材などを見つける珍材ハンティングの場、買物を楽しむ
遊園地とアメ横を見るとよい。
金・時間・効率でアメ横を考えたら馬鹿々しい場所だ。
お買い物天国、食材ディズニーランド、テーマパークかアミューズ
メントパークとアメ横を考えるとよい。

重たい思いをしてアメ横から買ってきた食材だ。
安いからと言って腐らせたなら、何にもならない。
「ほらこれで○○円よ。こんなにあるわ!」
嬉しそうに、ヌチャナートは食材を塩漬けにしたり保存加工をして
いた。

2009/6/6

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2009年6月 6日 (土)

タイ料理みたい

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これってタイ料理にみえますか?
ちょっと見た所ではタイ料理だな?
実はこの肉は既製品のハンバーグなんだ。
それに日本の胡瓜だ。これじゃータイ料理とは言えない。
俺が作ったナムプリックをつけて食べる。
こうするとタイ料理の味になるから不思議だ。でもなあー、俺が
作ったナムプリックはヌチャナートが作るナムプリックとは味が違う。
俺のナムプリックは辛みが強くて旨味が少ない。
この味ではヌチャナートを満足させることはできない。
自業自得と諦めてこれで飯を食っていると何処からか小さい虫が
飛んできて胡瓜に止まる。これが不愉快だ。
いったい何処からこの虫はくるのだろう?
俺は唐辛子の辛みが効いたナムプリックを胡瓜にかけた。
そうすると虫は胡瓜に寄りつかなくなった。
俺のナムプリックはヌチャナートのものより不味いが防虫効果は
ある。これでヌチャナートに勝ったと思う。
その後すぐに俺はなんと単純な馬鹿なのだろうと自己嫌悪に陥る。

2009/6/5

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肉じゃがのような

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「これ塩っぱい醤油?」
「そうだよ」
なんでこんな質問をするかというと、ヌチャナートは外見で醤油と
麺つゆの区別が出来ないからだ。
ヌチャナートはラベルの日本語が読めない。
醤油や麺つゆは特売品を買うので毎回ブランドが違う。
ブランドがいつも同じなら、ラベルの色で区別できるが、それも
不可能だ。醤油なんて普段は余り使わないが、時々ヌチャナートが
刺身を食うので醤油が必要になる。
蕎麦が好きな俺には麺つゆが必要になる。
麺つゆは生醤油に比べて甘い。
生醤油と麺つゆを塩っぱい醤油、甘い醤油と言ってヌチャナートは
区別している。

豚バラ肉と玉葱を醤油で煮込んだ。
いつもとは違う日本料理の臭いがする。
ウチは毎日々ナンプラ、ニンニク、ハーブのにおいを撒き散らして
いる。くさい料理のにおいはウチから来ているとご近所は思っている。
「ウチだって醤油をつかった料理を食べるんだぜ」とご近所に知らせ
たくて戸を開けた。戸を開けてから思った。
ご近所さんは絶対にこのにおいがウチから来ているなんて思わない。

煮込んでいる時のにおいは肉じゃがを作る時のにおいと同じだ。
味の方は・・・・・・。
肉じゃがに七味をかけて食べる人がいる。
この料理には既にこんなにも唐辛子が入っている。
俺には旨い味だが、普通の人には激辛だろうな。

「ねぇー、このお料理、日本の料理に見える?それともタイ?」
俺は暫く考えた。
日本の料理ならこんなにも唐辛子を使うことはない。
「タイだな」

2009/6/4

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2009年6月 4日 (木)

シャケの皮

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俺は子供の頃から鮭のことをシャケと呼んでいた。
鮭と言われると別の魚のような気がする。
シャケの皮の旨さを知ったのは大人になってからだ。

本当に魚が好きな人は身よりも頭とかカマの部分が美味しいと言う。
魚好きなヌチャナートに付き合って頭とかカマを食べているうちに
その旨さが段々分かってきた。
頭は部位によって味が違う。身の部分は何処まで食っても同じ味だ。
お頭の肉を穿り出して違った味を楽しむ気持ちもわかる。
カマの部分は脂がのっていて肉も柔らかくて旨い。

数時間前にシャケのカマに俺の特製の塩を振っておいた。
それを焼いた。
俺はシャケの皮まで食うつもりだった。
焼き上げたカマは塩味がしっくりと肉に浸み込んで旨い。
「サミイは肉を食べてね。皮は残しておいてね!」
俺が食べようと思っていたシャケの皮を横取りされた。

2009/6/3

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胡瓜の炒め物

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カノムチンを食べるために、もやしを買ってきた。
その一部を炒め物に使うという。
「食べるでしょ?」
「うん」
俺はもやし炒めが出るのだと思っていた。
冷蔵庫から胡瓜を取り出した。
あれれ、胡瓜をどうするのだろう?
胡瓜の皮を剥きだした。
皮の剥き方が面白い。通常の皮むきを使うのは同じだ。
緑の皮を全部剥くのではなく、縞状に剥く。
胡瓜は皮を一部剥いてから食べるのがタイ人の食べ方だ。
セロリの茎は横に切る。
それらを一緒に炒めだした。
ナンプラなどで味付けをする。
俺たちの胡瓜の食べ方は漬物、胡瓜もみなど胡瓜を生のまま食べる。
加熱することはない。
炒めて胡瓜を食べるという発想が面白い。

2009/6/3

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2009年6月 3日 (水)

ワインといろんな料理

ちょっと前の日本ではワインは洋食と一緒に飲むものだと信じられ
ていた。その当時はワインを飲む人口が少なく、消費量も限られて
いた。今の金で一瓶500円前後の安いワインなんてあっただろうか?
あったかもしれないが、ワインなんて飲まなかったから覚えていない。

30年ほど前から歌舞伎俳優を使って、ワインと和食の組合せを
宣伝しだした。今では、ミシュランが星をつけた和食の店でもワイン
をだす。ワインを出すなんて、断定的に言ってはいけない。
俺はそんな店に行ったことがないから、出すそうだと訂正する。

俺は思うに、世界中何処へ行ってもその地の気候の中で、地元の
酒と地元の料理の組み合わせが一番よいのだと思う。
組合せがよいから、飲み継がれ、食い継がれている。
もし、ワインとチーズの組み合わせが合わないのなら、ワインは
リンゴ酒とかジャガイモなどの酒に代わっていただろう。
ワイン以外の酒が作れない地域なら、料理の方が変わっていただ
ろう。ワインと料理の組み合わせがヨーロッパの気候の中で合うか
ら、ヨーロッパではワインが消費される。

日本にもワインは古くから入ってきた。南蛮渡来の酒だから物凄く
高価だったはずだ。時代が下がって日本でワインが大量に作られ、
南米などからタンクで安いワインが輸入されるようになった。
もし本当にワインと和食の組合せが合うのなら、宣伝などしなくとも
ワインは一膳飯屋でも赤提灯の焼鳥屋でも飲まれているはずだ。
ワインの味・色・香りが日本人の嗜好にあっているのなら、自然発生
的にワインは日本人の生活の中に溶け込み浸透しているはずだ。
宣伝に踊らされて、ワインを和食を食いながら無理して飲んでいる気
がする。

ボジョレーヌーボーなんてワインは宣伝で飲まされていたようなもん
だ。昨年度の落ち込みは酷く、ボジョレーヌーボーは値崩れしてい
た。本当にこのワインが旨く、他とは違うと日本の大衆がわかれば、
売れないで値崩れすることもない。

最近、ワインとタイ料理が合うという記事をよく目にする。
驚くかもしれないがワインは熱帯のタイでも醸造されている。
国民の食生活に必要のない輸入ワインは贅沢品なのでタイ政府は
高額な税をかけている。
日本で千円で買える米国産ワインがタイでは日本円に換算すると
二千円になる。国産のワインにも高税をかけているので、タイ産
ワインを飲むのは税金を飲むようなものだ。

何処の国の人でも同じだが、値段が高い物は良い物、旨い物という
考えがあり、タイ人も例外ではない。ワインの値段が高いのは税金
だと知らないタイ人にはワイン=高額・高級品=旨い物という信念
がある。

簡単にタイ人を喜ばせるにはワインを飲ませるといい。
何年のボルドーと言ったヴィンテージ物を出す必要がない。
そこそこの値段でラベルにローマ字がいっぱい書いてあるワインが
いい。フランス語やドイツ語など英語以外の言語で書かれた物が
良いだろう。
特に女はワインをワイングラスに入れてだすと旨そうに飲む。
間違ってもワインをコップに入れてはダメですよ。
ワイングラスという演出をしないと効果がありません。
これで彼等はラープ、トムヤンクン、ヤムプラムックと言った辛い
料理を食べる。タイ人が本当にワインとタイ料理が相性がいいと
思っているかどうか疑問だ。高額だから旨いという間違った信念で
ワインを飲んでいるだけだ。

あるいは友達に「昨日、(高額な)ワインを飲んだ」と自慢したいだけ
かもしれない。これがタイの庶民のワイン事情、ワイン心理だ。
ワインとタイ料理の組合せがよいからタイ人はワインを飲みたがる
のではない。

タイの富裕階層はとてつもなく金持ちだから、毎日ヴィンテージ
ワインを飲んでおり、ワインの味を見抜ける人がいる。
ここに書いてあることを富裕階層の人にやったなら、とんでもない
ことになりますよ。

日本人のソムリエだかテイスターでワインがタイ料理に合うと言う人
がいる。このタイ料理にはこの種のワインが合うなんて言う。
いったいこの人は辛いタイ料理を腹いっぱい食っているのだろうか?
と俺は疑問に思う。
腹いっぱい飯を食っても、この料理にはこのワインが旨いと言う
ワインが本当に旨いワインと料理の組合せだ。

通常の日本人の家庭ではタイ料理を作らない。
家庭でワインを飲みながらタイ料理を食うことはない。
想定されるワインを飲みながらタイ料理を食う場面は宴会だ。
宴会の場では誰でもたらふく食う。ダイエット中の人でも腹八分目
は食ってしまう。タイ料理の宴会で出される料理はガイヤン(焼鳥)
カオパット(焼飯)のような辛味を自分で調節できる料理ばかりでは
ない。多くのタイ料理は辛い。宴会料理を腹八分目食ったなら、
少なくとも5-6本の唐辛子を食う。
普段、唐辛子を食っていない人がこれだけの唐辛子を口にいれた
ならどうなる?想像できますか?
口の中が火事になる。痛くてひりひりして味覚が麻痺する。
冷たいビールで口の中を冷やしたくなる。
この状態でワインの細かい味が分かると思いますか?

試しにタバスコソースを一滴だけ舌に垂らして、ソースの味と香りを
ゆっくり確認します。すぐにワインを飲んではいけません。ゆっくり
確認した後でワインを飲んでください。
この状態でこのワインにはブーケがあるとか、ないとかわかりますか?

辛いタイ料理をちょっと摘んで味見して、この料理にはこの種の香り
と味と癖をもったこのワインが合うという評価ならできるだろう。
それもちょっと疑問だな。
タイ料理に慣れていない人が本当に辛い料理を一口食ったら、口の
中が火事になる。
口の中が火事になったら、一刻も早くこの痛みから逃れたくなる。
職業、仕事とはいえ、この状態では狂った味見所見になると誰しも
思う。日本で普通の食生活を送っている人が、じっくりタイ料理を
食ってこの料理にはこのワインが合うなんて言えるものではないと
俺は思っている。

俺には腐った料理としか思えない、醗酵させた魚や蟹が入った
ソムタムなんてくさい料理を食べたのだろうか?
ソムタムにも地方性がある。バンコックのソムタムには軽やかな白
ワインが合う。
イサーン地方のソムタムなら赤ワインが合うなんて言えるか?
タイ人ソムリエが言うのなら、「ああそうですか」と信じるが、俺は
日本人のソムリエだかワインテイスターの言葉は聞き流す。

2009/6/3

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野菜炒めタイスタイル

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ドラッグストアで、突然もやしが欲しいとヌチャナートが言い出した。
「他の店に行かないと、もやしはないよ」
「あら、これでいいわ」
野菜炒め用の野菜詰め合わせがあった。その中にもやしが入って
いる。もやしはカノムチンを食べるのに、絶対に必要と考えている。
カノムチン用のかけ汁を大量に作ってある。
それをそのまま温め直して食べたり、何かを加えて味を変化させて
食べている。毎日、カノムチンを食べていても、タイ人は食べ飽き
ないらしい。
ヌチャナートは自分がカノムチンと一緒に食べたいもやしを袋から
だした。食べきれないもやしと、キャベツやニンジンなどで俺用に
野菜炒めを作った。これを飯のおかずにするのだが、タイ人の味付
けは塩味が薄い。このままでは飯のおかずには物足りない。
彼等の食習慣で、ここに唐辛子を加える。
辛味は強い、塩味も強いでは旨くない。そこで塩味を抑えておく。
塩味が薄いなと思われる程度にしておくと丁度よくなる。
唐辛子を加えると簡単に言ったが、ウチには何種類もの唐辛子が
ある。
「さあ、今日はどの唐辛子で食べようか?」と考えてしまう。
唐辛子の選択で考えてしまうなんていう日本人は数少ないと思う。
ナンプラと生唐辛子を選んだ。
こうするとタイの味になる。

2009/6/2

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アフリカの食事で

ケニヤだかタンザニヤで生活した人の話だ。
アフリカ人の食事は殆どが野菜と穀類だ。肉なんて殆ど食べない。
肉は少なくて高価だから、食べることができないのだろう。
野菜を食っていれば、便はスーッと出てストンと落ちる。
嘘だか本当だか知らないがアフリカ人の便はストンと落ちるらしい。
尻に便がベタつかないので紙で尻を拭く必要がない。
長距離バスで移動するとトイレタイムがある。
みんな近くの草むらで用を足す。尻を拭かずにバスに戻ってくる。
多分この話は本当だと思う。

アフリカの食事で思い出した。もっと野菜を食わなくてはいけない。
野菜を食わないと便秘になる。
たしかに野菜を食べた翌日は便がポトンと落ちてすっきりする。
旨いから、好きだからと言って肉ばかり食ってはいけない。

米飯を主食にしている日本人の腸は、肉食を主食にしている
欧米人よりも長いと言われている。
野菜と穀類ばかりを食べているアフリカ人は日本人よりももっと
長い腸をもっているのだろうか?

2009/6/3

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2009年6月 2日 (火)

タイの卵焼きご飯

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「ねぇー、卵焼きでいい?」
「ああいいよ」
パソコンで打ち込みをやっているから、何を食いたいか考えるのが
面倒だ。いつものように言われたものに同意する。要するに横着
なんだ。
「サミイはなんでも食べるから、料理が簡単でいいわ」

タイの小さな玉葱とセロリを入れた卵焼きが出来てきた。
皿に飯と卵焼きを盛り付ける場合、日本人なら飯の横に卵焼きを
置く。ヌチャナートは飯の上に卵焼きを乗せてきた。
卵焼きをどのように盛り付けても味は変わらない。
俺はこのような意外な盛り付けに小さな驚きを感じる。
飯の上に卵焼きを乗せて出すのがタイ風だとしましょう。
はっきり言って、俺はこれがタイでは普通の盛付け方なのかどうか
分からない。これに旗を立てればお子様ランチだなと思わず笑って
しまう。

「日本の卵焼きと変わらないじゃないか?」ですって?
スプーンとフォークがでているでしょ。
これで食べるからタイ風なんです。
「形式がタイ風なだけか、つまらないな」と思うでしょうね。
食べ方も違うのです。
日本人やアメリカ人は卵焼きにトマトケチャップなどをかけるでしょう。
ウチは生唐辛子の輪切りを乗せてから、ナンプラをちょっとかけて
食べます。この卵焼きを食うのに、唐辛子を二本ほど使いました。
ねっ、これならタイ風でしょ。納得して頂けたでしょうか?

2009/6/2

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糞の料理

題名を見ただけで気分が悪くなる。
そんな物があるのか?絶対にあり得ないと思っていた。

ウチでは鼠の糞と言う名前の唐辛子をよく使う。この唐辛子はタイ人
から見ると鼠の糞のように見える
のでそんな名前がついている。
実際は唐辛子で実に辛い。

人間が糞を食べるなんてあるのだろうか?
ライオンは縞馬を襲うと、腹の部分から食う。
人間のように塩を掘り出したり、交易で塩を得ることができないから、
ライオンは塩分の多い腹の部分
を好む。

魚の好きな人はワタが苦くて旨いと言う。秋刀魚や鮎のワタなんて
好まれている。ワタの部分は糞だ。
魚の糞を食べることがあるのはわかった。
多くの人が魚のワタを食べているので、ワタを食ってもゲテモノ食い、
糞食いなんて誰も考えない。

調べてみると、特定の地域では特定の動物の糞を食べることが
あることがわかった。
ほー、そんなことがあるのか?ちょっと驚きだった。
俺の食体験の中に糞を食べたことがあるか?
食べ物の記憶を呼び起こした。
そうしたら、糞を食べたことがあるのを思い出した。
タイの屋台で料理を作っているのを見た。
腸の両端を縛ったものを取り出した。
ナイフで腸に傷をつけると、緑色の液体がでてくる。
これを鍋に入れて煮込んでいた。
俺はそれを食べた。どんな味で、どんな料理だか覚えていない。
とにかくタイ料理の味がした。
料理を食いながら思った。
あの緑色の物は胃ではなく腸の内容物だから糞だよな。
まだ養分が吸収されていないから液体だけど、まもなく固体になる。
糞も食べることがあるのだと、妙に感心したのを覚えている。

2009/6/1

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食物と健康広告6029

食物と健康広告6029

食べ物と健康の関係に関する広告を今日も見つけました。
その中にオリーブ油が良いと言う広告があった。
広告を見ているだけで、記事を読んでいないからオリーブ油をどの
ように使うのかわからない。ドレッシング、炒め物に使うのか、
それとも揚物に使うのかわからない。
オリーブ油というので半月ほど前にある白人から聞いた話を思い
出した。彼は毎日大匙一杯のオリーブ油を飲むといいと言われて
実践した。
しかし、飲みづらくて長続きしなかったと告白していた。
このブログでは「醗酵ジュース」「食物繊維」「おにぎり」と言った、
食べ物を特定できないものを除
いている。
今回はお湯のみダイエットという広告がある。
以前、水だかお湯のみ○○という広告があった。その時、水以上に
安い食い物はないと書いた記憶があ
る。
お湯飲みダイエットの単行本の広告もあった。
食べ物健康法というのは流行がある。逆に昔から伝えられている
食べ物健康法もある。
広告を見ているうちに何が何に効果があるのか分かってくる。

最近の広告はダイエットに効くというのが多いようだ。
昔はこれを食うと痛みが取れるとか、病が治るといった内容が多
かったと思う。違うかな?

「夢21」誌 2009年7月号 わかさ出版

内臓の若さは食用油のとり方にも左右され糖尿病心臓病も防ぐ
決めてはオリーブ油

中高年8割が感染するピロリ菌は胃炎ばかりか心臓病も緑内障も
招き、退治食は梅肉

肝臓の衰えた細胞を活気づけて脂肪肝を解消し肝ガンや肝硬変も
防ぐシジミ

「はつらつ元気」誌 2009年7月号 芸文社

毒出し速効!全身のむくみが消えて14kg減!お湯飲み痩身術

医師直伝! 血糖値、ヘモグロビンA1cが驚くほどよく下がる!
糖尿病が黒豆の煮汁で改善!!

「安心」誌 2009年7月号 マキノ出版

やせた!医師の耳鳴りも治ったと大反響
甘酢タマネギ
血圧、血糖値、肝機能値、コレステロール値が下がった

「お湯飲みダイエット」芸文社
ブーム到来!!
特製ふろく 最適な温度がわかる!グラスを置くだけ!
感温コースターつき!
毒出し一番!ダイエットの新定説!体すっきり!
心ゆったり!むくみも脂肪も同時に解消!
14キロ、8キロ、6キロ減!お湯飲みダイエット

2009/6/2

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2009年6月 1日 (月)

パットパク タイの野菜炒め

P1100953pct13

少々の野菜を集めて野菜炒めを作ってくれた。
韮は俺が嫌いなパクドンを作るために買ってきたものだ。
パクドン用の一部を俺の野菜炒めに流用した。
韮の入った野菜炒めを食べるのは久しぶりだ。
ラーメン屋で食べる野菜炒めの香りがした。
なんだか懐かしい香りに感じる。
ニンニクと豚肉を一緒に炒める。ニンニクの焦げる香りは食欲を
そそる。そういえば、今の日本人はニンニクの焦げる香りを悪臭と
言わなくなっている。そう思っているのは俺だけかな?
ちょっと前までは、ニンニクの焦げる香りはヒンシュクモノだった。
今は焼肉屋でこの香りを嗅ぐので、あまり神経質にならないのだろう。
野菜も旨いが、野菜から出てきた汁がまた旨い。
これを飯にかけるのだ。
野菜は便秘の薬だ。俺たちはもっともっと野菜を食う必要がある。

2009/5/31

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酒の肴に生ハム

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生ハムを肴に酒を飲むと旨いな。ウチの場合、生ハムにレモン汁を
かける。そしてプリッキヌーという唐辛子をのせる。
この唐辛子が辛い。生ハム一切れに唐辛子を一個包んで食べる。
唐辛子に慣れていないと、飛び上がるよ。
「ひぇーっ!かれぇー!」
こんな辛さに慣れているタイ人は平気で食べる。
俺はこれを食っても口の中が火事になったと感じなくなっているが、
辛さで汗がでる。この他にも生の唐辛子や乾燥唐辛子があるが、
生ハムにはプリッキヌーしか使わない。
これはタイ人のこだわりなのだろうか?
俺たちは辛さで口の中の神経が完全に麻痺してしまうので、味や
香りの違いは分からなくなる。タイ人は唐辛子の違いがわかる。
生ハムにはプリッキヌーが一番合うと思っているのだろう。

2009/5/31

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ワニの尻尾

P1120572pct13 鮫のことをワニと呼ぶ地方がある。多くの人はワニと言えば鰐を
想像する。今日は鮫ではなくて鰐の尻尾を食べました。
そんなものが日本にあるのかと驚くでしょう。
あるんですよ。美味しいですよ。
ゲテモノではありません。

食い物に関してはわりと好奇心が強いヌチャナートがアロエの缶詰
を見つけて買った。
「これなぁーに?」
「美味しいよ。食べてごらん」
買ったけれど、なかなか食べようとしなかった。
やっと缶を開けてアロエを食べた。
「あら、美味しいわね。サミイ、食べてごらんなさいよ」
おつきあいでちょっとだけ食べた。
「この名前なんていうの?」
「えっ!?」どきっとした。
日本語ではアロエと言っているが、これをタイ語で何と言うのか知ら
ない。こんな時のために何冊ものタイ語の辞書を備えている。
あまりよい辞書がタイにはないので、何種類もの辞書を備えておか
なくてはいけない。和タイ辞書にはアロエはのっていないので英タイ
辞書でAloeを探ったら出ていた。
辞書に書いてあるタイ文字を読み上げた。
「ハーングチョロケーなのね」ヌチャナートは理解した。
今度は俺が驚く番だった。
ハーングチョロケーを直訳するとワニの尻尾となる。
そういえばアロエはワニの尻尾のように見える。
なかなか面白い名前をタイ人はつけたものだと感心する。
ワニの尻尾を食べたというのは嘘じゃないでしょ。

ところでアロエというのは日本語だろうか?
外来語ではないだろうか?
インターネットで調べたらアラビア語だそうだ。

2009/5/31

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