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2009年7月 7日 (火)

酒とタイ人

俺が観察した酒に対するタイ人の反応だ。
一般的にタイ製の酒の評価は低く輸入洋酒の評価は高い。

その理由は二つある。
その一つは日本人と共通な誤解に基づいている。
高価な酒は高級で旨い酒だと勘違いしていることだ。
味と値段に相関関係はないのだが、みんなは高価だと旨いと勘違
いする。輸入洋酒は関税で値段が膨れ上がっているだけなのに、
旨いと思っちゃうのだ。

第二の理由はタイ人の欧米崇拝をあげることができる。
昔の日本では欧米からの輸入品は良い物だった。
経済力も製品品質も欧米と肩を並べるようになり、現在の日本人は
欧米の品物を必ずしも良品とはみ
ない。かっての日本人のように、
タイ人には欧米の物は良い物でタイの物は不良品という感覚がある。
タイ製の蒸留酒よりもラベルに英語が書いてある欧米ブランドの
ウイスキーは高級品と見る。おそらく、大きなタンクで輸入され、
タイで瓶詰めにしている日本では知られていないブランドの安

スコッチなども高級品扱いだ。ジョニーウオーカー黒ラベルとか、
シーバスリーガルなどのスコッチはステータスシンボルみたいな
もんかな。金持ちのどら息子やどら娘がこれ見よがしにディスコなど
で飲んでいる。
限りなくシーバスリーガルに近いデザインのまがい物も売られて
いるのが笑える。安いスコッチと言えども、庶民の収入ではちょっと
手が出ない値段だから高級品になるのはしょうが
ないな。

この典型的な例を俺は輸入ワインに見て取る。
税金、関税の関係でワインは高価だ。日本で1千円で買えるワイン
がタイでは日本円で2千円になる。
高額な税がかかっているため、ワインは高価だ。
ワインを飲むのは税金を呑んでいるようなものだ。
高価だから、ワインは美味しいとタイ人は勘違いしている。
ワイングラスにワインを入れてタイの女に差し出すと、グラスに
ちょっとずつ口をつけて旨そうに飲
む。そのくらいワインは高級品
扱いされる。

タイ製のラオという焼酎なんて高く評価しないが安いから広く飲ま
れている。これでいろいろな薬酒を作る。
薬酒を英語で言えばリキュールだ。洋の東西を問わず、何処の国
にも
リキュールはある。

いろいろなタイの薬酒を味見してみるのも旅の楽しみになる。
日本と違って瓶売りでなく、ウイスキーグラスで一杯ずつ売るから、
何種類もの薬酒を味見できる。

薬酒の専門店というより屋台があちこちにあり、いろいろな薬酒を
並べている。梅酒を漬けるようなガラス瓶に薬酒を入れ、それを
何個か並べている。屋根付きの市場の中や青空市場でも売って
おり、買物のついでに一杯ひっかける客が多い。
どの薬酒が何に効くのかわからないが、客は好みの薬酒を指定
する。多分、薬効よりも味とか香りで好みが決まっているのでは
ないかな?

国道沿いで薬酒を売っている奴がいた。
国道を走るトラックが止まり、運転手が降りてきて薬酒を飲んで走り
去る。
「運転手に酒を売ってもいいの?」
「いや、まずいんだ。だから電柱の影にいるんだ」
目立たないようにしているのだが、目立たなければ商売にならない。
それでクリスマスツリーに使うチカチカ電球をつけている。
なんだかわけのわからない売り方だ。
ウイスキーグラスで一杯ひっかけて、冷たい水を貰って飲み干して
帰るのが普通の飲み方だ。普通の水の場合もあるが、ちょっと茶色
でココナッツのような香りがついた水の場合もある。
たまにウイスキーのポケット瓶ほどの薬酒を買って帰る奴がいる。
これが薬酒の飲み方だ。

この薬酒屋の隣に焼鳥屋が店をだすと、状況が変わる。
薬酒を飲んで焼き鳥を食う。焼鳥を食って薬酒を飲む。
薬酒屋と焼鳥屋の間に茣蓙を敷いて日本の居酒屋の雰囲気が
でていることがある。

若い女が赤い薬酒を買っていた。
俺がそれを見ていると女はちょっと恥ずかしそうな顔をした。
後でわかったことだが、その赤い薬酒は生理時の女に薬効がある
そうだ。生理痛などに効き目があるのだろう。

蒸留酒としてラムやブランデーもある。
俺の好みに合う奴もある。早く酔えるからだろうか、蒸留酒は人気
があるようだ。メコンと言うブランドの米で作ったウイスキーがある。
彼等はタイウイスキーと呼んでいる。
タイ人には好まれているようだが、日本人の間では評価は低い。
メコンは日本にも輸入されているから日本で味見ができる。

サトーというどぶろくがある。
自家製のサトーはすぐに酸味がでてしまうから、酸味がでる前に
飲むと良い。

このサトーを単純な蒸留釜で蒸留してラオを作る。
ラオを作る現場は見ていないが、蒸留釜は見たことがある。
法律が改正され自家消費のサトーの醸造は認められたそうだ。
これを蒸留するのは違法かどうか知らない。

タイでも日本の清酒を醸造している。
タイ製の清酒と知っているから、タイ人は不味そうな顔をして飲む。
日本から輸入された清酒は高率な関税がかかっているから高いが、
タイ製の清酒は関税のない分それ
だけ安い。

普通の店では売っていないが、スーパーへ行けば、日本と同じ
ように世界各国からの酒を売っている
。法律で時間帯とか特定の
日には酒類を売ってくれないから注意が必要だ。

コニャックやシャンペンなんてタイの庶民は名前さえ知らない。
富裕層はとてつもなく金持ちだから、希少なコニャック以外相手に
しない。欲しい物は何でも手に入る富裕な彼等は冷たいビールが
一番美味しいなんて言うだろう。

シンハービールとかハイネケンが高級ビールとされている。
象印のビアチャンは安物とされる。
ビアチャンは安いけどアルコール濃度が高いので庶民に人気がある。

夜は家の外にでて冷たいビールを飲むのが旨い。
冷たいビールを飲む習慣がいつタイに入ったのか知らないが、この
習慣は瞬く間に広がったと思う。

大切なことを思い出した。
これだけは絶対にやるな!間違っても飲んではいけない!

ウイスキーの空瓶をタイ人は再利用する。
ラベルも剥がさない空瓶にガソリンを入れて店先に並べて売って
いる。こうやってガソリンを売る店があちこちにある。
庶民は重要な移動手段となっているバイクにこのガソリンを入れる。
ガソリンを入れた瓶を並べるための専用台もある。
ラベルだけ見て、いつも飲んでいるウイスキーと勘違いして飲むと
怖ろしいことになる。
これだけは絶対にやってはいけない。

2009/7/6

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コメント

メコンウイスキーはラム酒です。
忍は清酒とは造り方・味がちがいます。

投稿: ただの酔っ払い | 2009年7月24日 (金) 21時41分

タイでは日本のような清酒は製造されていません。
1999年に清酒「忍」が販売されましたが2000年より今の酒に変わっています。

投稿: ただの酔っ払い | 2009年8月19日 (水) 02時07分

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