« ベルノミを煎じる | トップページ | 耳で食べる料理 »

2009年7月28日 (火)

塩漬け魚の頭

魚が安いと買い込んで塩漬けにしておく。
そんな塩漬けの魚がウチには何種類もある。
鮭のような大きな魚から豆鰺のような小さな魚まである。
タイの田舎の家庭にある自家製食材がウチにあると思ってもいい。
中にはひどい悪臭を放つものがある。それが美味しいらしいのだ。
毎日、ヌチャナートのタイ料理を食べているが、そのくさい魚だけは
勘弁してもらっている。

今日の魚は日本人なら開きにして保存する大きさの鰺だとしよう。
ヌチャナートはそれを塩漬けにして保存する。
熱帯での経験が豊富だから、ヌチャナートが漬け込んだ魚は絶対
に腐らない。塩漬けにした魚を焼くと、生魚や開きを焼いたのとは
違う美味さができている。
でも俺は極めて簡単な理由でいつも落ち着かない気分になる。
塩漬けしてから焼いた魚に頭がついていないからだ。
鰺の開きだって頭をつけたまま乾燥させてから焼く。
頭がない焼き魚を見ると落ち着かない。

頭は食べないし、頭をつけておけば漬込み容器も大きな物が必要
になる。頭を切り落として置く方が合理的だ。
鰺程度の大きさの魚を焼く場合、頭をつけたまま焼くのが俺達の
習慣だ。俺たちは鯛でなくとも尾頭付きで焼くのが上等な作法と考
えている。これをヌチャナートに説明しても「日本人は馬っ鹿みたい」
と考えるだろう。

どうせ頭は食べないのだから、最初から切り落としてあるほうが
親切だ。しかし日本人には「小さな親切、大きなお節介」と感じる。
日本人がタイ流の塩漬け魚の作り方を学んだら、きっと頭をつけた
まま塩漬けすると思う。俺も頭をつけたまま塩漬けにする。

もしかすると、頭を切り落とすのは合理性からきているのではなくて、
迷信からきているのかもしれない。

2009/7/27

|

« ベルノミを煎じる | トップページ | 耳で食べる料理 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/68615/30729009

この記事へのトラックバック一覧です: 塩漬け魚の頭:

« ベルノミを煎じる | トップページ | 耳で食べる料理 »