メジナの塩漬
メジナをヌチャナートが見つけた。
「あの魚、買いましょうよ」
黒いメジナを求めた時には、これをどう調理するのか考えが決まっ
ているようだ。家に帰ると早速、魚の処理にかかった。
手早く処理することが美味しさの決めてなのだ。
身に切れ目を入れて、鰭を落とす。尾鰭まで落としちゃった。
なんだか格好が悪い魚になった。
食べない、食べられない全ての鰭を落とす方が合理的だ。
俺たちには活け造りの習慣があり、まるで活きているかのような形
で皿にだす。鰭を落とし、身だけをだす合理的な食べ方にはなんだ
か抵抗がある。
「ねぇー、この魚パーニンに似ているわね。」
「ああそうだね」
言われて見れば色と言い姿と言いパーニンに似ている。
プラスチックの容器に塩を振ったメジナを入れて冷蔵庫で保管した。
魚から出た水が容器の中に溜まっている。
こうして塩漬けにすると腐ることはない。
「魚、食べるでしょ?どうやって食べる?」
「うーん?!焼いて食べる」
「あたしは蒸すわ」
メジナの焼き物と蒸し物が出てきた。
俺が五月蝿いからかな、偶然かな魚は左向きで腹が俺の方を向い
ている。俺の教育の成果かとにんまりする。ヌチャナートの蒸し魚
は魚の向きなんて気にしていないのがわかる。
教育の成果ではない、偶然の産物だったのがこれでわかる。
塩味はちょうどいい。これに唐辛子ソースをつける。
辛味があると旨さが増すと思うのはタイぼけになっている証拠だ。
2009/7/13
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