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2009年7月28日 (火)

耳で食べる料理

日本人は和食は繊細だが、タイ料理は大雑把だと思っている。
俺もその一人だが考えが少々変わった。
タイ人はタイ料理の中にあるいろいろな繊細な味や香りを判別でき
るが、唐辛子の辛さで舌が麻痺し
て日本人の俺にはそれを判別で
きない。味や香りを判別できればタイ料理の繊細さがわかる。
それが
分からないのでタイ料理を食べている時に悔しい思いに駆
られる。あの辛さの中で、レモングラスの香りが強くて美味いとか
不味いなんてタイ人でなくてはなかなか識
別できない。

料理で大切なのは舌で感じる味だと誰でもいう。
鼻で感じる香りも料理の大切な要素だ。
ここまではタイ人の感覚と日本人の感覚は同じだ。
日本の料理とタイの料理を比べると、タイの料理には目を楽しませ
るという感覚が和食より少ない。
料理を引き立たせるために、料理を盛り付ける器にも日本人はこだ
わる。タイの富裕層の家庭では器
にも気を使っていると思うが、
田舎の庶民の家庭や一膳飯屋などでは器に気を使うことはない。
気を
使うほど食器をもっていないのかもしれない。
屋台では数十本の切り傷痕があるプラスチックの皿に
料理を盛って
だすこともある。器まで気を使わないようだ。

大雑把に見ると味がよければ、香りが良ければいいでしょうという
のがタイ人の感覚だ。タイ人には目で食うという感覚は少ない。
「こんなに綺麗に盛り付けたのに、日本人にはこの美しさがわから
ない」とタイの料理人は日本人が
理解できないことを嘆いているか
な?日本人とタイ人の感覚の差があるだろう。
俺から見ると、タイ人は料理の見かけにこだわらない。

最近、耳も料理にとって大切な器官だと思うようになった。
料理にいろいろな名前をつける。名前の響きが耳に聞こえる。
その音で料理を想像する。これも食を楽しむ大切な要素だ。
飛び切り辛いラーメンだと、「鬼ラーメン」「地獄ラーメン」なんて名前
をつけている店がある。和菓子などでは源氏物語などロマンチック
な物語から名前をとることもある。
多くのタイ料理は「○○の煮物、炒め物」と言った名前が多いが、
耳で楽しませる料理もある。
例えば故事などから取った「泣く虎」なんて名前の焼肉料理だ。
「ほほーっ」と感心させる名前をつけるには遊び心がないと出来
ない。タイ人も耳で料理を食べるのだと気がついたら、なんとなく
楽しい気分になった。

2009/7/28

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