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2009年8月 4日 (火)

スパイシーの意味

グルメ番組でよくスパイシーという言葉を聞く。
そんなカタカナ英語の意味を知りたくて、この記事にたどり着いた
人のためにちょっとスパイシーの意味を説明しておこう。
スパイシーというのは英語で香辛料を意味するスパイスの
形容詞形だ。香辛料の香りや刺激がきいた状態をスパイシーと
言う。
タレントがグルメ番組で言うスパイシーと言う言葉の意味は
「いい香り!」「素敵なにおい!」と言ったところだ。
あいつらはスパイシーとカタカナ英語で言った方が格好いいと思って
いるのかな?俺はこのブログの中で何度も書いているが、風味は
日本語で表現すべきだと思う。その理由は幾つかある。

英語国民が考えるスパイシーの概念を形で表すと五角形だとしよう。
日本人がカタカナ英語で考えるスパイシーの概念は八角形だとする。
英語を話すタイ人が考えるスパイシーの概念は六角形だとする。
日本人とタイ人が英語を共通語として話していても、同じ英単語スパ
イシーは国民によって感じ方が違う。
カタカナ英語のスパイシーで俺はタイでとんでもない失敗をした。

英語で欧米料理関係の本を読んで理解したスパイシーの意味を
「香り高い」と俺は解釈していた。
欧米料理にはインドや東南アジア料理のような辛い料理はない。
彼等が使う香辛料は胡椒、ナツメグ、シナモン、パプリカ、カルダ
モン、サフラン、オールスパイスなど香りは高いが辛味は低いもの
が多い。これら香辛料を沢山加えても唐辛子が持つような辛味は
ない。英語国民が考えるスパイシーは「辛味が少なくて香りが高い
こと」と考えてよい。

日本人タレントが使っているスパイシーの意味はほぼ英語国民の
感じ方と同じだと思う。スパイスの定義は国際的にはっきりしない
が、日本の香辛料関係者の定義によれば鰻の蒲焼にかける山椒
もスパイスに分類される。山椒を蒲焼にかけると、よい香りと辛味
がある。この香味を英語国民はスパイシーと表現する。
蒲焼にかかった山椒の香味をスパイシーと言われても日本人には
ちょっと何のことだかわからないだろう。
だから、借り物のカタカナ英語でスパイシーと言うなと俺は唱えて
いる。

スパイス(香辛料)がでたらハーブ(香草)についても言及しなくて
はいけない。香辛料と香草の区別もはっきりしないが、日本では
茎、葉、花を利用するものを香草ということにしている。
英語でコリアンダー、タイ語でパクチーと呼んでいる植物は香草
なのか香辛料なのか区別は難しい。タイ料理ではコリアンダーの
葉を使うから、コリアンダーはハーブということになる。
欧米の料理ではコリアンダーの種を使うから、香辛料というややこ
しいことになるな。
似た例に日本の紫蘇がある。紫蘇も香草か香辛料か分類が難し
い。紫蘇も多くは葉を使うが、時には未熟の実を使う。
葉を使った場合は香草となる。未熟な実は香草なのか香辛料なの
かはっきりしない。未熟とはいえ実だから香辛料かな?
同じ植物でも使う場所によって香草だったり、香辛料だったりすると
考えれば良いかな。

タイ料理でよく使うミントやバジルも葉を使うから香草に属する。
ハーブ(香草)であるコリアンダーやミントの香りがふわーっと口の
中で広がった場合、英語ではなんと表現するのか?
やっぱりスパイシーと言うのか?ハーブの香りが広がってスパイ
シーというのはおかしいと思わないか?
スパイスの香りが広がるからスパイシーだと思う。

herbの形容詞にはherbyとかherbalがあるが、ハーブの香りがきいた
という意味では使わないようだ。
料理や食品の専門家はハーブの香りの広がりとスパイスの香りの
広がりを明確に区別するだろうが、一般には英語でもハーブの香り
がきいた料理はスパイシーというのかもね。
こんな問題もあるから、カタカナ英語で風味を表現するなと俺は言う。

俺はタイで料理を注文した。ウエイトレスは「スパイシーにするか?」
と聞いた。俺は欧米料理で使われるスパイシーという言葉の感覚で
タイ料理をスパイシーにしてくれと頼んでしまった。
タイ料理で使う主な香辛料は唐辛子だ。タイ人にとってスパイシー
というのは唐辛子の香りをきかせることだ。スパイシーと注文すれ
ば、唐辛子以外の香辛料や香草も多めに入れて香味を高めている
だろう。タイ人が唐辛子の香りがきいていると感じる料理は、タイ人
でも辛いと思う辛さだ。
こんなに唐辛子が入った料理は日本人にはとても食えない。
残しては店に失礼と思い、辛さを堪えて食べたが全部を食べきれ
ない。大失敗だった。
それ以来、タイではスパイシーは辛いと同意語だと認識した。
このように、国によってもスパイシーの意味が微妙に違う。別の国
ではウイキョウを沢山加えることをスパイシーと言っているかもしれ
ない。
この例からも風味をカタカナ英語で表現するのは危険だと分かる
でしょ。同じ物を食っても日本人と米国人では感じ方が違う。
日本人が感じる風味は日本語で表現すべきだ。

グルメ番組ではスパイシー、ジューシー、マイルド、フルーティーの
4つの言葉しか使わない。風味をたった4つの言葉で表現されても
美味さは伝わらないと誰しも思う。
くどいが風味だけは日本語で表現しよう。

2009/8/4

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