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2009年9月10日 (木)

屋台料理と安全

青空市場とか屋台がタイには沢山ある。そこでいろいろな食べ物や
料理が売られている。実に旨い物を発見することがある。
買ったはいいが、不味くてその処分に困ることもある。
旨い物や不味いものとの出会いも観光の楽しみだ。
観光客とは違ってタイの庶民の生活に密着すると、屋台などで売っ
ている食べ物の製造現場を見るこ
とになる。多くは家内工業とも
いえない規模だ。トーちゃんとカーちゃんでやっている。
妻が材料を混ぜ合わせる。夫がそれを揚げる。そんな食べ物が
青空市場とか通りの屋台で売られてい
る。

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彼等の作業を見ると、材料を床に置いて作業している。そして低い
台に腰掛ける。作業台を作り、立って作業をすれば効率的だと思う
が誰もやらない。この写真はココナッツの肉を取り出しているが、
ヤキトリ屋、ソーセイジ屋、タイ餃子屋でも同じよ
うに材料を床に置
いて作業している。
出来上がった習慣、周囲の誰もが同じようにやっているので
「これで良いのだ」と思い込み、作業台
を作って立ち仕事にしたら
効率的だと考えない。屋台で売られている食い物はこのような形で
作られていると思ってまちがいない。

彼等の衛生概念は驚くほど低い。食べ物を床に置くのは衛生上
好ましくないなんて誰も考えない。これを長いこと続けているが今ま
で問題が発生したことがないと思っている。
実際には食中毒や下痢が起きているはずだ。
屋台の食べ物を買い求めて軽度の下痢を起こしても誰も文句を
言わないのも事実だ。文句を言いたくても言えない。
もっと売れる場所を求めて屋台の売り子はしょっちゅう場所を変える
からだ。青空市場や通りの屋台は明日も其処にいるかどうかわか
らない。文句を言おうにも売り子が何処の誰かわからないから苦情
を持っていく場所がない。苦情が来ないから、売り子は自分の食い
物は安全だと思い込んでいる。

青いパパイヤのサラダであるタイ東北の名物料理ソムタムの場合、
軽度の腹痛や下痢はよく起こるの
で、ソムタムを食べた人はそれを
当たり前のこととしている。
「腹の調子が悪い。昨日のソムタムが悪かった」と言ってそれ以上
追求しない。まして訴訟を起こすとか損害賠償を請求するなんて
考えない。
その食中毒の原因は先入先出しの観念がないのも一因だ。
例えばソムタムには沢蟹のような小さな蟹
を使う。売れ残った蟹は
翌日には死んでしまう。活きていれば無菌状態でも、死ねば直ぐに
腐敗菌が
繁殖する。死んだ蟹の上に新に買い求めた活きた蟹を
入れる。上から使うから、下にある死んだ蟹は今日も売れ残る。
運が悪い人は二日前に死んだ蟹を食わされることになる。それ
が下痢の原因になるなんて誰も考えな
い。

こんなことを書くとタイの食い物は非衛生的で危険だと思われる。
非衛生的で危険なのだが、好都合な条件が組み合わさって、
食中毒が起きにくくなっている。
彼等の商法は今日作って、今日中に売り切ることにしているので
多くの場合安全と言える。安全と言っても健康な人なら食中毒を
起こさない程度の安全と言える。
売残りを明日、売ると言うことはしないから製造過程で多少の
不衛生があっても食中毒を起こすこと
は少ない。

更に売り手にとって好都合なことはタイの食習慣だ。
彼らは自宅で食事を作らない。腹が減ったなら市場や通りに出て、
屋台で食事をするか、屋台の食い
物を買ってきて自宅で食べる。
腹がへっているから、買ってきて直ぐに食べるのが一般的だ。
日本のように何日の何時までに食べろなんて注意書きなんてない。
どんなに遅くとも屋台で買ってから一時間以内に消費される。
腐敗菌が増殖する前に食ってしまうの
で、食中毒が起きない。
日本だったなら、デパートの地下で食い物を買って、映画を見て、

自宅に帰って夕食に食べるなんてことをや
る。同じことを暑いタイで
やったなら、食中毒を起こす。屋台料理は直ぐに食べるのが常識、
前提に
なっているから、文句を言っても、
「すぐに食べないアンタが悪い」となるだろう。

旅先での安全を考えるのなら、タイでは生ものは絶対に食うな。
目の前で加熱されたものを食えと忠告しておく。

2009/9/10

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