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2009年10月 5日 (月)

タイ風フォンジュウと伝統

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毎日の料理って献立を考えるのが面倒だよね。
カレーとかおでんとか特にこれが食べたいという物があれば、それ
を作ればいいのだから簡単だ。ただ単に腹がすいた、何か食いたい
という時は一番厄介だ。
「旬の秋刀魚にする?」と言われても、
「うーん、それもなー?」となる。
「焼肉?」「うーん、どうかな?」
何を食ったらいいのか自分でもわからない。そんな時って誰にも
ある。大勢の家族の献立を考える主婦は大変だと思う。
たまには手抜き料理を作る気持ちがわかる。
俺も今日は何を食いたいという特定の料理がない。

「サブサブにしない?」
これが食いたいと言うものがないから、そう言われても食欲を刺激
しない。サブサブというのは日本語の”しゃぶしゃぶ”がタイ語に
訛ったものだ。”しゃぶしゃぶ”と”すきやき”の合いの子のような
”タイスキ”という料理がタイにはある。
「タイスキにしようよ」
サブサブと言われたのに、どうして俺がタイスキと言ったのか?
ここで俺がサブサブと言ってもタイスキと言っても出てくるものは同じ
だからだ。サブサブと言っても醤油にポン酢なんてタレは出てこない。
ウチの場合、唐辛子で赤くなったタレが出てくる。
肉をしゃぶしゃぶと熱い出汁につけて唐辛子のタレで食べたなら、
どう見てもしゃぶしゃぶではない

タイスキと言ってもサブサブと言っても同じ事になる。
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「鍋はどれを使うの?」
どれを使うと言っても、ウチには鉄鍋と縁のかけた土鍋しかない。
鉄鍋を取り出している時、フォンジュウ鍋があることを思い出した。
長いこと手入れもせず、使っていないので、赤いはずの銅が黒ずん
でいる。
「この鍋はどうだい?」
「あらいいわね」
黒ずんではいるが銅のフォンジュウ鍋が気に入ったようだ。
これでタイスキをやることにした。
フォンジュウ鍋にパクチーの根が入ったスープを入れて温める。
パクチーの根の香りがタイ人には大切なのだ。
しゃぶしゃぶやすきやきには使わないパクチー、バイホーラパーと
言ったタイ風な野菜を加える。
タレも唐辛子が一杯入り、パクチーが浮かんでいる。これは完全に
タイスキだが、使っている鍋が違うからタイ風フォンジュウと呼ぶ
ことにした。

食いながら思った。食卓に乗せて調理しながら食べるための鍋には
邪魔くさい、こんな長い取っ手を付けないのが普通だ

フォンジュー鍋ってどうして取っ手がついているのだろう。
小さい子供は取っ手に服や手をひっかけて危険ではないか?
そんな危険をはらんでいるのに、フォンジュウの本家スイスの伝統
は変化を好まず危険を放置してい
るのが面白い。
取っ手のない丸鍋でフォンジューを食べたなら、スイス人は美味しい
と感じない。
美味しさを感じるのは味・香り・色だけではない。
料理にはこのような伝統的な形も美味しさを作り上げている大切
な要素なんだ。

2009/10/4

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