鯛の兜焼
俺は魚を余り食べないから、魚が冷蔵庫にないのに気付か
なかった。
「ねぇー、ちょっとスーパーに寄っていかない?
お魚がないのよ。毎日、肉ばかりで飽きちゃったわ。」
そう言われて魚が切れているのに気付いた。
猫の餌にするイカや海老なら確かめているのに、ヌチャナートが
好きな魚については関心がなかった。
スーパーであれこれと魚を買った。
鯛の兜があった。タイでは鯛を食べない。少なくともヌチャナートは
日本に来るまで鯛を知らなかった。
「日本ではこんな物をこんな風にして食べるんだぞ!」
と驚かすつもりで、俺が鯛を兜焼にして出したら、ヌチャナートは
それが気に入った。それ以来、鯛の兜を見ると買う。
白身のあっさりしたところが気に入っているようだ。
「これ、どうやって食べる?焼く?煮る?」
「煮る」
「サミイは煮魚を食べないでしょ。あたしは○○を入れて煮るわ」
ああ、あのくさい奴をいれるのだな。あれは苦手だ。
俺が食わないと知っているのに煮るか焼くかと聞くことないよね。
鯛の兜焼にした。
「大根おろしは自分で作ってね」
大根はタイにもあるが、大根おろしはない。
だから俺が作ることにさせられている。
兜の下にはアラが入っている。アラを使って煮物を作っている。
ヌチャナートの煮物は毎日一回火を通せば腐らない。
香草が沢山入っているから腐りにくい。
さすがタイ料理だと笑ってしまう。
2009/11/09
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