小さなバナナ
俺たちが普通食べるバナナは大人が手を広げた位の大きさの物だ。
親指と人差し指を広げたほどの小さなバナナがある。
モンキーバナナと呼んでいるけど、猿が好きだからモンキーと呼んで
いるのかどうか分からない。
そんな小さなバナナをヌチャナートは買ってきた。
「これ、明日になるともっと美味しくなるわよ」
バナナの色や硬さから美味しく食べられる時期を知っているのだ。
「美味しくなっているね」
バナナは柔らかになり、香りもよくなっている。
小さなバナナを食べながらヌチャナートが呟いた。
「こんなもん、タイに居たら買わないわ。日本に居ると食べたくなるの
よ。不思議ね。10バーツも出せば、山ほど買えるわ」
そりゃそーだ。
わかるなその気持ち。もし俺がタイに居たら、同じ気持ちになる。
バンコックのように日本人が多く住み、日本のスーパーがある場所
なら、日本食なんてすぐに買える。寿司ブームのおかげでタイの
田舎町でも日本食は増えている。日本に居る時は食べない人でも、
タイで沢庵とか納豆なんて見つけたなら、懐かしさで買っちゃうだろ
うな。
2010/3/13
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