日本のスープとベトナム料理
俺は食事にスープをつけないで食べることが多いが、タイ人の食事では必ず
何か水分をとる。彼等は水を飲むのが当然だと思っているみたいで、屋台
でも料理を注文すると店員は「お水はどうしますか?」と聞く。
俺は聞かれるといつも「どうしようか?」と考えてしまう。
今日も食事時に「スープ、いるでしょ?」と言われた。
俺がどうしようかと考えていると、ヌチャナートは「水分を取らないとダメよ」と
畳み掛ける。渋々?「うん」と答えた。
トマトをベースにしたあっさりしたスープがでてきた。
俺から見るとこの味は洋風な味だ。
この味なら日本人にも欧米人にも受け入れられる。
「これ、タイのスープかい?」
「違うわ。日本のスープよ」
「えっ?・・・・?」
ヌチャナートはタイではこんな味を経験していない。
どうやら、西洋風なスープを日本に来てから覚えたようだ。
それでこのスープは日本のスープだと思っている。
ベトナム料理がタイには沢山ある。
俺たちにはベトナム料理とタイ料理の区別がつかないから、タイで食べる
料理は全てタイ料理だと思ってしまう。俺がタイ料理だと思って食べていると
「これはベトナム料理よ」なんて言われて驚く。
タイ人にはタイ料理とベトナム料理の区別は簡単にできる。俺たちには
和風の澄まし汁と洋風のスープは簡単に区別がつくがヌチャナートには
区別がつかないようだ。
このヌチャナートが言う「日本のスープ」は俺がタイ料理だと思って食って
いるベトナム料理みたいなもんだ。
なんだかおかしくなり一人で笑いながら食った。
2010/4/7
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント