ハーブの苗とタイ人
パクチーラオ、レモングラス、ミント、苦瓜などの苗を買ってきた。
苗を植えてまだ根付かないと思うのに、もう葉をとって料理に使う。
「おいおい、大丈夫か?」と心配するのをよそに、ハーブは元気だ。
切られてもちゃんと新しい芽をだしている。やはり長い間の経験にはかな
わない。
我々の感覚では苗を植え、ちゃんと育ってから「さあ、採りましょう」だ。
例えば唐辛子は赤い実がなったら、実をとる。
葉も食べられるから葉唐辛子の佃煮を作り、茎と根を捨てて一年の収穫
とする。ところがタイ人は唐辛子の実がなる前の葉をとって食ってしまう。
唐辛子だって生きるのに一生懸命だから、葉をとられても実をつける。
実をつけると実も食べる。
パクチーラオは茎だけになっているのに、もう新しい芽が出ている。
苦瓜を何本も植えれば日除け代わりにできる。
朝顔と同じように苦瓜の蔓はどんどん上に伸びていく。
好きなように蔓を伸ばしたなら、ベランダでは大変なことになる。
俺は苦瓜の蔓を右から左に這わせ、左端に来たら右端にむかって這わせ
るようにした。それをヌチャナートは鼻で笑う。
「そんなことしなくても大丈夫よ」
日本人は苦瓜の実しか食べないが、タイ人は葉も食べる。
葉を食べてしまうから、蔓は伸びないと見ている。
乾燥唐辛子からこぼれた種を蒔いておいたら芽が出ている。
これもウチの料理の食材になる。
ベランダでハーブを摘むと嬉しそうに見せる。
「ねぇー、サミイこれ、ウチで取れたのよ。買いに行く必要ないのよ」
数年前はパクチーなんてタイの食材店にいかないとなかった。
今はパクチーも簡単に手に入るが、自宅で欲しい時にハーブを収穫できる
のが嬉しいらしい。
2010/6/17
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