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2010年6月 3日 (木)

タイのコンロ

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田舎の人々はこんなコンロで煮炊きをしている。
火力が強くて、これで揚物、煮物、焼き物、あらゆる物を調理できる。
このコンロで焼いた魚は美味い。魚を焼くのに丁度良い火力なんだろう。

このコンロの欠点はガスのように簡単に着火できないのと、消火に時間が
かかることだ。
調理が終わったならまだ火がついている炭を消し壷にいれれば良いのに、
コンロにいれたまま自然に消えるのを待
っている。
安全なんてことを丸で考えない。
タイで火事が多いのもそんな生活習慣だからと推定している。

消し壷を使わないのなら、トタン板か薬缶でも置いておけば火事の危険性
は大幅に減る。日本人なら薬缶で湯を沸かしておく。茶を飲むとか、熱い湯
に入るという習慣がないから彼等は湯を沸かしてお
くという習慣がないし、
そんな必要性も感じていない。

屋台でぐつぐつ煮込む料理にこんなコンロを使っている。
日本人はせっかちだからか、炭に着火させるのにフイゴとか火吹き竹を
使っていた。
フイゴなんて言っても知らない若い人が増えた。フイゴというのは風を送る
道具だ。目的によっていろいろな形や大きさのものがある。
火吹き竹というのは30センチほどに切った竹で、竹の節の部分に錐で小さ
な穴を開けた物だ。
竹の開口部から息を吹くと強い空気の流れが小さな穴からでる。
この空気の流れを炭に吹き付けると、すぐに着火する。

団扇で煽るという方法もあるが、タイ人は決してそんな方法を使わない。

ビニールやゴムチューブを燃す。溶けたビニールやゴムは炭に付着する。
高温のビニールやゴムが炭に付くので炭は着火する。
炭が燃えるまで悪臭と有毒ガスがでる。
「癌になるから、止めろ」と言っても聞く耳をもたない。

炭に風を送り、着火させるには人間の労力が必要だ。
ビニールやゴムを燃せば、人間は働かなくとも自然に着火する。
時間がかかっても、人間が働かなくともよい方法をタイ人は好む。

消し壷はまだ燃えている炭を入れて消火する為の容器だ。消し壷に炭を
いれるには人間の労力が必要だ。労力を使わないで、そのままコンロの中
で炭が燃えつきるのを待つ方法をタイ人は好む。

こんな習慣を見ると、日本人はタイ人は怠惰だと感じる。
タイ人から見ると「なんで火吹き竹を使うの、待っていれば自然に着くじゃな
い。日本人はバカだ」となる。

タイ人は怠惰で日本人はバカでもなんでもいい。
少なくとも俺は消し壷を使って貰いたい。
万が一の可能性でも火事になる危険性を避けてもらいたいと願っている。

2010/4/29

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