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2010年6月 5日 (土)

葡萄売り

俺のこちこちの頭では葡萄はドイツやフランスのような寒い場所の産物と
思い込んでいる。日本だって葡萄は寒い山梨県のようなワインの産地の
果物だ。葡萄は寒い場所の産物という固定概念から抜け出せない。

タイの市場へ行くと、大粒の葡萄が売られている。これが結構美味しい
葡萄なんだ。それら葡萄の産地は何処か俺は知らない。
売り子に聞いてもたいてい「チェンマイ」と答えるから馬鹿馬鹿しいので聞
かない。蜜柑でも柿でも全てがチャンマイが産地だ。ダンボールに中国製
と書いてあってもチェンマイになる。

熱帯の国と言っても高度1000メートルになると涼しい。
そんな山地で葡萄作りは行われ、ワインも造られている。フランスなどから
技術者を招き、良質のワインが造られているそうだ。
ワインは贅沢品と考えられ、高率の税がかけられているのでワインを飲む
のは税金を飲むようなもんだ。


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今日は植木市が開かれている。蘭など綺麗な花が売られている。
ご夫婦で楽しそうに花を選んでいる、仲睦まじい光景があった。
ふと見ると、葡萄を売っている。
「この葡萄は何処から来るのですか?」
「ワングナムケオからよ」
ここから80キロほど離れた山の中だ。
「これはワインを作る品種と同じですか」
「違いますわ。ワインは別の種類を使っていますわ」
どうやらこの葡萄は生食用だ。
一生懸命に働くおばさんのために一キロだけ葡萄を求めた。
タイでは一生懸命に働く人は少ない。
小粒な葡萄で、甘味もそこそこだった。
ワイン産業という新しい産業がタイにも芽生えているのが嬉しい。

2010/5/8

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