塩漬け魚
これはかなり強めに塩漬けした魚だ。どうしてこんなにも強く塩漬けするの
かと言うと、貧しい人向けの魚だからだ。貧しい人はこの魚一匹で二回分
の食事にするため、塩を強くしなくてはいけない。
この魚に餅米を押し付ける。魚が潰れて魚の旨味が餅米に移る。
それに魚の身がほぐれて餅米に付く。
塩味も餅米の甘さに調和する。
唐辛子や玉ネギと一緒に食べると、これが美味いのだ。
俺たちにはこの魚の他に、肉などがあるから、この魚は美味いと言って
楽しめる。貧しい人は毎日、毎食、この魚を食うことになる。
この他に食い物を買えないから、しょうがないのだ。
よくしたものでタイにはそこら中に食べる物がある。
池や川に行けば、魚が取れるし貝もある。雨が止むと蛙が取れる。
電灯を点けておけば昆虫が取れる。
金を出さずに食えるものがある。
そんなことを考えると、貧しい人々にとってこの塩漬け魚は贅沢品なの
かもしれない。
2010/5/8
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