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2010年7月 7日 (水)

糞と言うタイ語

食事中に「糞」なんて下品な言葉を使うと日本人から嫌われる。
しかしタイ人は食事中にも「糞」という言葉をよく使う。
それは「糞」という言葉にはハラワタという意味もあるからだ。

「糞」という単語の使い方は面白い。
人間の尻、目、鼻などから出る排泄物を表すのが第一義だ。
「糞+目」で目糞、「糞+鼻」で鼻糞というように日本語の感覚と同じ使い方を
する。人間の性格を表すのに何故か糞という言葉を使う。

排泄物の「糞」も性格を表す「糞」も今は同じ単語だが、語源が違うのだろう。
性格を表す「糞」の語源はパーリー語かサンスクリット語で、たまたまタイ語の
排泄物を表す単語と発音が同じだ
ったので同じスペルになってしまったと俺
は推定している。現在のタイ語では「糞+酔っ払う」で飲ん兵衛、「糞+臆病」
で臆病者などなどだ。
そんな背景があるから「糞」という言葉にタイ人は嫌悪感を持たない。
とは言っても食事中にトイレの汚れとかにおいの話はしないのは、世界共通
の常識だ。

鰯の塩焼を食べていた。
「この魚は糞が少ないわね」とヌチャナートが言う。
糞、つまりハラワタはヌチャナートが大好きな部分だ。
その時、俺は何故かタイで買ったハーブティーを思い出した。
このハーブティーを飲むとどんな便秘もすっきり治り、腹の中が空っぽにな
る。お茶と言うより薬だ。このハーブティーに使われているハーブは漢方薬
にも使われている。
「この魚は薬を飲んでいたんだよ」
「アハハハ・・・・。海藻を食べていたのよ」
ヌチャナートは便秘には野菜を食べるとよいのを思い出したようだ。
二人ともこの魚は便秘薬を飲んでお腹が空っぽになっていたのだと考えて
いた。

2010/7/6

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