プラスチック製クロックと突き棒
タイ料理を作るのに欠かせないクロックという臼のようなものには木製、
素焼き、石製といろいろなものがある。
食材を潰す突き棒を別に買い求めなくてはいけない。突き棒は一度買えば
10年は使える。クロックと突き棒は別々に買い求めるものだ。
プラスチック製のクロックをタイで買ってきた。何故かプラスチック製の
クロックにはプラスチックの突き棒がついている。理由はわからなかった。
もともと貧乏人根性だから、只で貰えるものは貰おうという気持ちがある。
突き棒なんてウチにあるから不要だと思ったが、只でついてくるから貰っ
ておいた。クロックの内面はつるつるしているが付き棒には皺と言うの
か凸凹がついている。
ヌチャナートがプラスチック製クロックを使ったが、プラスチック製の
クロックは潰そうとすると食材が滑って使いづらいと言って使おうとしない。
このプラスチックのクロックを作った会社はこんなことを事前に調査しな
かったのか?タイの会社らしいな。ちょっと試験をすればこのクロックの不
具合を直せるのにと思っていた。俺はクロックの内面をやすりで傷つけよう
とした。そうすれば食材が滑ることもなかろうと考えた。
クロックの内面に傷をつけると、衛生上好ましくない。それにどの程度の
深さの傷をつけたらいいのかわからない。紙やすりでは深い傷はつけら
れない。どうやろうか?考えるだけで実行はしていなかった。
プラスチックのクロックでヌチャナートがソムタムを作ろうとしていた。
「サミイ、見てよ!ほら唐辛子が滑っているわ」
突き棒で潰そうとすると唐辛子が滑って飛び上がる。思わず笑ってしまう。
ヌチャナートは木製の突き棒を使っていた。この突き棒は普段使っている
ものだ。
「ヌー!こっちを使ってごらん」
プラスチック製クロックについてきた、突き棒をヌチャナートに渡した。
表面に凹凸がついた付属品の突き棒で唐辛子を潰そうとすると、唐辛子
が滑ることはない。
「どうだい?」
「これなら大丈夫よ」
やっぱりタイの会社も事前に調査し、どうすればよいのか考えていた。
このクロックと突き棒は何年くらい使えるのだろう?
石や素焼きのクロックなら半永久的に使える。プラスチックじゃせいぜい
数年だろうな。
2010/7/3
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