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2010年7月 1日 (木)

タイ人の買物考

田舎の村には何台もの移動販売車がやってくる。売り物は主に食料品だ。
肉、魚、野菜、菓子・・・・・などなどを積んでいる。
スーパーやコンビニを小型にしてトラックに乗せたと思えばいい。
当然、大量仕入れ、大量販売のスーパーやごたごたした市場よりも単価は
高くなる。それでも売れている。
「ちょっと足を伸ばせば安く買えるのに」と俺の目には奇異な光景に見える。
「自分は買物に行かなくても、ロートタラート(移動販売車)がやってくるじゃな
い。待っている方が楽よ!」
自分は動かなくても買物ができるロートタラートはタイの主婦の感覚にあって
いる。動くスーパーと考えれば、移動販売車で買物をする主婦の感覚は理
解できる。理解できないのは多少高くとも近くの店で買物をする主婦の感覚
だ。

どうもタイの主婦と日本の主婦の買物感覚が違うらしい。
日本の主婦の場合、井戸端会議で何処其処の店はキャベツが幾らで人参
は幾らと情報を交換する。同じ物を他の主婦よりも安く買った主婦は会議
のヒロインとなる。安いと聞けば自転車で15分もかけて買いに行く。
途中にある店は全て素通りだ。
その努力の結果が主婦の誇りであり誉れでもある。
新聞のチラシ広告にくまなく目を通し、あらゆる感覚を使って安いものを探
し出す。次回の井戸端会議では「あそこはあれが幾らだ」と掘り出し物の
自慢報告をする。このような感覚が日本の主婦にはある。

こんな感覚はタイの主婦にはないらしい。
タイの主婦は自転車で15分もかけるなんてバカバカしいと考える。
自転車をタイではあまり使わない。たいていバイクを使うから、ガソリン使っ
て安物買いをするなんてと考える。
「近くの店では25バーツで売っているのに、たった5バーツを節約するため
にバイクで10分もかけて遠くの店になんで行くの?」とタイの主婦は考える。
店と言ってもちゃんとした店ではない。缶詰とか石鹸などを5個とか10個まと
め買いして、それを棚に並べているのが店なんだ。
商品の数が少ないから、棚にはまばらにしか商品は並んでいない。
日本人の感覚では主婦が副業でやっている店だ。掃除をしないから商品
は埃を被っている。生鮮食品を置く店も置かない店もある。
そんな近所の店で買物をしている。
多少高くても近い店の方が便利とタイの主婦は考える。
こんな主婦の感覚を日本人の目から見ると、タイの主婦は怠惰に見えて
しまう。

ところがこんな例を見ると、彼等は決して怠惰なのではないと思うようにな
る。市場で食べ物を売るため毎日、粉を近所の店に買いに行く主婦がいる。
町の卸商に行き、大袋で買っておけば、毎日買物に行く必要はないし、割安
になる。それでも近所の店で買う。どうしてそんなことをするのか?
コストを考えないのか?コストと利益を追求し、町の市場や卸商で買物をする
と、富める者はますます富み、貧しい者はいつも貧しいという社会構造になっ
てしまう。社会保障がないタイでは、近所の小さな店で買うことにより、お互
いの生活を支えあっているとも見える。
多少高くとも近所の店で買うのはお互いのためだ。

俺は今、タイ人は相互扶助の美しい精神で近所の店で買物をすると言った。
相互扶助という考えがあることも確かだがタイ人の金銭感覚についても考え
なくてはいけない。粉を大袋で買えば例えば500バーツ払わなくてはいけな
い。小袋で買えば50バーツですむ。
大袋を500バーツで買えば、小袋で600バーツ分の粉が入っている。
絶対に大袋で買うほうがお徳なんだが、いっぺんに500バーツという大金を
使うより、50バーツの小金を何回も使う方をタイ人は好む。
だから近所の店で買う。

まとめ買いをするより、ちょこちょこ近所の店で小金で買物をするのがタイ人
の買物感覚だ。

2010/7/1

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