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2010年9月14日 (火)

トムチュートマラ 苦瓜スープ

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野菜を意識的に摂らないと俺は野菜無しの食生活になる。
そのてん、ヌチャナートは野菜をよく食べる。
野菜の食べ方と言うと日本人はサラダか漬物を思い起こす。
ヌチャナートやタイ人は野菜を洗ってそのまま食卓に出す。
全く手をかけない野菜をパクパク食べている。
丸いタイの茄子や豆もやしも生で食べる。
俺にはそんな食習慣はない。
野菜を食うには漬物にするか、熱をかけなくては食えない。
まして生のもやしなんて俺には食えない。

今日は苦瓜を食うことにした。
苦瓜の種を抜き取り、できた空洞に肉を詰めてスープで煮込む料理
だ。なんとなく食いたかった料理だった。そんなことを一言も言わな
いのにヌチャナートは感じ取ったのだろうか?
今日の詰め物は海老と挽肉だと言う。
「詰め物に海老を使うの?」
ちょっと変わった詰め物だ。こんな詰め物をしたことがない。
決して悪い詰め物ではない。きっと美味しいはずだ。
海老と挽肉を混ぜ合わせて詰め物にしようとした。
用意した苦瓜の量が多いのか、種を取った後の苦瓜の穴が予想
より大きいのか詰め物が不足しそうだ。俺が作ったハンバーグを
取り出して詰め物に加えた。しかも
「サミイが作るハンバーグは美味しくない。こうした方が美味しい」
なんてぶつくさ言っている。

同じような料理を日本でも作るが、日本人が作るものは醤油味の
}スープだ。ヌチャナートが作る料理はナンプラが味の基本になっ
ている。これは辛味のないタイ料理だ。
これだけでは味が単純なのでナンプラに生唐辛子と生ニンニクを
入れたものを用意した。
ほんのりとした苦味が美味しいとヌチャナートは言う。
苦瓜を食いながら思った。
最近は特徴ある味や香りがなくなっている。
昔の苦瓜はもっと苦かったはずだ。
鹿児島の芋焼酎や熊本の球磨酎だって昔はもっと臭かった。
大根だってもっともっと辛かった。辛味がなくて水っぽく、甘い今の
大根は美味しくない。
苦瓜も焼酎も大根も手を加えられておとなしい味や香りになってしまった。
時代の趨勢なんだろう。
いつか昔の味や香りも復活することだろうな。

2010/9/13

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